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[2] ここでいう[DFN[[RUBYB[ライセンス]@en[license]]]]とは、
[[プログラム]]や[[データ]]の利用条件等を定めるものです。
* いろいろなライセンス
** 作品を主な対象とするライセンス
[SEE[ [[自由文化作品]] ]]
[FIG(short list)[
- [[CC0]]
- [[CC BY-SA]]
- [[Open Audio License]]
]FIG]
[FIG(short list)[ [11] [[文書]]を主な対象とする[[ライセンス]]
- [[GFDL]]
- [[政府標準利用規約]]
- [[政府資料開放授權條款]]
]FIG]
** 技術仕様書を主な対象とするライセンス
[FIG(short list)[ [34] [[技術仕様書]]の[[ライセンス]]
- [[OWFa]]
- [[CC0 OWFa]]
- [[FSA]]
- [[RFCのライセンス]]
- [[JISの著作権]]
- [[W3C Document License]]
- [[ISO/IEC 10744]] のライセンス
]FIG]
[32]
近年の [[WHATWG]] の[[仕様書]]は
>Copyright © WHATWG (Apple, Google, Mozilla, Microsoft). This work is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License<https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/>. To the extent portions of it are incorporated into source code, such portions in the source code are licensed under the BSD 3-Clause License<https://opensource.org/licenses/BSD-3-Clause> instead.
... という形の [[CC]] と [[BSDライセンス]]の[[デュアルライセンス]]になっています。
[33]
[[文書]]としてなら [[CC]]、[[プログラム]]としてなら [[BSDライセンス]]と、
技術仕様書として考えられる再利用の形に配慮したライセンス形態です。
既存の[[仕様書]]の一部を活用して他の[[仕様書]]を作ったり、
解説を書いたりするような[[文書]]としての活用も、
[[ソースコード]]中のコメントに関連部分を[[コピペ]]したり、
仕様書中の記述をそのまま使って[[プログラム]]の一部を構成したりする需要もある、
という実態をうまく[[ライセンス]]に反映させています。
[41]
[[WHATWG]] の場合は元々かなり緩い利用条件だったので [[CC BY]] ですが、
しがらみのない新規の場合は [[CC BY-SA]] の方が適切かもしれません。
つまり、
>
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International License<https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/>. To the extent portions of it are incorporated into source code, such portions in the source code are licensed under the BSD 3-Clause License<https://opensource.org/licenses/BSD-3-Clause> instead.
といった感じです。
;; [42]
まあこれだといったんソースコードを経由することで ShareAlike
の制約を回避できてしまって意味がないかもしれませんが、
倫理的なハードルくらいにはなるのではないでしょうか。
ライセンスの緩い[[標準化団体]]の仕様書の一部または全部を (合意の上であろうがそうでなかろうが)
流用しておきながら、ライセンスの厳しい仕様書として公表するような悪質な[[標準化団体]]は野放しにするべきではないでしょう。
** ソフトウェアを主な対象とするライセンス
[SEE[ [[自由ソフトウェア]] ]]
[FIG(short list)[ [58] [[ソフトウェア]]の[[ライセンス]]
- [[GPL]]
- [[AGPL]]
- [[LGPL]]
- [[BSD License]]
- [[MIT License]]
- [[MPL]]
- [[perlと同じライセンス]]
- [[CLA]]
- [[W3C Software Notice and License]]
- [[W3C Software and Document Notice and License]]
- [[Unlicense]]
- [[MIT-0]]
- [[BUSL]]
]FIG]
[12] [CITE@en[GitHub - ErikMcClure/bad-licenses: A compendium of absurd open-source licenses.]], [TIME[2023-06-21T04:26:42.000Z]] <https://github.com/ErikMcClure/bad-licenses>
** データを主な対象とするライセンス
[FIG(short list)[
- [[ODbL]]
- [[DbCL]]
- [[PDDL]]
- [[EXHIBIT 1 UNICODE, INC. LICENSE AGREEMENT - DATA FILES AND SOFTWARE]]
]FIG]
[FIG(short list)[ [10] [[フォント]]を主な対象とする[[ライセンス]]
- [[SIL Open Font License]]
- [[IPAフォントライセンスV1.0]]
- [[ARPHIC PUBLIC LICENSE]]
]FIG]
[61]
[CITE@ja[フリー・フォント・ライセンスの現状 | OSDN Magazine]], [TIME[2024-05-03T03:01:29.000Z]] <https://mag.osdn.jp/06/03/03/0329203>
[13]
関連: [[オープンデータ]],
[[Open Definition]]
** その他のライセンス
[FIG(short list)[
- [[Public Domain]]
]FIG]
* ライセンスを記述する方法
[FIG(short list)[ [8] [DFN[ライセンス記述]]
- [[©]]
