614.txt

[45] [[東南アジア]]・[[西太平洋]]の島国[DFN[[[フィリピン]]の標準時]]は、 
[TZ[+08:00]] です。
[[夏時刻]]はありません。

[97] [[日本]]の[[中央標準時]] [TZ[+09:00]] と1時間の[[時差]]があり、
[[フィリピン]]が遅れています。

* 呼称

[98] [[フィリピン]]の[[法令]]や政府機関は、
[[フィリピン]]の[[時刻]]を
[DFN[Philippine Standard Time]] [SRC[>>145]],
[DFN[PST]],
[DFN[PhST]] [SRC[>>44, >>171]] (>>461) と呼んでいます。


[244] 
[[日本語]]では[DFN[フィリピン標準時]]となります。

[99] その他 [DFN[Philippine Time]]、[DFN[フィリピン時間]]、
[DFN[Juan Time]] などと呼ばれています。

;; [238] 
「Juan」
は俗に[[フィリピン]](人)を指します。
[SRC[>>237]]


[HISTORY[
[103] [DFN[PHT]] と略されることもありますが、現地で使われているのか不明です。

[240] 
かつて [[tzdata]] は、
これといった根拠なく当略称を使っていました [SRC[>>91]]。
その後撤回されていました。
[SEE[ [[tzdata]] ]]

[245] 
それに由来すると思われる [[PHT]] を略称として示した
[[Webサイト]]は多々あります。
[CITE[Wikipedia]] も呼称の1つとして [[PHT]] を示しました。
[[PST]] は[[北米の標準時]]の
1つと衝突する 
[WEAK[(ので衝突しない [[PHT]] が良い)]]
等の主張もあったようですが、
[[PHT]] が[[フィリピン]]現地で実用されているという根拠は示されませんでした
[SRC[>>6, >>153]]。
当事者不在の,
部外者 
[WEAK[(主として[[欧米人]]?)]]
の勝手な議論に過ぎません。

[239] 
何となれば、[[フィリピン]]と関係の深い[[英語圏]]の人が[[北米の標準時]]との衝突を防ぐため呼び分ける慣習がある、
という類の事情すら報告は'''ありません'''。
[WEAK[(しかも[[フィリピン]]政府機関はそのような目的で [[PhST]] と呼んでいます [SRC[>>171]]。)]]

[247] 
現時点では [[PHT]] は架空の存在とみなすのが妥当でしょう。
]HISTORY]

[HISTORY[
[242] 
[[tzdata]]
は根拠のない略称を除去する方針にも関わらず、
[[標準時]]に [[PST]]
の略称を採用するにあたり、[[夏時刻]]
を
[DFN[PDT]]
としました
[SRC[>>176]]。
[[PDT]]
は[[米国]]式の類推で「invent」したもの [SRC[>>176]]
で、実在する証拠は示されていません。
実在する略称を使うという原則より、
「[VAR[○]]ST」と「[VAR[○]]DT」の対応関係を維持するという原則が優先されるようです。

[246] 
「PDT」
の呼称が実在したとする根拠が見い出されない限り、
[[tzdata]] 
以外ではこの略称を使うべきではないと思われます。

]HISTORY]

[REFS[
- [91] [CITE@en[Remove many invented abbreviations in 'asia']]
([[eggert]]著, [TIME[2017-01-14 04:37:24 +09:00]])
<https://github.com/eggert/tz/commit/1b99dcde6342dd10969041b32b00b813d4f4a36e>

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[171] [CITE@en[Philippine Standard Time]]
([[Eljhay]]著, [TIME[2018-06-24 01:44:13 +09:00]])
<https://www1.pagasa.dost.gov.ph/index.php/astronomy/philippine-standard-time#republic-act-10535>
(移転確認 [TIME[2021-08-04T10:24:16.200Z]])

[CITE[PAGASA]], [TIME[2021-08-04T10:24:10.000Z]] <http://bagong.pagasa.dost.gov.ph/astronomy#republic>
]FIGCAPTION]

> The Philippine Standard Time has the acronym PhST to distinguish it from the Pacific Standard Time (PST).

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[145] [CITE@en-US[The Philippines | Official Gazette of the Republic of the Philippines]]
([TIME[2018-02-15 16:54:43 +09:00]])
<http://www.officialgazette.gov.ph/about/philippines/>
]FIGCAPTION]

> 
,*Time Zone	,Philippine Standard Time (UTC+8)

]FIG]

- [237] [CITE@en[Juan dela Cruz - [[Wikipedia]]]], [TIME[2021-08-03T00:57:22.000Z]], [TIME[2021-08-04T10:09:02.417Z]] <https://en.wikipedia.org/wiki/Juan_dela_Cruz>
]REFS]

-*-*-

[100] [[tzdata]] は[[フィリピン]]について [DFN[[CODE[Asia/Manila]]]]
を定義しています [SRC[>>7]]。
[[フィリピン]]の[[首都]][[マニラ]]の[[時刻]]を表しています。

[REFS[
- [7] [CITE@en[tz/asia at master · [[eggert/tz]]]] ([TIME[2017-10-23 23:55:46 +09:00]]) <https://github.com/eggert/tz/blob/master/asia#L2717>
-- [172] [CITE[__&&[&&__tz__&&]&&__ [[Philippine Standard Time]]]]
([TIME[2018-06-20 04:27:42 +09:00]])
<https://mm.icann.org/pipermail/tz/2018-June/026536.html>
-- [176] [CITE@en[Use "PST/PDT" for Philippine time]]
([[eggert]]著, [TIME[2018-06-20 04:23:35 +09:00]])
<https://github.com/eggert/tz/commit/6dfe948f96dd603b306e5eaf010b65eb4d2fe71e>
-- [168] [CITE@en[Remove unused letters from Rule lines]]
([[eggert]]著, [TIME[2018-01-31 02:15:49 +09:00]])
<https://github.com/eggert/tz/commit/ed991472a575483e35d21b2b8d7bad84d2923d54>


]REFS]

* 変遷

[FIG(table)[
[FIGCAPTION[
[84] [[フィリピンの標準時]]の変遷の概略
]FIGCAPTION]

:t: 時期
:マニラ: [[フィリピン諸島]]
:新南群島: [[新南群島]] ([[フィリピン]]支配地域)

:マニラ: 
[[+][アジア日付]]
:新南群島:[[+][アジア日付]]

:t: [TIME[1521-03-27]]
:マニラ: 
[[-][アメリカ日付]]
:新南群島:[[+][アジア日付]]

:t: [TIME[1845-01-01]]
:マニラ: 
[[+][アジア日付]]
:新南群島:[[+][アジア日付]]

:t: [TIME[1899-05-11]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島:[[+][アジア日付]]

:t: [TIME[1936-11-01]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島:[[+][アジア日付]]

:t: [TIME[1937-01-16]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島:[[+][アジア日付]]

:t: [TIME[1938][year:1938]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1941-12-16]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1942-01-31]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1942-03-01]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1945-09-21]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島: [TZ[+08:00]]

:t: [TIME[1945-12-01]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1954-04-12]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1954-06-05]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島: [TZ[+08:00]]

:t: [TIME[1977-03-28]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1977-09-22]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島: [TZ[+08:00]]

:t: [TIME[1990-05-21]]
:マニラ: [TZ[+09:00]]
:新南群島: [TZ[+09:00]]

:t: [TIME[1990-07-29]]
:マニラ: [TZ[+08:00]]
:新南群島: [TZ[+08:00]]

:t: 現所属国
:マニラ: [[フィリピン共和国]]
:新南群島: [[フィリピン共和国]]

:t: [[tzdata]]
:マニラ: [CODE[Manila][Asia/Manila]]
]FIG]

[SEE[ 新南群島のその他の地域については[[新南群島の標準時]] ]]

[SEE[ ボルネオについては[[マレーシアの標準時]] ]]

[SEE[ 臺灣については[[臺灣の標準時]], 南洋群島については[[南洋群島の標準時]], メキシコについては[[メキシコの標準時]], スペインについては[[スペインの標準時]] ]]

[SEE[ 米国については[[米国の標準時]] ]]

[SEE[ 英国については[[英国の標準時]], 豪州については[[豪州の標準時]] ]]

** スペイン領フィリピン時間

;; [66] [[フィリピン諸島]]には古くから[[原住民]]がおり、
[[支那]]や[[東南アジア]]各地と交易関係がありました。

[169] [[西洋]]世界との交流が無く、
地球を一周する人がいなかった時期の[[日付]]は、
[[アジア日付]]とも[[アメリカ日付]]とも言えません。
敢えてどちらか定めるなら、
周辺地域と同じ[[日付]]と解釈するべきでしょうから、
[[経度に従い][地理的時間帯]][[アジア日付]]とするのが適切 (便利) でしょうか。

-*-*-

[170] 
[TIME[1521-03-27]] ([[ユリウス暦]]3月17日)、
[[スペイン]]の[[マゼラン艦隊]]が[[フィリピン諸島]]に上陸しました。
[[米大陸]]側から来訪した[[マゼラン艦隊]]は、
[[アメリカ日付]]を用いていました。
[[マゼラン艦隊]]は数週間滞在して[[布教]]と戦闘を行いました
([[ユリウス暦]][TIME[4月27日][1521-04-27]]開戦)。
この時点で[[原住民]]にどの程度浸透したかは不明とはいえ、
[[キリスト教]]の儀式などで[[アメリカ日付]]の[[西洋式日時]] ([[ユリウス暦]])
に触れたものと思われます。

[17] 
[[マゼラン]]軍は敗退したものの、
その後[[スペイン]]は[[フィリピン諸島]]を[[植民地]]とし、
[[中米]]や[[太平洋諸島]]と一体の[[領土]]として管理しました。
[[スペイン領フィリピン]]に[[スペイン人]]は[[アメリカ大陸]]から往来していたので、
[[フィリピン]]でも[[アメリカ日付]]が用いられていました [SRC[>>92]]。
[[オランダ人]]が[[喜望峰]]周りで到達していた近隣の[[蘭領東インド]] ([[インドネシア]]) 
では[[アジア日付]]が用いられていて、[[日付]]の差がありました [SRC[>>92]]。


[250] 
この時代まだ[[日付変更線]]という概念が発達していませんでしたが、
敢えて言うならば[[スペイン領フィリピン]]の西側の[[南シナ海]]を通る、
[[西太平洋]]の[[フィリピン諸島]]と[[南洋群島]]を包み込むように西側に大きく反れた線とみなせます。
(>>92 の挿絵参照。)
[SEE[ [[日付変更線]] ]]


[8] [[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、
元の[[LMT]]を [TZ[-15:56:00]] としています [SRC[>>7]]。

[152] [[Wikipedia]] は、
[TIME[1844年12月30日][1844-12-30]]までを
[[Manila]] は [TZ[-15:56]]、
[[Balabac]] (西部) は [TZ[-16:02]]、
[[Davao Oriental]] (東部) は [TZ[-15:33]] としています [SRC[>>6]]。



[178] 
[[フィリピン]]その他[[スペイン領太平洋諸島]]各地の[[スペイン人]]の他に、
[[フィリピン]]を拠点に[[日本]]や[[支那]]に渡って布教していた[[フランシスコ会]]の[[スペイン人]]も、
[[フィリピン]]と同じ[[アメリカ日付]]を使っていたようです。
[SEE[ [[南洋群島の標準時]]、[[台湾の標準時]]、[[インドネシアの標準時]]、[[日付変更線]] ]]

[179] 
一方で[[マニラ]]の[[支那人町]]や[[日本人町]]を中心に[[フィリピン]]にも周辺国の商人が進出してきていました。
[[支那人]]や[[日本人]]などは、
現地の[[スペイン人]]との交渉のため[[西暦]]の[[アメリカ日付]]を使うこともあったでしょうが、
日常生活や同民族同士のやり取りでは本国の、[[アジア日付]]相当の[[日時]]を使っていたと考えるのが自然です。


;;
[220] 
[TIME[1762年10月6日][1762-10-06]]、
[[英国]]が[[マニラ]]に進攻しました。


[223] 
[[tzdata]] は、
[[英国]]統治下の[[マニラ]]の[[時刻]]は不明としました [SRC[>>222]]。
[[印度]]方面から進出してきた[[英国人]]は[[アジア日付]]を使っていたかもしれません。


;; [221] 
[TIME[1764年4月][1764-04]]、
[[英国]]が撤退しました。

[REFS[
- [222] [CITE@en[Updates for [[Guam]] DST, Japanese in Pacific]] ([[eggert]]著, [TIME[2018-11-19 15:46:32 +09:00]]) <https://github.com/eggert/tz/commit/e972ffad0049c23dd673e97ee6021b64685df129>
]REFS]

-*-*-

;; [249] 
[TIME[西暦1821年][1821]]、
[[スペイン領メキシコ]]から[[スペイン]]が撤退し、
[[メキシコ]]は実質的に[[独立]]しました。
[TIME[西暦1822年][1822]]、
[[メキシコ帝国]]が成立しました。
以後[TIME[西暦1825年][1825]]の[[ウルグアイ]]の[[独立]]までに、
[[スペイン]]は[[中南米]]大陸の領土を喪失しました。





[18] 
[TIME[1845-01-01]]、
[[スペイン領フィリピン]]は、
[[アメリカ日付]]にかえて[[アジア日付]]を採用しました。



[10] 
[TIME[1844-08-16]]、
[[スペイン領フィリピン]]の[[総督]]
[RUBYB[[[Narciso Clavería y Zaldúa]]][[TIME[1795]]-[TIME[1851]]]]
[WEAK[(在任 [TIME[1844]]-[TIME[1849]])]]
は、
[[日付]]の変更を[[布告]]しました
[SRC[>>7]]。
[TIME[西暦1844年12月30日][1844-12-30]]の翌日が、
[TIME[西暦1845年1月1日][1845-01-01]]とされました
[SRC[>>7]]。
[TIME[西暦1844年12月31日][1844-12-31]]はスキップされました。


[160] 
この変更は、
[[中南米]]諸国が[[スペイン]]から[[独立]]した後、
[[スペイン]]本国から[[スペイン領フィリピン]]へは[[喜望峰]]周りで往来するようになったためでした
[SRC[>>92]]。

[248] 
これによって[[日付変更線]]は[[スペイン領フィリピン]]の[[東]]側に移動しました。

[9] [[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、
[TIME[1844年12月31日][1844-12-31]]を境に[[地方時]] [TZ[+08:04:00]]
となったとしています [SRC[>>7]]。

[154] [[Wikipedia]] は、
[TIME[1845年1月1日][1845-01-01]]から
[TIME[1844年12月30日][1844-12-30]]までを
[[Manila]] は [TZ[+08:04]]、
[[Balabac]] (西部) は [TZ[+07:58]]、
[[Davao Oriental]] (東部) は [TZ[+08:27]] としています [SRC[>>6]]。

[REFS[
- [92] [CITE[The International Date Line]]
([TIME[2017-04-06 19:24:43 +09:00]])
<http://aa.usno.navy.mil/faq/docs/international_date.php>
-- 消滅確認 [TIME[2021-08-28T12:11:31.00Z]]
-- [CITE[The International Date Line]], [TIME[2021-08-28T12:10:58.000Z]], [TIME[2007-10-15T04:59:52.455Z]] <https://web.archive.org/web/20071015045939/http://aa.usno.navy.mil/faq/docs/international_date.php>

]REFS]

-*-*-

[224] 
[TIME[1935年][year:1935]]の[[米国政府]]の[[時差の表]]は、
[[Philippines]] を
[TIME[1896年][year:1896]]に[[標準時]]採用としていました [SRC[>>225]]。
根拠は不明です。

[REFS[
- [225] 1935年 Standard time throughout the world [[時差の表]]
]REFS]

** 米領フィリピン標準時

;; [19] [TIME[1898年][year:1898]]、[[米国]]は[[スペイン領フィリピン]]に進攻しました
([[米西戦争]])。
現地人により[[フィリピン共和国]]が成立しました。
[TIME[1898年12月10日][1898-12-10]]調印の[[パリ条約]]により[[フィリピン]]と[[グアム]]は[[アメリカ合衆国]]領となりました。
[[パリ条約]]は[TIME[1899年4月11日][1899-04-11]]に発効しました。
([[グアムの標準時]]も参照。)

[90] 
[TIME[[RUBYB[西暦1899年][日本明治32年]]2月][1899-02]]の [[Milne]] の[[時差の表]]は、
当時の港湾[[報時]]情報に基づき、
[[Manila]] の[[時刻]]を
[[Manila]] [[平均時]] [TZ[+08:03:52]] としました [SRC[>>89]]。

;; [159] この情報が[[米西戦争]]の結果を反映しているのかどうかは不明です。

[252] 
[TIME[1899-09-29]]、
[CITE[THE LONDON GAZETTE, SEPTEMBER 29, 1899.]]
に[[英国水路部]]告示
No. 590.
が掲載されました。
本[[告示]]は、
[[Havana]] ([[キューバ]]),
[[San Juan]], [[Puerto Rico]] ([[プエルトリコ]]),
[[Philippine Islands]] ([[フィリピン]])
の[[標準時]]の制定と[[報時球]]落下時刻変更を通知するものでした。
[SRC[>>83]]

[253] 
[[告示]]によると、

- [254] [[Philippine Islands]] の[[標準時]]は [TZ[+08:00]]
- [255] [[Manilla]] の[[報時球]]
([LAT[14.36.0N]], [LON[120.58.0E]])
の落下時刻は[[標準時]] 12:00:00 =
[[GMT]] 16:00:00 = [[地方平時]] 0:03:52

... となりました。
[SRC[>>83]]
従って[[地方平時]]は [TZ[+08:03:52]] でした。
実施時期は明記されておらず、実施済みであることしかわかりません。

[256] 
[[告示]]は3箇所のうち[[キューバ]]のみ、
[[米国政府]]の通知によると情報源を明記していました。
[SRC[>>83]]
3箇所とも[[米西戦争]]の関係地であることと告示文の文脈から、
他の2箇所も[[米国政府]]の通知によると判断するのが妥当でしょう。

[HISTORY[
[11] 
当時の[[日本]]の学術誌[CITE[地学雑誌]]は、
[CSECTION[非律賓の標準時]]
と題してこれを報じました [SRC[>>37]]。出典は[[英国水路部]]告示第590号でしたが、
[[日本]]に近いためか、
[[非律賓諸嶋の標準時]]と[[馬尼剌]]の[[報時球]]の項のみを伝えていました。
なお[[平時]]で 0:03:112 とするのは明らかな誤りです。
]HISTORY]

[94] [TIME[1966年][year:1966]]の [CITE[Time Changes in the U.S.A.]] は、
[TIME[1899年5月11日][1899-05-11]]に[[標準時]]が [TZ[+08:00]] 
となった (それ以前は[[LMT]]) としていました [SRC[>>93]]。

[106] [[Time Changes]] 世界版の [[PHILIPPINES]] は、
[TIME[1899年5月11日][1899-05-11]]から[[標準時]] [TZ[+08:00]]
(それ以前は[[地方平時]]) としていました。ただしすべての[[市民]]がすぐに使ったわけではないとの注釈がありました。
[SRC[>>1256]]

[104] [[Shanks]] の [[PHILIPPINES]] は、
[TIME[1899年5月11日0時0分][1899-05-11T00:00]]から [TZ[+08:00]]
としていました (それ以前は [[LMT]]) [SRC[>>95]]。

[105] [[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、
[TIME[1899年5月11日][1899-05-11]]を境に [TZ[+08:00]]
となったとしています [SRC[>>7]]。

[28] [[米国]]本国では[TIME[1883年][year:1883]]に[[鉄道標準時]]が定められ、
[TIME[1918年][year:1918]]に[[標準時]]と[[夏時間]]が法制化されています。
[[中国]] ([[清]]) は[TIME[1902年][year:1902]]に[[海岸時]]を定めています。
[[仏印]]は[TIME[1906年][year:1906]]に[[標準時]]を定めています。
これらの時期と比較すると、[TIME[1899年][year:1899]]は非常に早い時期です。
なお旧[[宗主国]]の[[スペイン]]本国は、
[TIME[1901年][year:1901]]に[[標準時]]を採用することになります。

[146] [[フィリピン]]では、
[[米西戦争]]とその後の[[領土]]獲得により進駐してきた[[米軍]]や[[米国政府]]の役人が新領土の制度を整備する中で、
[[報時球]]などで用いる[[時刻]]として本国の制度に倣って[[標準時]]
[TZ[+08:00]] を定めたものと思われます。
ただその法的根拠は不明です。
[TIME[5月11日][1899-05-11]]という[[日付]]の根拠も明らかになっていません。

;; [20] [[米国]]は[[フィリピン共和国]]を承認せず、
[TIME[1902年][year:1902]]までに[[米国]]により制圧され ([[米比戦争]])、
引き続き[[植民地]]とされました。

;; [384] 
[TIME[西暦1902年][1902]]、
[[英語]]と[[スペイン語]]で[[官報]]が発行されるようになりました。
そのため[[法令]]には[[英語]]版と[[スペイン語]]版があります。
現在の[[フィリピン共和国]]は[[英語]]版 (と[[フィリピノ語]]版) 
しか発行しておらず、[[Webサイト]]の掲載も[[英語]]版のみです。
[[スペイン語]]がいつ廃止されたのか、
[[法令]]の効力の如何は不明です。



[75] 
[TIME[明治39(1906)年][1906]]の[[日本]]の学術誌の[[時差の表]]は、
[TIME[西暦1905年][year:1905]]末の情報として、
[[米領]]の[[フヰリーピン]]の[[時刻]]は[[フヰリツピン標準時]]
[TZ[+08:00]] としていました [SRC[>>74]]。

[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[83] [CITE[THE LONDON GAZETTE, SEPTEMBEB 29, 1899.]]
([TIME[2016-07-28 19:44:39 +09:00]])
<https://www.thegazette.co.uk/London/issue/27121/page/5936/data.pdf>
]FIGCAPTION]

> No. 590.—WEST INDIA AND PHILIPPINE
ISLANDS.
> ALTERATION IK TIME SIGNALS.
> (3.) Philippine Islands.
> . The standard time adopted for the Philippine
Islands is that of the 120th meridian, East of
Greenwich, or 16h. Om. Os. G.M.T.
> - Consequent on this alteration the time ball at
Manila is now dropped at noon standard mean
time, which is equal to 16h, Om. Os. G.M.T.,
or Oh. 3m. 52s. local mean time.
> Approximate position of time signal, lat.
14° 36' 0" N., long. 120° 68' 0" E.
> This Notice affects the following Admiralty
Charts :—Havana Harbour, No. 414 ; Manila
Bay, No. 976. Also, List of Time Signals, 1898,
page 54; West India Pilot, Vol. 11, 1887, page
201; China Sea Directory, Vol. II, 1899, page
313 ; Eastern Archipelago, Vol. I, 1890, page 59.

]FIG]

- [251] [SEE[ [[時差の表]] ]]
-- [89] [CITE[The Geographical Journal, for February 1899.]]
-- [74] [TIME[1906年][year:1905]] [CITE[地学雑誌]]
- [37] [CITE[非律賓の標準時]] (地学雑誌 Vol. 11 (1899) No. 12 P 836, [TIME[2016-05-02 19:05:48 +09:00]]) <https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography1889/11/12/11_12_836/_article/-char/ja/>


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[219] [CITE[Description of the Philippines ... - United States. Bureau of Insular Affairs - Google ブックス]]
([TIME[1903][year:1903]],
[TIME[2018-10-10 19:53:40 +09:00]])
<https://books.google.co.jp/books?id=VtovAQAAMAAJ&dq=philippines+standard+time>
]FIGCAPTION]

> o'clock noon, standard time, at Washington D. C., it is 1 o'clock a. m. the next day at Manila, Philippine standard time, a difference of thir-
> teen hours.

