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「アメリカの働き方は最高!」本当かどうか書いてみた
2019-02-07 07:43:22 -0800

「アメリカの働き方は最高! それに比べて日本は……」本当かどうか聞いてみた というのが面白かった一方、自分の実感とは違う部分もあったので書いてみる。

国単位で働き方を語る難しさについて

国、という大きな単位で働き方を語るのは難しい。会社の規模や業種によっても違いがあるし、その当時の景気や、その人の立場、住んでいる場所によっても見てきた景色は違うだろうと思う。

元の記事の最後に

※今回の記事はあくまでお二人が経験した範囲内のお話です

とあるのと同様に、これも自分が経験・見聞きした範囲の話です。

解雇

いまのところ、同僚が突然消えたりといった憂き目にあっているのをみたことはない。一方で、これは会社の景気の良い時期を体験しているだけ、という自覚はある。テック業界だと、例えば Twitter の2015年のレイオフはよく知られている。

Twitterでレイオフも体験したNY在住エンジニアが語る「波瀾万丈な人生」を楽しむ方法

2015年10月、全従業員の8%にあたる336人がレイオフされました。さまざまなチームが対象となり、僕のいたチームは数人を除いて全員がレイオフの対象となったのです。

ただ、日本でも労働組合のないような会社で、景気があんまりよくないと、配置転換による指名解雇もどきをするという話を見聞きしたことはある。

いきなり研修部屋へ ミクシィ不可解人事

それまで取り組んでいた業務を強制的に中断させられ、いきなりカスタマーサポートのトレーニングを強いられる──。これは、退職勧奨のための、いわゆる「追い出し部屋」ではないのか。

ドワンゴは大量退職に関する印象操作をやめろ

最後は総務部を追い出し部屋にしたことです。やめさせたい人間をグループウェアから登録解除し、総務部という名前を持った統合思念体に統一し、PCも共有で1台しか与えない。昨日までエンジニアをしていた人間がスーツを着て社内を歩いて備品の補充をする。そんなことが許されていました。

なので「日本の雇用が守られている」といっても、この程度のことは雇用者側から見るとアリなんだよ、というのは書いておきたい。

残業

日本でも少し前にホワイトカラーエクザンプションに関する議論があったけれど、アメリカでは Fair Labor Standards Act に Computer Employee Exemption というのがあって、一定以上の給与をもらっているプログラマは、すでに残業代規制の対象外になっている。残念。

定時という概念が希薄で、タイムカードとか押さなくて良いのは気楽ではある。

教えて育てる

これが、個人的に一番ギャップを感じたところだった。私の周りの人々は mentorship というのが好きだし、求人サイトを "mentor" で検索すれば

Ability to mentor team members as well as build relationships with business and technical leadership

みたいなことが募集要項に入っていることも多々ある。ただこれも、企業の文化であるとか、インターンを雇うくらいの余裕がある規模とか、そういったものに左右されるのかもしれない。

フェアネスと合理性

フェア、というのはアメリカの人々には大事な概念らしいのだけど、日本人の私にはその重さが今ひとつわからなくて、あんまり日常では使わないようにしている。"it is an unfair comparison" というより、"it is not apples-to-apples" くらいにしておいた方が波風が立たなそうな気がする、けど思い込みかもしれない。

セーフティーネットがないのを「合理的」と呼んでいいのか、というのは議論があるところで、例えば、最近人気のある Alexandria Ocasio-Cortez 下院議員は、深夜番組のインタビューで「最低賃金を引き上げるのは経済的にもプラスの効果がある」という話をしていた。彼女はそもそも、社会として医療保険を提供することや、労働組合の重要性を訴える Democratic Socialists of America に所属していて、民主社会主義派を名乗るくらいなので、政策も左側に傾いている。

そういう主張がそれなりの支持を集めているのは、私は良いことだと思っているけれど、もしかすると政治の二極化が進んでいるだけと見る人もいるかもしれない。