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<sect1 xml:id="install.macosx.bundled" xmlns="http://docbook.org/ns/docbook">
 <title>macOS Monterey より前のバージョンにバンドルされている、PHP の使用法</title>
 <simpara>
  PHP は、Mac OS X バージョン 10.0.0 以降、
  macOS Monterey (12.0.0) より前の MacOS に標準添付されています。
  デフォルトのウェブサーバーで PHP を有効にするには、Apache 設定ファイル
  <filename>httpd.conf</filename> で数行のコメントを解除する必要があります。
  一方、<acronym>CGI</acronym> や <acronym>CLI</acronym>
  はデフォルトで有効になっています (ターミナルから簡単に利用できます)。
 </simpara>
 <simpara>
  PHP を有効にするには以下の手順を使用してください。
  これは、ローカルの開発環境を手早く設定する方法を示したものです。
  常に PHP を最新バージョンに更新することを
  <emphasis>強く推奨</emphasis>します。
  多くのソフトウェアでは、新しいバージョンでは多くのバグが修正されています。
  また機能追加もされています。PHP も同様です。
  詳細は、適切な macOS インストールドキュメントを参照ください。
  以下の手順は初心者を対象としたもので、
  まずデフォルトの設定で動作させるための手順を示しています。
  すべてのユーザーが、新しいパッケージ版をコンパイルしてインストールすることを推奨します。
 </simpara>
 <simpara>
  標準的なインストール方法は mod_php を使用するものです。macOS 上の
  Apache web server (デフォルトのウェブサーバーで、System Preferences
  からアクセスできます) 上に、mod_php を組み込むには次のようにします。
 </simpara>
 <para>
  <orderedlist>
   <listitem>
    <simpara>
     Apache の設定ファイルを開きます。デフォルトでは
     <filename>/private/etc/apache2/httpd.conf</filename> にあります。
    </simpara>
    <simpara>
     <literal>Finder</literal> あるいは <literal>Spotlight</literal>
     を使用してこれを見つけることは難しいでしょう。
     このファイルはプライベート設定されており、その所有者は
     <literal>root</literal> ユーザーだからです。
    </simpara>
    <note>
     <simpara>
      Unix ベースのテキストエディタ、たとえば <literal>nano</literal>
      を用いて、ターミナルでこのファイルを開きます。このファイルの所有者は
      <literal>root</literal> なので、<literal>sudo</literal> コマンドを使用して
      (<literal>root</literal> として) 開く必要があります。つまり、ターミナル上で
      <literal>sudo nano /private/etc/apache2/httpd.conf</literal>
      と入力します (その後、パスワードを聞かれます)。
     </simpara>
     <simpara>
      覚えておくべき nano コマンドは次のとおりです。<literal>^w</literal> (検索)、
      <literal>^o</literal> (保存) そして <literal>^x</literal> (終了)。
      ここで <literal>^</literal> は Ctrl キーを表します。
     </simpara>
    </note> 
    <note>
     <simpara>
      Mac OS X 10.5 より前のバージョンにバンドルされている
      PHP および Apache は、バージョンが古いものです。その場合、Apache の設定ファイルは
      <filename>/etc/httpd/httpd.conf</filename> となります。
     </simpara>
    </note>
   </listitem>
   <listitem>
    <para>
     テキストエディタで、次のような行 (これらのふたつの行は並んでいないこともあります。
     それぞれをファイル中で探してください)
     のコメントをはずします (# を削除します)。
     <screen>
<![CDATA[
# LoadModule php5_module libexec/httpd/libphp5.so

# AddModule mod_php5.c
]]>
     </screen>
     パスに注意しましょう。将来 PHP をビルドする際には
     上のファイルは移動するかコメントアウトする必要があります。
    </para>
   </listitem>
   <listitem>
    <para>
     指定した拡張子 (例: .php .html および .inc)
     が PHP でパースされるようにします。
    </para>
    <para>
     以下のような行が
     <filename>httpd.conf</filename> にあれば (Mac Panther 以降にはあります)、
     PHP を有効にするだけで <filename>.php</filename>
     ファイルが自動的に PHP で処理されます。
     <screen>
<![CDATA[
<IfModule mod_php5.c>
    # If php is turned on, we respect .php and .phps files.
    AddType application/x-httpd-php .php
    AddType application/x-httpd-php-source .phps

