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[1]
[TIME[平成30(2018)年][year:2018]][[夏]]、
[[森喜朗]]、[[遠藤利明]]らが[[日本]]で[[夏時刻]]を導入することを企て、
政財界はもちろん国民全体を巻き込んだ大きな騒動となりました。
記録的な猛暑だった[[平成最後の夏]]の長く暑苦しい事件でした。
[SEE[ 日本の近現代時刻制度については[[日本の標準時]] ]]
[SEE[ 以前の夏時刻実施については[[昭和のサンマータイム]] ]]
[SEE[ これ以前の再実施の議論については[[日本の標準時]] ]]
* 嵐の前の静けさ
[402]
[[東日本大震災]]のあと、しばらく[[夏時刻]]の本格的な提案はみられなくなりました。
[[夏時刻]]推進派はすっかり力を失ったかのようにみえました。
[SEE[ [[日本標準時改正案]] ]]
* まえぶれ
[955]
[TIME[2014年10月24日][2014-10-24]]の[[報道]]によると、
[[東京五輪]]の[[組織委員会]]会長の[[森喜朗]] ([[森元首相]]) は、
講演において、
[[東京五輪]]の暑さ対策のため[[サマータイム]]を導入するべきとの提案を受けたこと、
[TIME[同年][year:2014]][[夏]]に[[日本政府]]の[[首相]]の[[安倍晋三]]に
2時間の[[サマータイム]] [TZ[+11:00]] を実施することを提案したこと、
検討するが[[役人]]が反対することが想定されると[[安倍首相]]が返答したことを紹介し、
[[サマータイム]]の検討を進めることを示しました [SRC[>>954]]。
元々の提案者が誰だったかは明かされていません。
;; [383] [[東京都知事]]の[[舛添要一]]の証言 >>382
[24]
[[日本政府]]の[[内閣官房副長官]]だった[[加藤勝信]]
([TIME[平成24(2012)年12月26日][2012-12-26]]-[TIME[平成27(2015)年10月][2015-10]])
によると、
[[ゆう活]]の議論の中で、
[[東京五輪]]のために[[夏時刻]]を実施するべきとの提案も受けましたが、
[[沖縄]]で朝まだ暗い中で登校しなければならないなど不都合があり、
[[ゆう活]]を推進することとなりました。
[SRC[>>645]]
[145]
その後[TIME[2016年][year:2016]]、
[[森喜朗]]や[[組織委員会]]が[[サマータイム]]実施を検討していることが伝えられました。
[23]
[TIME[平成28(2016)年9月29日][2016-09-29]]、
[[日本政府]]の[[文部科学省]]で開催された[[東京オリンピック・パラリンピック調整会議]]で、
[[日本政府]]や[[東京都]]の関係者も参加した中で、
東京五輪組織委員会は[[夏時刻]] (や[[祝日]]化 [SEE[ [[日本の祝日]] ]])
を検討する必要があると主張しました。
[SRC[>>830]]
[21]
[TIME[平成29(2017)年1月4日][2017-02-04]]、
[[森元]]は、
[TIME[当年][year:2017]]内に[[夏時刻]]制度実施を決めなければ間に合わないと述べました
[SRC[>>958]]。
[693]
[TIME[6日][2017-01-06]]、
[[日本政府]]の[[国務大臣 (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)]]
の[[丸川珠代]] ([[自民党]]の[[参議院議員]])
は、
[[記者会見]]で、
森元が[[暑さ対策]]を一度も議論していないと述べたことについて、
[[日本政府]]は会議で検討を進めており、
懸念があるなら指摘するよう求めました [SRC[>>691]]。
丸川は森元が[[サマータイム]]を持ち出したことにも言及しましたが、
暑さ対策を政府が検討していると述べるに留め、
政府あるいは個人としての賛否は明かしませんでした。
当該会議の公開情報 [SRC[>>692]]
には[[サマータイム]]への言及は一切見当たりません。
[[日本政府]]は暑さ対策の手段としての[[サマータイム]]を検討する価値すら認めていなかったのでしょう。
[11]
当時は [[Twitter]] や[[掲示板]]などでまま話題となりましたが、
報道はいずれも単発のもので本格的な動きにつながらなかったため、
社会的な問題とされるには至りませんでした。
おそらく元より関心の強めの人達の意見に偏ってはいたのでしょうが、
賛否両論、やや反対多めのように見受けられました。
反対理由は[[東京五輪]]目的や[[森元]]への反発、
労働強化や「夕方の余暇活用」への疑問、過去の失敗経験、
システム改修など、
賛成理由は欧米での自身の経験といった感じだったようです。
[SRC[>>956, >>951, >>20]]
[694]
この年頭の[[森元]]の発言を最後に、
[[夏時刻]]に関する報道は消えました。
効果は薄い、あるいは実現性は低いと判断されたのでしょうか。
[9]
[[東京五輪]]前に[[夏時刻]]を導入したととして、
それをその後も継続実施するつもりであるかどうかの言及も確認できません。
あくまで[[東京五輪]]の便宜という観点でしか検討されていなかったと思われます。
[959]
[[東京五輪]]目的の[[夏時刻]]の実施の提案は、
この時点では従来の資源節約目的の[[夏時刻]]実施の主張とはまったく異なるもので、
かつての推進派の人々はあまり関わっていなかったと見られます。
かつての[[夏時刻]]推進派中心人物の1人、
[[中上英俊]]はこの時期に[[東京五輪]]のために[[夏時刻]]を導入することを提案しており
[SRC[>>1085]]、[[森元]]らの主張と似ていないこともありませんが、
はっきりとした関係性は確認できません。
その他の人物もかかわりは表に出てきていません。
[SEE[ [[日本標準時改正案]] ]]
[13]
この時期にも[[夏時刻]]が[[国会]]で取り上げられたことはありましたが、
政府の関心は[[ゆう活]]であって、
[[夏時刻制度]]には慎重な姿勢を示していました
[SRC[>>646, >>645]]。
[REFS[
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[957] [CITE@ja[森氏、五輪サマータイム提案に首相「なるほど」 : 東京五輪 : 読売詳報_緊急特集グループ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)]] (2014年10月24日 [TIME[2017-12-25 23:00:26 +09:00]]) <http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000299/20141024-OYT1T50118.html>
(消滅確認 [TIME[2019-08-15T01:21:12.00Z]])
[CITE@ja[森氏、五輪サマータイム提案に首相「なるほど」 : [[東京五輪]] : 読売詳報_緊急特集グループ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)]] ([TIME[2019-08-15 10:20:40 +09:00]]) <https://web.archive.org/web/20150414223219/http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000299/20141024-OYT1T50118.html>
]FIGCAPTION]
>2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の森喜朗元首相は24日、東京都内で開かれた読売国際経済懇話会(YIES)で講演し、暑さ対策として安倍首相に対し、サマータイム(夏時間)の導入を提案したことを明らかにした。
> 森氏が「(夏の)マラソンは倒れる人がいるのではないか。2時間ほどサマータイムをやったらどうか」と提案したのに対し、首相は「なるほど、考えてみる」と応じた。ただ、首相は経済産業省など省庁がサマータイム導入に慎重だとの考えも示したという。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[954] [CITE@ja[森元首相 「五輪にあわせサマータイムを」 NHKニュース]] (10月24日 16時17分 [TIME[2017-12-25 22:49:02 +09:00]]) <https://web.archive.org/web/20141024075152/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141024/k10015671161000.html>
]FIGCAPTION]
> 森元総理大臣は「オリンピックなどの在り方を巡って、いろいろ提案を受けているが、その中に夏に生活時間を早めるサマータイムを導入してはどうかという案があった。導入すれば確かにマラソンも簡単になる」と指摘しました。
> そのうえで、森氏は「安倍総理大臣にこの夏会ったときに『思い切って2時間ぐらいのサマータイムをやったらどうか』と提案した。安倍総理大臣は『なるほど考えてみよう。しかし、役所に言うと反対するんだよな』と言っていた。反対もあるだろうが、庶民の気持ちを大事に、できるかぎりやってみることも大事だ」と述べ、サマータイムの導入を検討すべきだという考えを示しました。
]FIG]
- [956] [CITE@ja[議論:「オリンピックに向けてサマータイムの導入を検討…」賛成or反対?]] (2014年10月29日 12:37 [TIME[2017-12-25 22:51:40 +09:00]]) <http://blogos.com/discussion/2014-10-29/summertime/>
- [951] [CITE[「サマータイム、東京オリンピックで導入を」森喜朗元首相の発言に「サービス残業増える」など反対意見続出]] (2014年10月25日 00時36分 JST | 更新 2015年02月21日 23時23分 JST [TIME[2017-12-12 08:17:13 +09:00]]) <http://www.huffingtonpost.jp/2014/10/24/summer-time-tokyo-olympic-2020_n_6045438.html>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[646] [CITE@ja[第189回国会 経済産業委員会 第26号(平成27年7月3日(金曜日))]] ([TIME[2017-08-09 09:09:06 +09:00]] 版) <http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009818920150703026.htm>
