|
| 1 | +--- |
| 2 | +title: Incremental Static Regeneration で実現する次世代のサーバーアーキテクチャ |
| 3 | +created: 1589802285779 |
| 4 | +tags: [next, react, ssg] |
| 5 | +--- |
| 6 | + |
| 7 | +next.js 9.4 に Incremental Static Regeneration という実験的な新機能があります。 |
| 8 | + |
| 9 | +[Blog \- Next\.js 9\.4 \| Next\.js](https://nextjs.org/blog/next-9-4) |
| 10 | + |
| 11 | +パッと見、「段階的な静的サイト生成…?なんのことだろう…」となったのですが、手元で試してみた感じ、これが既存のサーバーの実装アプローチを変える、革命的な機能ではないかと思いました。 |
| 12 | + |
| 13 | +解説を書きつつ、どのような応用があるか解説します。 |
| 14 | + |
| 15 | +## next.js の Incremental SSG を試してみる |
| 16 | + |
| 17 | +リポジトリはここです。 [mizchi/issg\-playground](https://github.com/mizchi/issg-playground) |
| 18 | + |
| 19 | +解説にあたっては、必要なのはほぼこのファイルだけで、短いのでそのまま貼ります。 |
| 20 | + |
| 21 | +```tsx |
| 22 | +// pages/[slug].tsx |
| 23 | +import { GetStaticProps, GetStaticPaths } from "next"; |
| 24 | + |
| 25 | +type Props = { |
| 26 | + slug: string; |
| 27 | + builtAt: number; |
| 28 | +}; |
| 29 | + |
| 30 | +export const getStaticProps: GetStaticProps<Props> = async (ctx) => { |
| 31 | + return { |
| 32 | + props: { |
| 33 | + slug: ctx.params.slug as string, |
| 34 | + builtAt: Date.now(), |
| 35 | + }, |
| 36 | + unstable_revalidate: 30, |
| 37 | + }; |
| 38 | +}; |
| 39 | + |
| 40 | +export const getStaticPaths: GetStaticPaths = async () => { |
| 41 | + return { |
| 42 | + paths: ["/foo"], |
| 43 | + fallback: true, |
| 44 | + }; |
| 45 | +}; |
| 46 | + |
| 47 | +export default (props: Props) => { |
| 48 | + return ( |
| 49 | + <> |
| 50 | + {props.slug}: {props.builtAt} |
| 51 | + </> |
| 52 | + ); |
| 53 | +}; |
| 54 | +``` |
| 55 | + |
| 56 | +- `pages/[slug].tsx` は `/*` をハンドルします。 |
| 57 | +- `export const getStaticProps` はそのルーティングに来たときのルート要素に渡す props を組み立てます |
| 58 | +- `export const getStaticPaths` はそのルーティングに来たときの、パス一覧を返却します。 |
| 59 | + |
| 60 | +これらの機能は元々 `next export` の静的アセットの吐き出しのために、手元のビルド時に一回だけ実行されるものでした。(このブログも、この機能を使って生成されています) |
| 61 | + |
| 62 | +しかし、 Incremental SSG では、このサーバーは静的に吐き出してデプロイされるのではなく、 server or serverless モードでデプロイすることを想定されています。 |
| 63 | +静的アセットの吐き出しサーバーを、動的なサーバーとしてデプロイする、とはどういうことでしょうか。 |
| 64 | + |
| 65 | +ここで、 `unstable_revalidate: 30` と `fallback: true` に注目してください。 |
| 66 | + |
| 67 | +- `getStaticPaths` で `fallback: true` が指定されると、 `paths` で指定されなかったパスも、 `getStaticProps` のロジックに応じて組み立てられます。 |
| 68 | +- `getStaticProps` で `unstable_revalidate: 30` のような値を返すと、 30 秒間は静的アセットとして返却されます |
| 69 | + |
| 70 | +ここからが面白くて |
| 71 | + |
