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[130] ある地域で標準的に用いられる[[時刻]]を、[DFN[標準時]]といいます。
同じ[[標準時]]を用いる[[地域]]を、[DFN[[RUBY[時間帯][タイムゾーン]]]]といいます。
[131] [[地域]]間の[[時刻]]の[[差]]を、[DFN[時差]]といいます。
* 時間帯
[96] 同じ[[時刻]]を用いる地域、あるいはその時刻系を、[DFN[[RUBYB[時間帯]@en[time zone]]]]
([DFN[時刻帯]]、[DFN[等時帯]]、[DFN[タイムゾーン]]、[DFN@zh[時間區域]]) といいます。
[102] [[時間帯]]という語の指す意味にはゆらぎがあります。
原義は[[世界]]を時間決定のために分割した際の各区域を指していたのでしょうが、
実際には文脈により、
時刻を指したり、地域を指したり、[[時差]]を指したり、その名前や記号を指したりします。
現行制度で同じ[[時刻]](の地域)を1つの[[時間帯]]ということもあれば、
歴史的変遷を含めて同じものを1つに数えることもあります。
たまたま同時刻を採用している複数国の領域を1つに数えることもあれば、
国ごとに異なる領域と数える場合もあります。
[132] [[日本]]の[[法令]]では、大正十年十一月一日海軍省令第十八號
[CITE[海軍艦船使用時規則]]で[DFN[時刻帶]]と呼んだ例があります。
[127] 古くは[[時間帯]]の時刻のことを ([[地方時]]と対比して)
[DFN[zone time]] と呼ぶことがあったようです。[DFN[経帯時]] [SRC[>>1]] も同義です。
[[辞書]]にこそ載っていますが、[[現代]]ではほとんど見かけない[[語]]です。
[REFS[
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[1] [CITE@ja[経帯時(けいたいじ)とは - コトバンク]]
([[ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,世界大百科事典 第2版,大辞林 第三版,日本大百科全書(ニッポニカ)]]著, [TIME[2016-06-24 10:41:16 +09:00]])
<https://kotobank.jp/word/%E7%B5%8C%E5%B8%AF%E6%99%82-59032#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89>
]FIGCAPTION]
> けいたい‐じ【経帯時】
> 経度が15度ごとの子午線を基準として定めた標準時。世界時とは整数時間の差がある。
]FIG]
]REFS]
* 標準時
[98] ある地域で標準的に用いられる[[時刻]]を、[DFN[[RUBYB[標準時]@en[standard time]]]]といいます。
[[標準時]]は、その地域の[[政府]]により、または[[慣習]]により、制定、管理されています。
[99] [[夏時刻]]を実施する場合、[[標準時]]という語は[[夏時刻]]でない時刻を指すのが普通です。
しかし文脈によっては[[夏時刻]]も含めたものを[[標準時]]と呼ぶこともあります。
あるいは[[夏季標準時]]、[[冬季標準時]]のような呼び方をすることもあります。
;; [[夏時刻]]も参照。
[97] [[ISO 8601]] は次のように説明しています。
[FIG[
[52] [[標準時]]は、 [[UTC]] から当地の[[所轄官庁]]によって決められた時刻シフトによって得られる[[時間スケール]]です
[SRC[[[IEC 60050-111]], >>51]]。
;; [53] この時刻シフトは[[年]]の途中で変化しても構いません [SRC[>>51]]。
[REFS[
- [51] [[ISO 8601:2004]] 2.1.14
]REFS]
]FIG]
[100] 多くの時代と地域で、[[法令]]上の用語あるいは日常用語として、
その地方の[[標準時]]を (「○○標準時」のように修飾せずに) 単に[[標準時]]と呼んでいます。
[128] かつては任意の時刻が[[標準時]]として用いられました。
現在では [[UTC]] に整数時間を加除したものを[[標準時]]として用いるのが普通です。
そうでない場合のほとんどは [[UTC]] に15分の倍数を加除したものを[[標準時]]としています。
;; [186] [[地方標準時]]も参照。
[190] [[標準時]]の草創期には、それまでの[[経度]]によってまったく異なる[[地方時]]と違って地域
([[時間帯]]) ごとに統一された時刻であるとして、 [DFN[uniform time]] (一様時)
と呼ばれていました。[[米国]]の標準時法の名称も [CITE[Uniform Time Act]] です。
* 経度と時刻
[124] [[平均太陽時]]は、[[経度]]によって決まる[[時刻]]です。
そのため[[時差]]を[[経度]]で表したり、[[経度]]を[[時差]]で表したりすることもありました。
[125] 例えば[[GMT]]より9時間早い時刻 ([TZ[+09:00]]) のことを、
「[LON[東経135度][135E]]の時刻」と言うことがあります。
[[日本標準時]]は [TZ[+09:00]] ですから、[LON[東経135度][135E]]のことを[[日本]]の[DFN[標準時子午線]]と呼ぶことがあります。
[126] [[原子時]]に基づく現在の[[時刻制度]]のもとでは、[[標準時子午線]]というのはあまり正確でない
(歴史的なものでしかない) 言葉かもしれません。
* 時差
[47] [[時間帯]]と[[時間帯]]との[[時刻]]の[[差]]を、[DFN[[RUBYB[[[時差]]]@en[time-zone offset]]]]といいます。
[48] [[時差]]には、[[UTC]] との絶対的な[[時差]]と、任意の[[時間帯]]との相対的な[[時差]]があります。
[EG[
[110] [[日本]]と [[UTC]] との[[時差]]は 9時間で、[[日本]]が先に進んでいます。
]EG]
[EG[
[111] [[日本]] ([TZ[+09:00]]) と[[シンガポール]] ([TZ[+08:00]]) との[[時差]]は
1時間で、[[日本]]が先に進んでいます。
]EG]
[49] [[時間帯]]・[[標準時]]の差と[[時差]]は、しばしば同じものとして扱われます。しかし、[[夏時刻]]などの違いがあるため、
ある[[時間帯]]と別の[[時間帯]]の[[時差]]は時期 ([[年]]と[[季節]]) によって変動します。
[50] 歴史的・地理的な[[時差]]の取り扱いについては、[[時間帯の接続]]を参照。
[106] 歴史的な世界各地の[[時差]]については、[[時差の表]]を参照。
[43] [[時差廃止論]]もありますが、ほとんど支持はありません。
** 計算
[108] ある地点とある地点の[[時差]]は、ある[[時刻]]において、
その時点で両地で用いられている[[地方時][地方標準時]]の[[差]]を計算することで、
簡単に求められます。
[109] [[夏時刻]]の実施や[[標準時]]改正などで[[時差]]は変化することがあります。
特定の[[時刻]]を指定しない地域間の[[時差]]は、決定不能です。