]FIG]



[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[85] [CITE@en[Page 3212 | Issue 28245, 27 April 1909 | London Gazette | The Gazette]]
([TIME[2016-07-28 02:11:00 +09:00]])
<https://www.thegazette.co.uk/London/issue/28245/page/3212>
]FIGCAPTION]

> No. 572.—CHINA SEA, PHILIPPINES-LUZON
ISLAND.
> Manila—Time Signal Established.
> Subject.—A time signal of the undermentioned
description has been established at Engineer
Island, Manila Harbour.
> Position.—On the Semaphore. Tower, Engineer
Island; lat. 14° 35' 43" N., long. 120° 57' 21" E.
(on Chart No. 3487). 
> Description.—The ball is hoisted five minutes
before signal and dropped at noon, standard time,
of the meridian of 120° E., corresponding to
16h. 00m. 00s. Greenwich mean time. In case
of failure the ball will be lowered slowly about
five minutes after noon.
> Charts affected.—No. 3487, Manila and Eavite
anchorages; No. 976, Manila Bay.
> Publications.—China Sea, Directory, Vol. II,
1906, page 326; Eastern Archipelago, Part L
1902, page 68.
Authority.—United States Hydrographic
Office, Notice No. 701 of 1909.

]FIG]


]REFS]

-*-*-

[226] 
[[Cavite]] には[[米軍]]により[[無線報時信号]]の送信局が設置されました。

[186] 
[TIME[1929年][year:1929]]、
[[蘭印]]の[[スマトラ島]]を訪れた[[日本]]の科学者が、
[[フィリピン]]の[[カギテ局]]の[[報時]]信号を受信して[[経度]]を測定しました。
[[カギテ]]とは [[Cavite]] でしょうか?
[SEE[ [[インドネシアの標準時]] ]]

[227] 
[TIME[1940年][year:1940]]、
[[日本]]の[[南洋群島]]向け[[海路誌]]は、
[[Cavite]] の報時信号に言及していました。
[SEE[ [[南洋群島の標準時]] ]]

** ケーソン夏時刻

;; [113] [TIME[[RUBYB[西暦1934年][日本昭和9年]]3月][1934-03]]、
[[米国]]本国で[CITE[フィリピン独立法]]が制定されました。

;; [114] [TIME[[RUBYB[西暦1935(フィリピン準州元)年][日本昭和10年]]11月15日][1935-11-15]]、
[[米領フィリピン]]に[[米領フィリピン準州]]が成立しました。

[236] 
[[米領フィリピン準州]]は、
[[法令]]等で、
[[紀年法]]として[[西暦]]と共に、
準州設立に起算する[[フィリピン準州紀元]]を使いました。
本国[[アメリカ建国紀元]]に倣ったものと思われます。
[SEE[ [[フィリピン準州紀元]] ]]




-*-*-

[337] 
[TIME[1936-11-01]]から[TIME[1937-01-15]]まで、
[[米領フィリピン準州]]は1時間の[[夏時刻]]
[TZ[+09:00]] を[[フィリピン]]地域で初めて実施しました。
目的は日光の有効活用とされました。



[57] 
[TIME[西暦1936(フィリピン準州元)年10月26日][1936-10-26]]、
[[米領フィリピン準州]]法第91号
[DFN[[CITE@en[AN ACT TO FIX THE STANDARD TIME OF THE PHILIPPINES, AND TO AUTHORIZE THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES TO ESTABLISH A DAYLIGHT SAVINGS TIME THEREIN]]]],
[DFN[[CITE[[L[LEY QUE FIJA LA HORA OFICIAL DE FILIPINAS[BR[]] Y AUTORIZA AL PRESIDENTE DE FILIPINAS[BR[]] PARA ESTABLECER UNA HORA PARA AHO[BR[-]]RRAR LUZ EN DICHAS ISLAS.]]]]]]
([DFN[[CITE[フィリピンの標準時を固定し、フィリピン大統領に日光節約時間の実施の権限を付する法律]]]])
が承認されました。
次のことが定められました。
[SRC[>>56, >>386]]


- [257] [[Philippines]] の [[standard time]] ([[標準時]])
を、[[平均天文時]] ([[グリニッジ経度]]) [TZ[+08:00]] とすること。
- [258] [[Philippines]] の [[President]] ([[大統領]])
は、
[[daylight saving time]] ([[日光節約時]]) を実施できること。
-- [259] 
公衆に望まれるときいつでも。
-- [260] 
[[March]] (3月) から [[June]] (6月) まで、
[[November]] (11月) から [[January]] (1月) までの任意の期間。
-- [261] 
[[proclamation]] ([[布告]]) により定めた [[date]] (日付) と [[hour]] (時間)。
-- [262] 
[TZ[+09:00]]。

[265] 
本[[法案]]は当期の議会で成立したものでした。 [SRC[>>1]]

[216] 本[[法律]]は現在も[[標準時]]および[[夏時刻]]の根拠法として有効とみられます。

[263] 
本[[法律]]は旧[[法令]]の改廃の[[規定]]がなく、
従前の[[標準時]]の定めがどうなったのかは不明です。

[270] 
なお本[[法律]]および以後の[[布告]]では、
[[日光節約時]]を用いる期間は[[日光節約時]]を[[標準時]]と定める形を採っていること
([[標準時]] ≠ [[冬時間]])
に注意が必要です。



;; [215] 以後の[[夏時刻]]は本[[法律]]を根拠に実施されました:
[TIME[1936年][year:1936]] (>>2),
[TIME[1941年][year:1941]] (>>123, >>120),
[TIME[1954年][year:1954]] (>>67),
[TIME[1977年][year:1977]] (>>129)。
ただし[TIME[1942年][1942]]の延長は行政長官権限 (>>356)、
[TIME[1977年][year:1977]]の延長は[[大統領]]権限 (>>116)、
[TIME[1990年][year:1990]] (>>70) は非常事態下の権限で実施されました。

[195] [TIME[2月][1942-02]]が除外された理由は不明ですが、
[[フィリピン]]の気候にはそれが適しているのでしょう。
(6月-10月/11月が[[雨季]]、
10/11月-5月が[[乾季]]、
うち2月までが狭義の[[乾季]]、
3月からが[[暑季]]とされています。)



[FIG[ [191] [[フィリピン]]の[[太陽]]

- [[マニラ]] [[標準時]] [TZ[+08:00]]
--
[FIG(suntime)[
tz=+08:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-03-20 offsetbefore=01:00
]FIG]
[[春分]]
--
[FIG(suntime)[
tz=+08:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-06-21 offsetbefore=01:00
]FIG]
[[夏至]]
--
[FIG(suntime)[
tz=+08:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-09-23 offsetbefore=01:00
]FIG]
[[秋分]]
--
[FIG(suntime)[
tz=+08:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-12-21 offsetbefore=01:00
]FIG]
[[冬至]]
- [[マニラ]] [[夏時刻]] [TZ[+09:00]]
--
[FIG(suntime)[
tz=+09:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-03-20 offsetafter=01:00
]FIG]
[[春分]]
--
[FIG(suntime)[
tz=+09:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-06-21 offsetafter=01:00
]FIG]
[[夏至]]
-- 
[FIG(suntime)[
tz=+09:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-09-23 offsetafter=01:00
]FIG]
[[秋分]]
-- 
[FIG(suntime)[
tz=+09:00 lat=14.583333 lon=120.966667 day=2000-12-21 offsetafter=01:00
]FIG]
[[冬至]]

]FIG]



[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[56] [CITE[C.A. No. 91]]
([TIME[2009-01-20 20:19:26 +09:00]])
<http://www.lawphil.net/statutes/comacts/ca_91_1936.html>
]FIGCAPTION]

> 
[B[COMMONWEALTH ACT No. 91]]
> 
[BOX(center)[
[B[AN ACT TO FIX THE STANDARD TIME OF THE PHILIPPINES, AND TO AUTHORIZE THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES TO ESTABLISH A DAYLIGHT SAVINGS TIME THEREIN]]
]BOX]
> 
[BOX(center)[
[I[Be it enacted by the National Assembly of the Philippines:]]
]BOX]
> 
[B[Section 1.]] The standard time of the Philippines shall be fixed upon the basis of the mean astronomical time at one hundred and twenty degrees East Longitude, Greenwhich Meridian: [I[Provided]], That the President of the Philippines may, when the public interest so requires, and at any time or times, within the periods from March to June and from November to January, all inclusive, establish, by proclamation, a daylight saving time, by advancing by one hour, on such date as he shall determine, the standard time herein fixed, and by retarding such daylight saving time by another hour or such other date as he shall determine, so that during certain periods of the year, as above indicated, the standard time be one hour advance of the mean astronomical time at one hundred and twenty degrees East Longitude, Greenwhich Meridian. The President shall, in such proclamation, fix the date and hour when such daylight saving time shall commence and terminate.
> 
[B[Section 2.]] The standard time of the daylight saving time herein established shall govern the movement of all common carrier. In all statutes, order, rules and regulations relating to the time of performance of an act by any officer or department of the Government of the Commonwealth,[ASIS[[SUP[1]]][赤字]] or relating to the time within which any right shall accrue or determine, or within which any act shall or shall not be performed by any person in the Philippines, it shall be understood that the time shall be the standard or the daylight saving time as herein established, as the case may be.
> This act shall take effect upon its approval.
> Approved, October 26, 1936.
> 
[BOX(indent)[
[ASIS[[SUP[1]]][赤字]]Now Republic.
]BOX]

]FIG]

- [386] [CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2017-01-07T01:16:48.000Z]], [TIME[2021-09-15T08:13:33.716Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1937sp/feb/16/datejpg1.htm>
[CSECTION[Official Gazette (Spanish) Feb 16, 1937]]
画像 6頁、7頁

]REFS]

-*-*-

[2] 
[TIME[[RUBYB[西暦1936(フィリピン準州元)年][日本昭和11年]]10月30日][1936-10-30]]、
[[米領フィリピン準州]]の[[大統領]]の[RUBYB[[[マニュエルルイスケソンイモリーナ]]][[TIME[1878]]-[TIME[1944]]]]は、
[[米領フィリピン]]大統領布告第104号
[DFN[[CITE[ESTABLISHING THE DAYLIGHT SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES]]]],
[DFN[[CITE[QUE ESTABLECE LA HORA DE AHORRO DE LUZ PARA FILIPINAS]]]]
([DFN[[CITE[比律賓日光節約時間制定の件]]]])
を制定しました。
次のことが定められました。
[SRC[>>125, >>1, >>60, >>385]]

- [319] 
November first, nineteen hundred and thirty-six
([TIME[1936-11-01]])
から
January thirty-first, nineteen hundred and thirty-seven
([TIME[1937-01-31]])
まで[[日光節約時]]を実施する。
-- [4] 
twelve o’clock midnight on October thirty-first, nineteen hundred and thirty-six
(西暦1936年10月31日24時)
に1時間進める。
-- [5] 
twelve o’clock midnight on January thirty-first, nineteen hundred and thirty-seven
(西暦1937年1月31日24時)
に1時間戻す。
- [3] 
労働者のレクリエーションのため日光を活用することと、
官民の照明利用を節約することが目的。
- [264] 
[[天文]]および[[気象]]では[[平均天文時]] [TZ[+08:00]] を使って構わない。

[266] 
[TIME[1936-10-31]]までに、
大統領令の公布が船会社その他関係者に通知されました。
在マニラ[[大日本帝国]]総領事館も通知を受け、
本国 ([[東京]]、[[臺灣]])、在[[ダバオ]]領事館に電報で報告しました。
[SRC[>>1 コマ5]]

[267] 
[TIME[1936-11-04]]、
在マニラ[[大日本帝国]]総領事館は大統領令の写しを受け取り、
本国 ([[東京]]) および在[[ダヴアオ]]領事館に送信しました。
[SRC[>>1 コマ2]]




[108] 
[CITE[[[Time Changes]]]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1936年11月1日][1936-11-01]]から[[夏時刻]]とし、切り替えは0時としていました。
[SRC[>>1256]]

[96] [[Shanks]] の [[PHILIPPINES]] は、
[TIME[西暦1936年11月1日0時0分][1936-11-01T00:00]]から [TZ[+09:00]]
としていました [SRC[>>95]]。

[107] [[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、 
[TIME[西暦1936年11月1日0時0分][1936-11-01T00:00]]に1時間進めて [TZ[+09:00]]
としました
[SRC[>>7]]。

[REFS[


- [125] [CITE@en-US[Proclamation No. 104, s. 1936 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 02:24:31 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1936/10/30/proclamation-no-104-s-1936/>
-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[60] [CITE[Proclamation No. 104 Series of 1936]]
([TIME[2016-01-06 20:14:50 +09:00]])
<http://www.lawphil.net/executive/proc/proc1936/proc_104_1936.html>
]FIGCAPTION]

> 
[BOX(center)[

[B[MALACAÑAN PALACE]]

Manila

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES
]BOX]
> 
[B[Proclamation No. 104]]
> 
[BOX(center)[
[B[ESTABLISHING THE DAYLIGHT-SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES]]
]BOX]
> Pursuant to the authority vested in me by Commonwealth Act Numbered Ninety-one and in order that employees and laborers may be afforded sunlight for recreation purposes and, likewise, to effect savings in the use of light both to the Government and to the general public, I, Manuel L. Quezon, President of the Philippines, hereby proclaim daylight-saving time for the Philippines between November first, nineteen hundred and thirty-six, and January thirty-first, nineteen hundred and thirty-seven, and order that at twelve o’clock midnight on October thirty-first, nineteen hundred and thirty-six, the standard time of the Philippines fixed in the aforesaid Act shall be advanced one hour, and at twelve o’clock midnight on October thirty-first, nineteen hundred and thirty-six, the standard time of the Philippines fixed in the aforesaid Act shall be advanced one hour, and at twelve o’clock midnight on January thirty-first, nineteen hundred and thirty-seven, the time so fixed, as above stated, shall be retarded one hour so as to return to standard time.
> Employers and the public in general are hereby enjoined to give effect to the purpose and intent of this Proclamation and of Act Numbered Ninety-one. For purposes of astronomy and meteorology, however, the mean astronomical time at one hundred and twenty degrees East longitude, Greenwich Meridian, may be used as heretofore.
> In witness whereof, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Commonwealth of the Philippines to be affixed.
> Done at the City of Manila, this thirtieth day of October, in the year of Our Lord, nineteen hundred and thirty-six and of the Commonwealth of the Philippines, the first.
> [SEAL]
> 
[B[(Sgd.) MANUEL L. QUEZON]]
> President of the Philippines
> By the President:
> 
[B[(Sgd.) ELPIDIO QUIRINO]]
> Secretary of the Interior

]FIG]
- [385] 
[CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2017-01-07T04:36:46.000Z]], [TIME[2021-09-15T08:00:06.900Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1936sp/nov/28/datejpg1.htm>
[CSECTION[Official Gazette (Spanish) Nov 28, 1936]]
画像2頁
- [93] [CITE[Time Changes in the U.S.A.]] ([TIME[1966][year:1966]])

]REFS]

-*-*-

[183] 
[TIME[1936-11-06]]から[TIME[1936-11-13]]にかけて、
[[臺灣][大日本帝国臺灣]]在住の[[日本人]]実業家の[RUBYB[[[三卷俊夫]]][[TIME[1879]]-?]]らは、
諸国をまわる船路の途中、
[[米領フィリピン準州]]の[[ダバオ]]、
[[サンボアンガ]]、
[[セブ]]、
[[マニラ]]に寄港しました。
一行は当時ちょうど実施中の[[日光節約時]]を体験しました [SRC[>>189]]。

;;
[276] 
約1年後の[TIME[1937-10-01]]、
[[臺灣]]の[[西部標準時]] [TZ[+08:00]]
は[[廃止]]されて、[[日本内地]]の[[中央標準時]]
[TZ[+09:00]]
に統一されました。
[SEE[ [[内臺時差撤廢]] ]]
その1年前の当時も既に[[時差撤廃]] (実質的に[[通年夏時刻]]) 
が[[臺灣]]域内で取り沙汰されており [SRC[>>181, >>188]]、
[[三卷俊夫]]ら[[日本人]]一行も[[夏時刻]]に関心を持ったことでしょう。

[173] 
[[三卷俊夫]]は[[夏時刻]]のことを、
[DFN[ケーソン夏期標準時]]、
[DFN[ケーソン時間]]、
[DFN[ケソン時間]]と書いていました [SRC[>>181, >>182, >>187]]。
一行が[[フィリピン]]到着前に[[夏時刻]]の情報を入手していたのかは不明ですが、
現地で交流した[[日本人]]がこのように呼んでいた可能性は高そうです。
[[フィリピン人]]も同じように呼んでいたのでしょうか。

[277] 
[[ケーソン]]は労働者の終業後の余暇の拡大を狙っているらしいが、
慣れない一般人には当面不便だろうと[[三卷俊夫]]は評していました [SRC[>>181]]。
[[三卷俊夫]]が現地の労働者の様子をどれだけ知り得たかは定かではありませんが、
各都市とも大きな混乱が起こった状態ではなかったようです。


;; [184] なお、[[三卷俊夫]]が伝えられていた出港時刻は[[標準時]]だったため、
[[夏時刻]]で行動していた筆者は1時間早く着いてしまい、
見学時間を1時間無駄にして
「ケーソン」ならぬ「軽損」では洒落にもならぬ [SRC[>>182]]
と笑い話にしていました。
[[ケーソン時間]] [TZ[+09:00]] に従い現地を見物していた[[日本人]]乗客らと、
[[船内時間]]? [TZ[+08:00]] で船の時刻管理をしていた人 (日本人?の船員?)
とで意識のズレが生じていたようです。
逆に1時間の遅刻にならずに済んで良かったですね。

[185] 
[TIME[1937-10-17]]、
[[三卷俊夫]]は、
[[大日本帝国臺灣]]で発行されていた[[新聞]]の自身の連載で、
時事ネタの[[内台時差撤廃]] [WEAK[([TIME[1937-10-01]]実施)]] に関連して、
[[フィリピン]]で[[夏時刻]]として
「[[ケーソン時間]]」
が実施されていると紹介しました [SRC[>>180]]。
その実施理由は労働者の終業後の運動時間のためとしました [SRC[>>180]]。

;;
[279] 
[[三卷俊夫]]は1年前の自身の体験を元にこのコラムを執筆したのでしょう。
掲載時点では[[米領フィリピン準州]]では[[標準時]]が用いられていました。
その後[[夏時刻]]に移行する可能性がまだあったのか、
それとも[[夏時刻]]中止が決まったという情報を[[三卷俊夫]]が得ていなかったのかは不明。


[280] 
当時の人々が[[夏時刻]]実施をどう感じていたのかは情報が少なく、
資料の発掘が望まれます。


[REFS[

- [189] 
[CITE[赤道を横切る]]
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[181] [CITE@ja[[[赤道を横切る]]:第35章 ダバオ(その1) | ALL-THE-CRAP 日々の貴重なガラクタ達]]
([TIME[2018-08-28 00:27:11 +09:00]])
<https://ameblo.jp/self-health-check/entry-12270977489.html>
]FIGCAPTION]

> 11月6日、払暁フィリピン、ミンダナオ島南端チチカ角灯台を望み、漸次ダバオ海湾に転針、午前9時カリアン角通過、奥行き70カイリ、横幅35カイリの湾内に侵入してフィリピンの山々を眺める。午後1時25分タリツクド、サマル両島を右に見て2時10分ダバオ港着、タワウよりの航程566カイリ。この日正午気温83度。
> ダバオ到着と同時に時計が一時間進められてケーソン夏期標準時となった。つまり日本の標準時と合わせる事になる。台湾においても時差撤廃の説がある。これは学理上からと実際上からと賛否両論あるようであるがケーソンの考えは勤務者に対し、退庁、退店後明るい間に運動なり散歩などの時間を与えたいと言うにあるらしい。他にも重要な動機があるかも知れぬが、要するに早く起きて早く寝る事になるからどちらにしても同じ理屈だが従来の習慣に慣らされている一般人にとっては当分の不便は免れぬであろう。
> ダバオにおいても着港と同時に柴田領事以下多数邦人の出迎えを受け、午後4時半上陸(従来の3時半、以下フィリピン航海中全部ケーソン時間に従う)日本領事館に領事柴田市太郎氏を訪問し御款待を受け次に向かい側の日本人会並びに小学校を視察し、それより本日は自由行動となったが、外泊希望の者はそれぞれ旅館に引き取り他は市内見物の上帰船した。

]FIG]
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[182] [CITE@ja[[[赤道を横切る]]:第36章 ダバオの産業 | ALL-THE-CRAP 日々の貴重なガラクタ達]]
([TIME[2018-08-28 00:28:13 +09:00]])
<https://ameblo.jp/self-health-check/entry-12279966032.html>
]FIGCAPTION]

> 午後1時出帆と聞いて急いで零時半までに帰船してみると、それは標準時の午後1時の意味であったからケーソン時間では午後2時に当る。一時間だけ見物時間を短縮して損をした。何のことだ、軽損軽損は洒落にもならぬ。

]FIG]
--
[FIG(quote)[ [187] [CITE@ja[[[赤道を横切る]]:第37章 サンボアンガ(その1) | ALL-THE-CRAP 日々の貴重なガラクタ達]] ([TIME[2018-09-13 23:21:59 +09:00]]) <https://ameblo.jp/self-health-check/entry-12285928421.html>

> ケソン時間の午後7時半は標準時の6時半だが、それでも夕陽すでに西に落ちて、逢魔ケ時の椰子林はいささか物凄い。
]FIG]
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[188] [CITE@ja[[[赤道を横切る]]:第39章 マニラ(その5) | ALL-THE-CRAP 日々の貴重なガラクタ達]]
([TIME[2018-09-13 23:25:40 +09:00]])
<https://ameblo.jp/self-health-check/entry-12302227571.html>
]FIGCAPTION]

> 午後4時50分マニラ出帆、湾口北水道に向かう。ただし出帆と同時に時計一時間後退、台湾の標準時としたから実際は午後3時50分であった。以後台湾標準時による事、勿論である。台湾においても内台間時差撤廃問題が起こり、現に実行されんとしている。

