diff --git a/lang/cpp20/implicit_creation_of_objects_for_low-level_object_manipulation.md b/lang/cpp20/implicit_creation_of_objects_for_low-level_object_manipulation.md index 9e5eab7c4..032c88222 100644 --- a/lang/cpp20/implicit_creation_of_objects_for_low-level_object_manipulation.md +++ b/lang/cpp20/implicit_creation_of_objects_for_low-level_object_manipulation.md @@ -216,13 +216,13 @@ C++においては、ポインタに対する演算(`+ -`など)はそのポ ### 暗黙的なオブジェクト構築 -オブジェクトを暗黙的に構築する操作では、そうすることでプログラムが定義された振る舞いをするようになる(すなわち、未定義動作が回避できる)場合に、*implicit-lifetime types*の0個以上のオブジェクトを暗黙的に構築しその生存期間を開始させる。そのような、暗黙的なオブジェクト構築によってプログラムに定義された振る舞いをもたらすオブジェクトが1つも存在しない場合は未定義動作となる(これは今まで通り)。逆に、そのようなオブジェクトが複数存在している場合は、どのオブジェクトが暗黙的に構築されるかは未規定(これは、都度適切なオブジェクトが選択され構築されることを意図している)。 +オブジェクトを暗黙的に構築する操作では、そうすることでプログラムが定義された振る舞いをするようになる(すなわち、未定義動作が回避できる)場合に、*implicit-lifetime types*の0個以上のオブジェクトを暗黙的に構築しその生存期間を開始させる。そのような、暗黙的なオブジェクト構築によってプログラムに定義された振る舞いをもたらすオブジェクトの集合が1つも存在しない場合は未定義動作となる(これは今まで通り)。逆に、そのようなオブジェクトの集合が複数存在している場合は、どのオブジェクトが暗黙的に構築されるかは未規定(これは、都度適切なオブジェクトが選択され構築されることを意図している)。 暗黙的なオブジェクト構築が行われる場合、そのサブオブジェクトの*implicit-lifetime types*のオブジェクトも暗黙的に構築され生存期間が開始されるが、*implicit-lifetime types*ではないオブジェクトは暗黙的に構築されないため明示的な初期化が必要となる。 暗黙的なオブジェクト構築を行わなくてもプログラムが定義された振る舞いをする(未定義動作とならない)場合、対象の操作は暗黙的にオブジェクトを構築せず、通常の効果のみをもたらす。 -さらに、オブジェクトを暗黙的に構築する操作の内メモリを確保する関数等一部の操作では、暗黙的なオブジェクト構築によって作成されたオブジェクトを指す適切なポインタを返すことが規定される。これらの操作においては、そのポインタ値を返すことでプログラムが定義された振る舞いをするようになる場合に、指定された領域の先頭アドレスをアドレスとする暗黙的に構築されたオブジェクトの1つを選択し、そのオブジェクトを指すポインタ値を生成しそれを返す。そのような、プログラムに定義された振る舞いをもたらすようなポインタ値が存在しない場合は未定義動作となる。逆に、そのようなポインタ値が複数存在している場合は、どのポインタ値が生成されるかは未規定。 +さらに、オブジェクトを暗黙的に構築する操作の内メモリを確保する関数等一部の操作では、暗黙的なオブジェクト構築によって作成されたオブジェクトを指す適切なポインタを返すことが規定される。これらの操作においては、そのポインタ値を返すことでプログラムが定義された振る舞いをするようになる場合に、指定された領域の先頭アドレスをアドレスとする暗黙的に構築されたオブジェクトの1つを選択し、そのオブジェクトを指すポインタ値を生成しそれを返す。そのような、プログラムに定義された振る舞いをもたらすようなポインタ値が存在しない場合は未定義動作となる。逆に、そのようなポインタ値が複数存在している場合は、どのポインタ値が生成されるかは未規定。 そのようなポインタ生成を行わなくてもプログラムが定義された振る舞いをする場合、そのようなポインタ値は生成されず、対象の操作は通常のポインタ値を返す。