Go言語で指定された機能を持つメッセージキューを実装するために、チャネルとゴルーチンを使用します。このサンプルプログラムでは、キューの最大サイズを3とし、合計10個のデータを送信します。送信側はキューがいっぱいになるまでデータを送信し、キューが開くたびに新しいデータを送信します。受信側はキューから1秒に1回データを受信します。
package main
import (
"fmt"
"time"
)
func producer(queue chan<- string, totalMessages int) {
for i := 1; i <= totalMessages; i++ {
message := fmt.Sprintf("message%d", i)
loop:
for {
select {
case queue <- message:
fmt.Printf("Produced: %s\n", message)
break loop
case <-time.After(100 * time.Millisecond): // キューが満杯の場合のタイムアウト
fmt.Println("Queue is full, producer timeout")
}
time.Sleep(100 * time.Millisecond) // 次のメッセージを送るまでの遅延
}
}
}
func consumer(queue <-chan string) {
for {
select {
case message := <-queue:
fmt.Printf("Consumed: %s\n", message)
time.Sleep(1 * time.Second) // 消費の遅延をシミュレート
case <-time.After(2 * time.Second):
fmt.Println("No messages, consumer timeout")
return
}
}
}
func main() {
queueSize := 3
queue := make(chan string, queueSize)
totalMessages := 10
go producer(queue, totalMessages)
go consumer(queue)
time.Sleep(15 * time.Second) // メインゴルーチンが終了するのを防ぐ
}このGoプログラムは、メッセージキューの生産者（ producer ）と消費者（ consumer ）の間のデータのやり取りをシミュレートするものです。キューのサイズは3に設定されており、合計10個のメッセージが生産されます。プログラムの流れは次のようになります。
プロデューサー (producer関数)
- 合計10回のループを実行し、各ループで
messageXという形式のメッセージを生成しキューに送信します。 - キューが満杯でメッセージが受け入れられない場合、100ミリ秒ごとにキューに空きが出るかチェックします。
- メッセージがキューに正常に送信された場合、
Produced: messageXと出力し、ループを抜けます。 - メッセージ送信の試行中にキューが満杯の状態が続くと
Queue is full, producer timeoutと出力し、次の試行に移ります。
コンシューマー (consumer関数)
- メッセージキューからメッセージを受信し続けます。
- メッセージが受信されると、
Consumed: messageXと出力し、1秒間スリープ（消費の遅延をシミュレート）します。 - 2秒間メッセージがキューに来ない場合、
No messages, consumer timeoutと出力し、関数から抜けます。
メイン関数 (main関数)
- バッファサイズ3の文字列チャネルを作成します。
producer関数とconsumer関数をそれぞれゴルーチンとして起動します。time.Sleep(15 * time.Second)により、メインゴルーチンが終了しプログラムが終了するのを15秒間待機します。これにより、producerとconsumerゴルーチンが十分に動作する時間を確保します。
このプログラムは、Go言語のチャネルとゴルーチンを使用した並行処理の基本的な例を示しており、メッセージキューの概念を理解するのに役立ちます。また、タイムアウト処理の実装方法も示しています。