(移転確認 [TIME[2019-08-15T01:33:28.500Z]])
[CITE@ja[第189回国会 経済産業委員会 第26号(平成27年7月3日(金曜日))]] ([TIME[2019-05-21 09:30:21 +09:00]]) <http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigirokua.nsf/html/kaigirokua/009818920150703026.htm>
]FIGCAPTION]
>
○渡辺(周)委員
[SNIP[]]
ゆう活
[SNIP[]]
> もう時間もなんですから伺いますけれども、これは、将来サマータイム制を導入するということをやはり将来的には考えていくのかどうなのか。つまり、民間も一緒になってやらなければ意味がないわけです。その効果たるや、やってみたら実はそれなりの成果が出ていたということを、やはり理屈が立ってやるのかどうか。やらなきゃいけないと思うんですけれども、そこはどうなんですか。
> 何か、パフォーマンス的にことし二カ月だけやってみました、だけれども、やはりなかなかうまくいきませんでした、来年以降は白紙ですというんじゃなくて、やるなら、それなりの覚悟を持ってやるべきだと思いますけれども、どうなんですか、そこは、その心構えというのは。
> 逆に、サマータイム制をかつて導入しようとした経産省にも伺いたいんですが、いかがですか。
>
○宮沢国務大臣 私は、留学と勤務でアメリカに結構長くおりまして、サマータイムというのは実は大変いい制度だと。仕事が終わった後、日が長いですから、ゴルフですらできるようなところがありまして、いい制度だと思っております。
> 一方で、サマータイムにつきましては、戦後すぐに導入されて、そのときに労働強化につながったというような経験があって、その後、なかなかサマータイムといったものが政策の俎上にはのってきていないというのが今の状況でございます。
> したがって、今回のゆう活、おっしゃるように、例えば国会との関係等々、難しい話はいろいろありますけれども、やはり早く帰るということを大臣以下率先してやって、その時間を、飲む時間がふえるのか、体を鍛える時間になるのか、家族の団らんになるのか、それぞれいろいろあると思いますけれども、一夏やってみて、その結果をいろいろ分析するということはまず大事だと思っておりますが、一方で、それがサマータイムに関連しているものだとは考えておりません。
;; [[渡辺周]]: [[民主党]]の[[衆議院議員]]。
;; [[宮沢洋一]]: [[経済産業大臣]]。[[自民党]]。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[507] [CITE@ja[脱“社員一律”でメリット増す サマータイム成功企業の工夫 | [[日刊ゲンダイ]]DIGITAL]]
(2016年8月24日 [TIME[2016-08-24 21:12:12 +09:00]])
<http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/188325>
]FIGCAPTION]
> 2020年の東京オリンピックで、暑さ対策からサマータイムを導入しようという議論がある。大会期間中の7月24日~8月9日(パラリンピックは8月25日~9月6日)は連日の猛暑が予想されるため、選手の負担を考え、時計を2時間早めようという動きだ。
]FIG]
[NOTE[
[17] [[夏時刻制度]]への言及はこの冒頭の段落だけで、残りは[[夏季業務時間制度]]の実情を伝える記事。
ただしまとめの
>
確かに、すべての企業が一斉にサマータイムにしてしまうと、通勤ラッシュはそのままだし、居酒屋に行っても混雑してしまって元のもくあみだ。何事も一律というのはうまくいかないものだ。
... は[[夏季業務時間制度]]
(やそれと(意図的に?)混同されて[[夏時刻制度]])
のメリットとして主張されることがある時差出勤効果を否定する重大な指摘。
]NOTE]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[527] [CITE@ja[東京五輪組織委・森喜朗会長 暑さ対策でサマータイム導入提案 祝日変更も - 産経ニュース]]
( ([[SANKEI DIGITAL INC.]]著, [TIME[2016-09-27 00:53:12 +09:00]]))
<http://www.sankei.com/politics/news/160927/plt1609270013-n1.html>
]FIGCAPTION]
> 2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の森喜朗元首相が26日夜、BS日テレ番組に出演し、東京五輪が7月24日~8月9日に開催されることを踏まえた暑さ対策として、時計の針を一定時間進めるサマータイム(夏時間)導入を提案した。
> 森氏は「個人的な考え」と前置きした上で、「2時間早めれば(屋外競技の開始時間が)午前7時が5時になるので、朝の涼しいうちに終わる」とサマータイム導入の利点を述べ、検討を急ぐべきだとの考えを示した。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[528] [CITE[五輪競技会場の見直し 森会長「極めて難しい」 | NHKニュース]]
([[日本放送協会]]著, [TIME[2016-09-29 12:52:06 +09:00]])
<http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160929/k10010710851000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001>
(消滅確認 [TIME[2019-08-15T01:51:04.000Z]])
[CITE[五輪競技会場の見直し 森会長「極めて難しい」 | NHKニュース]] ([[日本放送協会]]著, [TIME[2019-08-15 10:50:44 +09:00]]) <https://web.archive.org/web/20161004104216/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160929/k10010710851000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001>
]FIGCAPTION]
> このほか会議では、マラソンやトライアスロンなど公道を使う競技について交通への影響を最小限に抑えるために大会期間中の平日を休日とするような法整備やサマータイムの導入について今後、検討していくことが確認されたということです。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[529] [CITE@ja[特別立法で平日を休日に=サマータイムも検討-五輪調整会議:時事ドットコム]]
([TIME[2016-09-29 22:02:36 +09:00]])
<http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092900054&g=pol>
(消滅確認 [TIME[2019-08-15T01:52:31.500Z]])
[CITE@ja[特別立法で平日を休日に=サマータイムも検討-五輪調整会議:時事ドットコム]] ([TIME[2019-08-15 10:52:16 +09:00]]) <https://web.archive.org/web/20160929144117/http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092900054&g=pol>
]FIGCAPTION]
> 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会や東京都などによる調整会議が29日午前、文部科学省で開かれた。一般道路を活用して競技を行う平日を特別立法で休日にしたり、暑さ対策としてサマータイム(夏時間)を導入したりすることについて検討する方針を決めた。
[SNIP[]]
>(2016/09/29-12:08)
]FIG]
- [20] [CITE[[[森元首相]]「東京五輪の為にサマータイム導入しろ、朝5時からな」]]
2016/09/27(火) 14:13:12.39
([TIME[2019-08-06 03:09:22 +09:00]])
<http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news/1474953192/>
-- [530] [CITE[森元首相「東京五輪の為にサマータイム導入しろ、朝5時からな」 - [[政経ch]]]]
[TIME[2016/09/28/ (水)][2016-09-28]]
([TIME[2016-09-29 22:01:27 +09:00]])
<http://fxya.blog129.fc2.com/blog-entry-30646.html>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[830] [CITE@ja[東京オリンピック・パラリンピック調整会議|東京都]]
(平成28(2016)年9月30日更新 [[東京都]]著, [TIME[2016-10-04 17:00:38 +09:00]])
<http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/katsudo/2016/09/29_01.html>
]FIGCAPTION]
> 平成28(2016)年9月29日(木曜)、東京2020大会の関係組織の代表者が集まる東京オリンピック・パラリンピック調整会議が文部科学省で開催され、小池知事が出席しました。
> [SNIP[]]
> 会議では、組織委員会から今後の課題となる、路上競技の問題、輸送問題、仮設会場の問題について説明がありました。特に、トライアスロンや自転車のタイムトライアルなどは、一部の日程で平日開催が予定されているため、交通規制の観点から、休日化やサマータイムの導入、ルートの変更など、さまざまな検討が必要であるとされました。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[143] [CITE@ja[インタビュー&トーク - 「東京五輪を機にサマータイムを」、“夏時間オタク”の投資運用会社社長:ITpro]]
( ([[ITpro]]著, [TIME[2016-12-01 13:15:48 +09:00]]))
<http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/14/262522/112800292/?rt=nocnt>
]FIGCAPTION]
