カライドサイクルという折り紙は,6つの合同な四面体が数珠繋ぎに輪をなして連なったもので, イルカのバブルリングのようにクルクルと無限に回すことができます.四面体の個数を増やすこともできますが,たわみやすく動きが不安定になり,綺麗に回すことが難しくなります. ところが不思議なことに,7つ以上の場合でも特別に計算された四面体を使うと,たわむことなく回ることが発見されました. この新しいカライドサイクルは,裏表のない帯であるメビウスの帯のトポロジーを持つため,「メビウス・カライドサイクル」と名付けられました.
ここでは,メビウス・カライドサイクルの設計や動きを計算するためのコンピュータ・コードや, 折り紙で作成するための展開図,3Dプリンタで出力するためのモデルファイルを公開しています.
3d_model/には3Dプリンタで出力可能なモデルがあります.paper_model/には折り紙の展開図があります.hexagon/にはカライドサイクルの仲間であるヘクサフレクサゴンの折り紙があります.また,カライドサイクルの折り方の説明図もあります.python/— Python による実装(src/kaleidocycle/配下のライブラリ,ノートブック,サンプル)- Kaleidocycle.mw は Maple のコードで,様々な条件下でカライドサイクルの形状や動きを計算し,可視化します.折り紙展開図の出力機能もあります.
- Kaleidocycle.nb は Mathematica のコードで,上の Maple コードの機能限定版です.
cd pythonuv venv .venv && source .venv/bin/activatepip install -e .[dev]pytestあるいはpytest -k geometryでテストを実行jupyter lab notebooks/Exploration.ipynbを開き対話的に探索
詳細は python/README.mdを参照してください。
メビウス・カライドサイクルの形状は以下の特許出願がされていますが,教育・研究・個人利用は全く自由ですので,ぜひ活用されてください.
- Shizuo Kaji, Johannes Schoenke, Eliot Fried, Michael Grunwald, Moebius Kaleidocycle, 特顔2018-033395(Japan), 2019JP007314(PCT), WO 2019167941(Publication Number),2018年2月27日出願
もし商用利用をお考えの場合は,Japan Science and Technology Agencyにご連絡ください.
- ショートクリップ
- 講演動画:「折り紙にひそむ数学:カライドサイクルの幾何学」, 第28回MACSコロキウム, 京都大学, 2025年4月25日
- 講演動画, 折り紙の科学を基盤とするアート・数理 および工学への応用Ⅱ, MIMS「現象数理学研究拠点」共同研究集会, 2021年12月2日
- オープンキャンパス
メビウス・カライドサイクルについての和文解説は以下があります.
- プレスリリース, 現代数学と折紙から生まれた新しい機構「メビウス・カライドサイクル」
- 鍛冶静雄, 動く折り紙「カライドサイクル」をめぐる機構学と幾何学の出会い, 京都大学数学教室同窓会誌, Vol 9, 2025
- 鍛冶静雄, ユークリッド空間への図形の配置と設計への応用
- 鍛冶静雄, 曲線の幾何学から生まれた閉リンク機構, 2018年度精密工学会春季大会 シンポジウム資料集, pp. 62–65
- 鍛冶静雄, 数理のクロスロード/かたちと動きの数理基盤/(1) リンク万華鏡, 数学セミナー 2019年6月号, 日本評論社
- 鍛冶静雄, かたちを算する/おもちゃのかたち, 数学セミナー 2021年1月号, 日本評論社
より学術的な記述は以下にあります.
- 論文, Shizuo Kaji, Kenji Kajiwara, Shota Shigetomi An explicit construction of Kaleidocycles
- 論文, Shizuo Kaji, Kenji Kajiwara, Hyeongki Park, Linkage Mechanisms Governed by Integrable Deformations of Discrete Space Curves, in Nonlinear Systems and Their Remarkable Mathematical Structures, Volume 2, pp 356--381, CRC Press, 2019
特許や上記資料のいくつかの内容は,以下の論文にも含まれています.
- Johannes Schoenke and Eliot Fried, Single degree of freedom everting ring linkages with nonorientable topology, PNAS 116 (1), 90--95, 2019.
リポジトリ内のコードとデータは MIT License (LICENSE) の下で公開されています。
学術利用の際は上記文献の引用をご検討ください。








