The English version of the build guide is here.
- はんだごてや工具、部品等でのケガに注意してください。
- 作業中に席を離れるときは、はんだごての電源を確認してください。
- 非常に小さい部品が含まれていますので、失くさないように注意してください。
キットには以下の部品が含まれています。作業前に不足がないか確認してください。
はんだ済みキットには、下記番号の(13)以降の部品のみ同梱されていますので、ご確認ください。
番号 | 名前 | 値 | 個数 | 備考 | 部品番号 |
---|---|---|---|---|---|
1 | PCB | 2 | 左右1枚ずつ | ||
2 | 抵抗 | 10kΩ | 5 | 予備1、緑シールまたはマーカ1、部品本体に"103"という表記あり | R1, R4 |
3 | 抵抗 | 22Ω | 5 | 予備1、黄シールまたはマーカ1、部品本体に"220"という表記あり | R2, R3 |
4 | コンデンサ | 1μF | 5 | 予備1、青シールまたはマーカ1、色が濃い | C1, C3 |
5 | コンデンサ | 0.1μF | 3 | 予備1、シールなし | C2 |
6 | コンデンサ | 22pF | 5 | 予備1、赤シールまたはマーカ1、色が薄い | C4, C5 |
7 | ショットキーダイオード | 2 | D1 | ||
8 | 水晶発振子 | 16MHz | 2 | Y1 | |
9 | MPU | ATMEGA32U4 | 2 | U1 | |
10 | USBコネクタ | Micro Bメス | 4 | J1, J2 | |
11 | タクトスイッチ | 2 | SW20 | ||
12 | スイッチソケット | 36 | SW1 - SW18 | ||
13 | M2ネジ | 8mm | 8 | ||
14 | M2ネジ 2 | 4mm | 8 | ||
15 | M2樹脂スペーサ | 3mm | 8 | ||
16 | M2金属スペーサ 3 | 3.5mm | 8 | ||
17 | トッププレート | 2 | |||
18 | ボトムプレート | 2 | |||
19 | ゴム足 | 10 | |||
20 | USBケーブル | 1 | キーボード間接続用 |
キットを完成させるためには、以下の部品を別途用意する必要があります。
- キースイッチ( CherryMX互換のみサポート。ロープロファイルタイプはサポートしていません)
- キーキャップ
- USB Micro B ケーブル(PCとの接続用)
組立作業には、最低限以下の工具が必要となります。
- はんだごて(温度調節できるものが望ましい)
- はんだ
- ピンセット
- プラス(+)ドライバ
- ルーペ
- フラックス
その他、必要に応じて以下も用意すると良いです。
- フラックス洗浄剤
- はんだ吸取線
- テスタ
はんだ済みキットでは、「USBデバイスとして認識されることを確認する」の項目から組立を進めてください。
- MPU上に付いている●印と、基板上の○印を合わせて配置します。
- 4方向全てのピンがパッド上に乗っていることを確認し、はんだ付けします。
QFPパッケージのはんだ付けは、この動画が参考になるかもしれません。
- 水晶発振子の長辺(どちらの長辺でも構いません)が、基板上の部品番号(Y1)の位置に来るように向きを合わせ、4つのパッドの中心に配置します。
- 水晶発振子の角に少しだけ端子部分が見えるので、そこをこて先で温めつつはんだを流し込みます。
SMDタイプの水晶発振子のはんだ付けは、この動画が参考になるかもしれません。
- 抵抗、コンデンサは本当に小さいのであっという間に見失ってしまいます。作業するときは一度に一つずつ、テープから取り出してください。
- コンデンサは部品自体に数値や文字が書かれていないので、値の異なるものを混在させると見た目では識別できなくなりますので、注意してください。
- ダイオードには取り付ける向きがあります。パッケージの片方が白く帯状に塗られている部分を、基板上のダイオードの記号の縦棒の位置に合わせてください。
- 外側のスルーホール部分ではなく、先に端子部分からはんだ付けするとズレることなく取り付けできます。
- タクトスイッチは、側面に少しだけ金属の部分が見えていますので、その部分にはんだごてを当てて、ハンダを流し込むようにします。
- ソケットを取り付ける向きが、他と異なる場所が中央付近に2か所(SW7, SW8)あるので注意してください。
- 間違った向きに取り付けると、キースイッチを取り付ける真ん中の穴がふさがれてしまいます。
- まず、全てのソケットの片側だけをはんだ付けしてから、向きを間違えてないか確認し、それから残りの部分をつけると失敗しにくいです。
回路図( 左側 、右側)を参考に、正しくはんだ付けされているか確認します。
コンピュータに接続する前に、少なくとも以下の項目は確認しましょう。
- UVCC-GND間、VCCーGND間がショートしていないことを確認します。
- MPUのピンがブリッジしていないことを確認します。
- USBコネクタの端子がブリッジしていないこと確認します。
キーボードをコンピュータにつないで、USBデバイスとして認識されることを確認します。
- Macの場合は、「システム情報」を起動して、「ATm32U4DFU」というデバイスが見えているか確認します。
- Windowsの場合は、手元に環境がないので試せていないのですが、デバイスマネージャで「ATm32U4DFU」として見えるようです。
- はんだ済みキットでは、MacまたはWindowsで「MiniAxe」が見えているか確認します。
USBデバイスとして認識されない場合は、全ての部品が正しくはんだ付けされているか、回路図を参考に再度確認してください。
トッププレートのキースイッチホール(キースイッチ用の穴)の切断面は、レーザーカッターの特性上、斜め(テーパー状)になっているため、表裏で大きさが若干異なります。取付予定のキースイッチを、トッププレートの表裏それぞれの面に取り付けてみて、取り付けやすい面を表面として取り扱ってください。
- M2x8mmネジをトッププレートにはめ込み、マスキングテープ等でネジの頭を固定します。
- トッププレートを裏返し、樹脂スペーサをつけます。
- 基板と組み合わせます。