それでも特に明記無く[[時差]]が示されている場合、その時代の両地の[[標準時]]の[[差]]を示していると推測されます。
** 他の意味
[70] 普通、何の注記もなしに「[[時差]]」といえば、ある地点とある地点で実際に用いられている[[時刻]]の差のことをいいます。
しかし、稀に、[[地方時]]の差のことを[[時差]]ということもあるようです。
[EG[
[71] 例えば、「[[日本]]に[[標準時]]は1つしかないが、[[北海道]]と[[沖縄]]には[[時差]]がある」
や「[[沖縄]]は[[日本標準時]]と[[時差]]がある」のように言われることがあります。
]EG]
[107] [[均時差]]も[[時差]]に含めることがあります。[[均時差]]は、
[[平均太陽時]]と[[真太陽時]]の[[時差]]です。同じ地点でも[[均時差]]は季節によって変動します。
[72] なお、「[[時差]]」という言葉には、本項以外に単に時間・時刻の差という意味もあるので、
注意が必要です。
[EG[
[73] 例えば、東京の書店と地方の書店では発売後に書籍が陳列されるまでの日数に差があることや、
[[アーリーアダプター]]が使い始めた製品が一般大衆に広まるまでに時間が掛かることなどを、
[[時差]]と表現することがあります。
]EG]
[EG[
[112] [[時差式信号機]]の[[時差]]は、本項の[[時差]]とは無関係です。
]EG]
* 標準時と日界
[197] 現在の[[標準時]]制度とそれによって定まる[[時差]]は、[[正子]]を[[日界]]とする
[[UTC]] を基準に各地の[[経度]]に合わせて設定されています。つまり、
各地の[[標準時]]とは[[正子]]を[[日界]]としたものになっています。
[198] しかし時代と地域によっては、[[日の出]]や[[日の入り]]などを[[日界]]としています。
そのため[[標準時]]制度に基づく[[時刻]]と現地で実際に用いられる[[時刻]]とに、
また別の[[時差]]が存在していることがあります。
[EG[
[221] 例えば[[エチオピア時間]]は [TZ[+09:00]] に相当するもので[[日本標準時]] [TZ[+09:00]]
と同じとも解釈できますが、一般的には[[エチオピア]]の[[標準時]]は [TZ[+03:00]]
と考えられています。実際[[エチオピア]]在住の[[欧米人]]は [TZ[+03:00]]
を用いています。6時間の差が生じているのは、[[日の出]]基準の[[日界]]が採用されているためです。
]EG]
;; [199] [[日界]]、[[エチオピア時間]]、[[東アフリカの時刻]]、
[[イタリア時間]]を参照。
* 標準時の実施
[134] [[標準時]]の実施には、定義だけでなく、それを広く周知して運用し続ける必要があります。
詳しくは[[標準時の実施]]を参照。
* 標準時法制
[200] [[法令]]により定められた[[時刻系]]を、[DFN[[RUBYB[法定時刻]@en[legal time]]]]といいます。
** 適用の地理的範囲
[24] [[標準時]]や[[夏時刻]]は、各国の[[法令]]によって定められています。
その適用範囲も、各国[[法令]]の規定するところとその効力の及ぶ範囲によります。
[25] 各国政府の主張する領域と実効支配の及ぶ領域に差がある場合には、
実際に当地で用いられているのは実効支配勢力の定める時刻と考えるのが自然です。
複数勢力が混在する場合には、用いられる時刻も混在していることがあります。
基本となる[[標準時]]が同じでも、[[夏時刻]]の実施期間が支配勢力によって異なることもあります。
[EG[
[170] 統治の安定しない[[中東]]地域では、国際的に承認されている政府と、
それ以外の勢力とで、異なる[[標準時]]や[[夏時刻]]に分断されていることがあります。
[[中東の時間帯]]参照。
]EG]
[EG[
[171] [[朝鮮民主主義人民共和国]]と[[大韓民国]]はどちらも[[朝鮮半島]]全体の主権を主張していますが、
実際に統治が及ぶのはそれぞれ半分ずつです。両者はそれぞれ異なる[[標準時]]を用いていて、
おそらく両者の国内法上はそれが全域の[[標準時]]なのでしょうが、
実際に効力が及んでいるのはそれぞれの支配地域内のみです。
[[朝鮮半島の標準時]]参照。
]EG]
[27] 普通は[[法令]]の効力が及ぶのは[[領土]]、[[領空]]、[[領海]]と思われます。
[[接続水域]]や[[EEZ]]に[[標準時]]法制の効力が及ぶのかは定かではありません。
[161] いくつかの国の政府は歴史的に陸上は国家標準時、海上は[[経度]]に基づく[[時間帯]]に分割した[[地図]]をメンテナンスしています
(>>168)。陸地に近い水面は沿岸国の[[時間帯]]に含めて描かれていますが、
各国の主張する[[領海]]の幅や[[群島水域]]、[[接続水域]]、[[EEZ]]
といった領域を (歴史的な変遷も含めて) 正確に描こうとはしていないようです。
これが当該国の法的な認識を反映したものなのか、当該地図の歴史的経緯でたまたまそうなっているに過ぎないのかは不明です。
;; [162] [[船舶]]や[[宇宙空間]]での時刻運用については、[[国際便の時間帯]]を参照。
[28] 国内であっても、[[在外公館]]や外国軍基地、[[租界]]など[[治外法権]]的性格を持つ地域がある場合があります。
そうした地域では独自の時刻を定めている可能性もありますが、
普通は便宜上、周辺地域と同じ時刻を採用しているものと思われます。
;; [33] 時刻制度が未発達だった時代には、周辺地域では[[標準時]]が制定されておらず、
[[租界]]でのみ[[標準時]]が存在した事例もありました。
例えば[[中国大陸の標準時]]を参照。
[26] 国際的な交通機関や通信、[[法令]]上の取り扱いなどについては、[[時間帯の接続]]を参照。
** 改正
[15] [[標準時]]の改正や[[夏時刻]]の実施は、各地域の政府機関が決定します。
具体的な手順は、地域毎に異なります。
[201] 旧[[英国]][[植民地]]各国では、 [[Interpretation Act]]
(法令の解釈に関する法律) で[[標準時]]が規定されていることが多いです。
[202] [[日本]]のように、[[標準時]]を定める独立した[[法令]]が存在する場合もよくあります。
[203] [[米国]]のように[[立法府]]の制定する[[法律]]として定められていることもあれば、
[[日本]]のように[[行政府]]の[[政令]]として定められていることもあります。
大枠は[[法律]]で規定し、[[夏時刻]]の期間のような詳細を[[政令]]に委任するケースもあります。
[143] [[米国]]のように制度の一部または全部を[[連邦]]の構成[[国家]]の裁量に委ねている場合もあります。
[31] [[夏時刻]]の期間は、予め[[法令]]により定められる場合もありますが、
多くの地域では毎年関係機関が決定して発表しているようです。
時代と地域によっては即日実施の場合すらあります。
;; [204] 詳しくは各地の項を参照。
[42] 本来[[時刻]]の決定は[[内政]]事項のはずですが、
周辺[[国]]や関係機関との調整を行わずに実施して非難される例もあります。
;; [[朝鮮半島の標準時]]を参照。
-*-*-
[122] 明示的に[[標準時]]が改正される場合の他に、所属[[行政区]]の変更によって[[時間帯]]を移動するケースもありそうです。
;; [34] 個別の事例は、各地の項を、移行については[[時間帯の接続]]を参照。
-*-*-