> 2020年に開催予定の東京オリンピック・パラリンピック競技大会。関係組織の代表者が集まる調整会議の場で、サマータイム(夏時間)の導入が検討されている(東京都の関連ページ)。日照時間が長い時期に1~2時間、時刻を進めるサマータイムの導入は、IT関係者にも大きく影響する。実際に導入された場合、どのような効果が期待されるのか。自称“サマータイムオタク”の、投資運用会社ディメンショナル・ジャパン・リミテッドのジョン・アール・アルカイヤCEO(最高経営責任者)に聞いた。
> [SNIP[]]
> サマータイムの導入は、日本経済の目を覚まさせる「ウエイクアップコール」だと思っています。輸出額を伸ばすことも重要ですが、内需の拡大はさらに重要です。内需拡大のためには、一部の国民に関係があるような政策では効果が小さい。その点、サマータイムの導入は全国民が関係します。ここがポイントです。景気の「気」は気分の「気」です。国民全員が「変わった」と感じることができれば、景気は浮揚するはずです。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[958] [CITE@ja[東京五輪の聖火リレー 森会長、被災地を「丹念に回ってあげたい」― スポニチ Sponichi Annex スポーツ]]
(2017年1月4日 21:14
[[株式会社スポーツニッポン新聞社マルチメディア事業本部]]著, [TIME[2017-12-25 23:04:06 +09:00]]) <https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/01/04/kiji/20170104s00048000262000c.html>
]FIGCAPTION]
> 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は4日、
[SNIP[]]
暑さ対策としてサマータイムを導入する構想については法整備が必要で「ことし中に手を打たないといけない」と述べた。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[691] [CITE[東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部]], [TIME[2017-09-08 15:14:40 +09:00]] <https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/statement/2017/0106speech.html>
]FIGCACPTION]
>平成29年1月6日
[SNIP[]]
>
(記 者)
> 埼玉のゴルフ会場についてですけれども、年明けに組織委の森会長が、「交通面や暑さ対策などに課題が多く、組織内で一度も議論されていない」として、課題の洗い出しを指示したという報道があります。森会長は問題解決が難しい場合、千葉県などへの変更検討にも言及しているようですが、そのことについて大臣としてどのようにお考えでしょうか。
>(大 臣)
> [SNIP[]] あと、サマータイムや暑さ対策のことなのですが、暑さ対策については政府として、暑さ対策に係る関係府省庁等連絡会議において議論を進めてきておりまして、中間取りまとめも行ったところですし、対策は着実に進めているという認識を持っています。ですので、もし具体的なご懸念があって、それに私どもが応え切っていないのかどうかということがきちんと議論されていないのであれば、それはまずわれわれの議論をよく見ていただいた上で、改めて「これが問題なのだ」というご指摘をうかがえればと思っているので、忌憚なく意見交換をさせていただければという思いでおります。
;; [[丸川珠代]] ([[自民党]]の[[参議院議員]])
]FIG]
;; [692]
言及されている会議は
[CITE@ja[東京2020に向けたアスリート・観客の暑さ対策に係る関係府省庁等連絡会議]], [TIME[2019-07-23 14:51:55 +09:00]] <https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/atusataisaku/index.html>。
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[1085] [CITE[「時間を考える」…東京五輪に向けて夏時間制度の検討を]]
([[中上英俊]], [CITE[月刊「省エネルギー」]] Vol. 69 No.2 2017, [TIME[2017-02-17 18:40:42 +09:00]]) <http://www.jyuri.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/53adb738ef5dd53fca7cd593455290ac.pdf>
]FIGCAPTION]
>
[SNIP[]]
より東側の経度に標準時を合わせるということは一時間時制が早められており,いわゆる夏時間制度を恒常的に導入しているようなものだろう。その韓国で,オリンピックが開催された折,夏時間が採用されたことがある。なんでもそのきっかけはオリンピックの放送時間帯をより欧米の生活時間帯に近づけることが目的だったと聞いたことがある。わが国より西に位置した韓国で一時間の時間繰り上げは標準時間帯が東経150度,すなわち北海道の東まで移動することなったわけであるから,生活感覚としては随分ずれがあったのではないかと思われる。
[SNIP[]]
>
8月上旬で見ると,日の出が5時前,日の入りが18時半ころとなっている。これを一時間早めて夏時間とした場合はそれぞれ一時間繰り上がって日の出がおおむね6時,日の入りが19時半頃となる。ご存知のように日の出前30分くらいから明るくなり,日の入り後30分くらいで暗くなるので5時半,20時でも明るさは感じられる。ここで唐突にこの話を持ち出したのは,来るべき東京オリンピックに向けて思い切ってこの制度を導入してみてはどうだろうかという問題提起である。ただでさえ蒸し暑くて耐えられない我が国の真夏の時期に,世界からアスリートをお迎えし,炎天下で競技を行っていただくのに,せめて1°Cでも2°Cでも低い朝夕の気温の下でできないだろうかというのが私の提案である。
>私がこの夏時間について取り組むことになって23年になろうとしている。当初の目的は省エネルギー,地球温暖化対策への社会制度面からの可能性調査についてであった。今でもその有効性は決して変わらないと思う。
]FIG]
- [446] [CITE@ja[[[藤原かずえ]]さんのツイート: "実は私、2011年に「サマータイム」のアイデアを蓮舫大臣にパクられたことがあります(笑)。もちろんパクっていただいて全然結構だったのですが、数値の裏付けなしに使われたので途端に攻撃の対象になり理性的議論はそこで終了でした(笑)。 https://t.co/XsD9RQa445"]],
午後9:07 · 2017年2月16日 ([TIME[2019-10-11 15:50:39 +09:00]]) <https://twitter.com/kazue_fgeewara/status/832199800393117696>
- [447] [CITE@ja[[[藤原かずえ]]さんのツイート: "サマータイムは、社会システムさえ一旦構築すれば、ピークロードの長時間運用とミドル&ベースロードの設備量&燃料の低減が可能であり、企業の生産性UPを期待できます。それと、気分だけは「毎日がプレミアムフライデー」となるはずです(笑) https://t.co/KgU7XKtPXW"]],
午後9:10 · 2017年2月16日 ([TIME[2019-10-11 16:06:39 +09:00]]) <https://twitter.com/kazue_fgeewara/status/832200462891773956>
- [432] [CITE@ja[夏野 剛 Takeshi Natsunoさんの[[ツイート]]: "この季節になると強く思うのだが、なぜサマータイム導入に強く反対する人が多いのだろう。4時過ぎから明るくて19時には暗くなるより、5時過ぎまでは暗くて20時くらいまで明るい方がいいに決まってると思うのだけど。一年に時計の針を2回いじる変化さえ嫌がるのか。"]],
午前6:36 · 2017年6月5日 ([TIME[2019-10-11 10:11:17 +09:00]]) <https://twitter.com/tnatsu/status/871480684740698112>
;; >>1930
- [599] [CITE@ja[夏時間が死を招く? 日本導入の影響は… | 眠りを知れば人生危うからず | 内村直尚 | [[毎日新聞]]「医療プレミア」]],
[[内村直尚]],
2017年8月3日,
[TIME[2019-11-14 18:23:01 +09:00]] <https://mainichi.jp/premier/health/articles/20170802/med/00m/010/003000c>
--
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[2175] [CITE@ja[「サマータイムは死を招く?」睡眠専門家の憂い | 眠りを知れば人生危うからず | 内村直尚 | 毎日新聞「医療プレミア」]]
(2018年9月20日 内村直尚 / 久留米大学教授 [TIME[2018-09-20 23:22:18 +09:00]])
<https://mainichi.jp/premier/health/articles/20180919/med/00m/010/013000c>
]FIGCAPTION]
> 日本での議論の一助になればと考え、睡眠研究の第一人者である内村直尚・久留米大教授が執筆し、2017年8月3日に掲載したサマータイムに関する記事を一部追記して再掲します。
]FIG]
]REFS]
[29]
[TIME[平成30(2018)年][year:2018]]の
[TIME[2月22日][2018-02-22]]と
[TIME[4月17日][2018-04-17]]、
[[自民党]]の[[衆議院議員]]の[[中村裕之]]は、
[[衆議院]]で[[夏時刻制度]]の導入を検討するよう[[日本政府]]に求めました
[SRC[>>645, >>27]]。
その主張は、
2月の質問では[[東京五輪]]に絡めているものの、
主として資源節約に有益であり、
世界各国で導入されているから[[日本]]でも導入するべきというもので、
まるで10年前
([SEE[ [[日本標準時改正案]] ]])
にタイムスリップしたかのような内容でした。
;; [30]
[[OECD]]
の
「三十五カ国中三十一カ国で導入をされているということで、日本と韓国とロシアと、あと一カ国だけが導入をしていないという状況ですので、ある意味、先進国で、特に高緯度の国については、ほとんどの国で導入をされている」
[SRC[>>645]]
と主張しており、