]FIG]
- [190] [CITE[猫の髭 續編]], [[三卷春楓]] ([[三卷俊夫]]),
[TIME[昭和十五年七月二十日][1940-07-20]]
-- 
[CITE@zh-TW[國立公共資訊圖書館 數位典藏服務網 ─]] ([TIME[2018-08-27 19:37:34 +09:00]]) <http://das.ntl.gov.tw/sp.asp?xdurl=sp.asp&spurl=xdcm/query_for_front/arch/result_jap_book.jsp?xml_id=0001803184%26chapter_name=%E4%B9%9D%2C+%E5%86%8D%E3%81%B3%E6%99%82%E5%B7%AE%E5%BE%B9%E5%BB%A2%E3%80%81%E5%86%85%E8%87%BA%E4%B8%80%E5%A6%82%26ctNode=205>
[CSECTION[九, 再び時差徹廢、内臺一如]],
[TIME[昭和12年10月17日][1937-10-17]]、25ページ-27ページ
--- <http://das.ntl.gov.tw/xdcm/xml/show_img.jsp?file_name=309190100e-thm-bjn02189v02-00025-t.jpg&img_size=large>
--- <http://das.ntl.gov.tw/xdcm/xml/show_img.jsp?file_name=309190100e-thm-bjn02189v02-00026-t.jpg&img_size=large>
--- <http://das.ntl.gov.tw/xdcm/xml/show_img.jsp?file_name=309190100e-thm-bjn02189v02-00027-t.jpg&img_size=large>
[FIG(quote)[ [180] >>190

>
[BOX(vertical)[
比律賓にも''ケーソン''時間
と云ふのがある。日本標準時
同様とするもので、恰も今回
臺灣に於て實施されたのと同じ
く一時間の時差を縮めたもの
である。尤もこれは所謂''サン''
''マー''。''タイ''ムで一年を通じて
實行するものではない。其理
由の一として、俸給生活者に
對し、日没前一時間長く戸外
運動を行はしむる餘裕を與へ
んとするのであると聞いた。

]BOX]

]FIG]
--- 消滅確認 [TIME[2021-09-01T09:11:39.100Z]]
-- [278] [CITE@zh-tw[[[猫の髭 續編]]__國立公共資訊圖書館數位典藏服務網]], [[FlySheet Information Services, Inc.]], [TIME[2021-09-01T09:10:08.000Z]] <https://das.nlpi.edu.tw/handle/57a8y>
--- [CITE@zh-tw[Copyright © 國立公共資訊圖書館數位典藏服務網. All Rights Reserved.]], [TIME[2021-09-01T09:13:02.000Z]] <https://das.nlpi.edu.tw/cgi-bin/gs32/gsweb.cgi/ccd=4QCzeF/mygraphviewer_nlpi?dbid=Y1dHR2lXWnVkNTVyY1hDamJHUmxUV3VWbmxzPQ%3D%3D&initpage=35&fulltype=ospath>

]REFS]

-*-*-

[39] 
[TIME[[RUBYB[西暦1937(フィリピン準州2)年][日本昭和12年]]1月15日][1937-01-15]]、
[[米領フィリピン準州]]の[[大統領]]の[[マニュエルルイスケソンイモリーナ]]は、
[[米領フィリピン]]大統領布告第126号
[DFN[[CITE@en[REVOKING PROCLAMATION NO. 104, DATED OCTOBER 30, 1936, ESTABLISHING THE DAYLIGHT SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES]]]],
[DFN[[CITE[QUE REVOVA LA PROCLAMA NO. 104 FECHADA EL 30 DE OCTUBRE[BR[]] DE 1936, QUE ESTABLECE LA HORA DE AHORRO DE LUZ PARA[BR[]] FILIPINAS.]]]]
([DFN[[CITE[1936年10月30日付布告第104号比律賓日光節約時間制定の件の失効の件]]]])
を制定しました。
次のことが定められました。
[SRC[>>126, >>61, >>383]]

- [268] 
大統領布告第104号
(>>2)
を
revoke
(取り消し)
する。
- [269] 
January fifteenth, nineteen hundred and thirty-seven
(西暦1937年1月15日)
twelve o’clock midnight
(24時)
をもって通常の[[標準時]]に復帰する。

[271] 
この深夜12時が指す時刻には若干の曖昧性がありますが、
日光節約時 [TZ[+09:00]] の24時と解するのが最も自然と思われます。

[272] 
本[[布告]]により、[[日光節約時]]は当初予定より半月早く、即時終了して[[標準時]]に復帰しました。

[274] 
[TIME[1937-01-15]]、
在[[マニラ]][[大日本帝国]]総領事館は、
本国 ([[東京]]、[[臺灣]])、在[[ダバオ]]領事館に電報で報告しました。 
[SRC[>>1 コマ7, >>38]]


[275] 
急遽の繰り上げ終了にはどのような背景があったのでしょうか。
当日実施で混乱は無かったのでしょうか。


[HISTORY[
[273] 
主要な[[時差の表]]資料は、
この[[布告]]の情報が伝わらなかったらしく、
元の[[布告]] (>>2) に従った誤った[[夏時刻]]期間となっていました。

[288] 
[CITE[[[Time Changes]]]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[1937年2月1日][1937-02-01]]まで[[夏時刻]]とし、切り替えは0時としていました。
[SRC[>>1256]]

[289] 
[[Shanks]] の [[PHILIPPINES]] は、
[TIME[西暦1937年2月1日0時0分][1937-02-01T00:00]]から [TZ[+08:00]]
としていました [SRC[>>95]]。

[290] 
[[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、 
[TIME[西暦1937年2月1日0時0分][1937-02-01T00:00]]に1時間戻して [TZ[+08:00]] 
としていました
[SRC[>>7]]。
]HISTORY]


[REFS[



- [126] [CITE@en-US[Proclamation No. 126. s. 1937 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 02:25:29 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1937/01/15/proclamation-no-126-s-1937/>
-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[61] [CITE[[[Proclamation]] No. 126 Series of 1937]]
( ([TIME[2016-01-08 18:05:39 +09:00]]))
<http://www.lawphil.net/executive/proc/proc1937/proc_126_1937.html>
]FIGCAPTION]

> 
[BOX(center)[
[B[MALACAÑANG PALACE]]

Manila

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES
]BOX]
> 
[B[Proclamation No. 126]]
> 
[B[REVOKING PROCLAMATION NO. 104, DATED OCTOBER 30, 1936, ESTABLISHING THE DAYLIGHT SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES.]]
> By virtue of the powers conferred upon me by law, I, Manuel L. Quezon, President of the Philippines, hereby revoke Proclamation Numbered One hundred four, dated October thirtieth, nineteen hundred and thirty-six, establishing the daylight saving time for the Philippines, and direct that at twelve o’clock midnight today, January fifteenth, nineteen hundred and thirty-seven, the standard time fixed in the said Proclamation shall be retarded one hour so as to return to the normal standard time.
> In witness whereof, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Commonwealth of the Philippines to be affixed.
> Done at the City of Manila, this fifteenth day of January, in the year of Our Lord, nineteen hundred and thirty-seven, and of the Commonwealth of the Philippines, the second.
> [SEAL]
> [B[(Sgd.) MANUEL L. QUEZON]]
> President of the Philippines
> By the President:
> [B[(Sgd.) ELPIDIO QUIRINO]]
> Secretary of the Interior

]FIG]
- [383] [CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2017-01-07T01:17:14.000Z]], [TIME[2021-09-15T07:44:56.315Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1937sp/jan/28/datejpg1.htm>
[CSECTION[Official Gazette (Spanish) Jan 28, 1937]]
画像2
- [1] [CITE[標題:時間関係雑纂 10.比島[[日光節約法]]関係]] ([TIME[2015-11-20 23:58:58 +09:00]] 版) <http://www.jacar.go.jp/DAS/meta/image_B04011419300>
[TIME[1936年][year:1936]]
-- 移転確認 [TIME[2021-08-31T08:58:27.800Z]]
-- [CITE@jp[時間関係雑纂 10.比島[[日光節約法]]関係]], [[アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records]], [TIME[2021-08-31T08:58:11.000Z]] <https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B04011419300>
- [38] [CITE[[[時間]]関係雑纂 0.雑]] ([TIME[2016-05-13 23:31:39 +09:00]]) <http://www.jacar.go.jp/DAS/meta/image_B04011418300>
コマ4
[TIME[1937年][year:1937]]
-- 消滅確認 [TIME[2021-08-31T09:28:07.700Z]]
-- [CITE@jp[[[時間]]関係雑纂 0.雑]], [[アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records]], [TIME[2021-08-31T09:27:54.000Z]] <https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B04011418300>
]REFS]

-*-*-

[349] 
フィリピンの初めての[[夏時刻]]は、
[TIME[西暦1936年][1936]]-[TIME[西暦1937年][1937]] (フィリピン準州元年-フィリピン準州2年)
の1回実施されたのみで、翌年以降再実施されませんでした。
[[夏時刻]]実施権限を[[大統領]]に付与する準州法はそのまま存続しましたが、
[[夏時刻]]実施を定める[[大統領]][[布告]]が制定されない形で放置されました。

[350] 
継続されなかった理由は不明ですが、想定した効果が得られなかった、
反発が大きかったのでしょうか。



** 戦時日光節約時

;; [286] 
[TIME[1941-12-08]]、
[[大日本帝国]]は[[米国]]および[[英国]]に[[宣戦布告]]しました
([[大東亜戦争]])。
[[日本]]領の[[臺灣]]および[[パラオ]]と海を隔てて接する[[米領フィリピン準州]]にも[[日本軍]]の攻撃が予想されました。

[338] 
[TIME[1941-12-16]]から[TIME[1945-11-30]]まで、
[[フィリピン]]地域では1時間の[[夏時刻]]
[TZ[+09:00]]
が実施されました。
戦時下の資源節約が目的とみられます。
この種の[[夏時刻]]は、[[第二次世界大戦]]期に世界各地で実施されました。
[SEE[ [[war time]] ]]



[123] 
[TIME[西暦1941(フィリピン準州7)年12月13日][1941-12-13]]、
[[米領フィリピン準州]]大統領[[布告]]第789号
[DFN[[CITE[ESTABLISHING DAYLIGHT-SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES DURING THE PRESENT EMERGENCY.]]]]
が制定されました。
次のことが定められました。
[SRC[>>122]]

- [281] 
次の期間に[[日光節約時]] [TZ[+09:00]] を実施する。
-- [282] 
December sixteenth, nineteen hundred and forty-one
([TIME[西暦1941年12月16日][1941-12-16]]) -
January thirty-first, nineteen hundred and forty-two
([TIME[西暦1942年1月31日][1942-01-31]])
--- [392] 
twelve o’clock midnight on December fifteenth, nineteen hundred and forty-one
([TIME[西暦1941年12月15日][1941-12-15]]24時)
に1時間進める。
-- [283] 
March first
([TIME[西暦1942年3月1日][1942-03-01]]) -
June thirtieth, nineteen hundred and forty-two
([TIME[西暦1942年6月30日][1942-06-30]])
- [194]
[[天文]]および[[気象]]では[[平均天文時]] [TZ[+08:00]] を使って構わない。

[284] 
2月の中断は根拠法の定め通りでした (>>57)。

[285] 
4つの境界点のうち、12月の開始のみ実施時刻が定められていました。
[[日光節約時]]の開始は16日としながら、
15日の twelve o'clock midnight に1時間進める [SRC[>>122]]
とも書くことで変更の瞬間を明白に特定していました。
残りの3点は[[日付]]のみしか定められていませんでした。
類推するべしということだったのでしょうか。
それとも期日が近づいたら追加の[[布告]]が予定されていたのでしょうか。

[287] 
[[布告]]には
“準州法に基づきおよび緊急性に鑑み”
としか書かれていませんでしたが [SRC[>>122]]、
[[日本軍]]の来襲に備えた資源節約目的での戦時の[[日光節約時]]の実施と考えて間違いないでしょう。
奇遇にもこの[[日光節約時]]実施によって[[フィリピン]]の時刻は[[日本]]の[[中央標準時]]
[TZ[+09:00]]
と一致することになりました。

[309] 
[TIME[西暦1941(フィリピン準州7)年12月16日][1941-12-16]]、
[[米領フィリピン準州]]大統領[[執行令]]第384号は、
緊急時につき政府機関の
office hour
を

- [310] 午前7時0分から午後1時0分
- [311] ただし[[布告]]第789号の[[日光節約時]]にあっては、
午前8時0分から午後2時0分

... と定めました。
[SRC[>>127]]

[312] 
[[標準時]] [TZ[+08:00]] の時間帯より[[日光節約時]] [TZ[+09:00]]
の時間帯が1時間進んでいますから、
実質的に[[時計]]を無視して同じ時間帯に設定するものなのでした。
[[日光節約時]]開始からわずか3日後のこの決定は、
どのような判断によるものだったのでしょうか。
本来の[[夏時刻]]の趣旨に矛盾するこのような運用で、
資源節約効果は得られたのでしょうか。


[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[122] [CITE@en-US[Proclamation No. 789, s. 1941 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 02:07:59 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1941/12/13/proclamation-no-789-s-1941/>
]FIGCAPTION]

>
[B[Proclamation No. 789, s. 1941]]
> Signed on December 13, 1941
>
[BOX(center)[
MALACAÑAN PALACE

MANILA

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES

PROCLAMATION NO. 789
]BOX]
>
ESTABLISHING DAYLIGHT-SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES DURING THE PRESENT EMERGENCY.
>
Pursuant to the authority vested in me by Commonwealth Act Numbered Ninety-one and in view of the present emergency, I, Manuel L. Quezon, President of the Philippines, hereby proclaim daylight-saving time for the Philippines effective December sixteenth, nineteen hundred and forty-one, to continue only until January thirty-first, nineteen hundred and forty-two, and from March first to June thirtieth, nineteen hundred and forty-two, and direct that at twelve o’clock midnight on December fifteenth, nineteen hundred and forty-one, the standard time of the Philippines fixed in the aforesaid Act shall be advanced one hour.
>
The public in general is hereby enjoined to give effect to the purpose and intent of this Proclamation and of Act Numbered Ninety-one. For purposes of astronomy and meteorology, however, the mean astrological time at one hundred and twenty degrees East longitude, Greenwich Meridian, may be used as heretofore.
>
Done at the City of Manila, this thirteenth day of December, in the year of Our Lord, nineteen hundred and forty-one, and of the Commonwealth of the Philippines, the seventh.
>
[BOX(right)[
MANUEL L. QUEZON

[I[President of the Philippines]]
]BOX]
>
[BOX[
By the President:

JORGE B. VARGAS

[I[Secretary to the President]]
]BOX]

]FIG]

- [127] [CITE@en-US[Executive Order No. 384, s. 1941 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 02:26:31 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1941/12/16/executive-order-no-384-s-1941/>
]REFS]

-*-*-

;; [21] [TIME[昭和16(1941)年12月][1941-12]]末、
[[大東亜戦争]]で[[米国]] [WEAK[(および[[英国]])]] と交戦中の[[日本軍]]は、
[[米領フィリピン]]に進攻しました。
[[米領フィリピン準州]]政府首脳は[[英領豪州]]に逃亡しました。
[TIME[1942-05-07]]、
[[日本軍]]が[[フィリピン]]全土を制圧し、
[[米領フィリピン準州]]は一旦滅亡しました。

;; [293] 
[TIME[1952-01-23]]
[SRC[>>352, >>351]]、
[[日本軍]]の元で[[行政]]を担当する[[フィリピン人]]の組織[[フィリピン行政委員会]]
([[PEC]], Executive Commission)
が設置されました。
行政委員会は、
比島大日本軍最高指揮官隷下の軍政部の監督下で内政を担当しました。


[291] 
[TIME[1942-01-03]]の日本軍[[布告]]により、
[[フィリピン行政委員会]]の施政下の[[大日本帝国]][[南方占領地]]旧[[米領フィリピン]]では、
[[軍政]]に影響のない従前の[[法令]]の効力は存続しました
[SRC[>>292 PDF 1頁]]。
従って、
[[米領フィリピン準州]]の[[日光節約時]] 
[TZ[+09:00]]
は、
そのまま継続されました。


[193] 
[[大日本帝国]][[南方占領地]]旧[[米領フィリピン]]駐留の[[日本軍]]部隊は、
当時他の地域に展開した[[日本軍]]同様に、
[[軍用時]]である[[日本]]の[[中央標準時]] [TZ[+09:00]]
を使っていたと思われます。
[SEE[ [[大東亜の標準時]] ]]
偶然の一致とはいえ、
軍とその展開地域の官民が同じ時刻に統一されていたのは便利だったことでしょう。


[294] 
[[日本軍]]の軍政部[[布告]]は、
[[日本語]] ([[縦書き]]の[[片仮名]]・[[漢字]]混じり)
と
「[V[昭和十七年一月二十三日]]」
のような[[昭和]]の[[元号年]] ([[漢数字]]) で書かれていました
[SRC[>>292]]。
当時の[[日本]]の[[公文書]]の標準的なスタイルといえます。
その[[英訳]]版は、
[[英語]] ([[左横書き]])
で、
「[L[February 28, 1942]]」
のような[[西暦年]]の[[英語]]式の[[日付]]で書かれていました
[SRC[>>351]]。

[355] 
例外的に、
[CITE[[L[MINUTES OF THE INTERVIEW BETWEEN THE REPRESENTATIVE[BR[]] OF THE IMPERIAL JAPANESE FORCES AND MR. VARGAS,[BR[]] MAYOR OF THE CITY OF GREATER MANILA, ON JANUARY[BR[]] 7TH, THE 17TH YEAR OF SHOWA (1942) AT THE HEADQUAR[BR[-]]TERS OF THE IMPERIAL JAPANESE FORCES, MANILA.]]]]
[SRC[>>351, >>387]],
[CITE[[V[昭和十七年一月七日マニラ市大日本軍司令部[BR[]]ニ於テ大日本軍代表ト大マニラ市長[ASIS[「][アキなし]]バルガ[BR[]]ス[ASIS[」][アキなし]]氏トノ會見議事錄]]]]
[SRC[>>352]]
は、
[[英語]]と[[日本語]]の2通が作成されましたが、
[[英語]]では
「[L[the 7th day of January[BR[]] of the 17th year of Showa (1942)]]」
のような[[元号年]]に[[西暦年]]を併記する形、
[[日本語]]では
「[V[昭和十七年一月七日]]」のように[[元号年]]のみでした。

[388] 
行政委員会公報 (英文) に収録された、
前月の比島大日本軍司令官から米領フィリピン準州大統領に送付された文書
(英文、原文の言語は不明。)
には、
「[L[The 30th day of the 12th month of the 16th year of[BR[]] Showa.]]」
[WEAK[(= [TIME[1941-12-16]])]]
とありました [SRC[>>387]]。
ここでも[[元号年]]が使われていました。



[SEE[ 他地域の元号年表記の事例 [[元号年]] ]]

[SEE[ 南方占領地他地域の紀年法 [[マレーシアの日時]], [[インドネシアの日時]], [[ビルマの日時]] ]]

-*-*-

[358] 
[TIME[1942-01-31]]、
[[米領フィリピン準州]]布告によればこの日をもって[[日光節約時]]は終了して翌日より本来の[[標準時]]に復帰するはずでしたが、
これは中止されました。



[356] 
[TIME[1942-01-31]]、
比島行政長官行政命令第3号
[DFN[[CITE[CONTINUING UNTIL FURTHER ORDERS THE DAYLIGHT-SAVING TIME FOR THE PHILIPPINES]]]]
は、
[[米領フィリピン準州]]布告に基づき[TIME[1941-12-15]]から実施中の[[日光節約時]]を、
次の[[命令][政令]]があるまで継続すると定めました。
[SRC[>>354, >>390]]

[364] 
実施当日の中止はなかなかに急ですが、それ以前から内定していたのか、
本当に急に決められた (あるいは急に気がついた) のか不明です。
また、その意思決定に[[日本人]]と[[フィリピン人]]のどちらがどの程度関与したのかも不明です。


[NOTE[
[359] 
行政長官の行政命令は、その形式が明らかに従来の大統領の布告を踏襲したものでした。
どちらもフィリピン人の行政トップのポストから発出した[[政令]]で、
実務上は大統領布告の後継だったと思われます。

[360] 
行政命令は[[英語]]で、軍政公報の英語版にのみ収録されていました [SRC[>>351]]。
日本語版にも日本語訳が収録されても良さそうなものですが、
現地行政担当の日本軍人には行政命令の日本語訳は不要だったのでしょうか。
(行政委員会は厳密には日本軍の軍政の組織ではないから収録対象外なのかもしれませんが、
現に英語版の方には収録されているのです。)

[361] 
公報所収の他の行政命令には、
大日本軍司令官の承認の[[日付]]が入っているものと、
入っていないものがありました。
当行政命令には入っていませんでした。
[[日付]]のないものが行政長官の職権だけで発出されたものなのか、
何らかの理由で[[日付]]が入っていないだけで承認手続きを経ているのかは不明です。
]NOTE]



[295] 
[TIME[1942-02-11]]、
比島[[大日本軍]]司令官訓令第1号
[DFN[[CITE[[V[比律賓標準時變更󠄂ノ件]]]]]]
は、
次のように述べました。
[SRC[>>292]]

- [298] 
[V[昭和十七年二月十一日]]
([TIME[1942-02-11]])
夜半󠄃から[[日本の中央標準時]] [TZ[+09:00]]
を[[比律賓標準時]]として採用するべし。
- [369] 
行政長官命令により標準時採用の旨を公布するべし。
- [217] 
[[日本の中央標準時]] [TZ[+09:00]] は、
[TIME[1941-12-15]]以来の[[日光節約時間]]と同じである。
- [371] 
この[[訓令]]は、臨時的な[[日光節約時間]]を恒久化するものである。

[297] 
[TIME[1942-02-11]]、
比島行政長官行政命令第6号
[DFN[[CITE[[L[ADOPTING THE CENTRAL STANDARD TIME OF JAPAN]]]]]]
は、
次のように述べました。
[SRC[>>363, >>389]]

- [365] 
he (彼) が February 11, 1942 ([TIME[1942-02-11]])
の 
midnight 
(夜半)
から[[日本の中央標準時]] [TZ[+09:00]] を 
[[Philippines]] ([[フィリピン]]) 
の [[standard time]] ([[標準時]])
として採用する旨、
比島大日本軍司令官から助言があった。
- [366] 
よって私が各位に情報と指針として告知するが、
-- [367] 
採用された時刻は[TIME[1942-01-31]]付 
Executive Order No. 3 (行政命令第3号)
の 
[[daylight-saving time]] ([[日光節約時]])
と同じである。
-- [368] 
その[[日光節約時]]がここに無期限に継続するのである。


[296] 
「夜半」が0時か24時か定かではありませんが、
11日発出の文書に11日の夜半から実施とあるからには、
11日の24時、12日の0時と解するのが穏当と思われます。

[370] 
訓令は日本軍司令官から行政長官への指示の形になっています。
行政命令は行政長官から一般への周知の形となっています。
両者の内容は概ね同じですが、
単純な翻訳ではなく細部が書き換わっています。

[372] 
気になるのは標準時改正の主体が明らかではない点です。
訓令は行政長官に改正の手続きを執るよう指示しているに過ぎず、
それ自体に改正法としての効力は無さそうに読めます。
一方で行政命令は標準時採用が日本軍により既に行われたようにしか読めません。

[373] 
或いはこれはフィリピン側の消極的な姿勢を表しているのかもしれません。

[374] 
訓令は現行時刻を準州布告以来のものと捉えているのに対し、
行政命令は現行時刻を前の行政命令に基づくものとわざわざ言い直している点も注目されます。

;; [375] 
この行政命令にも日本軍の承認の日付が書かれていません。
日本軍からの指示による発出なので、別途承認の手続きは不要だったのでしょうか。

;; [376] 
軍政公報の[[日本語]]版にはこの訓令が収録されていますが、
なぜか[[英語]]版にはこの訓令が収録されていませんでした。
相当する[[行政命令]]が収録されているので不要と判断されたのでしょうか。