[196] 一旦発表された改正が実施されないことは、[[稀によくあります][稀によくある]]。
** 法令上の取り扱いと実務
[183] 公的機関等では、[[法令]]に従い当該地域[[政府]]の正式な[[時刻]]に基づくことが求められるかもしれません。
[184] 一方で、現地民の間ではそれと異なる時刻 (慣習的に用いられる時刻や、
実効支配勢力の時刻) が用いられているかもしれません。
[185] 現地住民の記録を解釈する際や、現地住民に提供する[[アプリケーション]]の実装などでは、
[[法令]]上の時刻ではなく現に用いられている時刻を (場合によっては選択式により両方を)
考慮する必要があります。
[EG[
[144] [[中華人民共和国領東トルキスタン]]は正式には[[中華人民共和国]]の[[標準時]]である
[TZ[+08:00]] を使うことになっているようですが、非公式に現地の[[地方時]]に近い
[TZ[+06:00]] が広く用いられています。現地政府当局すら両方を用いているようです。
[[中国大陸の標準時]]を参照。
]EG]
* 時間帯と民族主義
[151] [[標準時]]は、時に[[民族]]や[[国家]]の[[歴史]]に絡んだ繊細な問題でもあります。
[[標準時]]制度が世界的に整備されていった19世紀末から20世紀半ばにかけての時期は、
[[植民地]]や[[帝国主義]]の時代でもありました。[[標準時]]の普及は、
[[植民地]]支配や[[戦争]]の遂行とも密接に関係しています
(具体的な事例は各地の[[標準時]]の項を参照)。
旧[[植民地]]諸国には、旧[[宗主国]]によって[[民族]]の時間が奪われたと考える人達もいます。
[EG[
[159] [[仏蘭西]]は、[[欧州]]の幾つかの国が[[グリニッジ平均時]]またはその整数時差の[[標準時]]を導入した後も、
自国の[[標準時]]の基準を[[英国]]の[[グリニッジ]]に置くことを好ましくないと抵抗していました。
;; [160] [[欧州の標準時]]を参照。
]EG]
[EG[
[41] 19世紀から20世紀にかけての[[英印]]では、[[英国]]人の[[政府]]による[[標準時]]の制定に[[印度人]]の民衆が反対し、
[[独立運動]]の文脈で大きな事件となることもありました。
([[英国人]] vs [[印度人]]の対立だけでなく、他の地域の時刻を採用したくないとの地域間対立の要素もあったようですが。)
[123] [[標準時]]を完全に統一できたのは、[[英国]]から[[印度]]が独立した後でした。
;; [44] [[印度の標準時]]を参照。
]EG]
[EG[
[152] [[朝鮮半島]]は、1時間毎に区切った[[時間帯]]で、ちょうど [TZ[+08:00]]
と [TZ[+09:00]] の境界付近にあります。[[清国]]から[[大韓帝国]]として独立した頃、
[[朝鮮半島]]では[[地方時]]と [TZ[+09:00]] が混用されていました。
[[大韓帝国]]は[[ソウル]]の[[地方時]]に近い [TZ[+08:30]] を[[標準時]]としましたが、
[[日韓併合]]の後に、[[日本の標準時]]に合わせて [TZ[+09:00]] に改正しました。
[153] [[大韓民国]]は、独立後、一時 [TZ[+08:30]] を採用しましたが、
不都合だったとして [TZ[+09:00]] に戻しました。その後も[[日本による支配の名残り][日帝残滓]]を精算しようなどと主張して
[TZ[+08:30]] への変更を求める動きが何度も起こっています。
[154] [[朝鮮民主主義人民共和国]]は、一貫して [TZ[+09:00]] のままでしたが、
[TIME[2015年][year:2015]]に突然[[日本支配の名残り][日帝残滓]]を除去する名目で
[TZ[+08:30]] へと変更しました。
この時[[大韓民国]]は、一方的な変更であると反発しました。
;; [155] [[朝鮮半島の標準時]]も参照。
]EG]
[EG[
[156] [[東ティモール]]は、1時間毎に区切った[[時間帯]]で、ちょうど [TZ[+08:00]]
と [TZ[+09:00]] の境界付近にあります。長年 [TZ[+08:00]] を使ってきましたが、
[TIME[2000年][year:2000]]に [TZ[+09:00]] に移行しました。
[157] いつから [TZ[+08:00]] になったのかは現地でも明確ではありませんが、
[[インドネシア]]支配時代に[[インドネシア]]側の都合で変更されたのではないかと考える人もいます。
[[東ティモール]]の独立により、晴れて「正しい」とされる [TZ[+09:00]]
へと変更できたのです。
;; [158] [[東ティモールの標準時]]も参照。
]EG]
[EG[
[135] [[サモア王国]]は、[[地理的]]に近い[[豪州]]や[[ニュージーランド]]と[[経済的]]な結び付きが強かったため、
両国と同じ[[日付]] ([[アジア日付]]) を使っていました。
[136] ところがその後[[米国]]の[[経済的]]、[[軍事的]]な影響力が増大した結果、
[[科学的]]に「正しい」[[日付]]という名目で、1日遅れの[[日付]] ([[アメリカ日付]])
に切り替えました。同じ頃に[[グリニッジ子午線]]が[[本初子午線]]に確定した結果、
[LON[経度180度][180E]]よりやや[[東]]側に位置する[[サモア]]が[[アメリカ日付]]を採用するのは、
確かに「正しい」と言えなくはありません。
[138] その[[サモア王国]]は間もなく滅亡し、東西に分割されました。
月日は流れて現在は[[サモア独立国]]と[[米領サモア]]となっています。
[[サモア独立国]]は[[豪州]]や[[ニュージーランド]]との関係がより緊密になっていることから、
かつての[[アジア日付]]に戻しました。
[[米国]]の支配下にある[[米領サモア]]は引き続き[[アメリカ日付]]を継続しており、
[[サモア諸島]]は[[日付変更線]]により分断されることとなりました。
;; [139] [[サモアの標準時]]も参照。
]EG]
[EG[
[223] [[中華人民共和国]]は東西に広大な国土を持ちますが、
全土で [TZ[+08:00]] が用いられています。
その狙いは[[チベット]]や[[ウイグル]]も含んだ国家の統合の維持にあると (真偽はともかく)
言われています。
[230] ただ実際には[[ウイグル]]では [TZ[+06:00]] も公然と併用されています。
[[北京時間]]の強制が[[中共政府]]の少数民族弾圧政策の一貫であるなら、
厳しく取り締まられているはずです。 (しかし同[[経度]]の[[チベット]]で
[TZ[+08:00]] 以外が使われているという情報が流れてこないのは不思議です。)
;; [[中国大陸の標準時]]参照。
]EG]
;; [219] [[暦]]も参照。
[147] 元は1つだった[[国]]が複数に分裂した後、一方が時刻を改正した結果、
両者間に[[時差]]が生じるという事例は枚挙に暇がありません。
例えば次のような事例があります。
[FIG(list middle)[ [167] 分断国家の[[標準時]]分断事例
- [[東西サモア][サモアの標準時]]
- [[露領東清鉄道附属地と日本領南満州鉄道附属地][滿洲の標準時]]
- [[ロシア革命下のシベリア鉄道][アジア大陸の鉄道標準時]]
- [[中華民国の各政府や各租界][中国大陸の標準時]]
- [[中華民国と満州国][滿洲の標準時]]