かつて[[夏時刻]]推進派が同様に主張したときにはまだ[[夏時刻]]を実施していた[[ロシア]]
(高緯度の国!) が廃止し、
実施[[面積]]でみれば[[夏時刻]]はかなり縮小していたのですが、
そのことには触れていません。
「世界の先進国ではサマータイムの導入は常識となっている」
[SRC[>>27]]
などと本気で信じていたのでしょうか。
この時「世界の先進国」である[[欧州][欧州夏時刻廃止]]や[[北米][北米夏時刻廃止運動]]では既に[[夏時刻]]廃止が現実性を帯びてきており、
[[ロシア]]の廃止はその先駆けでした。
(「日本だけが後れをとっている」 [SRC[>>25]]
と主張しているので本気だったのかもしれません。)
[31]
[[日本政府]]はあくまで[[ゆう活]]推進であって、
[[夏時刻制度]]は考えていないことを繰り返し表明しました
[SRC[>>645, >>27]]。
[[日本政府]]が[[夏時刻制度]]担当機関を置いていないことを中村は批判しましたが、
[[日本政府]]の姿勢は変わりませんでした。
[38]
[[日本政府]]の[[金融庁]]は大手金融機関にヒアリングしました
(時期は明言されていないものの、文脈からおそらくこの質問の直前)。
金融機関はシステムの対応が焦点になるものの、
検討が十分ではないため確かなことは答えられない、
としました。
しかし海外拠点では適切に対処できているのであるから、
十分な準備時間があれば対応可能なのではないか、
と楽観的な見通しも表明しました。
[SRC[>>645]]
;;
[40]
慎重な検討が必要である、という文脈の中ではありますが、
楽観が過ぎるようにも思われます。
一部の海外支店の業務に支障がないというのと、
国内の全システムと全営業拠点を対応させなければならないというのは大違いでしょう。
可能か不可能かでいえば可能というような返答で、
それにどれだけの費用が必要か、
十分な準備とはどの程度の期間なのか、
といった具体的なことはまったくわからない回答ですが、
要約すれば「基本的には対応はできる」
となってしまう、
うかつな発言にみえます。
[32]
中村は当初2時間の[[夏時刻]] [TZ[+11:00]] を想定していたようですが
[SRC[>>645]]、
[[沖縄]]の登校時刻が[[日の出]]前になることを指摘されたためか、
その後1時間の[[夏時刻]] [TZ[+10:00]]
に主張を変えたようです [SRC[>>27]]。
中村は更に加えて登校時間などは学校ごとに変えれば済む問題だと主張しましたが [SRC[>>27]]、
それならば[[時計]]を変えない[[夏季業務時間制度]]や[[日本政府]]の[[ゆう活]]で各組織、
各個人が時間を調整すれば良いのであって、
繰り返し指摘されてきた[[夏時刻制度]]推進派の主張の根本的矛盾を再現したのでした。
(しかも過去に失敗しています。 [SEE[ [[内台時差撤廃]]、[[昭和のサマータイム]] ]])
[33]
中村は[TIME[2012年][year:2012]]から[[衆議院議員]]を務めており、
過去の[[国会議員]]らによる[[夏時刻]]運動の時代にはまだ[[国会議員]]ではありませんでした。
この時中村が[[夏時刻]]を話題に取り上げた理由は不明で、
かつての推進派の議員や民間の推進派、
あるいは[[東京五輪]]関係者とのつながりは見つかっていません。
以前は[[北海道議会議員]]で、
(いくつかある議題の1つに)
[[北海道サマータイム]]が取り上げられた会に参加したことはあるようですが、
積極的に活動していたかは不明です。
しかし[[北海道サマータイム]]関係者とある程度のつながりはあるのでしょうし、
その経験から[[夏時刻制度]]を有益と思ったのでしょう。
;; [36]
中村は後に自民党の[[夏時刻]]の研究会にも参加しました。
[37]
[[立憲民主党]]の[[衆議院議員]]の[[生方幸夫]]は、
中村の提案に賛意を示しました [SRC[>>27]]。
生方は過去の[[夏時刻]]推進派によるアンケートでも賛成を表明していました。
[SEE[ [[サマータイム議連]] ]]
-*-*-
[278]
[TIME[平成30年5月][2018-05]]、
[[日本標準時]]の改正
([[通年夏時刻]]化)
を提案する意見が複数発表されました。
しかし話題にもなりませんでした。
[SEE[ [[日本標準時改正案]] ]]
[REFS[
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[645] [CITE@ja[第193回国会 [[予算委員会]]第一分科会 第1号(平成29年2月22日(水曜日))]] ([TIME[2017-08-09 09:09:06 +09:00]] 版) <http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/003119320170222001.htm>
]FIGCAPTION]
>
○中村(裕)分科員
[SNIP[]]
> 例えば、現在、政府が進めている、ゆう活を社会全体に広げるような取り組みが必要だと思っているんです。そうすることによって、会社と自宅の往復ばかりの生活をしているような方が、ゆう活のような活動をすることによって、さまざまな第三者が勤務実態というものに気づくチャンスが生まれるということだと思うんですね。それが、社会全体での、ある意味の監視機能というかチェック機能につながるというふうに考えております。
> そうした社会変革をもたらすための一つのツールとして、サマータイムの導入というのが私は有効だと思っているわけです。
> そこで、整理の意味で、フレックスタイム制度とサマータイム、それぞれの定義について確認をさせていただきたいと思います。
[SNIP[]]
>
○吉田政府参考人 サマータイムについてお答え申し上げます。
> サマータイムとは、太陽の出ている時間帯を有効利用するという目的で、一日の日照時間が長い期間、例えば四月から十月において、国内の、あるいは地域の標準時刻を、例えば一時間程度進めるという仕組みであるというふうに承知しております。
> 以上です。
>
○中村(裕)分科員 今それぞれ答弁があったように、全く違う概念でありまして、ゆう活ですとか、プレミアムフライデーも今週から始まるようですけれども、そうしたものがフレックスタイムを活用した一つの取り組みだというふうに思いますけれども、サマータイムとなると国単位というようなことが中心になろうと思います。
> サマータイムは、欧米では広く導入されているというふうに承知をしておりますが、OECDの三十五カ国でいうと実施状況がどうなっているか、お伺いしたいと思います。
>
○吉田政府参考人 お答え申し上げます。
> 政府として、あるいは行政として正式に調査した直近のデータはないんですけれども、内閣官房として我々が種々状況を把握しているところによりますと、三十五カ国中三十一カ国で実施されているというふうに承知しております。
>
○中村(裕)分科員 そうなんですね。三十五カ国中三十一カ国で導入をされているということで、日本と韓国とロシアと、あと一カ国だけが導入をしていないという状況ですので、ある意味、先進国で、特に高緯度の国については、ほとんどの国で導入をされているわけであります。
> こうしたサマータイムについて、我が国では導入をされていないというところでありますけれども、政府はどのようにこの制度を評価しているのか、お伺いしたいと思います。
>
○吉田政府参考人 一般論になりますけれども、サマータイムというのは、年間の日照時間の変化の大きい高緯度の諸国で主として実施されているというふうに承知しております。
> ただ、一方、我が国は、当然のことながら、北海道から沖縄まで東西南北で広がっておりますので、例えば、九州あるいは沖縄の方では日の出の時刻がどうしても遅いということがございます。このような地理的条件等を考慮すると、サマータイム制度については、やはりこの辺が重要になってくるのではないかというふうに考えております。すなわち、地理的条件を考慮しながら、もし実施するしないについて検討する場合には、その要素が非常に重要になってくるのではないかというふうに認識しております。
>
○中村(裕)分科員 南北に長い、その地理的な要素ということですけれども、日の出が遅くても暖かいよねというのもあると思うんです。
> ただ、我が国においても、過去にはサマータイムの導入について検討した経過もあろうと思うんですが、その検討はどのような状況だったのか、確認をさせていただきたいと思います。
>
○吉田政府参考人 先ほどの若干繰り返しになりますけれども、やはり地理的な条件というものが非常に大きな要素となっております。
> したがって、実施するというふうな方向での検討というのは確かにあったというふうには認識しておりますけれども、まず現実的に何を一番最初にできるかということで種々検討した結果、現在、明るい時間の活用ということで、ゆう活を国民運動として平成二十七年から展開しているというような状況でございます。
>
○中村(裕)分科員 過去に、CO2削減ですとか省エネとか、そういう観点からもサマータイムの導入について検討されたというふうに私も認識をしておりますが、そのときに、始業時間が一時間早くなって終業時間も一時間早くなるというわけですけれども、現実には終業時間が変わらなければ、労働強化、勤務時間が長時間化することにつながるんじゃないかという大きな懸念もあったというふうに承知をしております。
> しかし、働き方改革を進めることによって、こうした懸念は、私は払拭できるんだろうというふうに思うんですね。そういう働き方改革を進めている今だからこそ、数年後のサマータイムの導入というのが非常に効果的だというふうに考えるわけであります。
> 例えば二時間標準時間を前倒ししたときに、今、午後七時に帰宅をしている人が、現実には二時間早まりますから今の時間の午後五時に帰宅をできるということは、相当余暇を楽しむというか、夕方の時間を有効に活用するという動きにつながるわけであります。
> 例えば、友達と一緒にテニスに行く約束をする、しかし、その約束が仕事の都合でできなくなれば、お断りの電話をすると、あんたの会社はまだそんなことをしているのかいということになるでしょうし、スポーツクラブの予約をして、やはり行けなくなった、また仕事が延びましたとなると、ここの会社はよくないねというようなことにつながっていくということが、社会全体での労働時間のチェックにつながっていくというふうに私は思っています。そういう意味では、フレックスタイムではチェックがきかないわけですから、サマータイムの導入が有効だ、そういう趣旨の提案でございます。
> しかし、仮にサマータイムを我が国が導入するとしても、例えば金融機関のシステムですとか、そうしたところが対応できなければこれは無理な話なんですが、そういったシステムの対応というのは可能なのかどうか、金融庁の方に確認したいと思います。
>
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。
