title | notebook | tags |
---|---|---|
2014/4/17 支持組織 |
組織学ノート |
注:筋の続きは4/3のノートに記載。
- 要点
- 支持組織の分類、結合組織の分類
- 結合組織を構成する線維と基質について
体や組織の形を支持する枠組みとして働く
- 細胞間質が非常に豊富で細胞がそれに埋もれるような組織(ex. 骨、軟骨、結合組織など)
- 上皮にはほとんど細胞間質はない
- 組織の硬さ・弾力を決める上で重要。
- 線維: 膠原線維、細網線維、弾性線維
- 基質: タンパク質と多糖類を多く含む
- 結合組織 ・・・ 間質は主に膠原線維
- 線維性結合組織(疎性結合組織、強靭結合組織)
- 膠様線維
- 細網組織
- 脂肪組織
- 軟骨組織 ・・・ 間質は主に軟骨質と膠原線維
- 骨組織 ・・・ 間質は主に骨質と膠原線維
- 血液とリンパ ・・・ 間質は主に液体
- ゲル状の細胞外基質中に線維と細胞がまばらに存在。(ex. 皮下組織、粘膜下組織など)
- 柱状、ひも状、膜状など一定の形をなす線維性結合組織。非常に強靭。
- ex.
- 線維の方向が平行: 腱、靭帯
- 2次元的に交織: 筋膜、腱膜
- 3次元的に交織: 真皮、強膜、角膜
- 胎児にみられる透明で基質に富む結合組織 (ex. 臍帯の結合組織)
- 突起を伸ばした細胞が散在する
- 細網細胞と細網線維の網からなる組織
- 免疫系の組織(リンパ節、脾臓、胸腺など)
- 脂肪細胞が集合してできる組織
--- | 白色脂肪 | 褐色脂肪 |
---|---|---|
脂肪滴 | 細胞の大部分が1つの脂肪滴 | 多数の小脂肪滴 |
ミトコンドリア | 少ない | 多い(白色の約1000倍) |
肉眼での色 | 黄色 | 褐色 |
機能 | エネルギーの貯蔵 体腔の空隙を埋める(クッション) 内分泌(レプチン、アディボネクチンなどを分泌) |
熱産生 |
分布 | 皮下 | 首の後ろ、肩甲骨周辺、腎周囲 |
- 線維芽細胞(fibroblast)
- 最も多く重要な細胞
- タンパク質分泌細胞: 基質と線維を分泌(コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカンなど)
- 長楕円形の核を持つ紡錘状の細胞
- 細胞質は非常に薄い
- その他の主な細部
- マクロファージ: 貪食作用あり
- 形質細胞: Bリンパ球から分化し、免疫グロブリンを大量に合成分泌
- 核: 核小体(rRNA)が大きい、多数 → 車軸核
- 細胞質: 粗面小胞体が発達。多量のリボソーム・mRNAのため好塩基性(HEで紫色)
- 膠原線維
- HE染色で薄い赤色
- 引っ張りに強い
- コラーゲン細線維(原線維)の束
- ほとんどの結合組織に存在するが、特に骨、軟骨、腱、靭帯に多い
- 細網線維
- Ⅲ型コラーゲンからなる
- 鍍銀法で黒く染まる
- 疎性結合組織の中に混在
- 基底膜、細網組織に多い
- 基底膜: 上皮が結合組織に接する場所。脂肪細胞、平滑筋、横紋筋を包む
- 弾性線維
- 弾性に富む、ゴムのように伸びる、枝分かれ多い
- 皮膚・血管壁・肺に多い
- HE染色で染まらず、無色透明に見える
- プロコラーゲン: 粗面小胞体で合成される
↓ 小胞体、ゴルジ体で、プロリン・リジンが水酸化(-OH) →コラーゲンの自己凝集に必要
↓ 水酸化にビタミンCが必要 → ビタミンC不足で壊血病 - プロコラーゲン: 細胞内で3量体を形成
↓ 小胞に詰め込まれ、細胞外に分泌
↓ (⭐︎)螺旋を作らない部分は酵素で除去される - トロポコラーゲン
↓ ずれながら自己凝集 → 線状パターンになる - コラーゲン細線維(原線維)
↓ 隣同士が架橋 - コラーゲン線維
- エーラー・ダンロス症候群: ☆のプロセス異常
- コラーゲン分子の強度↓
- 皮膚の過伸展、動脈瘤など
構成成分3つ: プロエラスチン、フィブリリン1,2、微細線維関連糖タンパク質(MAGP)
これらが細胞外に分泌されて重合する
- プロエラスチン
↓ 分泌 - トロポエラスチン
↓ フィブリリン1,2、MAGPと会合 - 未成熟弾性線維
↓ さらに会合 - 成熟弾性線維
- マルファン症候群: フィブリリン1、2遺伝子異常
- 近視、骨格異常(指長い、身長高い)、動脈瘤
- 細胞や結合組織の線維の周囲に存在
- コラーゲン、非コラーゲン性糖タンパク質、プロテオグリカンから成る
- コラーゲン: 非線維性のもの
- 非コラーゲン性糖タンパク質(フィブロネクチン、ラミニンなど)
- 基底膜などに包まれ、細胞と基質の結合を強くする
- プロテオグリカン: 基質の主な成分
- 非常に強い膨潤能を持ち、圧力に対する抵抗性を持つ
↔︎ 膠原線維は張力に対する抵抗性
- 非常に強い膨潤能を持ち、圧力に対する抵抗性を持つ
- プロテオグリカン凝集体 = ヒアルロン酸(軸)+リンカータンパク+プロテオグリカン
- プロテオグリカン = コアタンパク+グリコサミノグリカン
- 二糖類の直鎖状重合体(70〜200回の繰り返し構造)
- アグレカンの場合: コンドロイチン硫酸 or ケラタン硫酸
- コンドロイチン硫酸 = D-グルクロン酸とN-アセチル-D-ガラクトサミン の反復構造に硫酸基が結合したもの
- ケラタン硫酸 = D-がラクトースとNアセチル-D-グルコサミン の反復構造に硫酸基が結合したもの