- [[日本と台湾][台湾の標準時]]
- [[日本、北樺太、南樺太、千島列島、北方領土][日本の標準時]]
- [[日本国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国][朝鮮半島の標準時]]
- [[日本、南洋群島][南洋群島の標準時]]
- [[中華民国、中華人民共和国、香港、澳門][台湾の標準時]]
- [[新南群島][東南アジアの標準時]]
- [[南北ベトナム][ベトナムの標準時]]
- [[印度と東西パキスタン][南アジアの標準時]]
- [[スリランカ共和国とLTTE][スリランカの標準時]]
- [[東西ティモール][インドネシアの標準時]]
- [[ヨルダン川西岸地区とガザ地区][パレスチナの標準時]]
- [[ウクライナ、クリミア、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国][ウクライナの標準時]]
- [[イラク、シリア、イスラム国][イスラム国の標準時]]
- [[南北キプロス][キプロスの標準時]]
- [[南北スーダン][スーダンの標準時]]
]FIG]
* プライバシー
[187] 用いる[[時間帯]]を含め、利用する[[ロケール]]に関わる情報は、
[[プライバシー]]に関わる情報として慎重に取り扱う必要があります。
[188] どの[[時間帯]]を用いるかは、 [[fingerprinting vector]] です。
;; [[ロケール]]も参照。
[189] [[標準時]]が政治的に分断されている地域では、
どの時刻を用いるかを表明することは支持勢力を表明するものとみなされるおそれがあり、
慎重を期する必要があるかもしれません。
* 観光や経済との関係
[19] 各[[国]]の[[標準時]]の選択や区割りにより、「世界で初めて[[日]]が開ける場所」
の類が定まります。こうしたものが[[観光資源]]となり、
実際に[[標準時]]の改正に至る場合があります。
;; [[ミレニアム祝祭]]を参照。
[222] 国境沿いの街では、経済的な結び付きや観光上の便宜などから、
相手国の[[標準時]]が非公式に越境して用いられる事例が見られます。
国境から離れていても、大規模リゾートなどで観光目的で独自の[[標準時]]を設定することがあります。
;; [[リゾートタイム]]、[[中国大陸の標準時]]、[[時間帯の接続]]を参照。
[142] 世界各地の[[標準時]]の違いによる商業活動への影響については、[[時間帯の接続]]を参照。
* 標準時と時間帯に関わる概念
[46] 時刻の定め方と運用:
[FIG(short list)[
- [[太陽時]]・[[天文時]]
- [[均時差]]
- [[原子時]]
- [[時刻系]]
]FIG]
[86] 世界標準時:
[FIG(short list)[
- [[グリニッジ標準時]]
- [[TAI]]
- [[UT]]
-- [[UT0]]
-- [[UT1]]
-- [[UT2]]
-- [[UTC]]
- [[Beat標準時]]
- [[本初子午線]]
]FIG]
* 各地の時間帯
[95] 各地の[[標準時]]とその変遷については、次の各項を参照。
[FIG(short list)[ [169] 各地の[[標準時]]に関する記事
- [[日本の時間帯]]
- [[台湾の時間帯]]
- [[満州の時間帯]]
- [[モンゴルの時間帯]]
- [[中国大陸の時間帯]]
- [[朝鮮半島の時間帯]]
- [[東南アジアの時間帯]]
-- [[フィリピンの時間帯]]
-- [[インドネシアの標準時]]
-- [[マレーシアの標準時]]
-- [[インドシナの標準時]]
-- [[タイの標準時]]
-- [[ミャンマーの標準時]]
- [[南アジアの時間帯]]
- [[インド洋諸島の標準時]]
- [[アフリカの時間帯]]
- [[中東の時間帯]]
- [[欧州の時間帯]]
- [[ロシアの時間帯]]
- [[アジア大陸の鉄道標準時]]
- [[北米の時間帯]]
- [[中南米の時間帯]]
- [[大洋州の時間帯]]
-- [[南洋群島の標準時]]
-- [[トンガの標準時]]
-- [[フィジーの標準時]]
-- [[キリバスの標準時]]
- [[南極の時間帯]]
- [[国際便の時間帯]]
- [[火星の時間帯]]
- [[フィクションの時間帯]]
]FIG]
* 時間帯・標準時データベース
[168] [[時差の表]]を参照。
* 時間帯や時差の記述
** 時差表記
[35] [[時差]]は、2つの[[時刻]]の[[差]]によって表現されます。
ある時刻系が他の時刻系よりも早くある時刻値に到達するなら、
そちらの時刻系が「進んでいる」、他方の時刻系が「遅れている」といいます。
[172] 一般人向けの場合、例えば旅行ガイド等では、本国の時刻を基準とし、
それとの[[時差]]により、他の地域の[[標準時]]や[[夏時刻]]を説明するのが普通です。
[EG[
[173] 例えば、[[日本]]では、[[日本]]の時刻を基準に、[[台湾]]は1時間遅れているなどといいます。
]EG]
[174] 学術的な場面や多数の時刻を扱う場合などは、[[世界時]]を基準にすることが多いです。
[175] 進んでいることを [CODE[+]]、遅れていることを [CODE[-]] と表記し、
[[時差]]の[[時]]と[[分]] (と場合によっては[[秒]]) を表記して[[時差]]を記述することが多いです。
[EG[
[176] [[日本の標準時]]は [[UTC]] より9時間早いので [TZ[+09:00]] と表し、
[[印度の標準時]]は [[UTC]] より5時間半早いので [TZ[+05:30]] と表します。
[[ハワイ]]の[[標準時]]は [[UTC]] より10時間遅いので [TZ[-10:00]] と表します。
]EG]
[177] ただし、[[符号]]は逆にすることもままありますから、注意が必要です。
[11] 数値による表記は、[[時差]]を表しています。
[FIG(short list)[ [194] [[時差]]の記述形式
- [[HTMLの時間帯表記]]
- [[RFC 822の日付形式]]
- [[RFC 3339の日付形式]]
- [[W3C-DTF]]
- [[ISO 8601の日時形式]]
- [CODE(XML)@en[[[xs:dateTime]]]]
- [[環境変数]] [CODE[TZ]] ([[POSIX時間帯]])
- [CODE[SYS$TIMEZONE_DIFFERENTIAL]]
- [[MySQLの時間帯文字列]]
- [[XMPの日時形式]]
- [CODE[iodef:TimezoneType]]
- [[Sieveの日時形式]]
]FIG]
[76] (主に[[自然言語]]文で) 「GMT-9」、「UTC+9」、「JST+1」
のような慣用的な表記が用いられることがあります。
基準となる[[時間帯]]と、そこからの[[時差]]を表しています。[[符号]]の意味は文脈により逆転するので注意が必要です。
** 名前表記
@@ 長い名前
@@ 略号
[89] [[CLDR]] には[[時間帯]]の名前の[[翻訳]]データが含まれています。
[10] 名前による表記は、多くの場合、[[時間帯]]を表しています。
ただしその「[[時間帯]]」は、ある時点のものだったり、歴史的変遷を含むものだったりします。
[FIG(short list)[
- [[tzdata]] の識別子
- [[Windows時間帯]]
- [[電子メールの時間帯表記]]