> 日本におけるサマータイム制の導入につきまして、大手の金融機関にヒアリングしたところでございますけれども、システム対応の可否が大きな論点になるという、委員御指摘のとおりでございますけれども、現時点では、日本全体として対応の検討が行われているわけではございませんので、その影響範囲が必ずしも定かではないということから、対応ができるかどうかについては今時点で確たることを申し上げることはできないというのが大手の金融機関の見解でございます。
> 他方、大手金融機関は海外に拠点をたくさん持っておりまして、そういうところでは既にサマータイムが導入されておりまして、そこでは特に支障なく適切に対応しているものと承知しております。
> したがいまして、十分な周知、準備期間が得られれば、仮に日本でサマータイム制が導入されるということになった場合においては、基本的には対応はできるのではないかと考えております。
> いずれにしても、日本全体としてサマータイム制の導入が検討されるということになった場合には、我々といたしましては、導入に当たっての課題等について業界と議論を深めてまいりたいというふうに考えてございます。
>
○中村(裕)分科員 準備時間があれば対応可能だと。特に、そうですよね、グローバル企業ですから、海外では対応しているということはそのとおりだと思います。
> 今回、この予算委員会分科会で質問するに当たって、サマータイムの導入を提案したいと思っておりました。サマータイムについて質問したいということを申し上げましたら、今、政府内でサマータイムについて担当している部署はどこにもないということでございます。
> これは、私、意外でしたし、しかし、私は、働き方改革を進める中で、このサマータイムの導入は、今、企業や観光庁が個々に取り組んでいるゆう活、夕方の時間を有効に活用して豊かな人生を送るという趣旨を国民全体に広げることができる非常に有効なツールであると思っているんです。この検討さえも始められないということなんですよ、担当する部署がないんですから。それではやはり非常に問題があるというか、私は、ぜひこの検討は進めるべきだというふうに今思っているんです。
> 特に、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックが開催をされるわけですけれども、そのときには世界じゅうからお客様も訪れますし、その方々が日の長い時間帯を有効に活用していただけるということにもつながります。活動の豊富さや消費の拡大にももちろんつながりますし、心配しているマラソンの開催時刻にもいい影響を与えられると思うんですね、余り気温が上がらないうちにマラソン競技を始めて、大体ゴールも余り気温が上がらないうちに終えることができるですとか。
> もちろん、省エネやエコという観点からも、二〇二〇年にはぜひこのサマータイムを導入すべく政府としても検討すべきというふうに私は思っているところでありますけれども、政府の考え方についてお伺いしたいと思います。
>
○吉田政府参考人 先ほどの繰り返しになって恐縮ですけれども、やはり日本という地理的な条件を考慮させていただきながら、どういうふうなことができるかということ、あるいは、検討している担当の部署がないという先生の御指摘も踏まえて、夏というのは日照時間が非常に長いということもあり、二〇二〇年に向けてどのようなことができるか、ゆう活の充実も含めて検討してまいりたいと思います。
>
○中村(裕)分科員 加藤大臣、大変議論を聞いていただきましてありがとうございます。
> もし加藤大臣の方で、働き方改革を進める上で、私は企業内だけの取り組みでは不十分だと思っているんです。やはり社会全体がチェックし合えて、なおかつ個人個人が豊かな生活を、金銭的ももちろんですけれども、生活スタイルとしても豊かな生活ができるような社会の変革が必要だと思っていまして、それには非常にサマータイムというのは有効な手段だというふうに思っています。
[SNIP[]]
>
○加藤国務大臣 実は、私、官房副長官のころ、ゆう活を議論させていただきました。そのときに、やはり、今委員御指摘のオリンピック、特に、ちょうど日本のすごく暑い時期であります、そういうときにサマータイムを導入することによって、もう少し早朝の、それほど暑くないときから競技が開催できるのではないか、そんなような声も聞かせていただきました。
> ただ、今、政府側から説明を申し上げましたように、やはり、例えば沖縄を考えたときに、サマータイムを導入すると暗い時期から学校に行かなきゃいけないとか、そういったようなこともあるので、それよりは、まずはゆう活をやっていくべきか。
> そして、もう一つは、委員御指摘のように、フレックスタイムもそうでありますけれども、やはり豊かに生きていく。人生をどう、働くことだけではなくて、より自分の趣味や生きがいに合った形で使っていくのか、そういったことを問い直す機会という意味においても考えていくべきであろう、それは全くそのとおりだと思っております。
> したがって、サマータイムという形がそのままかどうかは別として、委員御指摘のように、より国民一人一人がその人生を、あるいは一日一日をいかに有意義に過ごしていくためには、どういう仕組みやどういう形の啓発も含めてやっていくべきなのか、また、特に、先ほどありましたオリンピックというものもあります、そういったものに対してどう対応すべきなのか、個々具体的な御指摘をいただきました。
> したがって、サマータイムとして議論するかというのは直ちにお答えできるわけじゃありませんけれども、今おっしゃられた視点に沿っては、政府においてしっかりと、例えばオリンピックでいえば丸川大臣のところも含めて、また、働き方ということにつながれば私のところを含めて、議論をしていくべきそうした課題だろう、こういうふうに思います。
;;
[[中村裕之]]: [[自民党]]の[[衆議院議員]] ([[北海道]]選出)。
;;
[[加藤勝信]]: [[働き方改革]]担当[[国務大臣]]。[[自民党]]。
;;
[[吉田幸三]]: [[内閣官房]]内閣参事官。
;;
[[栗田照久]]: [[金融庁]]総務企画局参事官。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[27] [CITE[[[衆議院]]会議録情報 第196回国会 環境委員会 第5号]] ([TIME[2018-05-03 01:00:04 +09:00]]) <http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/196/0017/19604170017005c.html>
]FIGCAPTION]
>
○中村(裕)委員
[SNIP[]]
> その徹底した省エネルギーを推進するのであれば、我が国が第一に取り組まなければならない政策としては、サマータイムを導入することであろうと思います。
> 世界の先進国ではサマータイムの導入は常識となっていると思いますけれども、OECD加盟国におけるサマータイムの導入状況について伺いたいと思います。
>○森下政府参考人 お答えいたします。
> 公表情報を確認をいたしましたところ、現在、OECD加盟国三十五カ国中三十一カ国がサマータイムを採用しているものと承知をしてございます。
> ○中村(裕)委員 三十五カ国中三十一カ国で導入されている。アイスランドなどの、白夜のような、夏場の日の長いところは必要がないわけでありますから、導入していない国というのはごく限られているわけであります。
> サマータイムは、兵庫県の明石市の標準時を一時間ないし二時間進めることで、明るい時間帯、涼しい時間帯を有効に活用する取組であります。我が国でもサマータイムの導入を検討したことがあるということは承知をしておりますけれども、どのような検討がなされてきたのか、お伺いしたいと思います。
>○森下政府参考人 お答え申し上げます。
> まず、サマータイム導入に関する我が国での近年の議論でございますけれども、平成十年から十一年にかけまして、有識者や経済界、労働界などの関係者から成る地球環境と夏時間を考える国民会議、これが開催をされ、検討されたことがございます。
> この会議の取りまとめを受けまして、法制化についても検討がなされましたけれども、サマータイムの社会的評価が分かれる状況にありまして、協議がまとまらず、法制化に至らなかったというふうに承知をしてございます。
> その後、平成十九年十二月に開かれました中央環境審議会及び産業構造審議会の合同会合におきまして、京都議定書の目標達成計画に盛り込まれました対策、施策の進捗状況の評価、見直しがなされた際に、サマータイムについても議論がなされたことがございます。
> その審議会における議論でございますけれども、サマータイム導入により、省エネ、それからCO2の削減につながる、夕方の時間帯の有効活用につながるというメリットがある一方で、コンピュータープログラムの変更、航空、鉄道等のダイヤ変更、信号機の調整等の手間、コストが大きい、残業時間の増加につながる可能性がある、九州、沖縄などでは日の出が遅いなどの懸念があるという点も指摘をされてございます。
>○中村(裕)委員 十年ほど前に検討され、メリット、デメリットが整理をされたということであります。
> その検討の際に、我が国が導入した場合に、省エネ効果も試算をされているのではないかと思いますけれども、どのような数字であったのか、お伺いしたいと思います。
>○森下政府参考人 お答えいたします。
> 先ほど、地球環境と夏時間を考える国民会議が平成十一年の五月に発表した報告書によりますと、サマータイムの導入によりまして、原油換算で約五十万キロリットルの省エネ効果があると試算をされてございます。
> これは、四月から十月までの間、標準時を一時間進めるという設定でございまして、その場合、家庭用照明や業務用の冷房等の節約によりまして、原油換算にして約八十六・八万キロリットルの省エネ効果が得られ、他方で、余暇需要の拡大等によりまして約三十九・一万キロリットルほどのエネルギー需要の増加が見込まれるということで、差引き約五十万キロリットルの省エネ効果という試算結果となってございます。
> ちなみに、我が国の地球温暖化対策計画や長期エネルギー見通しにおきまして、二〇三〇年度に約五千三十万キロリットルの省エネを実現するとの目安を掲げておりますので、このサマータイムの省エネ効果と試算されました五十万キロリットルは、その約一%に相当するということになります。
> また、サマータイムには、こうした省エネ効果も含めて、国民生活や経済活動にさまざまな影響を及ぼすものと受けとめてもございます。
>○中村(裕)委員 プラスマイナスをそれぞれ見ると五十万キロリットルということですけれども、私の手元には、平成十九年の中央環境審議会に提出された民間委員の資料があります。これの試算では、九十一万キロリットルの省エネ効果があるということが示されていまして、これはどのぐらいの数字かというと、全国のパチンコ業界が使用するエネルギーの八五%という数字です。確かに、目標の一%というと小さいように思うかもしれませんが、確実に効果が上がる政策だというふうに思っております。
> こうした試算を見ても、大臣所信で表明された、我が国が脱炭素化を牽引するという決意であれば、世界の先進国で常識となっているサマータイムを日本でも取り入れるべきであります。
