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新型コロナウイルスの感染拡大状況とワクチン接種進捗に応じた医療需要の予測ツール

・2022年2月1日 本サイトにおける予測ツールの更新や修正は停止しています

お知らせ

新型コロナウイルスに対するワクチン接種が進む中、その効果によって、感染者数(検査陽性者数)が多くとも必ずしも直ちに医療提供体制の逼迫につながるわけではなくなってきています。われわれは、今後の感染拡大の際に必要となる病床数(酸素投与を必要とする患者や重症者の数にもとづく。)といった医療需要について予測するためのツールを開発し、2021年10月に公開しました。

このツールの〈短期予測〉は、「いまの速度での感染拡大が続く中、感染者は医療体制が逼迫していない時と同じように入院ができる」とする仮定をもとに医療需要を予測する(=【プロジェクション】)ものです。3週間後の予測値が確保病床数を超えるかどうかを指標に【現状】を評価し、これによって地域での感染対策の強化を呼びかけるタイミングを検討することを想定していました。

内閣官房新型コロナウイルス感染症対策分科会:https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/taisakusuisin/bunkakai/dai10/newlevel_bunrui.pdf

しかしながら、感染拡大速度は市民の行動変容によって変わりうるものであり、どのような人を入院させるかの基準も医療提供体制の逼迫の程度に応じて変化するので、本ツールの予測通りに入院者数が発生する蓋然性は高くなく、実際の入院者数と予測結果の間には大きなずれが生じます。そのため、本ツール〈短期予測〉に基づいて具体的な病床確保計画を策定することは、残念ながら困難でした。(※本ツール〈中期予測〉では、感染拡大ピーク時の規模を具体的に想定した【シナリオ分析】を行うことによって、必要な確保病床数を推計することができます。)

感染が拡大していく中で実際に生じる入院者数やそれに応じた確保すべき病床数を推定するためには、(【プロジェクション】や【シナリオ分析】ではなく、【フォアキャスト】を目的として)異なる前提やモデルを置く必要があるでしょう。そのような予測ツールの用い方は開発者の当初の意図とは異なるものですが、行政や医療機関からのニーズとしては十分に理解できます。そこで、本予測ツールの今後の更新や修正は、開発者グループではなく、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室が行っていくことになりました。

この文章を書いている2022年2月現在だけでなく、これからも訪れるであろう感染拡大の波に備えて、対策に役立つツールとなることを願っています。

以前の予測ツールや説明資料は、【archive】フォルダーの中にあります https://github.com/yukifuruse1217/COVIDhealthBurden/tree/main/archive

文責:古瀬 祐気

問い合わせ先:furusey.kyoto@gmail.com