- [[米軍時間帯]]
- [CODE[[[Z]]]]
- [[Rails時間帯]]
- [CODE[u-tz]]
- [CODE[QTIMZON]]
]FIG]
[228] [[OWL-Time]] の [CODE[time:timeZone]] についての[[仕様書]]の [[NOTE]] は、
[[timeanddate.com]] の[[時間帯]]英字略号リスト [SRC[>>227]] の掲載各 [[Webページ]]の
[[URL]] を値として使うことができる [SRC[>>229]] と述べています。
なぜ[[規定]]ではなく [[NOTE]] なのかは不明です。また他に [[tzdata]]
に基づく [[URL]] も使えるとしています。([[tzdata]] はともかく [[timeanddate.com]]
は人間向けの [[Webサイト]]であり、 [[OWL]] での処理に有用なのかは謎です。
実利用者がいるのかも不明です。)
[REFS[
- [88] [CITE[Time Zones - CLDR - Unicode Common Locale Data Repository]] ([TIME[2016-06-24 13:52:06 +09:00]]) <http://cldr.unicode.org/translation/timezones>
- [214] [CITE@en[List of time zone abbreviations - Wikipedia, the free encyclopedia]]
( ([TIME[2016-06-14 16:19:41 +09:00]]))
<https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_time_zone_abbreviations>
- [227] [CITE@en[Time Zone Abbreviations - Worldwide List]] ([TIME[2017-10-27 16:51:12 +09:00]]) <https://www.timeanddate.com/time/zones/>
- [229] [CITE@en[Time Ontology in OWL]] ([TIME[2017-10-16 14:39:32 +09:00]]) <https://w3c.github.io/sdw/time/#time:timeZone>
]REFS]
** 不明の明記
[18] [[時間帯]]不明を表す表記があることもあります。
[FIG(short list)[
- [CODE[[[-00:00]]]]
- [CODE[[[floating]]]]
]FIG]
** プロトコル
[113] 各種[[日時形式]]における[[時間帯]]の扱いや、
[[計算機]]における[[日時]]の表現での[[時間帯]]の取り扱いについては、
[[日時形式]]を参照。
[75] 各[[時間帯]]表記が使われる場所は、それぞれの項と次の各項を参照。
[FIG(short list)[
- [[XDMにおける時間帯]]
]FIG]
[29] [[時間帯]]自体を特に扱う[[プロトコル]]や[[言語]]もあります。
[FIG(short list)[
- [[TZDIST]]
- [[VTIMEZONE]]
- [[時間帯パターン]]
]FIG]
[195] [[アプリケーション]]の用いる[[時間帯]]について、「プラットフォームと同じ」
と指定する方法が提供されている場合があります。
;; [[システム時間帯]]参照。
* 標準時と適用分野
@@
[84] 分野依存の時刻:
[FIG(short list)[
- [[鉄道時間]]
- [[船内時]]
- [[軍用時]]
- [[リゾートタイム]]
]FIG]
** 編暦
[20] [[天体]]の動きにより定まる[[暦]]では、どの[[時刻]]を用いて計算するかが重要になります。
同じ[[暦法]]を用いても、適用する[[時刻]]が異なると、[[日付]]や[[暦注]]が異なる場合があります。
[EG[
[36] [[中国式太陰太陽暦]]は、[[農暦]]、[[旧暦]]、[[越南暦]]で計算上の[[標準時]]の違いから生じる[[日付]]のずれがあります。
]EG]
[EG[
[37] [[ヒジュラ暦]]は、観測上の[[標準時]]の違いから生じる[[日付]]のずれがあります。
]EG]
** 日時形式
[205] [[計算機]]処理想定の[[日時形式]]の多くは、[[日時]]の後に[[時差]]を指定する形になっています。
;; [[日時形式]]参照。
[206] [[ambtime]] は与えられた[[人間]]が[[時差]]をそれほど意識せずに済むことが利点の1つとされる[[人間]]向けの[[日時形式]]です。
[224] 古くからある[[時差]]の指定のない[[日時形式]]が[[相互運用性]]の問題を招いている一方で、
取り扱う問題の性質次第で敢えて[[時差]]のない[[日時形式]]を採用する場面もあります。
;; [[地方時]]や[[時間帯のない日時]]、[[将来の日時]]を参照。
* 演算
[163] [[計算機]]を通じて[[利用者]]に提供する[[アプリケーション]]
([[ネイティブアプリケーション]]や[[Webアプリケーション]]) は、
[[時間帯]]が関わる次のような操作を用いることがあります。
[FIG(list)[
- [164] 現在時刻その他の時刻を、システムの標準時により表示する
- [165] 現在時刻その他の時刻を、例えば次のような目的で、他の特定の地域の時刻により表示する
-- 各地の時刻の比較の表示
-- 他の[[利用者]]に関する表示
]FIG]
[114] [[計算機]]上の処理においては、次のような[[演算]]が必要となることがあります。
[FIG(list)[
- [115] [[利用者]]にサービスを提供する場合、[[利用者]]に提示するべき[[時刻]]とシステムの標準時との[[時差]]を求める
- [116] [[日時]]と[[時間帯]]から、システムの標準時における[[日時]]の値を求める
- [117] システムの標準時における[[日時]]の値と[[時間帯]]から、[[日時]]を求める
- [118] [[緯度]]と[[経度]]から、[[時間帯]]を求める
- [120] 用いることができる[[時間帯]]の一覧を取得する
]FIG]
[215] [[計算機]]処理では、しばしば、数値の[[時差]]から [[tzdata]] などの[[時間帯]]を求める場合があります。
これは本来は確実に決定することができない演算です。
しかし数値の[[時差]]を扱うシステムと[[時間帯]]を扱うシステムが混在し、
この変換 (や逆変換) が必要となることがあります。
[[ロケール]]の[[国]]や[[言語]]の情報、[[装置]]の[[位置情報]]などを補助的に使うこともありますが、
それも確実なものではありません。その結果、ほとんど正しいのにたまに[[日時]]の表示がずれて[[利用者]]が混乱することがあります。
[EG[
[216] 例えば [TZ[+09:00]]
には[[日本]]、[[大韓民国]]、[[東ティモール]]など複数の候補が存在します。
[[日本]]の[[利用者]]が、気づかないうちに[[東ティモール]]に設定されていて、
なぜか古い時代の[[日時]]が微妙にずれて困るという事例があります。
]EG]
[218] [[時差]]の取得については、[[時刻同期]]も参照。
[146] 必要な[[時間帯]]データベースについては、[[ロケール]]も参照。
