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イアマ速報覚書

 この覚書は、イアマ速報がIAMAS生の自由な遊び場として機能しつづけるために、何かで困ったときの指針となるよう書き残しているものである。
 移り変わる世相とメディア環境、IAMASの状況や運営メンバーの意思などにより柔軟に読み替え、必要があれば適宜変更すること。

イアマ速報の由来

 昔々、IAMASがまだ領家町にあり、そしてIAMASにまだアカデミーがあった頃。目の前にSANAAの建築があり、だだっ広い校庭のあるIAMASは「人生のサービスエリア」と呼ばれ、たくさんいた学生たちはコースとかスタジオとかでバスを改造したりガッポイをしたりして楽しく暮らしていた。
 しかし、その平和な日々にも突如終わりが訪れる。2011年、岐阜県行財政改革アクションプランにおいてアカデミーの廃止が決まり、大学院のみとなるIAMASは2014年からソフトピアジャパン地区に移転することが決まったのである。

 それからというもの、IAMASは深い悲しみに包まれた。ソフトピアジャパン地区は岐阜なのにコンクリートジャングル、ガッポイをするとしたら、昼下がりにOLたちがランチを楽しむ信長像前くらいしかなくなってしまった。アカデミーがなくなって学生数は半分になり、学生たちはプロジェクトでいっぱいいっぱい、日々の学生生活を楽しむ余裕もなくなってしまった。
 IAMAS生は祈った。「人生のサービスエリア」から、さながら精神と時の部屋、「人生のアウトバーン」と化してしまったIAMASで、時速300kmで走らされても燃え尽きることのないように、と。

 その祈りが頂点に達した、2015年6月のとある夜のことであった。センタービルの屋根から伸びる2本の柱が、やおらに燦然と輝き出したーー厳密に言えば、普段からムーディーに光ってはいるのだが、まるで日中のようにまばゆい光を放ったーーのである。深夜3時。IAMAS生が最も活動的な時間である。驚いた学生たちがブラインドを開けてセンタービルの輝きを確認すると、その2つの輝きはゆらりと柱を離れ、センタービルの隠し扉の裏にあるというIAMASサーバールームへと消えた。
 それに気づいた学生がWebへアクセスしようとすると、学内ネットワークにつながっているすべてのPCがリモートデスクトップ状態となり、ものすごいスピードでプログラムが生成された。数分の後、そこには「イアマ速報」というWebサイト、そして「イア子」と「マス男」というキャラクターが誕生していたのである。センタービルの柱の精霊たちがIAMASの学生を見かねた末の、粋な計らいであった。人工知能だ!シンギュラリティだ!ヤダ!怖い!仕事なくなる!

 精神と時の部屋に迷い込んでしまったクリリンのようだったIAMAS生は、「イア子」と「マス男」を通じて記名性、身体性から脱却し、研究として先生方に縛られることのない自由な創造の場を取り戻した。イアマ速報を通して無駄な活動に打ち込む傍ら、研究への熱意も同時に取り戻し、IAMAS生は第19回メディア芸術祭アート部門新人賞を受賞、無事に社会へと旅立っていった。

 なおイアマ速報におけるテキスト構成について、2000年代に勃興したテキストサイト時代に関する研究の権威である京都大学現代文化センター(インターネット考古学)の坂本義太夫教授は「小野ほりでい臭がする」と先行事例との類似性を指摘しているが、この件に関してイアマ速報編集部は「うるせえ死ね」との声明を発表しており、インターネット考古学会でも議論が分かれている。
                                   という夢をみた。

各種設定

サイト名

 2015年頃、既に廃れ始めていた「バイラルメディア」というものに対する殺意、ページビュー至上主義におけるあらゆる情報のコンテンツ化、コンテンツの徹底的な消費姿勢に対するアンチテーゼから「イアマ速報」と名付けられた。

イア子

  • 22歳、美大卒のIAMAS1年生。
  • 特技は手芸と映像制作。
  • 映像と映像の外のインタラクションを試みたいと考えている。
  • アグレッシブなボケ。人としてギリギリのラインを攻める(決して踏み越えない)。
  • アイコンはフリー素材
  • センタービルの柱の左側に棲む精霊(裏設定)。

マス男

  • 28歳、工学部卒、Web系ベンチャー出身のIAMAS1年生。
  • 特技はドラムとプログラミング。
  • ジェヨンさんにアイコンを描いてもらった。
  • 九州の田舎出身。
  • 穏やかなツッコミ。大体イア子を諌めている。
  • センタービルの右側の柱に棲む精霊(裏設定)。

各種設定への手入れについて

 様々な状況に応じて変更してもよいが、ブランド・アイデンティティを失わないように注意する (わかんなくなんなければなんでもいいです)

イアマ速報の掟

運用について

更新頻度

 2015年度はオープンハウス前の30日間連続更新を行ったが、様々な状況を適切な方法を考えて適切なタイミングで更新すること (お任せします)