> 確かに、先ほど、沖縄の方で日の出が遅いというお話がありましたけれども、小学校の登校ですとかそうしたことが懸念されると思うんですが、例えば、本日の那覇市の日の出時刻は六時五分、十月三十一日、一番遅いときでも六時三十七分という日の出の時間であります。一時間時計を早めることが私は許容される範囲だというふうに思っております。
> また、文部科学省に確認をさせていただきましたところ、小学校の始業時間は設置者がそれぞれ決めることができるということでありますので、こうした日の出の時間、南北に長い日本列島の特性の中で、学校の始業時間ですとか、そうした意味での日の出の時間の差というのは、私はいかようにも対応できる内容ではないかと思っております。
> また、システムの改修について言及がありましたけれども、既に我が国のグローバル企業は世界の各システムともつながっており、航空でも金融でも投資でもそうでしょうけれども、全て世界のシステムとつながっていて、各国のサマータイムの切りかえに対応している状況であります。我が国の企業もグローバルなネットワークでグローバルなお仕事をしているわけですから、このシステムの切りかえが障害になるとは私は思えないわけであります。
> そうした観点でいうと、やはり長時間労働につながるのではないかという懸念が最も強かったのではないかというふうに私は感じています。
> そうした中で、今、働き方改革を進めようとしていて、そうしたことがこの長時間労働の懸念の払拭につながるのであれば、これはぜひサマータイムを我が国で再度検討していく必要があるのではないかと私は思っています。
> 環境問題のエキスパートでもあります中川大臣、ぜひそうしたことを検討していただきたいと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。
>○中川国務大臣 サマータイムにはさまざまな課題がございまして、もちろんメリットもあるわけでございますけれども、現時点で、国民の総意として、サマータイムを導入するという議論にはなっていないというふうに認識しております。
> 現在、中央省庁では、平成二十七年度から、七月、八月をワークライフバランス推進強化月間と定めまして、勤務開始と終了の定時をともに一時間早める、ゆう活を展開しているところでございます。
> ゆう活のコンセプトは、仕事を早く終えることにより生まれる夕方の時間で生活を豊かにするということでございまして、サマータイムにより期待できる日中時間の有効活用について、できるところから始める取組でございます。
> また、民間企業におきましても、ゆう活の取組は徐々に浸透してきておりまして、厚生労働省が平成二十七年に行ったアンケート調査によりますと、回答を得た企業の半数以上が、始業、終業時間の前倒し、終業後の労働時間を始業前へシフトさせる働きかけ等を実施しているとのことでございます。
> 政府としては、ゆう活をまずやっていくということであり、その上で、サマータイムの導入につきましては、さまざまな課題があり、国民的合意を得なければならない問題であろうというふうに考えております。
>○中村(裕)委員 ありがとうございます。
> 先ほど御紹介した平成十九年の民間調査機関の資料によりますと、二〇〇七年の当時ですけれども、サマータイム制度の導入について、国民の、国民って、調査範囲にもよりますけれども、五七%が賛成、二九%が反対、そういう調査結果も審議会の方に提出をされているところであります。
> ゆう活等で夕方以降の退社後の時間の有効活用を図るという取組も進められているわけですけれども、これが、役所だけじゃなくて、大手民間企業だけじゃなくて、中小企業や、例えばインバウンドで来るお客様の活動にもつながっていきますので、そうした意味では、ゆう活の今の取組状況、一生懸命されている取組状況と、このサマータイム導入のインパクトの違いというのは、明らかに大幅な違いがあると私は思っています。
> 政府の中ではサマータイム制度を検討する機関が今置かれていないわけでありまして、国としての検討が一時今フリーズされているというのは私も存じています。しかし、パリ協定のもと、環境先進国として我が国が省エネに取り組んでいく上で、世界の先進国各国が取り組んでいるこのサマータイムを日本としてもできるだけ早く検討して、例えば、四月から十月までの七カ月、一時間前倒しをするというだけで、パチンコ屋さんが使うエネルギーの分が丸々に近いぐらい省エネされるということは私は大きい話だと思っていますし、まさに、仕事が終わってからの活動が活発になる。
> このことは、例えば、職場と家庭の行ったり来たりだけをしているという、電通の女性のような、そういう生活スタイルを変える、社会の変革につながって、職場と家庭以外の外部の人と接する機会がふえることによって、精神的なストレスの解消ですとか、また、周辺の目がその方の会社の労働時間の様子に少しでも触れるようなことになって、私は、社会変革が起こり、また、そうした過労死などの予防にもつながるというふうにも思っていて、大きなメリットがあると思っています。
> しかし、一番これを進めていただけるのが中川環境大臣だと私は勝手に思っていますので、ぜひ大臣、これから検討していただけるようにお願いを申し上げたいと思います。
[SNIP[]]
>
○中村(裕)委員 [SNIP[]]
> その意味では、中川大臣、くどいようですけれども、サマータイムは、私、こだわりがありまして、今本当に政府にそういった検討をする機関もないということ自体が、私、いかがなものかと思っていますので、ぜひ、閣僚間でもそうした議論をしていただける場をつくっていただいて、我が国のサマータイムについてこれからもお力添えをいただくことをお願いしたいと思います。
[SNIP[]]
>
○生方委員
[SNIP[]]
> 私も、今、中村委員がおっしゃったように、サマータイムは賛成でございます。夏の朝四時ごろ明るいのは本当に無駄だなというふうに思いますので、これはヨーロッパでもアメリカでも取り入れられているので、何とか日本でも本当に、せめて検討する機関をちゃんとつくっていただきたいなと。
[SNIP[]]
;;
[[中川雅治]]: [[環境大臣]]。[[自民党]]。
;;
[[生方幸夫]]: [[立憲民主党]]の[[衆議院議員]]。
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[25] [CITE@ja[[[サマータイム]] | 中村裕之オフィシャルWEBサイト]] ([TIME[2019-08-15 11:53:41 +09:00]]) <https://www.hiro-nakamura.jp/?tag=%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0>
]FIGCAPTION]
>サマータイムはOECD35カ国のうち31カ国が実施しており、日本だけが後れをとっている。国民生活への影響は軽微で効果は明らかだ。質問したことにより賛同の声も複数あり、今後も連携して働きかけを行っていくことを確認した。
]FIG]
]REFS]
[80]
[TIME[平成30(2018)年6月20日][2018-06-30]]、
[[国民の祝日]]のうち3つを[[東京五輪]]の年に限り、
[[東京五輪]]会期中に移動させるとの[[法律]]が成立しました。
[[東京五輪組織委員会]]が[[夏時刻制度]]と共に提案していたもので、
[[夏時刻制度]]に触れられなくなった後も[[国会議員]]間の調整が進められていました。
[[五輪]]というほとんどの国民には関係しない1イベントのためだけに、
[[国民の祝日]]の趣旨を無視して1年限りで強引に移動させる、
問題の多い政策といえますが、
ほとんど話題ともされないまま法制化されてしまいました。
[SEE[ [[日本の祝日]] ]]
[[祝日]]の変更は[[日時制度]]の中でも最も影響の軽微な部類とはいえ、
無理が通れば道理が引っ込むという言葉そのままであって、
この調子で[[夏時刻制度]]でも何でも実現できると思ってしまったとしても不思議ではありません。
-*-*-
[367]
[TIME[7月7日][2018-07-07]]、
[[自民党]]の[[衆議院議員]]の[[柴山昌彦]]は、
[CITE[Twitter]]
で[[地球温暖化]]対策のための[[夏時刻制度]]を提案しました。 [SRC[>>366]]
[369]
[TIME[7月25日][2018-07-25]]、
超党派の[[衆議院議員]]100名以上が参加したという
[[「平成のうちに」衆議院改革実現会議]]の
[CITE[提言]]
が公表されました [SRC[>>364]]。
列挙された提案の1つとして、
「議員立法は党議拘束をなくすべき。平成のうちに閣法で実施することは難しいが、議員立法で選択的夫婦別姓制度やサマータイム法案、代理出産などを議論できるようになる。」
がありました。
これが誰の意見かは明記されていませんが、
[[河野太郎]]は以前から同趣旨の発言を繰り返しており (>>1172)、
この会議にも関わっていました [SRC[>>1168]]。
長年話題になりながら国会に至っていない懸案の代表例として[[夏時刻制度]]が取り上げられたものと思われ、
特に[[夏時刻制度]]を推進する意図はないとみられます。
ただしこの会議には[[柴山昌彦]]が主要メンバーである幹事長代行として関わっており、
わざわざ河野の記事を引いて労をねぎらっている [SRC[>>371]]
ことが注目されます。
[376]
柴山は [CITE[Twitter]]
での提案から
1ヶ月後に[[夏時刻制度]]導入問題が生じると、
この提案を引いて意味深なツイートをしました。 [SRC[>>370]]
その後何度か言及したものの [SRC[>>372, >>373]]、
欧州事情が報じられ形勢が悪化し [SRC[>>374]]
てから触れなくなったようです。
[375]
柴山は、
[TIME[2004年11月][2004-11]]のアンケートに
「どちらかといえば賛成」し、
[TIME[2008年11月][2008-11]]のアンケートで
「サマータイム制すら導入できない」[[日本]]を批判し、
[TIME[2011年][year:2011]]にも実施を提案していた筋金入りの[[夏時刻制度]]賛成派でした。
[SEE[ [[日本標準時改正案]]、[[サマータイム議連]] ]]
[REFS[
- [366] [CITE@ja[[[柴山昌彦]]さんのツイート: "ブログにも書かせていただいたが、本当に環境問題、温暖化対策を真剣に進めないといけない。再エネ・省エネもそうだが、働き方改革が進む今、サマータイムも検討してよいのでは?"]],
午後0:35 · 2018年7月7日 ([TIME[2019-09-12 14:36:10 +09:00]]) <https://twitter.com/shiba_masa/status/1015439033680330752>
;; [368] ブログで書いたというのは環境問題についての記事。
[[夏時刻制度]]には言及なし。
- [364] [CITE[提言]],
[[「平成のうちに」衆議院改革実現会議]],
平成30年7月 [25日?]