* 表示
[85] [[日時表示]]参照。
* 歴史
** 太陽時の時代
[103] 元々は各地でそれぞれの[[地方時][太陽時]]を使っていました。
[[経度]]によって時刻が異なりますが、[[時計台]]や[[時鐘]]などを通じて時刻を直接伝達できる範囲では
(当時の実用上) ほとんど[[時差]]は生じず、それよりも遠い距離で時刻の同期が必要なやり取り
(やその手段) はほとんどありませんでしたから、
後世の[[標準時]]に当たるものは存在していませんでした。
** 鉄道時間
[56] [[鉄道]]の発達により各地点、各鉄道会社で共通の時刻を設定する必要が生じたのが[[標準時]]の始まり
[SRC[>>101]] とされています。
;; [[鉄道時]]も参照。
[57] 1840年に [[Great Western Railway]] が[[ロンドン時間]]を採用したことに始まり、
1847年12月1日には多くの鉄道会社が[[グリニッジ時間]]に統一されました [SRC[>>141]]。
[58] [[米国]]と[[カナダ]]の鉄道事業者は、1883年11月18日に[[鉄道時間]]を導入しています
[SRC[>>101]]。
** 国内標準時
[59] 1868年11月2日に[[ニュージーランド]]が国内の標準時を定めました [SRC[>>101]]。
これが国全体の標準時を定めた最初の例 [SRC[>>101]] とされています。
[60] 1880年8月2日には、[[グリニッジ時間]]が[[英国]]の[[標準時]]とされました [SRC[>>141]]。
** 1884年国際子午線会議
[61] 1884年10月1日に[[ワシントン]]で開催された[[国際子午線会議]]
([[本初子午線並計時法万国公会]]) で[[グリニッジ子午線]]が世界共通の[[本初子午線]]とされました
[SRC[>>101, >>137]]。これにより [[GMT]] が世界標準時となりました。
(なお、海上では当時既に[[本初子午線]]の[[事実上の標準]]となっていました [SRC[>>140]]。)
[REFS[
- [137] [CITE@ja[本初子午線 - Wikipedia]] ([TIME[2016-01-06 23:16:18 +09:00]] 版) <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E5%88%9D%E5%AD%90%E5%8D%88%E7%B7%9A>
- [140] [CITE@ja[グリニッジ子午線 - Wikipedia]] ([TIME[2016-01-06 23:16:18 +09:00]] 版) <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%B8%E5%AD%90%E5%8D%88%E7%B7%9A>
]REFS]
;; [[GMT]] も参照。
[62] 1884年の[[国際子午線会議]]で: [SRC[>>101]]
> この会議ではサンドフォード・フレミング卿が時刻帯の仕組みを提案したが、本初子午線を決定するという会議の目的から外れるという理由で採用は見送られた。しかし実際には1929年までには主要な国のほとんどが時刻帯を採用した。
[217] [[日本]]では、この会議の結果[[中央標準時]]が制定されました。
** 1895年国際地理学会議
@@ [149] [[列國地理學會議]]
** 1919年国際水路会議
@@ [133] [[1919年国際水路会議]]
**
[101] [CITE@ja[標準時 - Wikipedia]]
([TIME[2010-07-02 19:18:18 +09:00]] 版)
<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%99%E6%BA%96%E6%99%82>
[63] ([TIME[2013-11-22 04:10:24 +09:00]] 版)
<http://www.nict.go.jp/publication/shuppan/kihou-journal/kihou-vol49no1.2/02-04.pdf>
[141] [CITE@ja[暦Wiki/標準時 - 国立天文台暦計算室]] ([TIME[2015-11-17 15:10:52 +09:00]] 版) <http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C9B8BDE0BBFE.html>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[64] [CITE[ニュース&イベント | 旅の必需品 | IWCシャフハウゼン]]
([TIME[2016-01-14 23:46:58 +09:00]] 版)
<http://www.iwc.com/ja/news/hand-luggage-for-frequent-flyers/>
]FIGCAPTION]
> ロンドン近郊の町、グリニッジの現地時間が天文航法の標準時となったのは18世紀中頃のことでした。約100年後の1884年、国際子午線会議にて、世界は24のタイムゾーンに分割されました。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[65] [CITE@ja[創造の源を巡る旅へ カルティエ[連載1] 『クロノス日本版』スペシャル -- ''''''[''''''webChronos'''''']'''''' -- 高級腕時計専門誌「クロノス日本版」オフィシャルSNSサイト --]]
([TIME[2012-06-07 09:31:28 +09:00]] 版)
<http://www.webchronos.net/sp/2011/06/post/>
]FIGCAPTION]
> 世界各国の時間を示す「ワールドタイマー」。その起こりは1884年にまでさかのぼる。同年の国際子午線会議で、世界の時間帯は24に分割され、それぞれに標準時(タイムゾーン)が導入されたのである。最大は標準時+12、最小は標準時-12。1時間ごとに区切られた標準時が、ワールドタイマーの誕生を促したのは間違いない。事実1890年頃に発表された最初期のワールドタイマーは、タイムゾーンに沿って文字盤を24分割し、そこに都市名を記したものであった。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[67] [CITE[時間]]
([TIME[2004-02-07 11:44:01 +09:00]] 版)
<http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~konokatu/narita(04-1-30)>
]FIGCAPTION]
> 1878年にはカナダ太平洋鉄道の主任鉄道技師サンフォード・フレミングが「グリニッジ時間を標準時間とし、地球を経度15度ごとに24区分してそれぞれの現地時間を定めて時差を定置する事で地球全体の時間の進みを統一的な尺度のもとにおこう」と提案した。そして、1884年10月にワシントンで行われた第1回国際子午線会議で、グリニッジ時間を標準時として地球を1時間ずつずれる24の時間帯に区分することが決定された。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[68] [CITE[時の記念日特集|NEWS|EC-JOY!Press]]