- 金属スペーサを基板上に露出しているネジに取り付け、ネジを締めます。
- M3x3mmネジをボトムプレートにはめ込み、基板上の金属スペーサに対して、少しずつ、対角線上のネジを選んで(左上→右下→右上→左下などの順序で)、均等に締め付けていきます。1本ずつきっちり締め付けていくと、最後のネジが噛み合わなくなることがあるので、注意してください。
トッププレートのキースイッチホール(キースイッチ用の穴)の切断面は、レーザーカッターの特性上、斜め(テーパー状)になっているため、表裏で大きさが若干異なります。取付予定のキースイッチを、トッププレートの表裏それぞれの面に取り付けてみて、取り付けやすい面を表面として取り扱ってください。
- お好みのキースイッチとキーキャップ を取り付けます。 (Cherry MX互換スイッチのみサポートしています。ロープロファイルタイプはサポートしていませんので、注意してください。)
- キースイッチがトッププレートに取り付け辛い場合は、トッププレートの表裏を変えてみてください。また、トッププレートと基板の間に、トッププレートがたわまないように支持するものを挟むなどの対策をすると、トッププレートのひび割れを防ぐことができます。無理に押し込まず、慎重に取り付けてください。
- キースイッチのピンは曲がりやすいので、まっすぐになっていることを確認してから取り付けてください。また、 SW7とSW8は向きが他とは反対になっているので、注意してください。
はんだ済みキットでは、デフォルトキーマップが既に書き込まれていますので、このステップは必要ありません。
ファームウェアの書き込みは、以下の2通りの方法があります。キーマップの書き換え以外にファームウェアのカスタマイズが必要なければ、QMK Toolboxを利用する方法が簡単でおすすめです。
- QMK Toolboxの最新版をダウンロード、インストールします。 Windows版は、アプリケーションのみのqmk_toolsbox.exeか、インストーラ込みのqmk_toolbox_install.exeのどちらかをダウンロードします。 Mac版は、アプリケーションのみのQMK.Toolbox.app.zipか、インストーラ込みのQMK.Toolbox.pkgのどちらかをダウンロードします。
- 以下のリンクからMiniAxeのファームウェアをダウンロードします。 miniaxe_via.hex
- QMK Toolboxを起動し、ファームウェアを"Local file"へドラッグ&ドロップするか、"Open"をクリックしてファームウェアのファイルを指定します。
- MiniAxeにUSBケーブルを接続し、リセットスイッチを押してブートローダモードにすると、QMK Toolboxに以下のように表示されます。
Atmel DFU device connected (libusb0): Atmel Corp. ATmega32U4 (03EB:2FF4:0000)
- QMK Toolboxの"Flash"ボタンをクリックすると、書き込みが始まります。
Attempting to flash, please don't remove device > dfu-programmer.exe atmega32u4 erase --force > Erasing flash... Success > Checking memory from 0x0 to 0x6FFF... Empty. > dfu-programmer.exe atmega32u4 flash --force "C:\Temp\miniaxe_via.hex" > 0% 100% Programming 0x4D00 bytes... > [>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>] Success > 0% 100% Reading 0x7000 bytes... > [>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>] Success > Validating... Success > 0x4D00 bytes written into 0x7000 bytes memory (68.75%). > dfu-programmer.exe atmega32u4 reset
- 書き込みが完了すると、以下のように表示されます。
Flash complete Atmel DFU device disconnected (libusb0): Atmel Corp. ATmega32U4 (03EB:2FF4:0000)
- もう片方のMiniAxeにUSBケーブルを接続し、同様にファームウェアを書き込んでください。
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QMKのリポジトリをクローンします。
Remap用のファームウェアを利用したい場合は、以下のリポジトリをクローンしてください。 Kagizaraya's qmk_firmware
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クローンしたら、ローカルリポジトリのディレクトリへ移動し、以下のコマンドを実行すると、ファームウェアを書き込むために待機状態になりますので、キーボードを接続してください。すでにキーボードが接続されている場合は、そのまま書き込みが始まります。
$ make miniaxe:default:dfu
Remap用のファームウェアをビルドする場合は、以下のコマンドを実行します。
$ make miniaxe:via:dfu
初めてファームウェアを書き込む場合は、リセットスイッチを押す必要はありません。
ファームウェアをビルドする環境の構築は、こちらのドキュメントを参考にしてください。
Remap対応のファームウェアを使用している場合は、Remapを使ってキーマップを書き換えることができます。
Remapの使い方は、以下の記事で大変分かりやすく解説されていますので、ぜひご参照ください。
1: キットによってはマーカで色をつけたものもあります。
2: 天キー Vol.1版では M2 x 3mm が付属していましたが、4mm に変更されました。
3: 天キー Vol.1版では M2金属スペーサ 3mm が付属していましたが、3.5mm に変更されました。