([TIME[2018-08-19 20:23:28 +09:00]])
<https://fumiaki-kobayashi.jp/wp-content/uploads/20180717%E3%80%90%E5%B9%B3%E6%88%90%E3%80%91%E7%94%B3%E5%85%A5%E3%82%8C%E8%B3%87%E6%96%99.pdf#page=5>
- [370] [CITE@ja[[[柴山昌彦]]さんのツイート: "7月7日12時35分にこの欄で訴えた事項が回り始めたかも…"]],
午後0:30 · 2018年8月3日
([TIME[2019-09-12 14:59:59 +09:00]]) <https://twitter.com/shiba_masa/status/1025222264277499905>
- [371] [CITE@ja[[[柴山昌彦]]さんのツイート: "チャーターメンバーとしてご尽力→党議拘束を緩和して議論しよう | 国会改革 | [[河野太郎]] | 毎日新聞「政治プレミア」 https://t.co/o11VUFrvTN"]],
午後0:35 · 2018年8月3日 ([TIME[2019-09-12 14:55:52 +09:00]]) <https://twitter.com/shiba_masa/status/1025223554852253696>
- [372] [CITE@ja[[[柴山昌彦]]さんのツイート: "よく歌わせていただきます。RT @Cst3q2: …決まれば、柴山議員は ミスター・サマータイム🌞 となりますね⌛️"]],
午後8:06 · 2018年8月5日 ([TIME[2019-09-12 15:04:23 +09:00]]) <https://twitter.com/shiba_masa/status/1026061794714898432>
- [373] [CITE@ja[[[柴山昌彦]]さんのツイート: "党でしっかり検討すればよいと思います。→首相、サマータイム導入を検討 自民へ指示、業界聴取も | 2018/8/7 - 共同通信 https://t.co/9rj5i8Ah1D"]],
午後1:20 · 2018年8月7日 ([TIME[2019-09-12 15:06:29 +09:00]]) <https://twitter.com/shiba_masa/status/1026684416964190209>
- [374] [CITE@ja[[[柴山昌彦]]さんのツイート: "パブコメないし住民投票の結果を見ましょう。→EU、サマータイム廃止を検討 省エネ効果は想定以下 - 産経ニュース https://t.co/tlTJpJAzI8 @Sankei_newsより"]],
午後9:06 · 2018年8月16日 ([TIME[2019-09-12 15:08:33 +09:00]]) <https://twitter.com/shiba_masa/status/1030063170277105664>
]REFS]
* 猛暑到来
[1128]
[TIME[平成30(2018)年7月][2018-07]]、
[[日本]]は[[平成最後]]の記録的な[[猛暑]]に見舞われました。
[[Twitter]]
などでは[[サマータイム]]の導入を提案する人も現れました。
ただし、
[[時計]]をずらす[[夏時刻制]]を主張する意見も多少は見られますが、
大半は単なる[[夏季営業時間]]や[[時差出勤]]のことを言っているようです。
どこまで本気の提案かは不明ながら、
12時間の変更 (昼夜逆転) で比較的涼しい夜間に活動するべきとの意見もかなり多く
(同時多発的に) 広まっているように見えます。
;; [1129]
猛暑対策の意味では従来提案されてきた1時間の[[夏時刻]]など[[焼け石に水]]ですし、
[[時計]]をずらすことにも意味がないのでしょう。
[[夏季営業時間]]は[[企業]]や[[個人]]の単位で事情に合わせていつでも導入できるので、
採用が増えているようにもみえます。
[[夏季営業時間]]を導入して繰り上げた結果終業時間にまだ暑く帰宅し辛い、
結局元の終業時間 (またはそれ以降) まで残業してしまうといった体験談も見られます。
[41]
それでも、この後訪れる騒ぎに比べれば静かな盛り上がりで、
真剣に提案していた人がどれだけいたのかも疑問です。
ほとんどは暑さを紛らわす愚痴のようなつぶやきに過ぎなかったでしょう。
[1125]
[TIME[7月18日][2018-07-18]]、
[CITE[中日新聞]]の[[米国]]駐在記者[[白石亘]]は、
[[プレミアムフライデー]]を批判し、
[[米国]]同様の[[夏時刻]]の導入を提案しました [SRC[>>1123]]。
[594]
[TIME[同じく18日][2018-07-18]]、
[CITE[産経新聞]]は、
やはり[[プレミアムフライデー]]よりも[[夏時刻]]を導入するべきと提案しました
[SRC[>>1124]]。
[595]
似たような主張ですが、同じ日に記事として公開されたのは偶然でしょうか。
もっとも[[米国]]の記者は夜まで[[猛暑]]が続く[[日本]]の事情を体感していないためか、
「仕事が終わった後、家族で公園にピクニック」 [SRC[>>1123]]
などと呑気なことを書いています。
どちらの記事も、[[プレミアムフライデー]]より[[夏時刻]]が好ましいとしながら、
その理由をろくに説明できていません (そもそも比較対象として正しいのかどうか)。
いつもの調子で舶来贔屓に軽い政府批判の与太話の程度のつもりで書いたのかもしれません。
[596] [TIME[やはり同じく18日][2018-07-18]]、
[[霞が関]]の関係者を名乗る者 (議員秘書か何かか。)
の[[ブログ]]記事は、
「サマータイムの導入で、出勤時の気温が下がるのは一目瞭然だ」
として[[夏時刻]]導入を提案しました [SRC[>>2167]]。
[[Web]] や [[SNS]]
では一部で話題となったようですが、
ほとんどは冷淡な反応でした [SRC[>>593]]。
[REFS[
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[1123] [CITE@ja[[[ワシントン]] お得で楽しい夏時間 | 中日旅行ナビ ぶらっ人]] (2018年07月18日 [TIME[2018-07-19 21:35:23 +09:00]]) <http://tabi.chunichi.co.jp/from-the-world/180523washington.html>
]FIGCAPTION]
> ワシントンに赴任して、うれしいことの一つは日が長いことだ。[SNIP[]] 米国では3月11日から夏時間(サマータイム)になり、時計の針を1時間進めた。いま日本の日没は東京で午後6時半ごろだから、同じようにサマータイムを導入すれば、日没は同7時半ごろになる。消費を盛り上げようと、日本政府が金曜日の早帰りを呼び掛けた「プレミアムフライデー」は不発気味。サマータイムのほうがよほど効果が大きいし、みんなに喜ばれると思うのだが。 (白石亘)
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[1124] [CITE@ja[【浪速風】猛暑対策で一案、サマータイム導入を まだ涼しい朝の有効活用を(7月18日) - 産経WEST]] (2018.7.18 15:05 [[SANKEI DIGITAL INC.]]著, [TIME[2018-07-19 11:32:41 +09:00]]) <https://www.sankei.com/west/news/180718/wst1807180065-n1.html>
]FIGCAPTION]
> 以前、タイを旅行して、バンコクの公園でまだ薄暗いうちから朝食をとる人たちが多いのに驚いた。家から持参の家族もいるが、公園の内外にはいろんな屋台が出ている。日中はたまらぬ暑さだが、朝はまだ涼しい。食べ歩き気分で屋台をはしごをすると満腹になり、一日が長く、豊かに感じた。
> サマータイムを導入してはどうだろう。これまで何度か検討されては、日本にはなじまないと見送られた。だが、こうも猛暑が続くと、比較的気温が低い朝の時間帯を有効活用するのも一案ではないか。もちろんアフター5も楽しめる。プレミアムフライデーより歓迎されると思うが。
]FIG]
;; [42] [[経度]]だけで考えれば[[バンコク]]は15分の[[通年夏時刻]]、
[[東京]]は-20分なので、[[バンコク]]の方が30分くらい早く感じたのでしょう。
もちろん気候の違いはいろいろあって単純比較はできません。
- [2167] [CITE@ja[常態化する夏の猛暑、日本にサマータイム制の導入を本格検討を - 霞が関から見た[[永田町]]]]
(2018-07-18 [TIME[2018-09-19 18:59:43 +09:00]])
<http://www.ksmgsksfngtc.com/entry/summertime>
- [593] [CITE@ja['''['''B! サマータイム''']''' 常態化する夏の猛暑、日本にサマータイム制の導入を本格検討を - 霞が関から見た[[永田町]]]], [TIME[2019-11-13 19:07:02 +09:00]] <https://b.hatena.ne.jp/entry/www.ksmgsksfngtc.com/entry/summertime>