- [[All rights reserved]]
- [[Some rights reserved]]
- [[版権所有]]
- [[不許複製]]
- [[Copyleft]]
- [[℗]]
- [CODE(HTML)@en[[[rel-license]]]]
- [CODE(HTML)@en[[[jslicense]]]]
- [[CC REL]]
- [[CC in HTML]]
- [CODE[copyright][copyright (GPX)]]
- [CODE[atom:rights]]
- [[CKANパッケージのライセンス記述]]
- [[SPDXライセンス記述]]
- [[[CODE[name]] (OpenType)]]
]FIG]
-*-*-
[52]
[[オープンソースソフトウェア]]の配布では
[CODE[LICENSE]]
や
[CODE[COPYING]]
のような[[ファイル名]]の[[ファイル]]にライセンス条項を記述する慣習があります。
多くの[[オープンソースソフトウェア]]の配布パッケージや
[[Git]] リポジトリーの最上位の[[ディレクトリー]]や[[ライセンス]]の異なる各[[ディレクトリー]]にこうしたファイルが置かれています。
[53]
[CODE[COPYING]] は [[GNUプロジェクト]]方面の慣習です。
[63]
他に、 [CODE[README]] や [CODE[README.md]] のようなファイルに書く場合もあります。
-*-*-
[64]
多くの[[オープンソースソフトウェア]]の[[ソースコード]]は、
各ファイルの先頭付近または末尾付近に[[コメント]]として[[ライセンス]]条項を記述する慣習に従っています。
[65]
[CODE[LICENSE]] 等のファイルや代表的なファイルにのみ書く流儀と、
すべてのファイルに書く流儀があります。すべてのファイルに書く流儀の方が安心感があります。
[66]
[CODE[SPDX-License-Identifier:]]
のように[[コメント]]に[[機械可読]]な方法で情報を書き入れる流儀もあります。
[67]
[[Perl]] では [[POD]] に [CODE[=head1]] で 「LICENSE」や 「COPYRIGHT」
やこれに類する題名の章を置いて、ライセンス条項を記述する慣習があります。
[[Perlモジュール]]や[[Perlスクリプト]]にも同じ構文で埋め込めます。
ただ、[[POD]] ドキュメントファイルにライセンスを明記しても、
対応する[[Perlモジュール]]のソースコードファイルには書かないことも多いです。
パッケージ化されずにファイル単独で配布されることがあまりなかった時代からの風習なので、
今時ならすべてのファイルに明記するべきでしょう。
-*-*-
-[3] [CITE@en[Citation Style Language 1.0.1]]
( ([TIME[2014-10-01 11:57:04 +09:00]] 版))
<http://citationstyles.org/downloads/specification.html#info>
-- [4] 移転確認 [TIME[2024-05-03T11:46:19.600Z]] >>9
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[9]
[CITE@en[CSL 1.0.2 Specification — Citation Style Language 1.0.1-dev documentation]], [TIME[2022-04-19T11:43:31.000Z]], [TIME[2024-05-03T11:46:25.440Z]] <https://docs.citationstyles.org/en/stable/specification.html>
]FIGCAPTION]
>
[PRE[
<rights license="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/">This work
is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License</rights>
]PRE]
]FIG]
* ライセンスの内容
[FIG(short list)[ [7]
- [[著作権]]
- [[特許権]]
- [[商標権]]
- [[宣伝条項]]
]FIG]
* ライセンスの評価と認証
[59]
[[GNUプロジェクト]] / [[自由ソフトウェア財団]]は、
[[ライセンス]]が[[自由ソフトウェア]]の[[ライセンス]]であるかの評価を行い、
[[Web]] で公表しています。
[SEE[ [[自由ソフトウェア]] ]]
[60]
[[OSI][Open Source Initiative]] は、
[[ライセンス]]が[[オープンソース]]の[[ライセンス]]であるかの評価を行い、
[[Web]] で公表しています。
[SEE[ [[Open Source Initiative]] ]]
[62]
[[Open Definition]] は、
[[ライセンス]]が [[Open Definition]] に適合するかどうかの評価を行い、
[[Webサイト]]や [[GitHub]] で公表しています。
[SEE[ [[Open Definition]] ]]
[68]
[[SPDX]] は、
[[ライセンス]]に識別子を付与して
[[Webサイト]]や [[GitHub]] で公表しています。
[SEE[ [[SPDXライセンス記述]] ]]
-*-*-
[69]
ただこれらは[[オープンソース]]系統の汎用の[[ライセンス]]を主な対象としているので、
- [70] 特定組織に固定されたライセンスはカバーされていないことがある
- [71] 自由でないライセンスはカバーされていないものが多い
というのが (使い方によっては) 問題になります。
[72]
特定組織というのは主に各国政府機関系の[[オープンデータ]]の[[ライセンス]]・[[利用規約]]で、
先述の各種認証・データベースにはごく一部しか捕捉されていません。
[[CKAN]] や独自システムでのデータ配布にしばしば使われています。
[SEE[ [[CKANパッケージのライセンス記述]] ]]
[73]
幸い各国とも主要なデータの利用規約は [[CC]] でも利用できる、
のような条項が入っていることが多いですが
(そうでないこともたまにあります)、
ちょっと怪しい条項が混じっていることもあったりするので、
広く知られているよく理解された[[自由ソフトウェア]]系ライセンスをそのまま使ってくれればいいのに、と思ったりもします。
せめてそういう利用規約もこれは安心、これはそうではない、と信頼できる団体が判断してくれていれば助かるのですが...