([TIME[2014-02-04 17:36:21 +09:00]] 版)
<http://www.ecj.jp/html/ecjoypress/news/event/tokinokinenbi/index.html>
]FIGCAPTION]
> 1884年(明治17年)の国際子午線会議でグリニッジ天文台を通る子午線を経度の基本とし、そこから経度が15度ずつ隔たる毎に1時間ずつ時差を持つ時刻を各国で使用することが決まり、
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[69] [CITE@en[International Meridian Conference - Wikipedia, the free encyclopedia]]
([TIME[2016-01-14 05:00:21 +09:00]] 版)
<https://en.wikipedia.org/wiki/International_Meridian_Conference>
]FIGCAPTION]
> Although two delegates, including Sandford Fleming, proposed the adoption of standard time by all nations, other delegates objected, stating that it was outside the purview of the conference, so neither proposal was subjected to a vote. Thus the conference did not adopt any time zones, contrary to popular belief.
]FIG]
[REFS[
- [53] [CITE[国立公文書館 デジタルアーカイブ 画像データ表示 東京大学教授菊池大麓万国公会相臨候節会議ノ件便宜処分ノ件]] ([TIME[2016-01-16 19:44:39 +09:00]] 版) <http://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?KEYWORD=&LANG=default&BID=F0000000000000004825&ID=M0000000000000157726&TYPE=&NO=>
- [54] [CITE[国立公文書館 デジタルアーカイブ 米国華盛頓府開設地球上子午線一定ノ万国公会ヘ委員派遣]] ([TIME[2016-01-16 20:09:40 +09:00]] 版) <http://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?KEYWORD=&LANG=default&BID=F0000000000000005251&ID=M0000000000001704733&TYPE=&NO=>
- [55] [CITE[国立公文書館 デジタルアーカイブ 関係諸省ニ於テ委員ヲ撰シ米国華盛頓府ニ開設セル本初子午線并]] ([TIME[2016-01-16 20:30:04 +09:00]] 版) <http://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?KEYWORD=&LANG=default&BID=F0000000000000005401&ID=M0000000000001715482&TYPE=&NO=>
]REFS]
[66] [CITE[植物生理學及ビ氣候學ニ於ケル時間記録法ニ就テ]]
( (植物学雑誌 Vol. 34 (1920) No. 399 P 91-95, [TIME[2016-05-02 23:39:49 +09:00]]))
<https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/34/399/34_399_91/_article/-char/ja/>
- [1] ''Sources for Time Zone and Daylight Saving Time Data'' <http://www.twinsun.com/tz/tz-link.htm>
- [2] ''src/share/zoneinfo/datfiles/'' <http://www.openbsd.org/cgi-bin/cvsweb/src/share/zoneinfo/datfiles/>
- [3] ''src/share/zoneinfo/'' <http://www.jp.freebsd.org/cgi/cvsweb.cgi/src/share/zoneinfo/>
[5] [CITE@en[Working with Time Zones]] <http://www.w3.org/TR/timezone/>
時間帯の扱いに関するメモです。
[WEAK[まとめみたいなものなので新しい情報はありません。]]
[[日付]]の処理で時間帯に注意するように促すことと、
[[時差]]の表示だけでは処理できない局面があることの問題提起が目的のようです。
([[夏時刻制]]が実施されている時でも、
[[標準時]]と[[夏時刻]]の2種類を分けるのではなく、
[Q[ある地点の時刻]]を扱いたいときに[[時差]]だけでは処理できないという話。)
([[名無しさん]] [WEAK[2005-10-14 00:30:56 +00:00]])
[6]
[CITE[Greenland Time Zones]] <http://www.statoids.com/tgl.html>
([[名無しさん]] [WEAK[2006-06-18 02:26:58 +00:00]])
[8] [CITE@ja[Google カレンダーのタイムゾーンの仕組み - Google カレンダー ヘルプ]]
( ([TIME[2013-02-07 01:22:01 +09:00]] 版))
<http://support.google.com/calendar/bin/answer.py?hl=ja&answer=2367918>
[9] [CITE@EN[XPath and XQuery Functions and Operators 3.0]]
( ([TIME[2014-04-08 07:02:07 +09:00]] 版))
<http://www.w3.org/TR/xpath-functions-3/#formatting-timezones>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[14] [CITE@en[RFC 5070 - The Incident Object Description Exchange Format]]
([TIME[2015-07-11 22:59:28 +09:00]] 版)
<https://tools.ietf.org/html/rfc5070#section-2.9>
]FIGCAPTION]
> A timezone offset from UTC is represented by the TIMEZONE data type.
> It is formatted according to the following regular expression:
> "Z|'''['''\+\-''']'''(0'''['''0-9''']'''|1'''['''0-4''']'''):'''['''0-5''']''''''['''0-9''']'''".