]REFS]
* はじまり
[1133]
[TIME[2018年7月27日][2018-07-27]]、
[[2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会]]会長の[[森喜朗]]
[SRC[>>1132, >>1134, >>1137, >>1146]] と事務総長の[[武藤敏郎]]
[SRC[>>1135, >>1137]] は、
[[日本政府]]の[[内閣総理大臣]]の[[安倍晋三]]に対し、
[[東京五輪]]の暑さ対策のため [SRC[>>1132, >>1134, >>1135, >>1137]]
(「切り札」 [SRC[>>1306]])
および[[低炭素社会]]実現のため [SRC[>>1135, >>1137]]、
2020年限定であっても [SRC[>>1135]]
1時間ないし2時間の [SRC[>>1134, >>1135, >>1137]]
[[夏時刻]]を実施することを提案しました [SRC[>>1132, >>1134, >>1135, >>1137]]。
組織委員会からの[[夏時刻]]の初めての正式な提案でした [SRC[>>1135]]。
[96]
森は
「抜本的な暑さ対策を考えないといけない。首相の決断でやってほしい」
[SRC[>>1137]]
と安倍に要求しました。
森によると安倍は
「それが1つの解決策かもしれない」 [SRC[>>1132, >>1134]]、
「その方が解決するかもしれない」 [SRC[>>1137]] と答えたものの、
具体的な回答はしませんでした [SRC[>>1135]]。
[97]
武藤は会談後の説明で、
「五輪は国家的なプロジェクト。抜本的な対応として、政府によく考えて検討していただきたい」
[SRC[>>1137]]
とし、
7時開始とする当時決定していた[[マラソン]]競技の予定について、
「もう1時間早めるためには、スタッフは真夜中に準備を始めなければならない。
選手も未明に起きなければならず、アスリートファーストとしてどうなのか。現実的には7時が限度」
としながら、
社会全体が1、2時間早まれば問題なく実現できる
[SRC[>>1135]] と謎の理論を展開しました。
[1136]
提案は[[東京五輪]]の年のみであったものの、
武藤は
「G7で導入していないのは日本だけ。国民の理解を得られて、
その後も実施されれば、低炭素社会実現の上でもレガシー(遺産)になる」
[SRC[>>1135]]
と、[[東京五輪]]の功績として恒久実施を目指す意向を表明しました。
[98]
武藤によると森は組織委員会発足当初から低炭素社会実現のため[[夏時刻制度]]を実施することを提案していましたが、
「そのころ、暑さという点は、そこまで深刻にとらえられていなかった」、
「まさか、暑さ対策がここまで重要なポイントになるとまでは考えていなかったが、現実に40度を超えて深刻さが強く認識された。(40度超えに)背中を押された」
[SRC[>>1135]]
ということで[[夏時刻制度]]の提案につながりました。
確かに[[東京五輪組織委員会]]は今回の五輪の実施に当たり低炭素社会実現のため省資源その他の配慮を組織的に実施することにしていたようですが、
それと[[夏時刻制度]]との関わりは、
これまでに公開された資料には見いだせません。
これ以前の報道も森が暑さ対策のために[[夏時刻制度]]を提案したとするものばかりであって、
低炭素云々というものは見当たりませんでした。
武藤が正しくない説明をしているのか、
それとも以前の報道が不正確だったのか、
[[東京五輪組織委員会]]が十分な資料を公表していないため判断しかねます。
-*-*-
[1139]
この報道に対する反応は、
[[Twitter]]、
[[2ch]]、
[[まとめブログ]]、
[[はてなブックマーク]]、
[[Yahoo!ニュース]]、
[[ニコニコニュース]]などどこを見てもかなり不評なようです。
背景には[[東京五輪]]実施のために様々な不便を強いる発表が相次いでいたこと
([SEE[ [[東京五輪]] ]])
への不満が大きいようです。
[1142]
[TIME[2018年7月30日][2018-07-30]]、
[[日本政府]]の[[官房長官]]の[[菅義偉]]は、
[[夏時刻]]導入について、国民生活への影響を鑑み慎重な姿勢を示しました
[SRC[>>1140, >>1141]]。
菅はこの後も度々政府見解を尋ねられ、その度にこれを繰り返しました。
[45]
「政府高官」の何度も検討して難しいと回答しているとのコメントも報道されており
[SRC[>>1163]]、
これ以前の非公式な提案で却下してきた (>>24)
ものを[[森元]]らが再度正式に持ち出してきたとみられます。
[50]
菅の否定コメントで、
一旦はこのままこれまでの提案のごとく立ち消えになり収束するかとも思われましたが、
少しずつ雲行きが怪しくなってきました。
-*-*-
[51]
[TIME[8月2日][2018-08-02]]、
[[日本政府]]の[[内閣総理大臣]]の[[安倍晋三]]が[[東京五輪]]のための[[夏時刻]]実施に
「前向きな考え」
を示し、
[TIME[翌年][year:2019]]試験実施する案が政府内で検討されており、
否定コメントを出した菅とも「考えを擦り合わせた」
とする報道が流れました。
[SRC[>>1220]]
[52]
かつて提案者の[[森元]]自身が[TIME[2017年][year:2017]]内に決めなければ間に合わない
(>>21) と述べていた [WEAK[(といってもその見積もりの根拠も怪しい)]]
のが[[東京五輪]]2年前になって蒸し返されているだけでも大問題であるのに、
既に1年を切った翌夏にも実施するなどという暴論は、
にわかに信じがたいものでした。
[54]
[TIME[8月3日][2018-08-03]]、
[[日本政府]]の[[国務大臣 (東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当)]]
の[[鈴木俊一]]は、
[[夏時刻制度]]は国民生活に大きな影響を与えるもので、
[[東京五輪]]まで時間が無いとして、
否定的な見解を示しました。 [SRC[>>707, >>1226]]
-*-*-
[56]
[TIME[8月6日][2018-08-08]]、
[[日本政府]]と[[自民党]]が「本格検討に入った」
と複数の報道がありました。
[SRC[>>1239, >>1255, >>1254]]
「複数の政府・与党関係者」
によると次のように検討されていました。
[SRC[>>1239]]
- [57] 国民生活に直結するので、超党派の[[議員立法]]とする。
-- [58] 盆明けにも制度設計に入る。
-- [59] 秋の[[臨時国会]]に法案を提出することを目指す。
- [60] 2年間の限定実施となる「公算が大きい」。
-- [61] [TIME[翌年][year:2019]]試験導入する。
-- [63] [TIME[翌々年][year:2020]] ([[東京五輪]]の年) 本格導入する。
- [65] 6月-8月を軸に数ヶ月間実施する。
- [67] 2時間繰り上げ [TZ[+11:00]] とする。
[85]
[TIME[8月7日][2018-08-07]]、
[[日本政府]]の[[内閣総理大臣]]の[[安倍晋三]]、
[[文部科学大臣]]の[[林芳正]]、
五輪担当大臣の[[鈴木俊一]]、
[[東京五輪組織委員会]]の会長の[[森喜朗]]、
会長代行で[[自民党]]2020年五輪・パラリンピック東京大会実施本部長の[[遠藤利明]]は、
[[首相官邸]]で会談しました [SRC[>>1261]]。
森らは、
[[夏時刻制度]]導入を重ねて要請しました
[SRC[>>1264]]。
[100]
遠藤 [SRC[>>1261]] や森 [SRC[>>1267]] によると[[安倍晋三]]は、
「国民の関心は高い。やるならば、国民生活に影響する。業界に意見があるから、党部会で意見聴取をしてほしい」 [SRC[>>1267]]、
「大変国民の関心が高い。やるならば国民生活に影響する。業界にいろいろな意見があるから、党部会などで意見聴取をしてほしい」
[SRC[>>1301]]、
「大変国民の関心が高い。国民生活全体に影響することだから、党で意見聴取をよくしなければならない」
[SRC[>>1261]]、
「内閣として考えるが、党で先行して議論してほしい」 [SRC[>>1261]]、
「内閣としても検討する。まずは(自民)党で先行してやってほしい」 [SRC[>>1268]]、
「サマータイムの導入は国民の評価が高いと聞いている。内閣としても考えるが、まずは党のほうで先行して議論してもらいたい」
[SRC[>>1264]]、
「内閣としても考えますが、ぜひ(自民)党の方で先行して、まずは議論をしてみてください」
[SRC[>>1392]]、
「よく慎重に見極める必要がある」 [SRC[>>1267]]
と発言しました。
報道により少しずつニュアンスが違い、
実際の発言は不明です。
;; [178] 「国民の評価が高い」という [[NHK]] の報道は、
誤報の疑いを持たれています [SRC[>>1410]]
が、 [[NHK]] の訂正報道は確認されていません。
誤報疑惑が出た後も
「遠藤利明[SNIP[]]は記者団に対し、「総理が検討したいと。国民のみなさんの評価が高いんだよねと好印象だったと思う」と話した。」
[SRC[>>2161]]