内容

 ドメインが切れないかぎり残り続けるものであるので、 5年10年経ってから参照される可能性もある ことまで考えて投稿すること。

ドメイン

 gifu.jpはまあまあお金かかる(年間4,000円弱?)ので なんとかすること。

Webページとしてのイアマ速報と、SNSアカウントの連動

 ご存知の通り、イアマ速報は「イアマスの学生目線の情報を伝えるメディア」でありながら、 「『イアマ速報』というメディアの更新を、イア子とマス男という架空のキャラが行う、という様子を見せるメタメディア」 でもある。運営を行う上ではこの構造が役に立つことが多い。例えば 「頑張って作ったネタが面白くない」という様子を面白くつくることも可能 である。 この辺りは「水曜どうでしょう」や「オモコロ(よっぴー)」等の先行事例を参考にされたい。
 また同様に、このメディア⇔メタメディア構造を活用するにあたって、SNSアカウントの活用も鍵になるものと考えられる。現在は下記のSNSアカウントが存在している。

 適宜アカウントを追加するなど、Webページと合わせて活用を行うこと。

IAMASらしさについて

 運営する上で必ず直面する問題であるが、Web上で存在感を出すにあたって、普通にWeb上でみんなにウケることをやっても、金と人的資源が潤沢にあるところ(≒SFC)にはなかなか勝てない。
 IAMASが勝てるとしたら、小さいがゆえの小回りと、ラジカルさ/頭のおかしさではないだろうか。そのためには、 明らかに他とはなにか違う ことが求められる。場合によっては、利便性よりラジカルさを優先させることが必要なこともあるだろう。できるだけラジカルに。

愛について

 イアマ速報を運営する上でもっとも重要なことであるが、関係するすべての人や組織に対して、不快な思いをさせたり、不利益を与えるものであってはならない。
 具体的には、極力、掲載するものに関しては本人の同意を得ること。得られないものに関しては掲載しないこと。但しその判断基準は非常に曖昧なので(Web上に公開されているものを掲載するのか、など)、最終的には運営を行う個々人の、愛とリスペクトに基づく判断に委ねられる。
 2015年に発生した 「中間発表イアマ速報事件」 に関しては口伝で残されていくことを祈る。
 この覚書全体に関してはアップデートされていくべきであるが、この条項に関しては時代に呼応した形で残されていくことを願う。

メディア表現を研究していくものの責任として、メディアによって人を痛めつけるものであってはならないと思うのです。愛がなくては。ただ、愛というのも難しくて、自己中心的な愛の押し売りは愛ではないんですよね。愛というものをどう定義していったらいいのか。これはねえ、難しい問題ですよ。
                          ーーおおしまくん

この覚書について

 冒頭の繰り返しになるが、この覚書は、移り変わる世相やメディア環境、IAMASの状況や運営メンバーの意思などに基づき、変更しても構わない。 Githubで管理していると過去のヴァージョンに遡ることも可能なので、必要があれば過去の状態に戻しても構わない。
 その際、その変更が今後のイアマ速報、およびIAMASの学生にどのような影響を及ぼしうるかはよく考えること。

最後に

 README.mdにもあるように、学生主体のメディアはこれが初めてではない。そのような流れを汲み、イアマ速報、および今後生まれうるIAMAS発の非公式メディアは、たった20年の歴史しかないIAMASにおいてつくられてきたカルチャーを消費するのではなく、リスペクトのもとに更に発展させていく存在でなくてはならない。
 (ということさえ、これを記述している者の思いでしかないので、そういった流れを汲まない、という判断も自由であるし、これからも自由であるべきだと考える)

 偉大なる先人の思いや、学生の創造性・自主性に対して非常に寛容で、IAMASの自由を守るためにあらゆる手をつくしている教授の方々の思いを踏みにじることのない、小さな小さなIAMASカルチャーを支えていく場所であれと願う。

 

2007年、IAMASの10周年を迎え、開校当時から在籍する教員による座談会が開かれた。そこで三輪眞弘(1958-)は「大きな意味で、IAMASから出てきたものはメディアアートですと言えば、それはそうだと思う。ただ、考え方は十年前からあまり変わっていなくて、むしろ、社会全体が冷静になってきているのではないか」と、社会全般からの認識の変化を指摘した。そして、平林真実(1964-)の提起した「メディア系の学科をもつ美大と、東大のような工学系の両方から攻められている(略)メディアアートの閉塞感」という問題に対して「結局、テクノロジーに囲まれて生きるぼくらの新しい生き方や世界観をラジカルに提案できるIAMASの力が問われている」と答えている。
    ーー「日本メディアアート史」 馬定延(フィルムアート社/2014)

 

世界制作が成功するための基準は何なのか。
……ヴァージョンは頑なに固められた信念やその指針をなにひとつ損うことがない場合に、真であるとみなされる、といった方がよい。ある時点における頑なな信念としては、論理法則についての長命な思念、近ごろおこなった観察についての短命な思念、様々な程度の鞏固さが浸み込んだ他の確信や偏見があげられよう。また指針としては、たとえば、代替しうるいくつかの座標軸、重みづけ、派生のための基礎ーーこれらのものからどれを選択するかという問題があるだろう。
    ーー「世界制作の方法」ネルソン・グッドマン 菅野盾樹訳 (ちくま学芸文庫/2008)

 

運営メンバー

2015年度