> The TIMEZONE data type is implemented as an "xs:string" with a
> regular expression constraint in the schema. This regular expression
> is identical to the timezone representation implemented in an "xs:
> dateTime".
]FIG]
[16] [CITE@en[Web Services Internationalization (WS-I18N)]]
( ([TIME[2012-05-17 23:07:50 +09:00]] 版))
<http://www.w3.org/TR/2012/NOTE-ws-i18n-20120522/#sec-tz>
[17] ([TIME[2015-08-11 11:02:03 +09:00]] 版)
<https://www.ietf.org/timezones/data/Theory>
[21] [CITE@ja[タイムゾーンに関するニュースから]]
([TIME[2015-11-28 02:53:01 +09:00]] 版)
<http://www.time-j.net/uc/news/>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[22] [CITE@en[Web Services Internationalization (WS-I18N)]]
([TIME[2008-07-16 01:06:50 +09:00]] 版)
<https://www.w3.org/International/core/ws-i18n/ws-i18n#sec-tz>
]FIGCAPTION]
> The i18n:tz element information item MAY appear at most one time in the children property of the i18n:international information item. If present, it MUST follow the i18n:locale element information item.
> (01) <i18n:tz> ('''['''RFC 822''']''' value) |
> (02) (Olson ID '''['''OLSON ID''']''') </i18n:tz>
> The i18n:tz element information item represents the local time zone of the requester or provider. The value of the element MUST be either RFC 822-formatted zone offset '''['''RFC 822''']''' or an Olson ID '''['''OLSON ID''']''' from the 'olsonid' database. Note that RFC 822 zone offsets are not complete time zone identifiers and Olson identifiers are preferred. It is implementation-defined whether an RFC 822-formatted zone offset or an OLson ID is given, and how a choice between these two kinds of values is indicated.
> An example of the i18n:tz element information item using an RFC 822 zone offset is given below:
> Example: The tz element information item
> (01) <i18n:tz>GMT-0300</i18n:tz>
> (02) <i18n:tz>America/Los_Angeles</i18n:tz>
]FIG]
[23] [CITE@en[Welcome - History of Time]]
([TIME[2016-03-16 01:15:17 +09:00]] 版)
<http://timedb.co.uk/>
[30] [CITE[WTZ DST News - countries Daylight Saving Time news 2015-2016]]
( ([TIME[2016-05-03 12:14:51 +09:00]]))
<http://www.worldtimezone.com/dst_news/>
[32] [CITE@en[Time Zone News - countries that change their clocks]]
( ([TIME[2016-05-03 12:15:14 +09:00]]))
<http://www.timeanddate.com/news/time/>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[38] [CITE[Aurora on Amazon RDS - Amazon Relational Database Service]]
( ([TIME[2016-05-20 17:17:35 +09:00]]))
<https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/UserGuide/CHAP_Aurora.html#Aurora.Overview.LocalTimeZone>
]FIGCAPTION]
> You can set your local time zone to one of the values listed in the following table. For some time zones, time values for certain date ranges can be reported incorrectly as noted in the table. For Australia time zones, the time zone abbreviation returned is an outdated value as noted in the table.
> Atlantic/Azores
> This time zone setting can return incorrect values from 24 May 1911 01:54:32 GMT to 01 Jan 1912 01:54:32 GMT.
> Australia/Adelaide
> The abbreviation for this time zone is returned as CST instead of ACDT/ACST.
> Australia/Brisbane
> The abbreviation for this time zone is returned as EST instead of AEDT/AEST.
> Australia/Darwin
> The abbreviation for this time zone is returned as CST instead of ACDT/ACST.
> Australia/Hobart
> The abbreviation for this time zone is returned as EST instead of AEDT/AEST.
> Australia/Perth
> The abbreviation for this time zone is returned as WST instead of AWDT/AWST.
> Australia/Sydney
> The abbreviation for this time zone is returned as EST instead of AEDT/AEST.
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[40] [CITE['''['''新機能''']'''Amazon Auroraで日本時間が使用可能になりました! | Developers.IO]]
( ([TIME[2016-05-22 12:56:24 +09:00]]))
<http://dev.classmethod.jp/cloud/aws/amazon-aurora-local-timezone/>
]FIGCAPTION]
>> This time zone setting can return incorrect values from 30 Sep 1937 15:00:00 GMT to 31 Dec 1937 15:00:00 GMT.
>> (このタイムゾーンの設定は、1937年9月30日15時00分00秒 GMT から1937年12月31日15時00分00秒 GM Tまで誤った値を返すことがあります。)
> これだけ読むと実装にバグが有るように思えますが、「1937年9月30日15時00分00秒 GMT」つまり「1937年10月01日00時00分00秒 JST」に日本の標準時に関する法律が変わっています。日本に「西部標準時」があったのですが無くなって「中央標準時」に統一されています。年の途中で標準時の変更があったので地政学的に正しい時刻が返せないと言うことだと自分は認識しました。
> 他のタイムゾーンでも「This time zone setting can return incorrect values from 〜 to 〜」という記述が散見されますが、同様の問題だと思います。
]FIG]
[39] >>38 は年の途中で[[標準時]]が変更されたり[[夏時刻]]が実施されたりすると適切に扱えないケースがあるのかと思いきや、
該当しそうでも注記がない例も多く、法則性が見えてきません。
>>40 のように言う人もいますが、それならむしろ1937年9月以前が正しくなく、
10月以降正しい値になるはずで、あまり納得感がある説明ではありません。
;; 問題が発生する理由は謎ですが、理由はともかく、何らかの実装上の都合による[[バグ]]ではあるが、
古い日付にしか影響しないので仕様として処理することにした、というのが適切な解釈のように思えます。
少なくても [CODE[Asia/Tokyo]] に関しては[[日本]]の[[法令]]と [[tzdata]]
の定義から挙動は明確で、曖昧性はありません。
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[74] [CITE@en[moment/moment-timezone: Timezone support for moment.js]]
( ([TIME[2016-06-14 17:55:36 +09:00]]))
<https://github.com/moment/moment-timezone>
]FIGCAPTION]
> Timezone support for moment.js
]FIG]
[4] [CITE['timezone' tag wiki - Stack Overflow]]
( ([TIME[2016-06-15 18:39:45 +09:00]]))
<http://stackoverflow.com/tags/timezone/info>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[7] [CITE@en[uddhav/tzid-from-geo: Get the timezone ID from latitude, longitude]]
( ([TIME[2016-06-15 18:46:13 +09:00]]))
<https://github.com/uddhav/tzid-from-geo>
]FIGCAPTION]