[377] 
[[通年夏時刻]]の[[標準時]]化は実質的に無変更のようにも思えますが、
従来の[[夏時刻]]の[[布告]]にあった[[観象]]目的の[[標準時]]利用の条項が適用できなくなります。
気象観測などもこれに合わせて基準時刻が変更されたりしたのでしょうか。


[378] 
[[通年夏時刻]]の[[標準時]]化にはどのような意義があったのでしょうか。
[[通年夏時刻]]化からわずか11日後の決定ですから、
それを機会に誘起された議論の結論と見るのが妥当でしょう。
[[フィリピン]]側に積極的に[[標準時]]化する動機は無さそうです。
[[日本]]側にも、既に時刻が一致しているのにそれ以上の措置を求める必要があったのか疑問です。
一方で、
先に[[フィリピン]]側が消極的だった可能性を指摘しました (>>373) が、
実態がほぼ変わらないとすれば、
渋る理由も謎です。

[391] 
このほとんど変わらない「改正」が、
[[フィリピン]]の住民にどれだけ浸透したものかも不明です。
「何もしない」が継続するだけなのですから、
(他にいくらでもあるだろう重要事項を措いて)
積極的に広報したとも思えません。



-*-*-

[HISTORY[

[12] 
[[Shanks]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1942年5月1日0時0分][1942-05-01T00:00]]から [TZ[+09:00]]
としました [SRC[>>95]]。

[299] 
[[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、 
[TIME[西暦1942年5月][1942-05]]を境に [TZ[+09:00]] としました [SRC[>>7]]。

[118] 
[TIME[西暦2017年][year:2017]]出版の[[日光節約時]]に関する[[英語]]の[[書籍]]は、

- [300] 戦時下の資源節約が理由で[[日光節約時]]が実施された。
- [301] [[日光節約時]]は予定より早く[TIME[4月30日][1942-04-30]]に終了した。
- [302] [[日本標準時]]が[TIME[5月1日][1942-05-01]]から実施された。

... としました。
[SRC[>>117]]

[303] 
これらの記述の出典は不明です。
[TIME[1942-05-01]]という時期には共通の由来がありそうですが、
それらしきものは見つけられません。

[119] 
同じ[TIME[1942-05-01]]の変更でも、
他の説と違って[TIME[西暦2017年][2017]]の書籍は[[日光節約時]]から[[日本標準時]]に変更された日だとしていました。
この書籍自身が指摘している通り、どちらも [TZ[+09:00]] なので、
観測され得る変化は起こりません。
それでも変更があったと主張するからには、
何らかの出来事があったと考えたのでしょうか。

[304] 
[[日本]]側の変更は2月に行われており、5月に再度行われた可能性は低いでしょう。
[[米領フィリピン準州]]政府は[[豪州]]に逃亡していて、
現在[[ウェブ]]で公開されている[[官報]]にも関係しそうな[[法令]]等は収録されていないようです
[SRC[>>124]]。
]HISTORY]

[HISTORY[
[112] 
[CITE[[[Time Changes]]]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
大戦中の時期の[[標準時]]変更を特に示しませんでした。
かわりに、
[[日本]]統治時代に[RUBYB[地下勢力]@en[underground forces]]が[RUBYB[通信]@en[communications]]でのみ[[夏時刻]]を用いたが、
[[市民]]は用いなかったと注記しました。
[SRC[>>1256]]

[147] この注記の根拠は不明ですが、それが正しいのであれば、
[[日本]]軍政府や独立した[[フィリピン共和国]]は本来の[[標準時]] [TZ[+08:00]]
に復帰しており、潜伏していた[[米領フィリピン準州]]兵は[[夏時刻]] [TZ[+09:00]]
を継続していたということになります。

[305] 
このような注記がまったく根拠なく発生するとも思われませんから、
帰還兵等よりそういった情報を得たのでしょうか。
[[標準時]]と[[夏時刻]]が逆ならまだ納得感がありますが、どうなのでしょうか。
]HISTORY]

[HISTORY[

[30] 
[[日本政府]]の[CITE[曆]] ([CITE[[[神宮暦]]]])
は、
[TIME[昭和13(1938)年][year:1938]]発行の[TIME[昭和14年][year:1939]][[暦]]から[TIME[昭和18(1943)年][year:1943]]発行の[TIME[昭和19年][year:1944]][[暦]]に至るまで、
[[フィリピン]]は [TZ[+08:00]] とありました [SRC[>>36]]。

[306] 
他の地域でも戦時中は古い情報が更新されておらず、
[[フィリピン]]も開戦前のままと思われます。


]HISTORY]

[REFS[

- [387] 
[CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2020-09-20T02:18:56.000Z]], [TIME[2021-09-15T08:44:29.539Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1942/jan/datejpg.htm>
[CSECTION[Official Gazette (Gazeta Oficial) Jan 1942]]
画像17頁
-
[352] 
[CITE@jp[1.全般的事項]], [[アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records]], [TIME[2021-09-02T07:31:04.000Z]] <https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/C14020667000>
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[292] 
PDF 9頁
]FIGCAPTION]

>
[VRLBOX[
[BOX(center)[
訓令
]BOX]

比律賓標準時變更󠄂ノ件[WEAK(smaller)[(第一號)]] 

昭和十七年二月十一日夜半󠄃ヨリ大日本帝國中央[BR[]]標準時(東經一三五度子午線標準時)ヲ比律賓標[BR[]]準時トシテ採用シ行政長官命令ヲ以テ其ノ旨公󠄃[BR[]]布スヘシ

[BOX(items)[
[BOX[
附記
]BOX]

[BOX[
右ハ舊比島政權カ日光節󠄄約時間トシテ昨[BR[]]年十二月十五日ヨリ旣󠄁に實施シアリタル[BR[]]時間ト同一ニシテ此ノ訓令ハ之ノ臨時的[BR[]]措置ヲ恒久的措置タラシメタルモノナリ
]BOX]
]BOX]

[BOX(indent)[
昭和十七年二月十一日
]BOX]

[BOX(right)[
大日本軍司令官
]BOX]
]VRLBOX]

]FIG]
-- [353] PDF 11ページ
- [351] [CITE@jp[Section 1. General Affairs]], [[アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records]], [TIME[2021-09-13T03:45:26.000Z]] <https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/C14020668300>
PDF 10ページ

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[362] 
[CITE@jp[Section 8. Affairs Concerning Headquarters of Military Police of the Imperial Japanese Forces]], [[アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records]], [TIME[2021-09-13T03:57:51.000Z]] <https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/C14020669000>
]FIGCAPTION]

[354] 
PDF 6ページ


>
[LEFTBOX[

[BOX(center)[ 
OFFICE OF THE CHAIRMAN OF THE EXECUTIVE COMMISSION[BR[]] MALACAÑAN PALACE  

BY THE CHAIRMAN OF THE EXECUTIVE COMMISSION  

-*-*- 

E[SMALLCAPS[XECUTIVE]] O[SMALLCAPS[RDER]] N[SMALLCAPS[O]]. 3 

-*-*- 

CONTINUING UNTIL FURTHER ORDERS THE DAYLIGHT-SAVING TIME[BR[]] FOR THE PHILIPPINES 
]BOX] 

Pursuant to the authority conferred upon me as Head of the Central Administra[BR[-]]tive Organization by Order No. 1 of the Commander-in-Chief of the Imperial Japanese[BR[]] Forces in the Philippines, the daylight-saving time for the Philippines established under[BR[]] Proclamation No. 789, dated December 13, 1941, is hereby continued until further[BR[]] orders.

Done in the City of Greater Manila, Philippines, this 31st day of January, 1942.  

[BOX(set)[
[BOX(left)[
]BOX]
[BOX(right)[
[BOX(center)[
(Sgd.) J[SMALLCAPS[ORGE]] B. V[SMALLCAPS[ARGAS]]

[I[Chairman of the Executive Commission]]
]BOX]
]BOX]
]BOX]

]LEFTBOX]

[363] 
PDF 18頁

>
[LEFTBOX[

[BOX(center)[ 
OFFICE OF THE CHAIRMAN OF THE EXECUTIVE COMMISSION[BR[]] MALACAÑAN PALACE  

BY THE CHAIRMAN OF THE EXECUTIVE COMMISSION  

-*-*- 

E[SMALLCAPS[XECUTIVE]] O[SMALLCAPS[RDER]] N[SMALLCAPS[O]]. 6

-*-*- 

ADOPTING THE CENTRAL STANDARD TIME OF JAPAN
]BOX] 

Having been advised by the Commander-in-Chief of the Imperial Japanese Forces[BR[]] in Philippines that he has adopted beginning on the midnight of February 11, 1942,[BR[]] the Central Standard Time of Japan (Longitude East 135[ASIS[°][アキなし]]. the Meridian Standard[BR[]] Time) as standard time of Philippines.  I hereby announce. for the information and[BR[]] guidance of all concerned. that the time so adopted is same as the daylight-saving[BR[]] time mentioned in Executive Order No. 3 dated January 31, 1942, which is hereby con[BR[-]]tinued indefinitely.

Done in the City of Greater Manila, Philippines, this 11th day of February, 1942.  

[BOX(set)[
[BOX(left)[
]BOX]
[BOX(right)[
[BOX(center)[
(Sgd.) J[SMALLCAPS[ORGE]] B. V[SMALLCAPS[ARGAS]]

[I[Chairman of the Executive Commission]]
]BOX]
]BOX]
]BOX]

]LEFTBOX]


]FIG]

;; [357] 
Order No.1 とは[TIME[1942-01-23]]大日本軍司令官命令第1号で、行政委員会を設立して長官に授権したもの
[SRC[>>352 8頁, >>351]]。

- [390] 
[CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2020-09-20T02:18:56.000Z]], [TIME[2021-09-15T09:00:17.131Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1942/jan/datejpg.htm>
[CSECTION[Official Gazette (Gazeta Oficial) Jan 1942]] 
画像14頁
- [389] 
[CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2020-09-20T02:18:47.000Z]], [TIME[2021-09-15T08:56:44.720Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1942/feb/datejpg.htm>
[CSECTION[Official Gazette (Gazeta Oficial) Feb 1942]] 
画像6頁
- [36] [CITE[暦]]
-- [35] [CITE@ja[国立国会図書館デジタルコレクション - 暦. 昭和14年]] ([TIME[2016-04-05 01:18:04 +09:00]] 版) <http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1255562/26>
-- [34] [CITE@ja[国立国会図書館デジタルコレクション - 暦. 昭和15年]] ([TIME[2016-04-05 01:15:31 +09:00]] 版) <http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1255573/26>
-- [33] [CITE@ja[国立国会図書館デジタルコレクション - 暦. 昭和16年]] ([TIME[2016-04-05 01:13:30 +09:00]] 版) <http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1184177/27>
-- [32] [CITE@ja[国立国会図書館デジタルコレクション - 暦. 昭和17年]] ([TIME[2016-04-05 01:11:48 +09:00]] 版) <http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1184172/26>
-- [31] [CITE@ja[国立国会図書館デジタルコレクション - 暦. 昭和18年]] ([TIME[2016-04-05 01:08:12 +09:00]] 版) <http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1184175/27>
-- [29] [CITE@ja[国立国会図書館デジタルコレクション - 暦. 昭和19年]] ([TIME[2016-04-05 00:50:19 +09:00]] 版) <http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1184173/26>
- [124] [CITE@en-US[April | 1942 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 02:22:15 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1942/04/>
- [117] [CITE[[[The Great Daylight Saving Time Controversy]] - [[Chris Pearce]] - [[Google ブックス]]]],
[TIME[2018-02-15 01:27:11 +09:00]]
<https://books.google.co.jp/books?id=kpmbDgAAQBAJ&pg=PT365>
-- [101] [CITE@ja-jp[[[Amazon]] | The Great Daylight Saving Time Controversy (English Edition) '''['''Kindle edition''']''' by Pearce, Chris | World | Kindleストア]], [TIME[2021-09-02T08:35:58.000Z]] <https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B06Y2R5KQ7/wakaba1-22/>

]REFS]

-*-*-

;; [23] 
[TIME[[RUBYB[西暦1943(フィリピン共和国元)年][日本昭和18年]]10月14日][1943-10-14]]、
[[大日本帝国]][[南方占領地]]旧[[米領フィリピン準州]]に、
親日政権の[[フィリピン共和国]](第2共和国)が成立しました。
[[日本軍]]は引き続き[[フィリピン共和国]]に駐留しました。
[[フィリピン共和国]]は当時[[フィリピン]]に[[施行]]されていた[[法令]]を引き継いだと思われます。

[230] 
[[フィリピン共和国]](第2共和国)は、[[法令]]で、
[[西暦]]と共に、
[[独立]]から起算した[[フィリピン第2共和国紀元]]を使いました。
[SEE[ [[フィリピン第2共和国紀元]] ]]




;; [115] 
[TIME[1944-07-04]]は、
当初の[CITE[フィリピン独立法]]に基づく[[米領フィリピン準州]]の[[米国]]からの[[独立]]の予定日でした。

[229] 
[TIME[[RUBYB[西暦1944(フィリピン共和国元)年][日本昭和19年]]9月22日][1944-09-22]]、
[[フィリピン共和国]]は、
[[フィリピン共和国]]大統領布告第30号で[[米国]]と[[英国]]に[[宣戦布告]]しました。
この[[日時]]は
「September 23, 1944, at 10:00 o’clock in the morning」
とされました [SRC[>>228]]。
[[時間帯]]は明記されておらず、
当時の[[法定時]]によることを意味すると思われます。

[REFS[
- [228] [CITE[G.R. No. L-22 December 20, 1945 - [[PEOPLE OF THE PHIL.]] v. BENEDICTO S. JOSE - 075 Phil 612 | Home of ChanRobles Virtual Law Library]], [TIME[2021-04-18 17:04:31 +09:00]] <https://lawlibrary.chanrobles.com/index.php?option=com_content&view=article&id=9518:g-r-no-l-22-december-20,-1945-people-of-the-phil-v-benedicto-s-jose-br-br-075-phil-612&catid=685&Itemid=566>
]REFS]

-*-*-

;; [24] [TIME[[RUBYB[西暦1944年][日本昭和19年]]10月][1944-10]]、
[[米軍]]が[[フィリピン共和国]]に進攻しました。
[TIME[1945-09-03]]には全土を制圧しました。
[[フィリピン共和国]]は滅亡しました。
[[米領フィリピン準州]]が再興されました。
新[[米領フィリピン準州]]が、[[フィリピン共和国]]時代に実施された[[法令]]をどう扱ったのかは不明です。


[HISTORY[
[22] 
[[Shanks]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1944年11月1日0時0分][1944-11-01T00:00]]から [TZ[+08:00]]
としました [SRC[>>95]]。

[307] 
[[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、 
[TIME[西暦1944年11月][1944-11]]を境に [TZ[+08:00]] としました [SRC[>>7]]。

[308] 
[TIME[西暦1944年11月][1944-11]]の[[フィリピン]]はまだ戦闘中で、
根拠は不明です。
]HISTORY]

[140] 
[TIME[[RUBYB[西暦1945(フィリピン準州10)年][日本昭和20年]]3月][1945-03]]、
[[フィリピン]]の[[マニラ]]に復帰した[[米領フィリピン準州]]政府の[[布告]]では、
[[時刻]]に
[[Daylight Saving Time]]
と注記がありました [SRC[>>138]]。
[[日光節約時]] [TZ[+09:00]] を使っていたものと思われます。

[REFS[

-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[138] [CITE@en-US[Executive Order No. 31, s. 1945 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 15:44:25 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1945/03/08/executive-order-no-31-s-1945/>
]FIGCAPTION]

> the office hours of all bureaus and offices shall be from eight o’clock to twelve o’clock in the morning, and from one o’clock to four o’clock in the afternoon (Daylight Saving Time) on week-days including Saturdays
> [SNIP[]]
> This Order repeals Executive Order No. 384, dated December 16, 1941, and shall take effect as of March 6, 1945.
>
Done at the City of Manila, this 8th day of March, in the year of Our Lord, nineteen hundred and forty-five, and of the Commonwealth of the Philippines, the tenth.
]FIG]
-- [139] [CITE[Executive Order No. 31, March 8, 1945]]
([TIME[2015-03-13 16:42:29 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/downloads/1945/03mar/19450308-EO-0031-OSMENA.pdf>


]REFS]


-*-*-

[393] 
[TIME[西暦1945(フィリピン準州10)年12月1日][1945-12-01]]、
[[米領フィリピン準州]]は[[日光節約時間]] [TZ[+09:00]]
から旧[[標準時]] [TZ[+08:00]]
へ移行しました。


[120] 
[TIME[西暦1945(フィリピン準州10)年11月11日][1945-11-11]]、
[[米領フィリピン準州]][TIME[西暦1945年][year:1945]]大統領[[布告]]第20号
[DFN[[CITE[PROVIDING FOR THE RETURN TO STANDARD TIME, AS PROVIDED IN COMMONWEALTH ACT NO. 91]]]]
は、
[[日光節約時間]]の必要性が解消したとして、
twelve o’clock midnight, November 30, 1945
([TIME[西暦1945年11月30日24時][1945-12-01T00:00]])
に1時間戻して[[標準時]] [TZ[+08:00]]
に復帰すると定めました [SRC[>>131]]。

[314] 
[[大統領]]の [[Sergio Osmena]] は[[米国]]の[[ワシントンDC]]滞在中で、
本[[布告]]は[[ワシントンDC]]で[[署名]]されました [SRC[>>131]]。
本[[布告]]が[[フィリピン]]国内の状況から制定されたものか、
[[米国]]本国からの指示で制定されたのか[[布告]]の文章からは不明です。

[380] 
当時の新聞では[TIME[12月1日][1945-12-01]]の0時1分に1時間戻すと案内されていました
[SRC[>>379]]。「0時1分」は他の地域でも使われることがある表現で、
早朝0時を曖昧なく表す意と解されます。

[381] 
[[米領フィリピン準州]]に駐留していた[[米国陸軍]]は、
[[GHQ]] の指示により民間と同時に時刻を改正しました。
[SRC[>>379]]


[315] 
この布告やそれ以前の法令 (>>140)
の記述より、
[[米領フィリピン準州]]の立場では[TIME[[RUBYB[西暦1945年][日本昭和20年]]][1945]]時点で[[日光節約時]]が実施中との見解だったことがわかります。
[[米軍]]部隊も [TZ[+09:00]] を使っていたようですが、
戦闘中からそうだったのでしょうか。

[316] 
[[日本]]統治時代に[[日光節約時]]から[[標準時]]への転換がありましたが (>>295)、
[[米領フィリピン準州]]としては無効と考えていたのでしょうか。

[317] 
[[米領フィリピン準州]]の[[法令]]上は[TIME[西暦1942年][1942]]初までしか[[日光節約時]]は法制化されていませんでした
(>>123)
が、その後の期間を法的にどう処理したものか不明です。
行政命令 (>>356)
は効力があるとみなしていたのでしょうか。





[REFS[

-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[131] [CITE@en-US[Proclamation No. 20, s. 1945 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 15:12:24 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1945/11/11/proclamation-no-20-s-1945/>
]FIGCAPTION]

>
[B[Proclamation No. 20, s. 1945]]
> Signed on November 11, 1945
>
[BOX(center)[
MALACAÑAN PALACE

MANILA

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES

PROCLAMATION NO. 20
]BOX]
>
[B[PROVIDING FOR THE RETURN TO STANDARD TIME, AS PROVIDED IN COMMONWEALTH ACT NO. 91]]
>
WHEREAS, the emergency which justified the observance of the daylight-saving time has ceased to exist;
>
NOW, THEREFORE, by virtue of the powers conferred upon me by law, I, SERGIO OSMEÑA, President of the Philippines, do hereby direct that at twelve o’clock midnight, November 30, 1945, the daylight-saving time, heretofore observed in the Philippines, be terminated and retarded by one hour, and proclaim the standard time, as fixed in Commonwealth Act No. 91, effective in the Philippines beginning December 1, 1945.
>
IN WITNESS WHEREOF, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Commonwealth of the Philippines to be affixed.
>
Done at the City of Washington, District of Columbia, United States of America (for the City of Manila, Philippines), this 11th day of November, in the year of Our Lord, Nineteen Hundred and Forty-five, and of the Commonwealth of the Philippines, the tenth.
>
[BOX(right)[
(Sgd.) [B[SERGIO OSMEÑA]]

President of the Philippines
]BOX]
>
By the President:
>
[BOX[
(Sgd.) [B[JOSE S. REYES]]

Secretary to the President
]BOX]

]FIG]
--
[313] [CITE[19451111-PROC-0020-OSMENA.pdf]], [TIME[2018-07-25T08:41:22.000Z]], [TIME[2021-09-02T09:28:30.050Z]] <https://www.officialgazette.gov.ph/downloads/1945/11nov/19451111-PROC-0020-OSMENA.pdf>
- [379] [CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2021-03-20T07:01:35.000Z]], [TIME[2021-09-15T07:00:24.249Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/DP01/1945/dec/1/datejpg.htm>
-- 「Daily Pacifican Dec 1, 1945」



]REFS]


-*-*-

;; [26] 
[TIME[[RUBYB[西暦1946(フィリピン独立元)年][日本昭和21年]]7月4日][1946-07-04]]、
[[米領フィリピン準州]]は[[米国]]から[[独立]]し、
[[フィリピン共和国]](第3共和国)が成立しました。

[231] 
[[フィリピン共和国]](第3共和国)は、[[法令]]で、
[[西暦]]と共に、
[[米国]]からの[[独立]]に起算する[[フィリピン第3共和国紀元]]を使いました。
[SEE[ [[フィリピン第3共和国紀元]] ]]


;; [88] [TIME[1949年][year:1949]]、
[[フィリピン]]は[[新南群島]]の領有権を主張するようになりました。

[161] 
[TIME[1949年][year:1949]]、
[[Weather Bureau]] に [[Time Service Division]] が設置されました。
[[U. Nardin Marine Chronometer]] が主たる[[時計]]として用いられ、
[[pendulum regulator]] が [[dispatch clock]] として用いられました。 [SRC[>>81]]

[162] 
[TIME[1951年][year:1951]]、
[[Time Service Division]] の [[U. Nardin Marine Chronometer]] は
[[short synchrome ensemble]] に置き換えられました。 [SRC[>>81]]


** 1954年夏時刻

[339] 
[TIME[1954-04-12]]から[TIME[1954-06-04]]まで、
[[フィリピン共和国]]は1時間の[[夏時刻]]
[TZ[+09:00]]
を実施しました。
日光の有効活用が目的とされました。

[67] 
[TIME[西暦1954(フィリピン独立8)年4月6日][1954-04-06]]、
西暦1954年[[大統領]]布告第13号
[DFN[[CITE@en[ESTABLISHING THE DAYLGHT SAVINGS TIME FOR THE PHILIPPINES DURING THE SUMMER SEASON OF 1954]]]]
([DFN[[CITE[1954年夏季比律賓日光節約時間制定の件]]]])
が制定されました。
次のことが定められました。
[SRC[>>62]]

