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add path to `strtol`

Author: K10-K10

reference/cstdlib/strtol.md

@@ -10,34 +10,31 @@ namespace std {
 ```
 
 ## 概要
-文字列`nptr`を`long`型の整数に変換する。変換時には`base`で指定された基数に従って解釈される。
+文字列`nptr`を`long`型の整数に変換する。文字列は`base`で指定された基数に従って解釈される。
 
 `endptr`が非`nullptr`の場合、変換が終了した位置の文字へのポインタがそこに格納される。
 
 基数`base`は 2～36 または 0 の値を取る。
 
 `base`が0の場合
+- 文字列の先頭が`0x`、`0X`は16進数
 - 文字列の先頭が`0`の場合は8進数
-- 先頭が`0x`、`0X`は16進数
-- その他の場合は10進数として変換される。
+- その他の場合は10進数として変換する。
 
 変換は次のように行われる
-- 先頭の空白文字は最初の非空白文字から変換される。
+- 先頭が空白文字の場合、最初の非空白文字から変換される。
 - `+`または`-`が先頭にある場合は、符号として解釈される。
+- 基数が 16 または 0 の場合`0x`または`0X`をスキップする
 - その後の文字列を、指定された`base`に基づいて整数値に変換する。
-
+- 各桁は、`0`〜`9`をその値、`a`〜`z`および`A`〜`Z`を10〜35として扱う。
 
 ## 戻り値
 - 変換可能ならば変換後の数値。
-
 - 変換後の数値が`long`の範囲外の場合、`LONG_MAX`または `LONG_MIN`。
-
 - 変換不可能なら`0`を返す。
 
 ## 備考
-この関数はスレッドセーフである。
-
-
+- 数値が `long` の範囲を超えるときは `errno` に `ERANGE` が設定される。
 
 ## 例
 ```cpp example
@@ -46,32 +43,51 @@ namespace std {
 #include <cerrno>
 #include <climits>
 
-int main() {
-  const char* str = "  -0x2Fabc";
-
-  errno = 0;
-  long result1 = std::strtol(str, nullptr, 0);  // 自動判別
-  std::cout << "変換結果(基数0): " << result1 << std::endl;
-
+void convert_and_print(const char* str, int base) {
   errno = 0;
-  long result2 = std::strtol(str, nullptr, 10); // 10進数として解釈
-  std::cout << "変換結果(基数10): " << result2 << std::endl;
+  char* end = nullptr;
+  long result = std::strtol(str, &end, base);
+
+  std::cout << "基数" << base << "での変換結果: " << result << std::endl;
+  if (str == end) {
+    std::cout << "変換不可" << std::endl;
+  } else if (errno == ERANGE) {
+    std::cout << "  → 変換結果が範囲外" << std::endl;
+  }
+  if (*end != '\0') {
+    std::cout << "未変換部分: \"" << end << "\"" << std::endl;
+  }
+  std::cout << std::endl;
+}
 
-  errno = 0;
-  long result3 = std::strtol(str, nullptr, 36); // 36進数として解釈
-  std::cout << "変換結果(基数36): " << result3 << std::endl;
+int main() {
+  const char* str = "  -0x2Fabc";
+  convert_and_print(str, 0);   // 自動判別
+  std::cout << std::endl;
+  convert_and_print(str, 10);  // 10進数
+  convert_and_print(str, 36);  // 36進数
 
   return 0;
 }
+
 ```
 ### 出力
 ```
-変換結果(基数0): -195260
-変換結果(基数10): 0
-変換結果(基数36): -1999456248
+基数0での変換結果: -195260
+
+基数10での変換結果: 0
+未変換部分: "x2Fabc"
+
+基数36での変換結果: -1999456248
+
 ```
 
 ## 関連項目
 - [`strtoll`](strtoll.md.nolink): 文字列を、基数を指定して`long long`型に変換する
 - [`strtoul`](strtoul.md.nolink): 文字列を、基数を指定して`unsigned long`型に変換する
 - [`strtoull`](strtoull.md.nolink): 文字列を、基数を指定して`unsigned long long`型に変換する
+- [`std::stol`](/reference/string/stol.md): 文字列から`long`型への変換
+- [`<charconv>` ヘッダ](/reference/charconv.md): 高速な文字列 ⇔ 数値変換
+
+## 参考文献
+- Qiita: [Cのstrtolの使い方とendptrの活用例（@yumetodo）](https://qiita.com/yumetodo/items/238751b879c09b56234b)

reference/string/stoi.md

@@ -235,7 +235,7 @@ int stoi(const std::wstring& str, std::size_t* idx = nullptr, int base = 10) {
 ## 関連リンク
 ### C標準ライブラリに由来する関数
 - [`atoi`](/reference/cstdlib/atoi_atol_atoll.md): `stoi`は[`atoi`](/reference/cstdlib/atoi_atol_atoll.md)を`std::string`および`std::wstring`に対応させたものと見なせる。
-- `strtol`, `wcstol`: `stoi`は`strtol`および`wcstol`をそれぞれ`std::string`と`std::wstring`に対応させ、戻り値の型を`int`に変更したものと見なせる。
+- [`strtol`](/reference/cstdlib/strtol.md), `wcstol`: `stoi`は`strtol`および`wcstol`をそれぞれ`std::string`と`std::wstring`に対応させ、戻り値の型を`int`に変更したものと見なせる。
 
 ### ファミリー
 - (`stoi`: この関数自身)