[74]
例えば[[日本]]の[[地方自治体]]も政府の[[オープンデータ]]推進の政策に従ってそれぞれ[[オープンデータ]]配布サイトを用意したりしてるんですけど、
似て非なる[[利用規約]]を[[自治体]]ごとに作ってたりして面倒なんですよねえ...
そういうのをまとめて評価してくれるところがあるといいのですが...
* ライセンスの選び方
[14] しがらみがないときは、次の方法で選ぶのが現状の[[ベストプラクティス]]でしょうか。
[FIG(steps)[
= [54] 対象物は[[著作物]]では''ない''ことが明らかですか? 「はい」の場合、
== [55] [[Public Domain]] と明記、または [[CC0]]。
= [56] それ以外の場合で、
対象物は保護期間満了した[[著作物]]から作成したものですか? 「はい」の場合、
== [57] [[CC0]]。
= [35] それ以外の場合で、
対象物は他の[[プログラム]]等に付随する利用例やデモですか? 「はい」の場合、
== [36] [[CC0]]。
= [15] それ以外の場合で、対象物は[[フォント]]ですか? 「はい」の場合、
== [16] [[SIL Open Font License]]。
= [17] それ以外の場合で、対象物は[[プログラム]]ですか? 「はい」の場合、
== [30] 対象物それ自体の価値は小さいものですか? (例:
データファイルの整形用スクリプト) 「はい」の場合、
=== [31] [[Public Domain]] と明記、または [[CC0]]。
== [18] それ以外の場合で、
対象物は[[ライブラリー]]や小規模のツールですか? 「はい」の場合、
=== [19] [[Perl]] で書いていますか? 「はい」の場合、
==== [20] [[perlと同じライセンス]]。
=== [21] それ以外の場合、
==== [22] 「[[AGPL]]v3 またはそれ以降」。
== [23] それ以外 (独立した[[アプリケーション]]) の場合、
=== [24] 「[[AGPL]]v3 またはそれ以降」。
= [39] それ以外の場合で、対象物は技術仕様書ですか? 「はい」の場合、
== [40] [[CC BY-SA]] 4.0 国際、ただし[[BSDライセンス]]での利用も許可 (>>41)。
= [25] それ以外の場合、
== [26] 事実の記述を集めたデータですか? 「はい」の場合、
=== [27] [[Public Domain]] と明記、または [[CC0]]。
== [44] それ以外の場合で、
特定の[[プログラム]]を対象としない汎用的なテストデータですか? 「はい」の場合、
=== [45] [[Public Domain]] と明記、または [[CC0]]。
== [46] それ以外の場合で、
[[プログラム]]に付随する[[テスト]]プログラムまたはそれを構成するライブラリーや設定ファイル等ですか?
「はい」の場合、
=== [47] 当該[[テスト]]プログラムを
[[Perl]] で書いていますか? 「はい」の場合、
==== [48] [[perlと同じライセンス]]。
=== [49] それ以外の場合、
==== [50] [[Public Domain]] と明記、または [[CC0]]。
== [37] それ以外の場合で、[[プログラム]]に付随する[[ドキュメント]]ですか? 「はい」の場合、
=== [38] 付随先と同じライセンス。
== [28] それ以外の場合、
=== [29] [[CC BY-SA]] 4.0 国際。
]FIG]
* メモ
[1] [CITE@en[Site Policies — Google Developers]]
( ([TIME[2013-08-08 19:58:33 +09:00]] 版))
<https://developers.google.com/site-policies>
[5] 【GPL】ライセンス問題討論すれ3【BSDL】
<http://pc5.2ch.net/test/read.cgi/linux/1091802990/>
[6] 【GPL】ライセンス問題討論すれ4【BDSL】
<http://pc5.2ch.net/test/read.cgi/linux/1107439063/>
([[名無しさん]] [sage] [WEAK[2005-02-04 10:08:32 +00:00]])
[51] [CITE@ja[ライセンス間の矛盾について | OSDN Magazine]], [TIME[2023-09-01T13:30:10.000Z]] <https://mag.osdn.jp/06/06/09/1537222>
[43] [CITE@ja[【23-43】中国政府、特許やデータセット公開に向けたオープン化ライセンスを整備 | Science Portal China]], [[アジア・太平洋総合研究センター]], [TIME[2023-08-25T04:10:27.000Z]], [TIME[2023-08-26T02:37:23.530Z]] <https://spc.jst.go.jp/experiences/science/st_2343.html>