- [320] 
April twelfth, nineteen-hundred and fifty-four
([TIME[西暦1954年4月12日][1954-04-12]])
から
July first, nineteen-hundred and fifty-four
([TIME[西暦1954年7月1日][1954-07-01]])
まで[[日光節約時]]を実施する。
-- [321] 
twelve o’clock midnight on April eleventh, nineteen-hundred and fifty-four
(西暦1954年4月11日24時)
に1時間進める。
-- [322] 
twelve o’clock midnight on June thirtieth, nineteen-hundred and fifty-four
(西暦1954年6月30日24時)
に1時間戻す。
- [323] 
労働者の作業とレクリエーションのため日光を活用することと、
官民の照明利用を節約することが目的。
- [324] 
[[天文]]および[[気象]]では[[平均天文時]] [TZ[+08:00]] を使って構わない。

;; [68] 
この布告は初回の[TIME[西暦1936年][1936]]の[[布告]] (>>2) の[[コピペ]]っぽいのですが、
細かい表現に違いがあります。
特に終了日の扱いが異なり、
6月30日の終わりに1時間戻すのなら期間は6月30日までと言うべきなのでしょうが、
7月1日までとされていました。

[325] 
[CITE[[[Time Changes]]]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1954年4月12日][1954-04-12]]から[[夏時刻]]、
切り替えは0時としました。 [SRC[>>1256]]

[326] 
[[Shanks]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1954年4月12日0時0分][1954-04-12T00:00]]から [TZ[+09:00]]、
としました [SRC[>>95]]。

[327] 
[[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、
[TIME[西暦1954年4月12日0時0分][1954-04-12T00:00]]を境に [TZ[+09:00]] 
としました [SRC[>>7]]。

[328] 
この年になって突如[[夏時刻]]を実施する運びとなった理由は不明です。

[329] 
制定から実施まで1週間もなく混乱がなかったのか心配になりますが、
それは現代の[[先進国]]の感覚で、
突然の実施は[[フィリピン]]に限らず世界中に事例があります。


[REFS[


- [136] [CITE@en-US[Proclamation No. 13, s. 1954 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 15:34:33 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1954/04/06/proclamation-no-13-s-1954/>
--
[318] 
[CITE[19540406-PROC-0013-RM.pdf]], [TIME[2018-07-25T08:40:30.000Z]], [TIME[2021-09-02T11:40:50.685Z]] <https://www.officialgazette.gov.ph/downloads/1954/04apr/19540406-PROC-0013-RM.pdf>
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[62] [CITE[Proclamation No. 13 Series of 1954]]
([TIME[2016-03-05 19:41:59 +09:00]])
<http://www.lawphil.net/executive/proc/proc1954/proc_13_1954.html>
]FIGCAPTION]

> 
[BOX(center)[
[B[MALACAÑANG]][BR[]]RESIDENCE OF THE PRESIDENT[BR[]]OF THE PHILIPPINES[BR[]]Manila
]BOX]
> 
[B[Proclamation No. 13]]
> 
[BOX(center)[
[B[ESTABLISHING THE DAYLGHT SAVINGS TIME FOR THE PHILIPPINES DURING THE SUMMER SEASON OF 1954]]
]BOX]
> Pursuant to the authority vested in me by Commonwealth Act No. 91, and in order that officers, employees, and laborers of the government may be afforded sunlight for work and recreation purposes after office hours, and to effect savings in the use of light both to the government and the general public, I, Ramon Magsaysay, President of the Philippines, do hereby proclaim daylight saving time for the Philippines for the period between April twelfth, nineteen-hundred and fifty-four, and July first, nineteen-hundred and fifty-four, and hereby order that at twelve o’clock-midnight on April eleventh, nineteen-hundred and fifty-four, the standard time in the Philippines fixed in the aforesaid Act shall be advanced one hour, and at twelve o’clock midnight on June thirtieth, nineteen-hundred and fifty-four, the time fixed as above-stated shall be set back or retarded one hour so as to return to standard time.
> Employers and the public in general are hereby enjoined to give effect to the purpose and intent of this Proclamation and of Act numbered ninety-one. For purposes of astronomy and meteorology, however, the mean astronomical time to one hundred and twenty degrees East longitude, Greenwich Meridian, may be used as heretofore.
> In witness whereof, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Republic of the Philippines to be affixed.
> Done at the City of Manila, this 6th day of April, in the year of Our Lord, nineteen-hundred and fifty-four, and of the Independence of the Philippines, the eighth.
> 
[B[RAMON MAGSAYSAY]]
> 
[I[President of the Philippines]]
> By the President:
>
[B[FRED RUIZ CASTRO]]
> 
[I[Executive Secretary]]

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[198] [CITE[NewspaperSG - Digitised Search]]
([TIME[2018-10-06 16:56:29 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Search?ST=1&AT=search&k=President%20Ramon%20Magsaysay%20yesterday%20issued%20a%20proclamation%20placing%20the%20Philippines%20on%20daylight%20saving%20time%20beginning%20midnight.%20April%2011%20when%20Philippines%20time%20will%20be%20advanced%20one%20hour.%20The%20time%20will%20return%20to%20standard%20at%20midnight%20on%20June%2030.>
]FIGCAPTION]

> Singapore Standard 8 April 1954  Microfilm Reel NL2603
> P.I. DaYLIGHT SaVING PLaN MaNILa. april 7, (Renter)— President Ramon Magsaysay yesterday issued a proclamation placing the Philippines on daylight saving time beginning midnight. april 11 when Philippines time will be advanced one hour. the time will return to standard at midnight on June 30.

]FIG]


]REFS]

-*-*-

[142] 
[TIME[[RUBYB[西暦1954(フィリピン独立8)年][日本昭和29年]]6月3日][1954-06-03]]、
西暦1954年大統領[[布告]]第33号
[DFN[[CITE[REVOKING PROCLAMATION NO. 13, DATED APRIL 6, 1954, SO AS TO RESTORE THE STANDARD TIME.]]]]
が制定されました。
[[布告]]第13号を取り消すこと、
twelve o’clock midnight of June 4, 1954
(西暦1954年6月4日24時)
に1時間戻して[[標準時]]に復帰することが定められました。
[SRC[>>141]]

[331] 
布告本文中からは読み取れませんが、他の布告や資料から勘案して、
「深夜12時」とは
[TIME[4日24時 (5日0時)][1954-06-05T00:00]]
を指すと思われます。

[332] 
この[[布告]]により、[[日光節約時]]は約4週間繰り上げて終了されました。

[333] 
本来の終了予定を目前にして終了した理由は不明です。
不評だったにしては長続きしすぎています。
日照時間か何か気象条件との関係でしょうか。

[334] 
制定から実施まで1日と、開始よりも更に短くなっていました。
それだけ急いで終了したかったのでしょうか。

[336] 
翌年以後再実施されなかったのは、やはり不評だったのでしょうか。



[HISTORY[
[335] 
[[時差の表]]の類にはこの繰り上げ終了が反映されておらず、
当初予定による間違った終了日が掲載されていました。

[110] 
[CITE[[[Time Changes]]]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1954年7月1日][1954-07-01]]まで[[夏時刻]]、
切り替えは0時としました。 [SRC[>>1256]]

[13] 
[[Shanks]] の 
[CSECTION[[[PHILIPPINES]]]] は、
[TIME[西暦1954年7月1日0時0分][1954-07-01T00:00]]から [TZ[+08:00]]
としました [SRC[>>95]]。

[109] 
[[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、
[TIME[西暦1954年7月1日0時0分][1954-07-01T00:00]]を境に [TZ[+08:00]] 
としました [SRC[>>7]]。
]HISTORY]

[REFS[

-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[141] [CITE@en-US[Proclamation No. 33, s. 1954 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 16:26:56 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1954/06/03/proclamation-no-33-s-1954/>
]FIGCAPTION]

>
[B[Proclamation No. 33, s. 1954]]
>Signed on June 3, 1954
>
[BOX(center)[
MALACAÑANG

RESIDENCE OF THE PRESIDENT

OF THE PHILIPPINES

MANILA

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES

PROCLAMATION NO. 33
]BOX]
>
REVOKING PROCLAMATION NO. 13, DATED APRIL 6, 1954, SO AS TO RESTORE THE STANDARD TIME.
>
By virtue of the powers vested in me by law, I, Ramon Magsaysay, President of the Philippines, do hereby revoke Proclamation No. 13, dated April 6, 1954, establishing the daylight saving time for the Philippines during the summer season of 1954, and direct that at twelve o’clock midnight of June 4, 1954, the time fixed in the said proclamation shall be set back or retarded one hour so as to return to normal standard time.
>
IN WITNESS WHEREOF, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Republic of the Philippines to be affixed.
>
Done in the City of Manila, this 3rd day of June, in the year of Our Lord, nineteen hundred and fifty-four, and of the Independence of the Philippines, the eighth.
>
[BOX(right)[
RAMON MAGSAYSAY

[I[President of the Philippines]]
]BOX]
>
[BOX[
By the President:

FRED RUIZ CASTRO

[I[Executive Secretary]]
]BOX]
]FIG]
-- [330] [CITE[19540603-PROC-0033-RM.pdf]], [TIME[2020-11-27T02:58:36.000Z]], [TIME[2021-09-02T12:02:17.239Z]] <https://www.officialgazette.gov.ph/downloads/1954/06jun/19540603-PROC-0033-RM.pdf>

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[201] [CITE[NewspaperSG - Digitised Search]]
([TIME[2018-10-06 18:48:23 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Search?ST=1&AT=search&k=Magsaysay%20has%20had%20enough%20MANILA.%20Frl.%20President%20Ramon%20Magsaysay%20has%20decided%20the%20Philippines%20has%20enough%20daylight%20saving%20time.>
]FIGCAPTION]

> The Straits Times 5 June 1954 AP  Microfilm Reel NL1768
> Magsaysay has had enough MANILA. Frl. President Ramon Magsaysay has decided the Philippines has enough daylight saving time. He Issued a proclamation last nlghi saying the country would return to standard time hi miriniKlit oo Friday. D.r. Ughi .saving time was to have continued until June 30.— A.P. I

]FIG]

]REFS]

-*-*-

[404] 
[TIME[西暦1954年][1954]]、
地球物理観測所から1日7回の[[無線報時信号]]を送出するようになりました。
[SRC[>>403, >>405]]

[REFS[
- [403] [CITE[PAGASA]], [TIME[2021-09-21T08:14:33.000Z]] <https://bagong.pagasa.dost.gov.ph/about-us>
- [405] [CITE@ja[[[フィリピン大気地球物理天文局]] - Wikipedia]], [TIME[2021-09-18T20:12:40.000Z]], [TIME[2021-09-21T08:16:47.160Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%B3%E5%A4%A7%E6%B0%97%E5%9C%B0%E7%90%83%E7%89%A9%E7%90%86%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%B1%80>

]REFS]

-*-*-

[232] 
[TIME[[RUBYB[西暦1962(フィリピン独立16)年][日本昭和37年]]7月15日][1962-07-15]]をもって、
[[フィリピン共和国紀元]]が使われなくなりました。
[SEE[ [[フィリピン建国紀元]] ]]


[163] 
[TIME[西暦1965年][year:1965]]、
[[フィリピン]]政府
[[Time Service Division]] の[[時計]]
[[U. Nardin Marine Chronometer]] 
が
[[quartz crystal clock]] に置き換えられました。
(後年 [[Digitizing Oscilloscope]] も導入されました。) [SRC[>>81]]

** PAGASA の設立



;; [233] 
[TIME[1972-09-21]]、
[[戒厳令]]により[[憲法]]が停止されました。
(これ以後、第4共和国)

[400] 
[TIME[西暦1972年12月8日][1972-12-08]]、
大統領令第78号
[CITE[ESTABLISHING THE PHILIPPINE ATMOSPHERIC GEOPHYSICAL AND ASTRONOMICAL SERVICES ADMINISTRATION]]
によって[[法律]]
[CITE[Atmospheric, Geophysical and Astronomical Science Act of 1972.]]
が制定されました。
[SRC[>>399]]

[401] 
この[[法律]]は、
[[PAGASA]]
([[Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration]],
[[フィリピン大気地球物理天文局]])
と称する[[観象]]等を所管する政府機関を設立するものでした。
[SRC[>>399]]
従来の[[気象局]]等科学的な業務を担当する機関が再編されたものでした。



[402] 
この[[法律]]は、
[[PAGASA]]
の業務の1つとして、
the precise standard time of the Philippines
(正確な[[フィリピン]]の[[標準時]])
を
provide
(提供)、
[[disseminate]]
([[配布][報時]])
することを挙げていました。
そして
[[PAGASA]]
の部門の1つ
The National Geophysical and Astronomical Service
が
the official time service agency of the Philippines
([[フィリピン]]の公式な時間サービス機関)
業務を行うことと定めていました。
[SRC[>>399]]


[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[399] [CITE@en-US[Presidential Decree No. 78, s. 1972 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]], [TIME[2021-09-16T12:26:02.000Z]] <https://www.officialgazette.gov.ph/1972/12/08/presidential-decree-no-78-s-1972/>
]FIGCAPTION]

>
[B[Section 3.]] [I[Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services: Powers, Duties and Functions.]] – To carry out the provisions of the preceding section, there is hereby created a Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration, herein referred to as “PAGASA” which shall be under the Department of National Defense, with the following functions, powers and duties, among others:
>[SNIP[]]
>
(e) To provide and disseminate the precise standard time of the Philippines; to maintain and operate an adequate satellite tracking and monitoring system especially for weather surveillance and for other astronomical information; to observe, analyze and interpret varied astronomical phenomena and collate observational data for publication and exchange with foreign observatories;
>[SNIP[]]
>
[B[Section 4.]] [I[Major Organizational Units; Powers, Duties, and Functions.]] – The PAGASA shall be composed of the following major organizational units: National Weather Service, National Atmospheric, Geophysical and Astronomical Information Service, and National Institute of Atmospheric, Geophysical and Astronomical Sciences.
>[SNIP[]]
>(c) The National Geophysical and Astronomical Service shall undertake activities or observations and studies of Geophysical and Astronomical phenomena essential for the safety and welfare of the people and also for the economy of the country. The service shall issue bulletins and/or technical advice to the public in case of significant geophysical events like severe earthquakes, and tsunami, and shall also serve as the official time service agency of the Philippines.
>[SNIP[]]
>The implementation of the “Atmospheric, Geophysical and Astronomical Science Act of 1972” as herein adopted, approved, and decreed shall be carried out effective from date hereof as modification of the Integrated Reorganization Plan under Presidential Decree No. 1.
>
All concerned shall act accordingly pursuant to the contents of this decree.
>
Done in the City of Manila, this 8th day of December, in the year of Our Lord, nineteen hundred and seventy-two.
>[SNIP[]]


]FIG]

]REFS]


-*-*-

;; [234] [TIME[[RUBYB[西暦1973年][日本昭和48年]]1月][1973-01]]、
[[フィリピン共和国]]の新しい[[憲法]]が施行されました。


** 1977年夏時刻



[214] 
[TIME[1977-03-28]]から[TIME[1977-09-21]]まで、
[[フィリピン共和国]]は1時間の[[夏時刻]]
[TZ[+09:00]] を実施しました。
目的は[[石油危機]]に伴う資源節約でした。
[SEE[ [[石油危機]] ]]

[129] 
[TIME[[RUBYB[西暦1977年][日本昭和52年]]3月25日][1977-03-25]]、
[[フィリピン共和国]]の[[大統領]]
[RUBYB[[[Ferdinand Edralin Marcos]]][[TIME[1917]]-[TIME[1989]]]]
により、 
[TIME[西暦1977年][year:1977]][[布告]]第1629号
[DFN[[CITE[ESTABLISHING A DAYLIGHT SAVING TIME DURING THE PERIOD FROM MARCH 28 UP TO JUNE 7, 1977.]]]]
が制定されました。
次のことが定められました。
[SRC[>>128]]

- [342] 
twelve o’clock midnight, March 27, 1977
([TIME[西暦1977年3月27日][1977-03-27]]24時)
から
twelve o’clock midnight, June [ASIS[27]], 1977
([TIME[西暦1977年6月7日][1977-06-07]]24時)
まで1時間の[[日光節約時]]を実施する。
- [341] 夏季の資源節約が目的。
- [344] 
法令等の時刻は[[日光節約時]]によるものとする。
- [343] 
[[天文]]および[[気象]]では[[平均天文時]] [TZ[+08:00]] を使って構わない。
- [345] 
The Energy Conservation Movement of the Philippines
(比律賓資源保護運動)
は、
[[日光節約時]]の実施結果を監督し必要な措置を
President
(大統領)
に報告する。
政府機関等は資源保護運動の調査に協力する。

[346] 
布告本文中からは読み取れませんが、他の布告や資料から勘案して、
「深夜12時」とは24時を指すと思われます。


[HISTORY[
[130] 
[[フィリピン政府]]の 
[[Webサイト]]で公開された[[テキスト]]化された[[官報]]の[[布告]]文 [SRC[>>128]]
は、
終了日を題名では7日、本文では27日と書いていました。
原文の記述は不明ですが、
他資料によれば題名の7日が本来の意図したものであるようです [SRC[>>211, >>132]]。

]HISTORY]

[347] 
布告から実施までが2日と、以前にも増して急な施行でした。
当時の[[フィリピン共和国]]は[[戒厳令]]が継続中で、
[[戒厳令]]下で制定された[[憲法]]の元、[[大統領]]に強大な権限が与えられていました。
実施に至るまでに[[フィリピン]]国民が新制度にどれだけ理解と準備を進められたかは疑問です。


[207] 
直後の新聞報道によると、
前週から周知があったようです [SRC[>>204]]。
数ヶ月後の新聞報道は、
[TIME[1977-03-11]]に実施が指示されたとしました [SRC[>>200]]。
正式な[[布告]]の前に発表や関係部署への指示があったのでしょうか。

[205] 開始前日の[[ラジオ]]放送では、
[[時計]]を動かすよう案内がありました。
[SRC[>>204]]

[348] しかし開始後には混乱が見られたようです [SRC[>>204]]。


[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[128] [CITE@en-US[Proclamation No. 1629, s. 1977 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 02:28:13 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1977/03/25/proclamation-no-1629-s-1977/>
]FIGCAPTION]

>
[B[Proclamation No. 1629, s. 1977]]
>Signed on March 25, 1977
>
[BOX(center)[
MALACAÑANG

MANILA

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES

PROCLAMATION NO. 1629
]BOX]
>
ESTABLISHING A DAYLIGHT SAVING TIME DURING THE PERIOD FROM MARCH 28 UP TO JUNE 7, 1977.
>
WHEREAS, Commonwealth Act No. 91 fixes the standard time and authorizes the President of the Philippines to establish by proclamation a daylight saving time within the periods from March to June and from November to January, all inclusive; and
>
WHEREAS, in order to conserve power and energy during summer when day-time is longer than night-time, it is necessary to take advantage of the daylight by advancing by one hour the standard time fixed under said Act;
>
NOW, THEREFORE, I, FERDINAND E. MARCOS, President of the Philippines, by virtue of the powers vested in me by Commonwealth Act No. 91, do hereby proclaim a daylight saving time effective twelve o’clock midnight, March 27, 1977, to continue up to twelve o’clock midnight, June 27, 1977, and direct that the standard time fixed under Commonwealth Act No. 91 be advanced by one hour.
>
During said period the daylight saving time herein established shall govern the movement of all common carriers. In all statutes, orders, rules and regulations relating to the time of performance of an act by any officer or department of the government of the Philippines, or relating to the time within which any right shall accrue or determine, or within which any act shall or shall not be performed by any person in the Philippines, it shall be understood that the time shall be the daylight saving time herein established.
>
The public in general is hereby enjoined to give effect to the purpose and intent of this Proclamation. For purposes of astronomy and meteorology, however, the mean astrological time at one hundred and twenty degrees east longitude, Greenwich Meridian, may be used as heretofore.
>
The Energy Conservation Movement of the Philippines shall monitor the results of daylight saving time and recommend to the President such other measures as may be appropriate to generate maximum conservation in power and energy consumption.
>
All agencies and instrumentalities of the government including government owned and controlled corporations shall assist the Energy Conservation Movement in assessing and monitoring the results of this program.
>
IN WITNESS WHEREOF, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Republic of the Philippines to be affixed.
>
Done in the City of Manila, this 25th day of March, in the year of Our Lord, nineteen hundred and seventy-seven.
>
[BOX(right)[
(SGD.) FERDINAND E. MARCOS

President of the Philippines
]BOX]
>
[BOX[
By the President:

(SGD.) JUAN C. TUVERA

Presidential Assistant
]BOX]

]FIG]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[211] [CITE@en-US[Official Month in Review: March 1977 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]]
([TIME[2018-10-10 18:10:19 +09:00]])
<http://www.officialgazette.gov.ph/1977/04/25/official-month-in-review-march-1977/>
]FIGCAPTION]

> March 25—
> [SNIP[]]
> The President ordered the observance of a daylight saving time program throughout the country starting March 28. In an executive order, the President directed that local time will be advanced one hour starting midnight of March 27 and will continue until midnight of June 7, 1977. The President enjoined all offices, business establishments, commercial houses and stores, factories and all enterprises, both public and private, to cooperate with the program. He said the Energy Conservation Movement of the Philippines will monitor results of the measures to generate maximum conservation in power and energy consumption.

