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Toshiaki Katayama edited this page Mar 25, 2017 · 1 revision

10月17日16:00~18:00 @ アップルストア銀座 3F シアタースペース

16:10-16:25 E-Cell 3D: 細胞シミュレーションの三次元可視化

講演者

荒川和晴(慶應義塾大学先端生命科学研究所)

講演概要

生命現象は幾重にも絡みあった化学反応から構成され、その極めて複雑かつ動的なふるまいを理解する上では、コンピュータによるシミュレーションが欠かせない。一方、『複雑』なシミュレーションの結果もまた『複雑』であり、研究者がシミュレーション実験の結果を解釈するのは容易ではない。そこで、1996年から電子化細胞を構築している我々E-Cellプロジェクトでは、最先端の3Dグラフィックス技術をもちいて直感的かつインタラクティブに系の全体像を把握できる可視化インタフェース、 『E-Cell 3D』を開発した。E-Cell 3DはMacOS X Tigerから標準で提供されているQuartz ComposerやOpenGLなどを用いた美しいグラフィックスで細胞シミュレーションを表現し、細胞シミュレーションをもっと『細胞』らしく見せることを試みている。本ソフトウェアはhttp://ecell3d.iab.keio.ac.jp/にて無料で公開されている。

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16:25-16:40 Cytoscape: 複雑ネットワーク可視化と解析のためのプラットフォーム

講演者

大野圭一朗 (UCSD生物工学部 統合ネットワーク生物学研究室)

講演概要

現在、生物学に限らず、様々な分野で『複雑ネットワーク』と言うキーワードの下に研究が行われている。Cytoscapeは生体内の複雑なタンパク質相互作用やパスウェイを可視化、解析するために作られたオープンソースプラットフォームで、欧米では、生物学的ネットワーク可視化アプリケーションとしてスタンダードになりつつある。現在ではモジュール化を押し進めることにより、より一般的な複雑ネットワーク研究に用いることができるプラットフォームへと拡張が進んでいる。プラグインと言う概念を用いることにより、ユーザーが独自の拡張を施し、様々な機能を比較的容易に開発可能なほか、基本的な機能は、プログラミングが出来ないユーザーでも全てインタラクティブに利用することが可能である。本会では、Cytoscapeの概要と今後のロードマップを紹介する。

プロジェクトのサイト: http://www.cytoscape.org/

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16:40-16:55 マイクロアレイデータの転写調節ネットワーク上での3D階層的可視化環境HierNet3D(仮称)

講演者

石渡龍輔1), 森岡勝樹2), 荻島創一1)*, 田中博1,2)

1)東京医科歯科大学 難治疾患研究所 生命情報学

2)東京医科歯科大学 大学院 疾患生命科学研究部 システム情報生物学

講演概要

マイクロアレイ技術は、正常細胞の対照群と癌細胞などの実験群で有意な発現変動を示す遺伝子セットの網羅的な同定を可能にし、疾患のマーカー遺伝子による診断およびサブタイプ分類などで大きな成果を収めてきた。しかし、そのような有意な発現変動をもたらした転写調節の機序の解明となると、プロモータ解析やパスウェイへの発現データのマッピングなどが試みられてきているものの、決定的な方法はまだない。パスウェイへの発現データのマッピングは、シグナル伝達系のパスウェイが、通常、リン酸化などのシグナル伝達の作用を表現しており、発現変動をもたらす転写調節の作用を表現しているわけではないため、直感的にはミスリーディングになりかねない。そこで、我々は、マイクロアレイの発現データから、そのような発現変動をもたらした転写調節の機序の直感的な理解を支援するために、転写調節ネットワークとその上で変動する遺伝子の発現量を、OpenGLベースの3D可視化技術により、階層的に、時系列の発現データであれば動的に可視化し、リアルタイムで対話的に操作可能なHierNet3D(仮称)を開発しているのでご紹介したい。

16:55-17:10 バーチャルリアリティ技術を用いた遺伝子発現量情報の可視化

講演者

西村邦裕(東京大学大学院情報理工学研究科)

講演概要

バーチャルリアリティ技術を用いて、3次元空間内で、遺伝子発現量情報の解析支援を行うための可視化手法や作業空間について紹介する。インタラクティブに解析することができる可視化手法を、バーチャルリアリティ環境生成装置であるCABINを用いた実装例などから紹介を行う。

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17:10-17:15 蛋白質の局所凹凸形状の抽出結果の可視化

講演者

西山慧子(お茶の水女子大学大学院)

伊藤貴之(お茶の水女子大学大学院)

講演概要

蛋白質の機能は表面形状に依存することが最近の研究で知られている。この研究成果をうけて筆者らは、蛋白質の表面形状から局所凹凸形状を抽出し、その分布を可視化することで、蛋白質の機能分析に貢献できるようなインタフェースを開発することを試みている。筆者らは、形状が類似していることで知られる1yee,1yecの2種類の蛋白質を例題として、各々から200個程度ずつの局所凹凸形状を抽出し、これを形状的特徴からクラスタリングしている。添付ファイルの左側は、両蛋白質における局所凹凸形状のうち同一クラスタに所属するものを表示した例であり、形状的に類似する蛋白質間の細かな形状的差異を見比べるのに役立つと考えられる。また、このクラスタリング結果を長方形の入れ子構造で可視化したものが右側の図である。個々の棒グラフが個々の局所凹凸形状を表し、棒グラフの色や高さは局所凹凸形状の頂点における化学的特徴(電位、温度、疎水性など)から算出している。この図の読み方については講演時に詳しく説明する。なお著者らは、このような表示方法を、マイクロアレイ実験による発現率で遺伝子をクラスタリングした結果の可視化にも適用している。講演時間があればそれについても紹介する。

