958.txt

[1] 
[DFN[[[月]]と[[日干支]]]]の組み合わせで[[暦日]]を識別できます。

[2] 
[[現代]]では[[月の日]]は[[月]]内の連番の[[日番号]]を使うのが普通ですが、
約30日の[[月]]に対して60日[[周期]]の[[日干支]]でも代用できるのです。

* 文脈

[3] 
[[正史]]等の[[日時表示]]に用いられました。
[SEE[ 日本の例は[[日本古代の日時]] ]]

* 暦日の特定

[4] 
事例:
[[旧暦]]の聖武天皇命日の項

-*-*-

[11] 
月 [VAR[M]] = [ [VAR[d[SUB[0]]]], [VAR[d[SUB[0]]]] + 29 ]
を考えます。
日は30種類、日干支は60種類なので、

- [17] 
[[日干支]]が[[月初]]と同じ値に戻る日は [VAR[d[SUB[0]]]] + 60
なので、
月末から
([VAR[d[SUB[0]]]] + 60) - ([VAR[d[SUB[0]]]] + 29) = 31
日離れています。
- [18] 
[[日干支]]が[[月末]]と同じだった日は [VAR[d[SUB[0]]]] + 29 - 60
なので、
月初まで
[VAR[d[SUB[0]]]] - ([VAR[d[SUB[0]]]] + 29 - 60) = 31
日離れています。

... のように、同じ[[日干支]]の[[日]]は[[月]]の前後に31日[[以上]]離れた位置にあります。

[16] 
従って基準となる日 [VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] ∈ [VAR[M]] のとき、
[VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] と [VAR[M]] に含まれる[[日]]の[[日干支]]を与えれば、
その日は一意に定められます。
そしてその日とは当該[[日干支]]で [VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] に最も近い日です。


[12] 
十分小さな [VAR[i]] について
[VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] = [VAR[d[SUB[0]]]] - [VAR[i]]
のとき、
[[月末]]まで
([VAR[d[SUB[0]]]] + 29) - [VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] =
([VAR[d[SUB[0]]]] + 29) - ([VAR[d[SUB[0]]]] - [VAR[i]]) =
29 + [VAR[i]]
日離れています。
また、
[[日干支]]が[[月末]]と同じだった日
[VAR[d[SUB[0]]]] + 29 - 60
まで
[VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] - ([VAR[d[SUB[0]]]] + 29 - 60) =
([VAR[d[SUB[0]]]] - [VAR[i]]) - ([VAR[d[SUB[0]]]] + 29 - 60) =
31 - [VAR[i]]
日離れています。
[VAR[i]] が大きくなるほど
[VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]]
は[[月末]]から遠ざかり、
同じ[[日干支]]の別の[[日]]に近づいていきます。

[13] 
従って基準となる日 [VAR[d[SUB[[VAR[R]]]]]] として [VAR[M]] 
に含まれる日を選ぶことが重要になってきます。


-*-*-

- [6] [CITE[366th-suga.pdf]], [TIME[2011-06-19T00:42:51.000Z]], [TIME[2021-07-04T08:51:56.155Z]] <http://www.asahi-net.or.jp/~dd6t-sg/pcs/366th-suga.pdf>
-- [7] [CITE@ja[[[時の記念日]]はいつか? - 補足: suchowan's blog]], [TIME[2021-07-04T08:53:40.000Z]] <https://suchowan.at.webry.info/201409/article_7.html>
-- [14] [CITE@ja[時の記念日と皇極暦: suchowan's blog]], [TIME[2022-05-19T07:32:06.000Z]] <https://suchowan.at.webry.info/201409/article_12.html>
- [5] [CITE@ja[[[聖武天皇]]の命日、1日間違えた: suchowan's blog]], [TIME[2021-07-04T08:51:26.000Z]] <https://suchowan.at.webry.info/201209/article_30.html>
- [9] [CITE@ja[[[紀元節]] - Wikipedia]], [TIME[2021-06-26T18:05:51.000Z]], [TIME[2021-07-04T08:55:33.213Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%80%E5%85%83%E7%AF%80#%E7%B4%80%E5%85%83%E7%AF%80%E3%81%AE%E5%88%B6%E5%AE%9A%E3%81%BE%E3%81%A7>
-- [10] 
「2月11日という日付は、文部省天文局が算出し、暦学者の塚本明毅が審査して決定した。その具体的な計算方法は明らかにされていないが、当時の説明では「干支に相より簡法相立て」としている。 」
-- [8] [CITE@ja[[[グレゴリオ暦]]への変換: suchowan's blog]], [TIME[2021-07-04T08:54:52.000Z]] <https://suchowan.at.webry.info/201611/article_5.html>



* メモ