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[204] [CITE[NewspaperSG - Digitised Search]]
([TIME[2018-10-06 20:08:31 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Search?ST=1&AT=search&k=saving%20time%20threw%20the%20country%20into%20utter%20confusion%20today%20despite%20anno%20un%20c%20c%20ments%20last%20week%20and%20on%20the%20radio%20yesterday%20that%20the%20clocks%20would%20go%20forward%20one%20hour%20today.>
]FIGCAPTION]

> The Straits Times 29 March 1977 Reuter  Microfilm Reel NL8996
> Start of daylight saving time confuses Filipinos MANILA. Monday fHE start of day--1 light saving time threw the country into utter confusion today despite announcements last week and on the radio yesterday that the clocks would go forward one hour today. conferences. Including a seminar on

]FIG]

]REFS]

-*-*-

[133] 
[TIME[[RUBYB[西暦1977年][日本昭和52年]]5月26日][1977-05-26]]、
[TIME[西暦1977年][year:1977]]大統領[[布告]]第1641号
[DFN[[CITE[EXTENDING THE DAYLIGHT SAVING TIME JUNE 7, 1977 TO SEPTEMBER 21, 1977.]]]]
が制定されました。
それによると、
[[日光節約時]]による[[資源]]節約の有効性が確認できたとして、
[[日光節約時]]の終了が
June 7, 1977
([TIME[西暦1977年6月7日][1977-06-07]])
から
12:00 o’clock midnight of September 21, 1977
([TIME[西暦1977年9月21日24時0分][1977-09-22T00:00]])
に変更されました。  [SRC[>>132]]

[116] 
この延長は、
根拠法 ([[法律]]第91号) では授権されていませんでしたが (>>215)、
[TIME[西暦1973年][year:1973]][[憲法]]下の[[大統領]]権限で実施されました [SRC[>>117]]。

[208] 
延長された期間の終了後の報道によると、
本[[夏時刻]]実施により燃料8百万ドルが節約できた [SRC[>>200]]
と報告されました。


[REFS[

- [394] 
[CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2017-01-07T02:33:32.000Z]], [TIME[2021-09-16T07:55:55.854Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/OG01/1977/jun/27s2/datejpg1.htm>
[CSECTION[Official Gazette (English) Jun 27, 1977 Supplement 2]] 
画像2頁
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[132] [CITE@en-US[Proclamation No. 1641, s. 1977 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 15:26:05 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1977/05/26/proclamation-no-1641-s-1977/>
]FIGCAPTION]

>
[B[Proclamation No. 1641, s. 1977]]
>Signed on May 26, 1977
>
[BOX(center)[
MALACAÑANG

Manila

BY THE PRESIDENT OF THE PHILIPPINES

PROCLAMATION NO. 1641
]BOX]
>
EXTENDING THE DAYLIGHT SAVING TIME JUNE 7, 1977 TO SEPTEMBER 21, 1977.
>
WHEREAS, in order to take advantage of longer daylight hours during the summer period the daylight saving time (DST) was proclaimed effective March 28, 1977 to June 7, 1977;
>
WHEREAS, during the period of its implementation the daylight saving time (DTS) was found beneficial for it enabled the nation to substantially conserve energy;
>
WHEREAS, the extension of the daylight saving time (DST) will further generate savings of elective power and fuel consumption consistent with the nationwide drive for energy conservation;
>
NOW, THEREFORE, I, FERDINAND E. MARCOS, President of the Republic of the Philippines, by virtue of the powers vested in me by the Constitution, do hereby proclaim an extension of the daylight saving time (DST) from June 7, 1977 up to 12:00 o’clock midnight of September 21, 1977.
>
IN WITNESS WHEREOF, I have hereunto set my hand and caused the seal of the Republic of the Philippines to be affixed.
>
Done in the City of Manila, Philippines this 26th day of May, in the year of Our Lord, nineteen hundred and seventy-seven.
>
[BOX(right)[
(SGD.) FERDINAND E. MARCOS

President of the Philippines
]BOX]
>
[BOX[
By the President:

(SGD.) JUAN C. TUVERA

Presidential Assistant
]BOX]

]FIG]



[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[212] [CITE@en-US[Official Week in Review: May 22 – May 31, 1977 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]]
([TIME[2018-10-10 18:11:05 +09:00]])
<https://www.officialgazette.gov.ph/1977/05/30/official-week-in-review-may-22-may-31-1977/>
]FIGCAPTION]

> May 25—
> THE PRESIDENT signed Proclamation No. 1641 extending to midnight of September 21, 1977, the effectivity of the Daylight Saving Time (DST). DST, which was first proclaimed on March 27 to take Advantage of longer daylight hours during the summer period, was to expire on midnight of June 7. The President said the extention of DST will further generate savings of electric power and fuel consumption consistent with the country’s energy conservation drive.

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[200] [CITE[Newspaper Article - Saving fuel on time, New Nation, 13 October 1977, Page 9]]
([TIME[2018-10-06 17:31:34 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Article/newnation19771013-1.2.67>
]FIGCAPTION]

>
It's a case of time is money.  By turning the clock one hour ahead to conform with daylight saving time ordered by the martial law regime last March 11, the Phi-
lippines was able to save $8 million worth of fuel.
]FIG]

]REFS]

-*-*-

[243] 
[TIME[[RUBYB[西暦1977年][日本昭和52年]]6月2日][1977-06-02]]、
フィリピン共和国西暦1977年大統領令第1149号は、
西暦1972年大統領令第78号 (>>400)
を一部改正しました。
この改正は 
[[PAGASA]]
の改組に関するものでした。
[SRC[>>47]]

[462] 
[[PAGASA]]
の業務の1つとして
official time service
を指定した条項も改正されました。
[SRC[>>47]]
その変更は組織変更に関する文言の修正に留まりますから、
実質には変更がなかったと思われます。


[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[47] [CITE[P.D. No. 1149]],
[TIME[2010-05-28 09:02:40 +09:00]]
<http://www.lawphil.net/statutes/presdecs/pd1977/pd_1149_1977.html>
]FIGCAPTION]

> [B[PRESIDENTIAL DECREE No. 1149]]
> 
[BOX(center)[
[B[AMENDING CERTAIN SECTIONS OF PRESIDENTIAL DECREE NO. 78 OTHERWISE KNOWN AS "THE ATMOSPHERIC, GEOPHYSICAL AND ASTRONOMICAL SCIENCE ACT OF 1972"]]
]BOX]
>[SNIP[]]
> WHEREAS, under Letter of Instruction No. 41, dated December 11, 1975 the Typhoon Moderation Research and Development Council (TMRDC) created pursuant to Republic Act No. 6613 was transferred from the Office of the President and merged with the Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration (PAGASA), Department of National Defense;
>[SNIP[]]
> (c) The National Geophysical and Astronomical OFFICE shall undertake activities or observations and studies of Geophysical and Astronomical phenomena essential for the safety and welfare of the people and also for the economy of the country. The OFFICE shall issue bulletins and/or technical advise to the public in case of significant geophysical events like severe earthquakes and tsunami, and shall also serve as the official time service agency of the Philippines.
>[SNIP[]]

]FIG]

]REFS]

-*-*-

[209] 
[TIME[[RUBYB[西暦1978年][日本昭和53年]]3月27日][1978-03-27]]、
[[フィリピン共和国]]で[[夏時刻]]が開始される予定でした。
しかし、
労働者への周知が進まず、延期となりました。 
[SRC[>>199]]

[213] 
最初の実施予定についても、延期についても法的根拠は見当たりません。
その後実施されたとの情報も見当たりません。結局中止されたのでしょうか。

[210] 
法的根拠が見当たらないことについては、
毎回[[法令]]の発布は直前なので、
それ以前の検討段階で中止になったためかもしれません。

[HISTORY[
[14] 
[[Shanks]] の [[PHILIPPINES]] は、
[TIME[1978年3月22日0時0分][1978-03-22T00:00]]から [TZ[+09:00]]、
[TIME[1978年9月21日0時0分][1978-09-21T00:00]]から [TZ[+08:00]]
としていました [SRC[>>95]]。

[148] [[tzdata]] の [CODE[Asia/Manila]] は、 
[TIME[1978年3月22日0時0分][1978-03-22T00:00]]に [TZ[+09:00]] に移行、
[TIME[1978年9月21日0時0分][1978-09-21T00:00]]に [TZ[+08:00]] に復帰としています [SRC[>>7]]。

[121] [[Wikipedia]] も同じように [SRC[>>25]] [TIME[1978年][year:1978]]に[[夏時刻]]が実施された
[SRC[>>6]] と説明しています。
[[Wikipedia]] の出典は [[tzdata]] や [[timeanddate.com]] [SRC[>>149]]
のようです。

[150] その他 [[Web]] 上には [[Wikipedia]] や [[tzdata]] 
を[[コピペ]]したとみられる[TIME[1978年][year:1978]]実施説が多々あります。

[151] これら[TIME[1978年][year:1978]]実施説のいずれも、明確な根拠を示したものはありません。
[[フィリピン]]政府が [[Webサイト]]で提供する[[官報]]に[TIME[1978年][year:1978]]の実施を示したものは見当たらず、
逆にこれら[TIME[1978年][year:1978]]実施説は[TIME[1977年][year:1977]]の実施に言及していないことから、
誤った情報と考えられます。

[395] 
終了日の[TIME[1978-09-21]]は、1年前の終了日[TIME[1977-09-21]]と一致していますから、
そこから生じた誤情報でしょうか。
開始日の[TIME[1978-03-22]]は、1年前の開始日[TIME[1977-03-28]]とも当年の予定開始日[TIME[1978-03-27]]とも一致しません。
あるいはそのような実施案もあったのでしょうか。

]HISTORY]

[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[199] [CITE[NewspaperSG - Digitised Search]]
([TIME[2018-10-06 17:06:44 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Search?ST=1&AT=search&k=The%20Philippines%20has%20postponed%20adoption%20of%20daylight%20saving%20time%20from%20today%20to%20a%20later%20date%20because%20many%20Filipino%20workers%20had%20not%20been%20advised%20of%20It.%20an%20official%20announcement%20said.%20Adoption%20today%20of%20the%20daylight%20saving%20time>
]FIGCAPTION]

> The Straits Times 28 March 1978 Reuter  Microfilm Reel NL9594
> Day saving time put off MaNILa, Mon. The Philippines has postponed adoption of daylight saving time from today to a later date because many Filipino workers had not been advised of It. an official announcement said. adoption today of The daylight saving time In which clocks would go forward 30

]FIG]


- [1256] [[Time Changes]] (1982)
- [149] [CITE@en[Daylight saving time dates for Philippines – Manila between 2010 and 2019]] ([TIME[2018-02-15 18:00:14 +09:00]]) <https://www.timeanddate.com/time/zone/philippines/manila>
]REFS]


-*-*-

[397] 
[TIME[[RUBYB[西暦1978年][日本昭和53年]]12月2日][1978-12-02]]、
[[フィリピン共和国]]の[[法律]]
[CITE[AN ACT DEFINING THE METRIC SYSTEM AND ITS UNITS, PROVIDING FOR ITS IMPLEMENTATION AND FOR OTHER PURPOSES.]]
が承認されました。
この[[法律]]は、
[TIME[[RUBYB[西暦1983年][日本昭和58年]]1月1日][1983-01-01]]をもって
[[SI単位系]]を[[施行]]するものでした。
[SRC[>>46]]

[407] 
この[[法律]]は、 
[[SI秒]]を含む
[[SI単位]]が定めていました
[SRC[>>46]]。
この[[単位系]]の管理は
[[PAGASA]]
の業務とされました
[SRC[>>46, >>44, >>86]]。


[HISTORY[

[87] 
[CITE[Wikipedia]] [SRC[>>6]] は、[[フィリピン標準時]]は
Batas Pambansa Blg. 8 [SRC[>>46]] 
[CITE[AN ACT DEFINING THE METRIC SYSTEM AND ITS UNITS, PROVIDING FOR ITS IMPLEMENTATION AND FOR OTHER PURPOSES.]]
によって[TIME[[RUBYB[西暦1978年][日本昭和53年]]12月2日][1978-12-02]]に制定され、
[TIME[[RUBYB[西暦1983年][日本昭和58年]]1月1日][1983-01-01]]に実施されたとしました。

[396] 
しかしこの[[法律]]には[[時間の長さ]]である 
[[SI秒]]は定められていますが、
[[フィリピン標準時]]の規定は見当たりません。
[[PAGASA]]
による標準時管理業務も、
以前から行われていた (>>402) ものです [SRC[>>81]]。



]HISTORY]

[REFS[


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[46] [CITE@en[PHILIPPINE LAWS, STATUTES AND CODES - [[CHAN ROBLES VIRTUAL LAW LIBRARY]]]],
[[Joselito Guianan Chan, Managing Partner, Chan Robles and Associates Law Firm]], [TIME[2013-07-18 04:31:30 +09:00]]
<http://www.chanrobles.com/bataspambansabilang8.htm#.V2lWWPmLTIW>
]FIGCAPTION]

>Section 1.  Adoption of the metric system. — Effective January one, Nineteen hundred and eighty-three, the metric system (SI) as defined herein, shall be the sole measurement system to be used in the Philippines for all products, commodities, materials, utilities, services, and commercial transactions, in all contracts, deeds and other official and legal instruments and documents, in accordance with the provisions of Presidential Decree Numbered One hundred eighty-seven as amended by Presidential Decree Numbered Seven hundred forty-eight and this Act and their implementing rules and regulations.


> Sec.  6.  National standards for metric units. — (a)  For the purpose of deriving the value of the base units, the National Institute of Science and Technology shall establish and maintain national standards of these units with the concurrence of the Board for certification by the International Bureau of Weights and Measures, when necessary. 
> (b)  For the purpose of deriving the value of the second the Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration shall establish and maintain the national standard for the second, with the concurrence of the board. 


> Sec. 11.  Effectivity. — This Act shall take effect upon its approval. 
>
[BOX(right)[
Approved: December 2, 1978
]BOX]

]FIG]



]REFS]


-*-*-

;; [340] 
[TIME[[RUBYB[西暦1981年][日本昭和56年]]1月][1981-01]]、
[[フィリピン共和国]]の[[戒厳令]]が解除されました。



** 1990年夏時刻

;; [235] 
[TIME[[RUBYB[西暦1986年][日本昭和61年]]][1986]]、
[[フィリピン共和国]]で[[軍事クーデター]]がありました ([[エドゥサ革命]])。
(これ以後、第5共和国。)

[164] [TIME[[RUBYB[西暦1988年][日本昭和63年]]][year:1988]]、
[[Time Service Division]] は改組により、
[[PAGASA]] の [[Time Service Unit]] ([[TSU]]) となりました。 [SRC[>>81]]

-*-*-

[398] 
[TIME[1990-05-21]]から[TIME[1990-07-28]]まで、
[[フィリピン共和国]]は1時間の[[夏時刻]]
[TZ[+09:00]] を実施しました。
目的は資源節約でした。
[SEE[ [[石油危機]] ]]


[70]
[TIME[[RUBYB[西暦1990年][日本平成2年]]5月2日][1990-05-02]]、
国家非常事態覚書指令第17号
[CITE[PROVIDING ENERGY CONSERVATION MEASURES AND DIRECTING THE OFFICE OF ENERGY AFFAIRS TO ISSUE THE IMPLEMENTING GUIDELINES]] 
が制定されました。
[SRC[>>134, >>69]]

[406] 
この指令の第1節は、
May 21, 1990 ([TIME[[RUBYB[西暦1990年][日本平成2年]]5月21日][1990-05-21]])
から[[日光節約時間]]
[TZ[+09:00]]
を官民ともに実施すると定めました [SRC[>>134, >>69]]。

[196] 
開始の[[時刻]]は明記されませんでした。
[[時刻]]の指定がないということは、
21日になった時、すなわち0時に1時間進めて1時にするということでしょうか。


[73] 
[[timeanddate.com]] は、
[TIME[西暦1990年5月21日0時 (標準時)][1990-05-21T00:00+08:00]]
に1時間進めたとしました [SRC[>>58]]。


[72] 
この指令の第4節は、
[[フィリピン共和国]]政府の
[[Office of Energy Affairs]] 
(資源事務局)
に対し、
関係機関と調整の上で本指令の実施指針を直ちに[[公布]]することを求めました
[SRC[>>134]]。
[CITE[Guidelines Implementing National Emergency Memorandum Order No. 17]]
と題した文書がその指針と思われます。
その内容の詳細は不明です。

[409] 
指令本体には、
[[日光節約時間]]の終了期日は言及されていませんでした。
後の行政命令によると、
[CITE[Guidelines Implementing National Emergency Memorandum Order No. 17]]
で[[日光節約時間]]の終了が[TIME[[RUBYB[西暦1990年][日本平成2年]]8月31日][1990-08-31]]と定められていました [SRC[>>135, >>59]]。

[174] この頃の[[フィリピン]]は[[クーデター]]や[[内乱]]により政治と経済が不安定化し、
資源不足が深刻化していたようです。更には[[地震]]や[[湾岸戦争]]による原油価格高騰にも見舞われました。
[SEE[ [[第三次石油危機]] ]]

[408] 
[[夏時刻]]の実施も、資源節約のための諸施策の1つでした。
従来の通常の[[夏時刻]]のような準州法に基づく実施ではなく、
緊急事態への対処のための特権を根拠法とした実施でした。

[410] 
実施初日には、
[[Manila City Hall]] (マニラ市役所)
の[[時計]]が1時間進められました [SRC[>>202]]。


[206]
実施初日には、
[[Manila]] ([[マニラ]])
の公共交通機関が時間調整に失敗し、
大きな混乱が生じました。
多くの労働者が出勤時刻に遅刻しました。
政府には苦情が寄せられました。
[SRC[>>203]]


[REFS[



-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[134] [CITE@en-US[National Emergency Memorandum Order No. 17, s. 1990 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 15:33:12 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1990/05/02/national-emergency-memorandum-order-no-17-s-1990/>
]FIGCAPTION]

>
[BOX[
[BOX(center)[
MALACAÑANG

MANILA
]BOX]

[BOX(center)[
NATIONAL EMERGENCY
MEMORANDUM ORDER NO. 17
]BOX]

[B[PROVIDING ENERGY CONSERVATION MEASURES AND DIRECTING THE OFFICE OF ENERGY AFFAIRS TO ISSUE THE IMPLEMENTING GUIDELINES]]

WHEREAS, to assure continuous power supply in the coming months, there is a need to adopt energy conservation measures to complement the supply side actions being undertaken by the Joint Government and Private Sector Initiatives Task Force under the Four-Day Work Week Program;

WHEREAS, until such time that the power supply situation has normalized and as continuing efforts to generate more effectively energy conservation awareness among energy users, these energy conservation measures have to be adopted for long range benefit to the country’s economy and people;

NOW, THEREFORE, I, CORAZON C. AQUINO, President of the Philippines, by virtue of the powers vested in me by the Constitution and Republic Act No. 6826, do hereby order:

SECTION 1. A Daylight Saving Time (DST) shall, effective May 21, 1990, be adopted by advancing the official clock by one hour in both the public and private sectors.

[SNIP[]]

SECTION 4. The Office of Energy Affairs, in coordination with the Joint Government and Private Sector Initiatives Task Force, National Power Corporation and the Manila Electric Corporation, shall promulgate immediately the implementing guidelines for the accomplishment of the objectives of this Memorandum Order.

[SNIP[]]

SECTION 6. This urgent Memorandum Order shall take effect two (2) days after publication in two (2) national newspapers of general circulation.

DONE in the City of Manila, this 2nd day of May, in the year of Our Lord, nineteen hundred and ninety.

[SNIP[]]

]BOX]

]FIG]
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[69] [CITE@en-us[National Emergency Memorandum Order No. 17]],
[TIME[2016-02-27 21:57:00 +09:00]]
<http://www.abernales.com/nemo17.htm>
(消滅確認 [TIME[2021-09-21T11:39:40.400Z]])

[CITE@en-us[National Emergency Memorandum Order No. 17]], [TIME[2021-09-21T11:39:21.000Z]], [TIME[2016-11-25T17:42:41.318Z]] <https://web.archive.org/web/20161125174237/http://abernales.com/nemo17.htm>
]FIGCAPTION]

> National Emergency Memorandum Order No. 17
> WHEREAS, to assure continuous power supply in the coming months, there is a need to adopt energy conservation measures to complement the supply side actions undertaken by the Joint Government and Private Sector Initiatives Task Force under the Four-Day Work Week Program;
>WHEREAS, until such time that the power supply situation has normalized and as continuing efforts to generate more effectively energy conservation awareness among energy users, these energy conservation measures have to be adopted for long range benefit to the country’s economy and people;
> NOW, THEREFORE, I, CORAZON C. AQUINO, President of the Republic of the Philippines, by virtue of the powers vested in me by the Constitution and Republic Act No. 6826, do hereby order:

> SECTION 1.  A Daylight Saving Time (DST) shall, effective May 21, 1990, be adopted by advancing the official clock by one hour in both the public and private sectors.

> Done in the City of Manila this 2nd day of May, in the year of Our Lord, nineteen hundred and ninety.

]FIG]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[64] 
[CITE[Philippines to Adopt Daylight Saving Time to Save Electricity]],
May. 3, 1990 1:24 PM ET,
[TIME[2016-06-22 01:54:35 +09:00]]
<http://www.apnewsarchive.com/1990/Philippines-to-Adopt-Daylight-Saving-Time-to-Save-Electricity/id-6272cbc1160104917d74628051a70453>
]FIGCAPTION]

> The conservation moves are intended to deal with an energy crisis that has led to severe power outages.
> Mrs. Aquino ordered the nation to move its clocks ahead one hour on May 21 for an indefinite period of time. She also ordered strict implementation of a law limiting the use of electricity for advertising billboards.

]FIG]




[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[202] [CITE[NewspaperSG - Digitised Search]]
([TIME[2018-10-06 19:18:37 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Search?ST=1&AT=search&k=saving%20time%20in%20Manila%20MANILA%20City%20Hall%20clock%20was%20moved%20ahead%20by%20one%20hour%20yesterday%20as%20President%20Corazon%20Aquino%20ordered%20the%20government%20and%20private%20offices%20to%20adjust%20to%20the%20nationwide%20daylightsaving%20time%20to%20cope%20with%20a%20severe%20power%20shortage.%20The%20emergency%20measure%20moves%20the%20Philippines%20from%20eight%20hours%20GMT%20to>
]FIGCAPTION]

> The Business Times 22 May 1990  Microfilm Reel NL17018
> saving time in Manila Manila City Hall clock was moved ahead by one hour yesterday as President Corazon aquino ordered the government and private offices to adjust to the nationwide daylightsaving time to cope with a severe power shortage. the emergency measure moves the Philippines from eight hours GMT to

]FIG]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[203] [CITE[NewspaperSG - Digitised Search]]
([TIME[2018-10-06 19:54:40 +09:00]])
<http://eresources.nlb.gov.sg/newspapers/Digitised/Search?ST=1&AT=search&k=daylight%20saving%20time%20throws%20Manila%20into%20chaos%20MANILA%20Many%20Filipinos%20turned%20up%20late%20for%20work%20yesterday%20as%20the%20capital%27s%20public%20ransportation%20system%20failed%20to%20adjust%20to%20the%20first%20day%20of%20daylight%20saving%20time>
]FIGCAPTION]

> The Straits Times 22 May 1990  Microfilm Reel NL17015
> daylight saving time throws Manila into chaos Manila Many Filipinos turned up late for work yesterday as the capital's public ransportation system failed to adjust to the first day of daylight saving time, an aide rn President Cora/on Aquino said. the government received complaints early in the momtag that the

]FIG]




]REFS]

-*-*-



[197]
[[フィリピン共和国]]政府の
[[Energy Conservation Inter-Agency Committee]]
(資源節約省庁委員会)
は、
[[雨季]]の到来のため、
および夜暗くなるのが早いために想定ほど昼間を長く生かせないため、
[[日光節約時間]]を早期終了するよう勧告しました。
[SRC[>>135]]


[71] 
[TIME[[RUBYB[西暦1990年][日本平成2年]]7月20日][1990-07-20]]、
西暦1990年執行令第415号
[DFN[[CITE[LIFTING THE DAYLIGHT SAVING TIME (DST) PROGRAM INSTITUTED UNDER THE NATIONAL EMERGENCY MEMORANDUM ORDER NO. 17, SERIES OF 1990, EFFECTIVE MIDNIGHT OF JULY 28, 1990]]]]
が制定されました。
勧告を受けて、
次のことが定められました。
[SRC[>>135, >>59]]

- [411] 
[[夏時刻]]の終了期日の従前の規定を改め、官民ともに
midnight of July 28, 1990, Saturday 
([TIME[西暦1990年7月28日24時][1990-07-29T00:00+09:00]])
に1時間
12:00 midnight 
から
11:00 p.m.
([TIME[西暦1990年7月28日23時][1990-07-28T23:00+08:00]])
に移行する。
- [412] 
この執行令を2つの
[[national newspapers of general circulation]]
(一般発行の全国紙)
に2日間掲載する。

[413] 
この決定は実施の1週間前で、
新聞掲載も定められていて、
比較的 (比国基準) 余裕を持ったスケジュールといえます。


[175] 
今次の[[夏時刻]]は、
開始当初から国民に大変不評だったようです [SRC[>>192, >>203]]。
予定より切り上げて終了する運びとなったのも、
そうした背景がありそうです。


[414] 
[[timeanddate.com]] は、
[TIME[西暦1990年7月29日0時 (夏時刻)][1990-07-29T00:00+09:00]]
に1時間戻したとしました [SRC[>>58]]。



[REFS[


- [137] [CITE[EXECUTIVE ORDER NO. 415]]
([TIME[2014-01-31 18:01:21 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/downloads/1990/07jul/19900720-EO-0415-CCA.pdf>
-- [135] [CITE@en-US[Executive Order No. 415, s. 1990 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 15:33:49 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/1990/07/20/executive-order-no-415-s-1990/>
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[59] [CITE[E.O. No. 415]],
[TIME[2010-07-06 06:40:12 +09:00]]
<http://www.lawphil.net/executive/execord/eo1990/eo_415_1990.html>
]FIGCAPTION]

> [B[EXECUTIVE ORDER NO. 415	July 20, 1990]]
> 
[BOX(center)[
[B[LIFTING THE DAYLIGHT SAVING TIME (DST) PROGRAM INSTITUTED UNDER THE NATIONAL EMERGENCY MEMORANDUM ORDER NO. 17, SERIES OF 1990, EFFECTIVE MIDNIGHT OF JULY 28, 1990]]
]BOX]
> WHEREAS, under the Guidelines Implementing National Emergency Memorandum Order No. 17, the Daily Saving Time (DST) Program shall be effective until August 31, 1990;
> WHEREAS, in view of the onset of the rainy season and the early nighttime darkness which both cut short the longer daylight hours expected during this time of the year, the Energy Conservation Inter-Agency Committee has recommended the early termination of the Daily Saving Time (DST) Program;
> NOW, THEREFORE, I, CORAZON, C. AQUINO, President of the Philippines, by virtue of the powers vested in me by law, do hereby order:
> Sec. 1.	The Daylight Saving Time (DST) Program instituted under National Emergency Memorandum Order No. 17, Series of 1990, is hereby lifted effective midnight of July 28, 1990, Saturday, by adjusting the official clock one hour earlier, i.e., 12:00 midnight to 11:00 p.m. in both the public and private sectors.
> Sec. 2.	This Executive order shall be published for two (2) days in two national newspapers of general circulation.
> DONE in the City of Manila, this 20th day of July, in the year of Our Lord, nineteen hundred and ninety. 