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17:15-17:20「十二単ビュー」による薬物情報の可視化

講演者

山澤舞子(お茶の水女子大学大学院)

伊藤貴之(お茶の水女子大学大学院)

山下富義(京都大学大学院)

講演概要

161種類の薬物について、5種類のCYPに対する代謝感受性を測定し、その測定結果と分子構造の相関性を可視化した試みを報告する。この試みでは、まず数種類の記述子によって薬物を2分木に分類する。そして入れ子状の長方形の枠によって、各薬物グループを囲むようにして、この分類結果を可視化する。添付画像ファイルにおいて、長方形の枠が薬物のグループを表し、黄色の文字が薬物の分類に参照した記述子を表す。そして各々の薬物について、5種類のCYPに対する代謝感受性を、5色の明度で表現する。この可視化結果から、規則的な配色パターンが見られる領域には、同様な代謝感受性をもつ薬物グループが見られる。また多数の色彩が見られる領域には、多数のCYPに対して高い代謝感受性をもつ薬物グループが見られる。これらの可視化結果を、薬物の機能予測に役立てるために、現在製薬会社などと議論を進めている。

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17:20-17:25 GOMA: 複雑な遺伝子オントロジーの分かりやすい表示

講演者

水谷枝理子(お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科理学専攻情報科学コース)

瀬々 潤(お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科理学専攻情報科学コース)

講演概要

遺伝子に関する多種多様なデータが得られるようになった現在, 実験で採取できた遺伝子群がどのような機能に関連しているかの検索に,既知の遺伝子機能が集約された 遺伝子オントロジー(GO)が利用されている。しかし,GO は膨大であり,検索だけでなくその結果を表示させる事も困難である。そこで本研究では,着目した遺伝子群に関連するTerm群を抽出し,そのTerm群をGOの構造の特徴であるDAGを崩さずに見やすく表示できるwebアプリケーション"GOMA"をRuby on Railsを用いて作成した。 本ソフトウエアは,GraphViz等汎用ソフトウエアより,GOのTerm群やDAG構造を見やすく配置することが可能である。

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17:25-17:30 コドン表の可視化技法

講演者

中尾光輝(財団法人 かずさディー・エヌ・エー研究所)

講演概要

コドン表の可視化技法の開発から、多パラメータデータの可視化について考えました。コドン頻度×遺伝コード×アミノ酸のような二次元以上の情報量をもつデータを二次元表現に押し込めるための技術を考察をします。

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17:30-17:35 インタラクトーム統合解析プラットフォームeXpanda 2

講演者

中村浩之(慶應義塾大学先端生命科学研究所)

講演概要

生体内で起こっている網羅的な分子間相互作用はインタラクトームと呼ばれ,近年蓄積が進みつつある大規模な相互作用データを利用したタンパク質の機能推定やタンパク質複合体の予測等様々な解析が行われている.しかし,インタラクトームデータは膨大かつ非常に複雑である為,解析及び可視化を行なう研究者は大きなコーディング労力を強いられる.このような背景から、我々はインタラクトーム統合解析プラットフォームeXpandaを開発した.eXpandaはPerlモジュールとして実装されており,ユーザーは自分の解析プログラム中でeXpandaを使用し,ネットワークデータのインポート,トポロジカルな解析及び解析結果を反映させた可視化を簡便に自動化して行う事ができる.本バージョンアップでは、解析メソッドの追加及び有向グラフへの対応,ワークフロー形式でのプログラミングインターフェースeXpanda-Flowの追加を含む.

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17:35-17:40 KEGG グローバルマップと着せ替えラベル

講演者

片山俊明(東大医科研ヒトゲノム解析センター)

奥田修二郎(京大化研バイオインフォマティクスセンター)

講演概要

KEGG PATHWAY は、代謝系を中心とした細胞内の分子間相互作用の知識ベースであり、国際的にも広く使われている。これまでに、生物種を超えたリファレンスデータとして、様々なパスウェイの情報が 300 枚以上のクリッカブルマップにまとめられてきた。一方で、複数のパスウェイを横断するような視点や、外部のデータと組み合わせた統合的な可視化は、既存のインターフェイスでは困難であった。今回、Ruby on Rails を利用して、グローバルマップと着せ替えラベル機能を実装したので報告したい。グローバルマップは、これまで数百枚のマップに分かれていた代謝系のパスウェイを、モジュールという機能単位毎に再構築したもので、複数のパスウェイの間のつながりや、パスウェイをまたいだ検索結果を可視化することができる。ビューは Google Map のように拡大縮小が可能で、検索結果のマッピングや AJAX を用いたノードやエッジの情報の取得が可能となっている。着せ替えラベル機能は、Google Earth が KML ファイルで実現している緯度経度座標への外部データのマッピングや、Ensembl や GBrowse などのゲノムブラウザが GFF や DAS で実現しているゲノム座標へのアノテーションのマッピングと類似の機能を、KEGG のパスウェイ座標に対して行えるようにしたものである。これまで、KEGG パスウェイに対しては KEGG API を用いた検索や色づけなどの操作が可能であったが、ユーザが自由な情報をパスウェイ上に書き足す形で統合的に表示することはできなかった。ラベル機能を使うことで、ユーザが YAML または JSON フォーマットで指定した任意のラベル情報(位置、文字列、色など)を KEGG のパスウェイ上にマッピングし視覚化することができるようになった。

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