    # Since most users will want index.php to work we
    # also automatically enable index.php
    <IfModule mod_dir.c>
        DirectoryIndex index.html index.php
    </IfModule>
</IfModule>
]]>
     </screen>
    </para>
    <note>
     <para>
      Mac OS X 10.5 (Leopard) より前のバージョンには PHP 5 ではなく PHP 4
      がバンドルされています。その場合は、ここまでの説明にある 5
      という部分を 4 に読み替えてください。
     </para>
    </note>
   </listitem>
   <listitem>
    <simpara>
     DirectoryIndex でデフォルトインデックスファイルが読み込まれるようにします。
    </simpara>
    <simpara>
     これも <filename>httpd.conf</filename> で設定します。典型的なパターンは
     <filename>index.php</filename> および <filename>index.html</filename>
     でしょう。デフォルトでは <filename>index.php</filename>
     が有効になります。上で見たような設定がすでにあるからです。
     これを適切に調整しましょう。
    </simpara>
   </listitem>
   <listitem>
    <simpara>
     &php.ini; の場所を設定するか、デフォルトを使用します。
    </simpara>
    <simpara>
     macOS におけるデフォルトの場所は
     <filename>/usr/local/php/php.ini</filename> で、
     <function>phpinfo</function> をコールするとこの情報を表示します。
     &php.ini; を使用しない場合は、PHP はすべてデフォルト値を使用します。
     <link linkend="faq.installation.phpini">php.ini
     ファイルはどこにおけばいいのですか?</link> が、関連する FAQ です。
    </simpara>
   </listitem>
   <listitem>
    <simpara>
     <literal>DocumentRoot</literal> を配置あるいは設定します。
    </simpara>
    <simpara>
     これは、すべてのウェブファイルのルートディレクトリとなります。
     このディレクトリ内のファイルはウェブサーバーで処理されるようになるので、
     PHP ファイルは PHP でパースしてからブラウザに出力されます。
     典型的なデフォルトのパスは <filename>/Library/WebServer/Documents</filename>
     ですが、これは <filename>httpd.conf</filename> で別の場所にすることができます。
     また、各ユーザーの <filename>DocumentRoot</filename> は
     <filename>/Users/yourusername/Sites</filename> となります。
    </simpara>
   </listitem>
   <listitem>
    <simpara>
     <function>phpinfo</function> ファイルを作成します。
    </simpara>
    <para>
     <function>phpinfo</function> 関数は、PHP についての情報を表示します。
     DocumentRoot 内に、次のような PHP コードを含むファイルを作成してください。
     <programlisting role="php">
<![CDATA[
<?php phpinfo(); ?>
]]>
     </programlisting>
    </para> 
   </listitem>
   <listitem>
    <simpara>
     Apache を再起動し、先ほど作成した PHP ファイルを読み込みます。
    </simpara>
    <para>
     再起動するには、シェルで <literal>sudo apachectl graceful</literal>
     を実行するか、あるいは macOS System Preferences で
     "Personal Web Server" オプションを使用して停止/起動します。
     デフォルトでは、ローカルファイルをブラウザで読み込むには
     <filename>http://localhost/info.php</filename> のような
     <acronym>URL</acronym> を指定します。
     あるいは、各ユーザーディレクトリの DocumentRoot の場合は
     <filename>http://localhost/~yourusername/info.php</filename>
     のようになります。
    </para>
   </listitem>
  </orderedlist>
 </para>
 <simpara>
  <acronym>CLI</acronym> (あるいは旧バージョンの <acronym>CGI</acronym>)
  は、<filename>php</filename> という名前で、おそらく
  <filename>/usr/bin/php</filename> にあります。
  ターミナルを開き、PHP マニュアルの
  Open up the terminal, read the
  <link linkend="features.commandline">PHP をコマンドラインから使用する</link>
  を読んだうえで <literal>php -v</literal> を実行してみましょう。
  これは、PHP バイナリのバージョンを表示します。
  <function>phpinfo</function> をコールしても、この情報を取得できます。
 </simpara>
</sect1>

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