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[63] [CITE[E.O. No. 418]]
( ([TIME[2010-07-06 06:39:28 +09:00]]))
<http://www.lawphil.net/executive/execord/eo1990/eo_418_1990.html>
]FIGCAPTION]

> DIRECTING THE IMMEDIATE IMPLEMENTATION OF AN ENERGY CONSERVATION PROGRAM

> Sec. 5.	The Energy Conservation Inter-Agency Committee established under Executive Order No. 412 dated July 13, 1990 shall continue to implement energy conservation measures provided under National Emergency Memorandum Order No. 17, S. of 1990, except for the Daylight Saving Time,

> Sec. 12.	This Executive Order shall take effect immediately.
> DONE in the City of Manila, this 13th day of August, nineteen hundred and ninety.

]FIG]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[111] [CITE[再び経済・政治危機の淵に : 1990年のフィリピン]],
[[福島光丘]],
[TIME[1991]],
[TIME[2018-09-22 18:23:03 +09:00]]
<https://ir.ide.go.jp/?action=repository_uri&item_id=38959&file_id=26&file_no=1>
]FIGCAPTION]

PDF 16ページ

> 5月[SNIP[]]3日[SNIP[]]5月21日から8月末まで1時間早める夏時間を実施。

PDF 19ページ

> 7月[SNIP[]]20日 28日深夜に夏時間廃止――EO 第415号

]FIG]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[192] [CITE[湾岸戦争とアキノ政権]],
[TIME[2004]],
[TIME[2018-09-22 20:49:54 +09:00]]

[CITE@ja[亜細亜大学 学術リポジトリ]], [[NetCommons]], [TIME[2021-09-28T08:23:06.000Z]] <https://asia-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=13328&item_no=1&page_id=26&block_id=43>
]FIGCAPTION]

PDF 19ページ

> 90年5月2日付け国家非常事態覚書第17号のエネルギー節約指示があった。[SNIP[]] これによる夏時間制の実施が5月21日から実施された (しかしながら夏時間制は国民に不評で7月28日に廃止された)。

]FIG]

- [95] [[Shanks]] (2003)

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[58] [CITE@en[Time changes in year 1990 for Philippines – Manila]]
( ([TIME[2016-06-22 01:43:45 +09:00]]))
<http://www.timeanddate.com/time/change/philippines/manila?year=1990>
]FIGCAPTION]

> When local standard time was about to reach
> Monday, 21 May 1990, 00:00:00 clocks were turned forward 1 hour to 
> Monday, 21 May 1990, 01:00:00 local daylight time instead
> When local daylight time was about to reach
> Sunday, 29 July 1990, 00:00:00 clocks were turned backward 1 hour to 
> Saturday, 28 July 1990, 23:00:00 local standard time instead

]FIG]

]REFS]

-*-*-

[HISTORY[
[15] [[tzdata]] は、
[[90年代]]に[[夏時刻]]が実施されたとの情報があるものの、
詳細不明だとしました
[SRC[>>7]]。 
[[Web]] 上にも混乱した情報がいくつかありました。
いずれも、
この[TIME[西暦1990年][year:1990]]の[[夏時刻]]を指すと思われます。

[155] 
他の年の[[夏時刻]]は挙げて[TIME[西暦1990年][1990]]を挙げない資料や、
実施されていないと主張する者 [SRC[>>153]] まであるようです。
他の年よりも現在に近いにも関わらず情報が少ないのは不審ですが、
政情不安のため正確な情報があまり残されていないのでしょうか。

[415] 
[[法令]]として明確に残されており、
現地発で[[シンガポール]]や[[日本]]に送られた同時代の記録もありますから、
実施されたことは間違いありません。
]HISTORY]

[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[50] [CITE[Philippine Experiments With Daylight Saving Time | Life So Mundane]],
[TIME[2016-06-21 19:31:40 +09:00]]
<http://www.lifesomundane.net/2011/10/philippine-experiments-with-daylight.html>
(消滅確認 [TIME[2021-09-28T08:34:03.800Z]])
]FIGCAPTION]

> If I am not so sure about DST being implemented during the Marcos era, I am dead certain that it was during the Cory Aquino era. 

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[55] [CITE@en-US[DST Philippines - Tagalog Po!]],
[TIME[2016]],
[TIME[2016-06-22 01:26:37 +09:00]]
<http://tagalogpo.com/filipino-cultural-notes/daylight-savings-time-philippines/>
(消滅確認 [TIME[2021-09-28T08:33:55.00Z]])

[CITE@en-US[DST Philippines - Tagalog Po!]], [TIME[2021-09-28T08:33:26.000Z]], [TIME[2016-08-12T15:10:02.928Z]] <https://web.archive.org/web/20160812150955/http://tagalogpo.com/filipino-cultural-notes/daylight-savings-time-philippines>
]FIGCAPTION]

> Currently the Philippines does not enforce daylight savings time; although in the years 1936-1937,1954, and 1990 daylight savings time was briefly implemented. 

]FIG]




]REFS]

-*-*-

[165] 
[TIME[1996年][year:1996]]、 [[PAGASA]] [[TSU]] は 
[[Luminous Digital Clock]] と [[Global Positioning System]] ([[GPS]])
を導入し、
[TIME[1997年][year:1997]]から[RUBYB[主たる参照時刻系]@en[primary reference timing system]]
として用いられるようになりました [SRC[>>81]]。

-*-*-

[166] 
[TIME[2003年][year:2003]]、
[[PAGASA]] [[TSU]] は
[[PAGASA]] Astronomical Observatory の
Transit Building に移転し、
Rubidium/Global Positioning System Common View (Rb/GPSCV) Time Transfer System
に移行しました。 [SRC[>>81]]

-*-*-

[157] 
[TIME[西暦2006年4月][2006-04]]、
[[フィリピン]]の [[Department of Trade and Industry]] は、
原油価格高騰を受けて[[資源]]節約のため[[夏時刻]]の実施を提案しました [SRC[?]]
が、実施に至りませんでした。
[SEE[ [[第三次石油危機]] ]]

** 標準時励行

[HISTORY[
[156] 
[TIME[西暦2007年][year:2007]]頃の 
[CITE[Wikipedia]] 
は、
[[Davao City]] で[[フィリピン標準時]]より10分進んでいた ([TZ[+08:10]])、
あるいは15分進んでいた ([TZ[+08:15]]) 
としていました。
その後出典不明として削除されました。 [SRC[>>153]]

[416] 
[[ダバオ]]で実際にそのような制度が存在していたのか、
それとも[[標準時]]が十分に徹底されていなかっただけなのか、
または何の根拠もない悪戯なのかも不明です。
[[ダバオ]]の[[経度]]は [LON[125.36.00E]] = [TZ[+08:22]] で、
どちらとも一致しません。
]HISTORY]

-*-*-

[41] 
[[西暦2010年代]]前半、
[[フィリピン共和国]]政府は[[フィリピンの標準時]]の利用と時刻厳守を[[フィリピン]]国民に習慣付ける活動を展開しました。
逆に言えば、それまで統一された[[標準時]]が[[フィリピン]]国内でほとんど実用に供されていない状態でした。


[427] 
[TIME[[RUBYB[西暦2011年][日本平成23年]]][2011]]、
[[フィリピン共和国]]政府の
[[Department of Science and Technology]] (DOST, 科学技術省)
は、
[[Juan Time]]
と称して、
[[PST]]
を利用するよう国民に求めるキャンペーンを展開しました。
[SRC[>>86]]

[428] 
「Juan」は[[フィリピン人]]を表す言葉です。
「Juan Time」
には
「One Time」
のような意味があり、
全国的に
[[PST]]
を用いて同時刻に揃えることを通じて[[フィリピン]]国民としての連帯感を醸成する狙いもありました。
[SRC[>>86]]

;; [429] 
[[Juan Time]] は[[時間通りに行動しないことを自虐的に表現][地方時間]]した言葉でしたが、
その悪習を塗り替える意図があって敢えて使っていたようです。

[432] 
キャンペーンを主導する [[DOST]] に加え、次のパートナーが参加しました。
[SRC[>>86]]

- [433] partner (パートナー):  
Metro Manila Development Authority, 
SM Supermalls, 
Nido Fortified Science Discovery Center, 
Timex, 
Petron, 
Chevrolet, 
Sagitarrius Mining Corporation, 
Team Manila, 
Lamoiyan Corporation, 
PICAR, 
AMA Universities
- [434] media partners (媒体パートナー):
Discovery Channel, 
BusinessWorld,
PTNI
- [435] support (支援):
The JCI Senate Philippines (Project WATCH (We Advocate Time Consciousness & Honesty)
の提案者)


[430] 
[[DOST]]
は、各放送網に対し、
公衆に[[時刻]]を示す時 
[[PST]]
を用いることを推奨しました。
[SRC[>>86]]

[431] 
[[SM Mall of Asia]] の
[[Music Hall]]
に
[[PST]]
を表示する時計の試作品が設置されました。
[TIME[西暦2011年9月30日19時0分][2011-09-30T19:00+08:00]]に公開されました。
[SRC[>>86]]

[436] 
始動式では
Vice President (副大統領)
の
[[Jejomar Binay]]
が基調講演を行いました。
来賓として
DOST Secretary の
[[Mario Montejo]],
PCOO Secretary の
[[Sonny Coloma]], 
[[Bam Aquino]], 
[[Tony Meloto]], 
[[Albert Gamboa]]
らが同席しました。
会場では10時0分から16時0分まで、
展示、
映像上映、
出し物がありました。
musician-educator  の
[[Jim Paredes]]
が進行しました。
[SRC[>>86]]


[REFS[

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[86] [CITE@en[Juan Time to sync time pieces with PST]],
[[Framelia V. Anonas, S&T Media Service, DOST-STII]],
Published: 30 September 2011,
[TIME[2016-09-08 00:00:57 +09:00]],
<http://www.dost.gov.ph/knowledge-resources/news/36-2011-news/253-juan-time-to-sync-time-pieces-with-pst>
(移転確認 [TIME[2021-09-28T12:02:56.700Z]])

[CITE@en[www.dost.gov.ph - Juan Time to sync time pieces with PST]], [[Framelia V. Anonas, S&T Media Service, DOST-STII]], [TIME[2021-09-28T12:02:14.000Z]], [TIME[2021-09-28T12:02:28.908Z]] <https://www.dost.gov.ph/knowledge-resources/news/36-2011-news/253-juan-time-to-sync-time-pieces-with-pst>

]FIGCAPTION]

> To sync all time pieces in the country’s more than 7,100 islands, the Department of Science and Technology with several partners will unveil at 7:00 PM tonight a clock prototype that displays the Philippine Standard Time. Dubbed “Juan Time”, DOST’s campaign aims to promote the nationwide use of the PST (hence “Juan Time”, a word play on “One Time” and “Juan” being the common name for Filipinos) and sync timepieces with the PST.
> “Time is a resource that is very important but often overlooked,” said DOST Secretary Mario G. Montejo. “Other than its social and economic value, time is something that can unite us as Filipinos.”
> “Juan Time reminds Filipinos that keeping to the PST avoids the difficulties of having confusing, unsynchronized time,” Montejo added.
> Established decades ago, the PST is set by DOST’s Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration (PAGASA), the country’s official timekeeper since 1978 as mandated by Section 6 of Batas Pambansa Blg. 8.
> The PST is set via DOST-PAGASA’s timing system that consists of rubidium atomic clock, Global Positioning System receiver, time interval counter, distribution amplifier, and a computer. The system automatically calculates its time difference with every satellite within its antenna’s field of view. The PST is available online at the DOST-PAGASA website (http://www.pagasa.dost.gov.ph).

]FIG]

]REFS]

-*-*-

[419] 
[TIME[[RUBYB[西暦2011年][日本平成23年]]11月3日][2011-11-03]]、
[[フィリピン共和国]]政府教育省は、
[TIME[西暦2011年][2011]]教育省令第86号
[DFN[[CITE[Synchronizing With the Philippine Standard Time]]]]
を制定しました。
次のことが定められました。
[SRC[>>417]]

- [420] 
Department of Education (DepEd, 教育省)
の
Central Office (中央事務局)
から各学校に至るすべてについて、
- [421] 
[[時計]]および[[時刻]]を設定する装置は
[[DOST]] - [[PAGASA]] の
[[PST]]
に一致させること。
-- [423] 
[[精度]]を得るためには指定の[[電話番号]]に連絡すること。
- [422] 
授業や行事の時刻設定は
[[PST]]
に拠ることとし、
時刻通りに開始、終了すること。


[424] 
この指示は、
[[時間通りに行動しないことを自虐的に表現][地方時間]]した
[[Filipino time]]
という語を「時間通り」の意に変えていくための活動の一貫でした
[SRC[>>144]]。


[425] 
[[時刻同期]]の方法として[[電話番号]]が示されました。
この[[電話]]がどのようなものかは不明です。
[[時報]]が流れるのでしょうか。
それともオペレーターが現在時刻を教えてくれるのでしょうか。
いずれにしても、
機械的な[[報時]]機構を整備するという類のものではなく、
[[時計]]の[[時刻]]を (手動で) しっかり管理しましょう、
[[時計]]にちゃんと従いましょう、
といった趣旨のものと読めます。

[426] 
国民に[[時間]]に従うという意識がない場合、
確かに教育から変えていく戦略は正しいでしょうが、
どれだけの成果が得られたのでしょうか。



[REFS[




- [417] [CITE[C:\Users\ccbarit\Documents\Republic of the.tif - DO_s2011_86.pdf]], [TIME[2018-07-26T02:08:30.000Z]], [TIME[2021-09-28T09:59:02.596Z]] <https://www.deped.gov.ph/wp-content/uploads/2011/11/DO_s2011_86.pdf>
-- 
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[418] [CITE@en-US[November 3, 2011 DO 86, s. 2011 – Synchronizing With the [[Philippine Standard Time]] | Department of Education]], [TIME[2021-09-28T09:59:28.000Z]] <https://www.deped.gov.ph/2011/11/03/do-86-s-2011-synchronizing-with-the-philippine-standard-time/>
]FIGCAPTION]

>
[B[November 3, 2011 DO 86, s. 2011 – Synchronizing With the Philippine Standard Time]]
>November 3, 2011
>DO 86, s. 2011
>Synchronizing With the Philippine Standard Time
>
To : Undersecretaries
>Assistant Secretaries
>Bureau Directors
>Directors of Services, Centers, and Heads of Units
>Regional Directors
>Schools Division/City Superintendents
>Heads, Public Elementary Schools
>All Others Concerned
>
1. To synchronize all activities of the Department of Education (DepEd) from the Central Office to the school level, all DepEd Offices are hereby directed to set all clocks inside offices and school properties including time recording devices (also known as bundy clocks, clock card machines, or punch clock) to match the Philippine Standard Time (PST) established by the Department of Science and Technology (DOST) through the Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration (PAGASA). The time in hours, minutes and seconds is displayed in PAGASA’s website: http://www.pagasa.dost.gov.ph. To ensure precision, the offices and schools may contact the telephone no.: (02) 929- 1237.
>
2. It is therefore directed that all schedules (class schedule, meetings, activities, events, etc.) be based on the PST. These schedules must start on time and end on time.
>
3. The PAGASA is mandated by Section 6 of Batas Pambansa Blg. 8 to be the country’s official timekeeper. The PST is set using the DOST-PAGASA’s timing system consisting of a rubidium atomic clock, Global Positioning System receiver, time interval counter, distribution amplifier, and a computer.
>
4. Immediate dissemination of and strict compliance with this Order is directed.
>
Reference: None
>To be indicated in the Perpetual Index under the following subjects:
>BUREAUS AND OFFICES
>POLICY
>OFFICIALS
>SCHOOLS


]FIG]



[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[144] [CITE@en-US[DepEd urges schools to use Philippine Standard Time | Official Gazette of the Republic of the Philippines]] ([TIME[2018-02-15 16:50:51 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/2011/11/11/luistro-urges-schools-to-use-philippine-standard-time/>
(移転確認 [TIME[2021-09-21T09:33:29.300Z]])

[CITE@en-US[DepEd urges schools to use Philippine Standard Time | Official Gazette of the Republic of the Philippines]], [TIME[2021-09-21T09:33:12.000Z]] <https://www.officialgazette.gov.ph/2011/11/11/luistro-urges-schools-to-use-philippine-standard-time/>
]FIGCAPTION]

>[B[A November 11, 2011 press release from the Department of Education]]
>
The Department of Education issued DepEd Order Number 86, series of 2011, “Synchronizing with the Philippine Standard Time,” directing all school officials nationwide to synchronize with the Philippine Standard Time (PST) so that all school-based activities are conducted simultaneously.
]FIG]



]REFS]

-*-*-

[42] 
[TIME[[RUBYB[西暦2013年][日本平成25年]]5月15日][2013-05-15]]、
フィリピン共和国法第10535号
[DFN[[CITE[The Philippine Standard Time (PST) Act of 2013]]]]
が制定されました。
[SRC[>>143]]

[16] 
[TIME[西暦2013年2月4日][2013-02-04]]、
フィリピン共和国議会を法案が通過しました。
[TIME[西暦2013年3月15日][2013-05-15]]、
フィリピン共和国大統領が法律を承認しました。
法律は、
[CITE[Official Gazette]] ([[官報]])
または
[[newspaper of general circulation]] (一般発行の新聞)
2紙への掲載から15日後に[[施行]]されました。
[SRC[>>143]]

;; [438] 実際の発効日は不明。

[439] 
次のことが定められました。 
[SRC[>>143]]

- [440] 
中央政府および地方政府のすべての庁舎は、
official time device (公式な時刻装置) において
[[PST]]
を表示しなければなりません。
-- [441] 
ここで
[[PST]]
は
[[PAGASA]]
から
network time protocol
を通じて提供される
official time (公式時刻)
に従うこととします。
-- [442] 
最低でも月に1度は
[[PAGASA]]
の時刻に[[同期]]しなければなりません。
- [444] 
[[PAGASA]]
の
Time Service Unit
は、
[[DOST]]
と協同で、
国内の
[[PST]]
の監視、維持、[[配布][報時]]を行わなければなりません。
-- [445] 
[[PAGASA]]
は、その実施に必要な[[保時]]系の運用・維持を行わなければなりません。
-- [446] 
[[PAGASA]]
は、
すべての
field station (出張局)
および主要な公共の場所に、
十分大きく目立って表示される[[同期][時刻装置]]された時刻装置を設置・維持するよう、
努力しなければなりません。
- [447] 
National Telecommunications Commission (NTC, 国家電気通信委員会)
は、
遠隔地を含む全国の保時装置の同期のため、
国営及び私営のすべてのテレビ局とラジオ局に参画させなければなりません。
-- [448] 
NTC
は、
injunction (差止命令)
その他強制力のある手続きを含む方法でこの法律への違反を防ぐ権限を持ちます。
-- [449] 
民営テレビ局・ラジオ局の
owner (所有者) は、
放送において時刻装置が
[[PST]]
と同期しなくなった場合、
hearing (聴聞会)
等の手続きを経て
P30,000.00
[[以上]]
P50,000.00
[[以下]]の罰金を課されます。
再犯の場合には、
放送許可を取り消します。
- [450] 
中央政府および地方政府のすべての庁舎は、
公立または私立の学校も含め、
時刻の価値、
互いの時刻を尊重する必要性についての啓蒙活動を継続し、
公式時刻に同期することの重要性を国民に周知します。
-- [451] 
毎年最初の週は
National Time Consciousness Week
(国家時刻意識週)
として祝います。
- [452] 
[[PAGASA]]
は、
[[DOST]],
[[NTC]],
Department of Transportation and Communications (DOTC, 運輸通信省), 
Department of the Interior and Local Government (DILG, 内務地方省),
Department of National Defense (DND, 国防省),
Department of Health (DOH, 厚生省),
Department of Education (DepED, 教育省),
Commission on Higher Education (CHED, 高等教育委員会)
と協同で、
保時装置の較正と同期の実効的な実施およびこの法律の実施のための指針を、
この法律の施行から90日以内に公布します。

[458] 
[TIME[[RUBYB[西暦2013年][日本平成25年]]12月3日][2013-12-03]]、
[[DOST]] は、
西暦2013年行政命令第13号を制定しました。
法律に基づき制定された指針
(Implementing Rules and Regulations, IRR) 
でした。
法律で定められた各施策について、より細かく具体的に定めていました。
IRR
は、
[CITE[Official Gazette]] ([[官報]])
または
[[newspaper of general circulation]] (一般発行の新聞)
2紙への掲載から15日後に[[施行]]されました。
[SRC[>>456]]



;; [443] 
法律のいう
「network time protocol」
が固有名詞 [[NTP]] を指すのか、
一般名詞なのかは不明です。
IRR
には
「Network Time Protocol」
という語の定義があって、固有名詞の方を指していました [SRC[>>456]]。


[453] 
[[PAGASA]]
は既に国家の標準時の保時と配布の業務を担当していましたが、
この法律は更に強く、国内の主要地に[[時計]]を設置して正確な標準時を示すべきことや、
各機関が正確な標準時に同期するための指針の制定を求めています。

[454] 
政府機関・学校に正しい時刻を使うことに加えて、
民営も含むテレビとラジオの放送に罰則付きで正しい時刻の利用を要求しています。
全国の国民に正確な時刻を普及させるために放送が極めて有効な手段となることは明らかです。

[102] 
ところが当時の[[フィリピン共和国]]のテレビ放送は、
[[時刻]]が統一されていない状態 [SRC[>>27]]
がむしろ平常化していたようです。
罰金を定めてまで強制しないことには改善されないと判断されたのでしょう。

;; [455] ちなみにテレビ放送の時刻の不統一は[[タイの標準時]]でも起こっています。

[459] 
IRR は、 
[[PhST]] から5秒[[以下]]のずれは許容されると定めていました。
[SRC[>>456]]

;; [460] [[先進国]]の[[報時]]システムのレベルと比べれば誤差が大きすぎるように思えますが、
それまで分単位でずれていたことを思えば、これでも劇的な改善です (実現できていたなら)。


[43] 
なお、この法律はいかにも[[標準時]]が定められていそうな題名ですが、
[[標準時]]の定義はありません。
法律文中まったく言及されていないのですが、
おそらく西暦1936年の準州法 (>>57) による定めが効力を有したままなのでしょう。
IRR には実施方法がより詳しく規定されており、 [[UTC]] 
に基づく補正などにも言及はあるのですが、 [[UTC]] との[[時差]]など [[PhST]]
自体の定義はやはり (準州法の参照すら) 見当たりません。

[461] 
法律は
[[Philippine Standard Time]]
の略称を
「PST」
としていました。
[SRC[>>437]]
IRR
は
略称を
「PhST」
としていました。
[SRC[>>456]]


[REFS[

- [437] [CITE[20130515-RA-10535-BSA.pdf]], [TIME[2018-07-25T08:37:25.000Z]], [TIME[2021-09-29T05:05:41.323Z]] <https://www.officialgazette.gov.ph/downloads/2013/05may/20130515-RA-10535-BSA.pdf>
-- 
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[143] [CITE@en-US[Republic Act No. 10535 | Official Gazette of the [[Republic of the Philippines]]]] ([TIME[2018-02-15 16:48:34 +09:00]]) <http://www.officialgazette.gov.ph/2013/05/15/republic-act-no-10535/>
]FIGCAPTION]

>
[BOX[
[BOX(center)[
[B[__&&[&&__REPUBLIC ACT NO. 10535__&&]&&__]]
]BOX]

[B[AN ACT TO SET THE PHILIPPINE STANDARD TIME (PST) IN ALL OFFICIAL SOURCES THROUGHOUT THE COUNTRY, TO PROVIDE FUNDS FOR THE INSTALLATION, OPERATION AND MAINTENANCE OF SYNCHRONIZED TIME DEVICES TO BE DISPLAYED IN KEY PUBLIC PLACES AND TO DECLARE THE FIRST WEEK OF EVERY YEAR AS NATIONAL TIME CONSCIOUSNESS WEEK]]

[I[Be it enacted by the Senate and House of Representatives of the Philippines in Congress assembled:]]

SECTION 1. [I[Short Title.]] – This Act shall be known as “The Philippine Standard Time (PST) Act of 2013”.

