SafeG64：Toppersの更新方法につきまして

[Explorer-kato]

ご担当者様

お世話になっております。
株式会社エクスプローラの加藤と申します。

お忙しいところ、申し訳ございませんがご教示お願いいたします。
[求められている動作]
・SafeG64でLinuxがToppers上で動作するプログラムを更新し
　Linuxを止めることなくToppersのみを再起動し、更新したプログラムで動作させる。
[方針案]
①Linux/Toppers両方でアクセス可能な領域にToppers全体を書き込み
　再起動時に一度Toppersを終了させるときに、その領域にジャンプするようにして
　そこから改めてToppersを動作させる。
②Toppersのカーネルとアプリのデータとプログラムの配置位置を分割し
　更新前にToppersをカーネル領域に退避させる。
　アプリの領域に更新したアプリのデータを更新し、再度アプリのプログラムを実行する。
[仕様パッケージ]
SafeG64：safeg64_1.2.0　Toppers：fmp3_3.1
[質問内容]
・そもそも求められている動作は実現可能でしょうか？
　その場合①、②のどちらが容易でしょうか？
・①の案の場合、現状SafeG64のサンプル動作中にToppers側のアプリを’Q’コマンドで終了させるとLinuxも停止いたしますが、
　更新前のToppers停止処理でLinuxを止めずにマルチプロセッサのToppersが再起動できるようにするための終了処理をご教示いただけないでしょうか？
・②の案の場合、アプリ用のプログラム、データ領域を定義して配置する必要があると思いますが
　セクションの追加方法についてご教示いただけないでしょうか？
　現状imx8mm_evk.ldの編集をしても生成されたelfファイルに追加したセクション情報は無く
　ATT_SECは使用不可という解釈でおります。可能でしたら実例をご教示いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。
　

[exshonda]

実施したことはありませんが，技術的にはおそらく可能だと思います．
アプリケーションのみ更新されたいと見受けられますので，②が実現できればよいかと思いますが，現状のFMP3にはアプリを更新する機能がありません．

そうすると，①で実現する必要があります．新しいバイナリへのジャンプは，target_exit()に新しくロードしたToppersのエントリへのジャンプ処理を入れれば実現可能です．
その上で，大きく次の3種類の対応が必要になるかと思います．
・ハードウェエアの初期化処理
・現状のToppersはコールドブートしたとしてハードウェアを全て初期化します．初期化によってはハングアップしたりLinuxに影響を与えるために注意が必要です．気になるハードウェアについては以下に列挙します．target_initialize()からのコードを精査する必要があります．
・キャッシュ初期化（MMUテーブル），割込みコントローラ初期化
・ATFの初期化処理
btaskは起動するとatf_smc_init()を呼び出しますが，これは必要ないはずです．
ATF側にもなにか対応が必要かもしれません．
・doscomの状態
・初期化してしまうと通信が断絶するため，継続するならコントロールブロックを特別な領域に置く等が必要になるかと思います．

[hiroakitakada]

software_term_hookの件につきましてもありがとうございます。
終了後に再度エントリポイントにジャンプさせる場合、
chip_terminate();の後で行った方がよろしいでしょうか？

software_term_hookでエントリポイントにジャンプさせるか，target_exitの最後でエントリポイントにジャンプさせるかですが，違いはchip_terminateを呼ぶか呼ばないかだけですので，終了処理・初期化処理をちゃんと設計すれば，どちらで実施しても良いと思います。

[Explorer-kato]

ご回答ありがとうございます。
LOG_EMERGに変更してみたのですが途中で止まっていたと報告いたしましたが
調べたところ以下が呼ばれていてそもそも出力を止めているようでした。
logtask_terminate
sio_terminate
ですのでジャンプ処理まで進んでいる想定で確認を進めたいと思います。
お騒がせしてすみません。

software_term_hookの件設計次第でどちらでもいいということで承知いたしました。
ちなみにimx8mm_evkの環境でサンプルを使用した検証するのであればchip_terminateを含めた方がよいでしょうか？

[hiroakitakada]

LOG_EMERGに変更してみたのですが途中で止まっていました。
call_terrtn関数にログ出力を追加したところログの内容自体は全部出せているのですが
関数抜けた後のログが表示されておりません。

ログが出ない原因として気になるのは，sio_terminate（シリアルドライバの終了処理）を終了処理ルーチンとして登録してあることです。これを呼び出した結果，シリアル出力が止まってしまうのかもしれません（そのターゲットでsio_terminateがどういう中身になっているか次第です）。システムコンフィギュレーションファイルから，sio_terminateのATT_TERを削除してみてください。

ちなみにimx8mm_evkの環境でサンプルを使用した検証するのであればchip_terminateを含めた方がよいでしょうか？

chip_terminateで何を実施しているか次第だと思いますが，imx8mmのターゲット依存部を見ていないので，私には何とも言えません。

[Explorer-kato]

ご回答ありがとうございます。
投稿内容の編集と入れ違いになってしまいましたが
sio_terminateが呼ばれているのがログが出なくなる原因と解釈いたしました。

[Explorer-kato]

度々のご連絡失礼いたします。
safeg64_1.2.0のtarget_user.txtに従って(私の環境はimx8mmです)
apps/sample_sで生成されるfmp.binを使用したSafeG64の動作確認につきまして、
Toppersで’Q’コマンド実行して停止した際、
Linuxも同時に止まってしまう挙動は問題ありますでしょうか？私の環境では止まります。
挙動に問題ない場合、原因や対策可能であれば対策についてご教示いただけないでしょうか？

現状Toppersの更新確認のために0xBE800000をエントリポイントとしたfmp.binを作成、
Linuxの自作のアプリからそのファイルを0xBE800000~に書き込み、
起動時に動作しているToppersはtarget_exit()で0xBE800000にジャンプするような処理にしております。
その状態で'Q'コマンドを実行すると各プロセッサが"0xBE800000へジャンプします”、というログを表示し
Linux、Toppersもコンソール操作不可となります。
本件が上記原因と関係していないかと思い質問させていただきました。

target_exit関数内のチップ依存の終了処理につきましては
Global Interrupt Controllerの制御を行っていたので、
0xBE800000へのジャンプ前にある本処理をコメントアウトしたのですが、
コメントアウト前と比べ現象に変化ありませんでした。

更新用のToppersにつきましては、更新前でsio_terminateのATT_TERを削除しているため
sioの初期化処理をコメントアウトしております。
更新前のチップ依存の終了処理をコメントアウトしている場合は
Global Interrupt Controllerの初期化処理をコメントアウトしております。

[Explorer-kato]

ご回答ありがとうございます。
②の方法でタスク内等の簡単な処理については変更後に挙動も切り替わるのが確認できたのですが
結局タスクやハンドラそのものが変化してしまうと対応できないことが分かったので
①の方法を検討していました。いただいた情報を元に検証させていただきます。
何かありましたらまた、相談させていただければと思います。