| 72 | +- unstable_revalidate: 30` の秒数が経過後、次のリクエストが発生した際に、一旦はキャッシュを返しつつ、バックグラウンドでもう一度そのページを構築 |
| 73 | + |
| 74 | +この挙動が面白いですね。 |
| 75 | + |
| 76 | +つまりは、静的サイトジェネレータとしてある程度の運用の容易さを担保しつつ、CDN のスケーラビリティを借りて、かつ、ある程度は動的な振る舞いを取れる、ということです。 |
| 77 | + |
| 78 | +完全なアプリケーション・サーバーとしては、 |
| 79 | + |
| 80 | +## フロントエンドベストプラクティスの実現 |
| 81 | + |
| 82 | +自分は [光を超えるためのフロントエンドアーキテクチャ \- Speaker Deck](https://speakerdeck.com/mizchi/guang-wochao-erutamefalsehurontoendoakitekutiya) という発表をしたことがあります。要約すると、パフォーマンス最適化のためには、リクエストを全部アプリケーション・サーバーに到達させてはだめで、 CDN Edge に置いた HTML に当てつつ、キャッシュごとにサロゲートキーを当てて、リソースの更新のたびにプログラマブルなインバリデーションを発行する、というものです。 |
| 83 | + |
| 84 | +当時、これを実現できるのは fastly しかありませんでした。 |
| 85 | + |
| 86 | +まだプログラマブルなインバリデーションはないのですが、RFC のディスカッションを読む限りは、rauchg と Timer 曰く、もっと多機能なものも考えているらしいので、 それを想定してるように見えます。 |
| 87 | + |
| 88 | +[RFC: Incremental Static Regeneration · Discussion \#11552 · zeit/next\.js](https://github.com/zeit/next.js/discussions/11552) |
| 89 | + |
| 90 | +## Vercel / SmartCDN / Next.js のゴールが見えた |
| 91 | + |
| 92 | +正直なところ、 next.js が静的 export に対応した当時は、プロダクトとしての軸がぶれているように感じました。SSR のフレームワークでいきたいのか、 SSG になりたいのか、どっちなのかと。そして自前の PaaS を運用しているのは、よくわからないところがありました。 |
| 93 | + |
| 94 | +Vercel (旧名 now.sh) は SmartCDN という機能があります。これはおそらく、この機能を見据えたプログラマブルな CDN として設計されたものだったのでしょう。 |
| 95 | + |
| 96 | +Incremental SSG は、NoCode などの Headless CMS のガワとして、next.js を使うことが想定されています。これらの NoCode Backend はお世辞にもスケーラビリティがあるとは言えないものが多く、またレスポンスタイムに難があることが多かったのですが、Incremental SSG モードの Next.js をかぶせることで(初回アクセスをやや犠牲にしつつも) CDN のスケーラビリティの恩恵を受けることができます。 |
| 97 | + |
| 98 | +おそらく Vercel + SmartCDN は、next に最適化された CMS バックエンドとして、オールインワンパッケージを提供するのがゴールなのでしょう。 |
| 99 | + |
| 100 | +## 未来 |
| 101 | + |
| 102 | +とりあえず RFC に fastly の SurrogateKeys 相当のキャッシュタグみたいなものがほしい!とだけ書いておきました。 |
| 103 | + |
| 104 | +[RFC: Incremental Static Regeneration · Discussion \#11552 · zeit/next\.js](https://github.com/zeit/next.js/discussions/11552#discussioncomment-14415) |
| 105 | + |
| 106 | +また、ZEIT, あらため Vercel は 20 億円の増資を受けたことで、next.js エコシステムの発展は、より加速していくように思います。 |
| 107 | + |
| 108 | +[\(20\) Shu Uesugi さんは Twitter を使っています 「🆕Next\.js の開発元でもある ZEIT はこのたび社名変更し Vercel になりました。 🎉2100 万ドルの資金調達も発表。 👨🏻💻 私はご縁があり 2 月に開発者としてジョインしました。 🤔「○○ は今後どうなるの?」というご質問につきましては、こちらの Notion ドキュメントをご一読ください!→ https://t\.co/eCwc23gIzo」 / Twitter](https://twitter.com/chibicode/status/1252745903540105216) |
| 109 | + |
| 110 | +ちょっと前まで、next.js は意見が強いフレームワークで、正直 nuxt のほうが使いやすいよなぁ、と思ってたんですが、こういう感じで攻めてくるのは以外で、びっくりしつつも、応援したい気持ちがあります。 |
0 commit comments