SEC. 2. [I[Display of the Philippine Standard Time.]] – All national and local government offices shall display the Philippine Standard Time (PST) on their official time devices, including bundy clocks, in accordance with the official time being provided by the Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration (PAGASA) using its network time protocol. All of these offices shall coordinate, at least once a month, with the PAGASA to synchronize their official timepieces and devices.

SEC. 3. [I[Monitoring, Maintenance and Dissemination of the PST.]] – The PAGASA’s Time Service Unit, in coordination with the Department of Science and Technology (DOST), shall be tasked to monitor, maintain and disseminate the PST throughout the country. The PAGASA shall operate and maintain a timekeeping system to perform these functions and shall endeavor to install and maintain sufficiently large and prominently displayed synchronized time devices in all their field stations and in key public places.

SEC. 4. [I[Procurement of Equipment for the Automatic Dissemination of Time.]] – The procurement of equipment necessary for the automatic dissemination of time with global positioning system (GPS) shall be in accordance with the provisions of Republic Act No. 9184 (Government Procurement Reform Act). The DOST shall be the procurement overseer of said equipment.

SEC. 5. [I[General Appropriations.]] – The amount necessary for the implementation of this Act shall be included in the appropriation of the PAGASA under the DOST in the General Appropriations Act. Thereafter, such amount as may be necessary for the upgrading and/or maintenance of the timekeeping system shall be included in the annual budget of the DOST and the PAGASA.

SEC. 6. [I[Role of the National Telecommunications Commission (NTC).]] – The NTC shall require the participation of all government and private television and radio stations in order to ensure the synchronization of timekeeping devices can be undertaken even in the most remote parts of the country.

SEC. 7. [I[Violations.]] – The NTC shall have jurisdiction to enforce obedience to the provisions of this Act by writ of injunction or by other process, mandatory or otherwise, restraining further violations of this Act and enjoining obedience thereto.

Owners of private television and radio stations who shall fail to calibrate and synchronize their time devices with the PST during their broadcast shall, upon hearing and due proceedings, be penalized with a fine of not less than Thirty thousand pesos (P30,000.00) but not more than Fifty thousand pesos (P50,000.00) and in case of second offense, revocation and cancellation of their franchises to operate.

The fine to be collected as penalty for the violation of this Act shall be deposited in the general fund of the National Treasury.

SEC. 8. [I[Information Campaign.]] – All national and local government offices, including all schools, public or private, shall conduct a continuing information campaign about the value of time and the need to respect the time of others, in order that the people may realize the imperative of synchronizing the official time.

SEC. 9. [I[Institutionalization of the “National Time Consciousness Week”.]] – The “National Time Consciousness Week” shall be institutionalized and celebrated every first week of the year.

SEC. 10. [I[Implementing Guidelines.]] – The PAGASA, in coordination with the DOST, the NTC, the Department of Transportation and Communications (DOTC), the Department of the Interior and Local Government (DILG), the Department of National Defense (DND), the Department of Health (DOH), the Department of Education (DepED) and the Commission on Higher Education (CHED), shall promulgate the necessary guidelines for the effective implementation of the calibration and synchronization of the timekeeping devices and implementation of this Act within ninety (90) days from the effectivity of this Act.

SEC. 11. [I[Separability Clause.]] – If any provision of this Act is declared invalid or unconstitutional, the remaining parts or provisions not affected shall remain in full force and effect.

SEC. 12. [I[Repealing Clause.]] – All laws, decrees, executive orders, proclamations, rules and regulations, and issuances, or parts thereof, which are inconsistent with the provisions of this Act are hereby repealed or amended accordingly.

SEC. 13. [I[Effectivity.]] – This Act shall take effect fifteen (15) days after its publication in the Official Gazette or in two (2) newspapers of general circulation.
]BOX]

]FIG]
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[40] [CITE@en-US[Republic Act No. 10535 | Official Gazette of the Republic of the Philippines]],
[TIME[2016-06-15 00:52:58 +09:00]]
<http://www.gov.ph/2013/05/15/republic-act-no-10535/>
(消滅確認 [TIME[2021-09-29T05:05:04.00Z]])
]FIGCAPTION]

> AN ACT TO SET THE PHILIPPINE STANDARD TIME (PST) IN ALL OFFICIAL SOURCES THROUGHOUT THE COUNTRY, TO PROVIDE FUNDS FOR THE INSTALLATION, OPERATION AND MAINTENANCE OF SYNCHRONIZED TIME DEVICES TO BE DISPLAYED IN KEY PUBLIC PLACES AND TO DECLARE THE FIRST WEEK OF EVERY YEAR AS NATIONAL TIME CONSCIOUSNESS WEEK

]FIG]


- [456] [CITE[IMPLEMENTING RULES AND REGULATIONS OF REPUBLIC ACT N0.10535 OTHERWISE KNOWN AS THE PHILIPPINE STANDARD TlME ACT OF 2013.pdf]], [TIME[2017-01-04T12:23:27.000Z]], [TIME[2021-09-29T06:28:50.972Z]] <https://www.dost.gov.ph/phocadownload/Downloads/Resources/IRR/IMPLEMENTING%20RULES%20AND%20REGULATIONS%20OF%20REPUBLIC%20ACT%20N0.10535%20OTHERWISE%20KNOWN%20AS%20THE%20PHILIPPINE%20STANDARD%20TlME%20ACT%20OF%202013.pdf>
-- [457] [CITE@en[www.dost.gov.ph - Implementing Rules and Regulations - IMPLEMENTING RULES AND REGULATIONS OF REPUBLIC ACT N0.10535, OTHERWISE KNOWN AS THE PHILIPPINE STANDARD TlME ACT OF 2013]], [TIME[2021-09-29T06:28:53.000Z]], [TIME[2021-09-29T06:29:22.036Z]] <https://www.dost.gov.ph/knowledge-resources/2014-04-27-01-59-53/implementing-rules-and-regulations/file/302-implementing-rules-and-regulations-of-republic-act-n0-10535-otherwise-known-as-the-philippine-standard-tlme-act-of-2013.html>
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[48] [CITE@en[Implementing Rules and Regulations]],
[TIME[2016-06-22 00:07:07 +09:00]]
<http://www.dost.gov.ph/knowledge-resources/2014-04-27-01-59-53/implementing-rules-and-regulations>
(移転確認 [TIME[2021-09-29T06:29:10.00Z]])
]FIGCAPTION]

> IMPLEMENTING RULES AND REGULATIONS OF REPUBLIC ACT N0.10535, OTHERWISE KNOWN AS THE PHILIPPINE STANDARD TlME ACT OF 2013 HOTDownload
> AN ACT TO SET THE PHILIPPINE STANDARD TIME (PST) IN ALL OFFICIAL SOURCES THROUGHOUT THE COUNTRY, TO PROVIDE FUNDS FOR THE INSTALLATION, OPERATION AND MAINTENANCE OF SYNCHRONIZED TIME DEVICES TO BE DISPLAYED IN KEY PUBLIC PLACES AND TO DECLARE THE FIRST WEEK OF EVERY YEAR AS NATIONAL TIME CONSCIOUSNESS WEEK
> Information
> Created 2014-10-01 Changed 2016-05-05

]FIG]
--
[49] [CITE[Implementing Rules and Regulations of Republic Act No. 10535 "Philippine Standard Time (PhST) Act of 2013"]],
[TIME[2014-01-20 15:50:28 +09:00]]
<http://www.dost.gov.ph/knowledge-resources/2014-04-27-01-59-53/implementing-rules-and-regulations/send/48-irr/249-ra-10535-irr-ao-013-s2013-12032013>
--- 消滅確認 [TIME[2021-09-29T06:31:10.00Z]]


]REFS]

-*-*-

[158]
[TIME[2014年8月][2014-08]]、
[[LPGMA Partylist Representative]] の [[Arnel Ty]] は、
[[Benigno Aquino III]] [[大統領]]に電力危機対策のため
[TIME[2014年11月][2014-11]]-[TIME[2015年1月][2015-01]]と
[TIME[2015年3月][2015-03]]-[TIME[6月][2015-06]]の[[日光節約時]]実施を提言しましたが、
実施に至りませんでした [SRC[>>153, >>51]]。


[REFS[

- [6] [CITE@en[Philippine Standard Time - Wikipedia, the free encyclopedia]]
([TIME[2015-10-20 21:19:23 +09:00]] 版)
<https://en.wikipedia.org/wiki/Philippine_Standard_Time>
-- [153] [CITE@en[Talk:Philippine Standard Time - Wikipedia]] ([TIME[2018-02-01 17:54:24 +09:00]]) <https://en.wikipedia.org/wiki/Talk:Philippine_Standard_Time>
- [25] [CITE@en[Daylight saving time in the Philippines - Wikipedia]] ([TIME[2018-02-11 10:44:42 +09:00]]) <https://en.wikipedia.org/wiki/Daylight_saving_time_in_the_Philippines>





[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[44] [CITE@en[Philippine Standard Time]]
([[Eljhay]]著, [TIME[2016-06-21 23:56:52 +09:00]])
<http://www.pagasa.dost.gov.ph/index.php/astronomy/philippine-standard-time>
(移転確認 [TIME[2021-08-04T10:25:38.900Z]])

[CITE[PAGASA]], [TIME[2021-08-04T10:25:30.000Z]] <http://bagong.pagasa.dost.gov.ph/astronomy#phst>
]FIGCAPTION]

> The Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration (PAGASA) is mandated by law, as the government agency which is tasked to keep and disseminate the Philippine Standard Time (PhST). Section 6 of Batas Pambansa Blg. 8, defining the metric system in the country, states that: "PAGASA shall be responsible in the establishment, maintenance and operation of the National Standard for the second of time".
> Another law is Presidential Decree 1149, assigning PAGASA as the official agency that will handle the dissemination of the Philippine Standard Time (PST). Recently, the Philippine Standard Time Act was created.  Later, its Implementing Rules and Regulations was also created.

]FIG]




[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[218] [CITE@ja[まにら新聞ウェブ The Daily Manila Shimbun Web]]
(2013.6.2 [TIME[2018-10-10 19:19:02 +09:00]])
<http://www.manila-shimbun.com/category/politics/news207821.html>
]FIGCAPTION]

> 政府機関や報道機関などに「フィリピン標準時(PST)」を厳守させる共和国法10535号が1日、発効した。
>  政府機関と地方自治体には、職場に標準時...

]FIG]



[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[82] [CITE@en-US[PAGASA urges schools to follow PHL Standard Time | News | GMA News Online]]
(Published January 6, 2014 7:34pm [TIME[2016-07-28 12:55:47 +09:00]])
<http://www.gmanetwork.com/news/story/342658/news/nation/pagasa-urges-schools-to-follow-phl-standard-time>
]FIGCAPTION]

> Mario Raymundo, chief of the PAGASA's Time Service Unit, appealed to all school administrators to display clocks on their respective campuses displaying the PST, in line with National Time Consciousness Week observed from January 1 to 7.

]FIG]



[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[27] [CITE@ja[フィリピンで やっと フィリピン標準時間が定着か? 2013年6月から : バギオの北ルソン日本人会 JANL]]
([[janlbaguio]] 著, [TIME[2016-04-01 23:27:56 +09:00]] 版)
<http://janl.exblog.jp/17878030>
]FIGCAPTION]

> この記事によりますと、テレビやラジオの事業者がフィリピン標準時をきちんと守らない場合には ペナルティーが科せられることになったとあります。
> この大元の時間管理は PAGASA、日本の気象庁に相当する機関が責任を持つともあります。
> 従来は、テレビなどを見ていても 正確な時刻が分らず、NHKのテレビで時計を合わせていましたが、 今後はテレビやラジオで正確な時刻が知らせられることで、フィリピンの人たちの時計が 同じ時刻を示してくれることを期待したいと思います。

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[77] [CITE@ja[テイクオフ:パーティーで定刻前に来… - NNA ASIA]]
([TIME[2016-07-25 11:29:31 +09:00]])
<http://www.nna.jp/articles/show/20140116php001A>
]FIGCAPTION]

> フィリピン人と待ち合わせる時は、約束の時間を1時間早めに設定しておいた方がいいともいわれる。昨年5月には、国民の時間厳守を奨励するフィリピン標準時法(共和国法第10535号)が成立しているのだが、認知度は低いようだ。

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[51] [CITE[PNoy urged to declare use of daylight saving time | Headlines, News, The Philippine Star | philstar.com]]
( ([TIME[2016-06-22 01:11:14 +09:00]]))
<http://www.philstar.com/headlines/2014/08/05/1354152/pnoy-urged-declare-use-daylight-saving-time>
]FIGCAPTION]

> MANILA, Philippines - A House leader has called on Malacañang to declare the use of daylight-saving time (DST) starting November this year to January 2015, and then from March to June next year, to prepare the country for a looming power crisis.
> In House Resolution 1334, Deputy Minority Leader and LPG-MA Rep. Arnel Ty urged the Aquino administration to proclaim the observance of DST over the seven-month period “in order to significantly conserve energy."
> He said a 1936 law, Commonwealth Act No. 91', authorizes the President of the Philippines to proclaim the resort to DST, “when the public interest so requires,” for a cumulative period not exceeding seven months each year.
> DST was last proclaimed during the Ramos administration, when the country was reeling from a crippling power crisis.

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[53] [CITE@en-US[DOE: Daylight saving time no solution to power crisis | Money | GMA News Online]] (August 8, 2014 11:30pm, [TIME[2016-06-22 01:21:52 +09:00]]) <http://www.gmanetwork.com/news/story/374059/money/economy/doe-daylight-saving-time-no-solution-to-power-crisis>
]FIGCAPTION]

>The Department of Energy has dismissed Congress' suggestion to use daylight saving time to help address a looming power crisis next year, a report on GMA's “State of the Nation” program said Friday.
>
The suggestion was made by LPG Marketers' Association party-list Representative Arnel Ty who said adapting the system could help the country conserve energy.
]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[76] [CITE@en-US[DOST encourages public to sync clocks to Philippine Standard Time | SciTech | GMA News Online]]
(Published January 4, 2016 8:25pm [TIME[2016-07-07 20:47:03 +09:00]])
<http://www.gmanetwork.com/news/story/549972/scitech/science/dost-encourages-public-to-sync-clocks-to-philippine-standard-time>
]FIGCAPTION]

> There's a running theory that we'd all be on time if traffic in Metro Manila weren't so bad, but while concerned government agencies are trying to solve that problem, the Department of Science and Technology (DOST) wants the public to at least be synchronized.
> The DOST is once again leading the observance of the National Time Consciousness Week (NTCW), which starts on January 4th and ends on the 8th.
> NTCW was initiated last year and in the spirit of the campaign to instill more discipline, the public is enjoined to synchronize their watches with the official Philippine Standard Time (PhST).
> PhST is provided by the PAG-ASA and via Republic Act 10535 or The Philippine Standard Time Act of 2013, local government offices as well as broadcasting companies are required to follow "Juan Time."
> - See more at: http://www.gmanetwork.com/news/story/549972/scitech/science/dost-encourages-public-to-sync-clocks-to-philippine-standard-time#sthash.z3a2IMJI.dpuf

]FIG]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[52] [CITE@en[For First Time Ever, Philippines Will Observe Daylight Saving Time |]]
( ([TIME[2016-06-22 01:15:44 +09:00]]))
<https://adobochronicles.com/2016/03/12/for-first-time-ever-philippines-will-observe-daylight-saving-time/>
]FIGCAPTION]

> MANILA, Philippines (The Adobo Chronicles, Manila Bureau) – Starting at 2 o’clock a.m. Sunday (Monday, Philippine time), Americans, except those in Arizona and Hawaii,  will set their clocks forward by one hour as part of Daylight Saving Time (DST).  In the Philippines, Filipinos will advance their clocks by two hours.
> For the first time in the history of the Philippines, this tropical country in Asia is implementing DST, but unlike its U.S. counterpart, it is a two-hour adjustment.

> However, Philippine DST has nothing to do with energy-saving.  It is a national scheme to encourage and ensure that Filipinos arrive at their appointments, school or work ON TIME — in fact two hours early.
> You see, the Philippines is known for “Filipino time,” a standard in which people arriving late for appointments is expected, much less tolerated.  Even their country’s flag carrier, Philippine Air Lines, or PAL, is often referred to as “Plane Always Late.”
> With the new Philippine DST, many employers will be very pleased that at last, their workers will arrive on time — assuming the LRT and MRT (light railway) trains run on schedule.
> “By the time DST is set back to regular or standard time in the fall, Filipinos will already have been used to being on time or early,” President NoyNoy Aquino told reporters today.

]FIG]

;; [177] サイト紹介 [SRC[>>54]] にある通り嘘ネタニュースサイト。
[SEE[ 他国類似例は[[夏時刻ジョーク]] ]]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[54] [CITE@en[About Us |]]
( ([TIME[2016-06-22 01:25:16 +09:00]]))
<https://adobochronicles.com/about/>
]FIGCAPTION]

> THE ADOBO CHRONICLES  is your source of up-to-date, unbelievable news. Everything you read on this site is based on fact, except for the lies.

]FIG]

[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[81] [CITE@en-US[PAGASA Time Service - Tagalog Po!]]
([TIME[2016-07-28 12:53:09 +09:00]])
<http://tagalogpo.com/filipino-cultural-notes/pagasa-time-service/>
]FIGCAPTION]

> The Time Service Division was established as one of the major units in the then Weather Bureau sometime in 1949. Its master clock was a U. Nardin Marine Chronometer, with pendulum regulator, which was utilized as a dispatch clock. A short synchrome ensemble replaced the marine chronometer in 1951 and a quartz crystal clock improved the system in 1965.
> Since then, there was no major improvement that had been done with the system, except for the acquisition of a Digitizing Oscilloscope.  In 1988, the Time Service Division was downgraded to the Time Service Unit (TSU), together with the reorganization of the PAGASA.  In 1996, the TSU acquired a Luminous Digital Clock and a Global Positioning System (GPS), which were installed in 1997, as its primary reference timing system.
> In 2003, TSU was transferred to the newly renovated Transit Building of the PAGASA Astronomical Observatory, equipped with the new timing equipment, known as the Rubidium/Global Positioning System Common View (Rb/GPSCV) Time Transfer System.  The detailed characteristics, components and utilization of the Rb/GPSCV are given in a succeeding section.

]FIG]

]REFS]

[241] [CITE[PAGASA]], [TIME[2021-08-04T10:21:45.000Z]] <http://bagong.pagasa.dost.gov.ph/astronomy>

* 新南群島

[78] [[フィリピン共和国]]は[[新南群島]]の領有権を主張し、一部を[[実効支配]]しています。
[[フィリピン共和国]]の[[法令]]上および実際上、
[[フィリピンの標準時]]が実施されていると思われます。
[SEE[ [[東南アジアの標準時]] ]]

* 北ボルネオ

[79] 
[[フィリピン共和国]]は、
歴史的に関わりのある[[北ボルネオ]]の[[領有権]]を主張していたことがありました。
([[実効支配]]はしていません。)
[SEE[ [[マレーシアの標準時]] ]]

* 関連

[65] 現在の[[フィリピンの標準時]] [TZ[+08:00]] は、
[[中国大陸の標準時]]、[[マレーシアの標準時]]・[[シンガポールの標準時]]、
[[台湾の標準時]]、[[インドネシアの標準時]]の1つなどと同じものです。

[80] かつて[[フィリピン]]と同じく[[スペイン領東インド]]に属していた各地域については、
[[南洋群島の標準時]]・[[グアムの標準時]]、[[台湾の標準時]]、
[[インドネシアの標準時]]を参照。

[167] [[Juan Time]] や [DFN[Filipino time]] [SRC[>>144]]
は慢性的に[[時間]]に遅れることを自虐的に、
あるいは軽蔑的に指す言葉としても[[フィリピン]]で用いられています。
[SEE[ [[地方時間]] ]]

* メモ



- [382] [CITE[NLP Digital Collection]], [TIME[2021-05-10T16:53:16.000Z]], [TIME[2021-09-15T07:11:40.207Z]] <http://nlpdl.nlp.gov.ph/CF05/1901/datejpg.htm>
-- 「Calendario Filipino 1901」