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997
998
999
1000
[1]
[[書字方向]]によって[[グリフを選ぶ][グリフの選択]]必要がある[[文字]]もあります。
* 日本語
[4]
[[長音]]を表す
「[[ー]]」
と、その[[異体字]]の
「[[〜]]」、
「[[→]]」
は、
[[左横書き]]では横線右向き、
[[縦書き]]では縦線下向きです。
[[異体字]]は近年のもので、
現代では特殊な場面でしか使われない[[右横書き]]の用例があるか不明ですが、
論理的には横線左向きとなるべきで、
[[鏡像化]]が必要です。
(「[[ー]]」
は左右対称にも見えますが、
[[フォント]]設計次第で[[グリフ]]を変える必要が出てきます。)
[458] [[長音記号]]も参照。
[336] 他に [CODE[!]], [CODE[?]], [CODE[;]], [CODE[,]], [CODE[、]]
あたりも[[鏡像化]]する可能性があります。
[CODE[ゝ]] や [CODE[〱]] もでしょうか (どうやって?)。
[CODE[。]], [[小書き仮名]]などは[[アキ]]の調整が必要な場合もあるかもしれません。
[339]
[[小書き仮名]]が[[左横書き]]用に左下に寄せた設計の[[フォント]]のとき、
[[右横書き]]では右下に寄せるよう変更する必要があります。
([[鏡像化]]ではありません。)
[340]
[[進行方向書き]]の実例を見ると、[[ー]]や[[小書き仮名]]は左右どちら向きでも違和感がないような[[書体]]設計になっているようです。
[[左横書き]]用をそのまま使っているっぽい事例もいくつか。
[315]
[[縦書き]]の[[踊り字]]が[[横書き]]で使いづらいためもあってか、
現代の日本では
「いろ[SUP[2]]」、
「いろ[SUP[×2]]」、
「いろ[SUP[②]]」、
「それ[SUP[2゙]]」
といった[[上付き]]の[[小書き]]で反復を表す表現が使われています。
ただし一部で使われる[[スラング]]のような扱いで、
公的な場面に現れるには至っていません。
こうした表現は[[左横書き]]に特化していて、
逆に[[縦書き]]での表現方法に難があります。
[423] [CITE[貯蓄債券の広告]], [TIME[2020-10-18T02:16:00.000Z]], [TIME[2020-11-09T10:35:26.870Z]] <http://tokyowanyosai.com/soft/shakai/pr-saiken.html>
昭和17年2月の原文「[R[二月二十一日[MIRRORED(rtl)[➡]]三月四日]]」
[[Webページ]]の翻刻「二月二十一日→三月四日」
[433] [CITE@ja[第139回 「菩薩」の略字―現代の抄物書き | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム]], [TIME[2020-11-23T02:17:08.000Z]] <https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/kanji_genzai139>
[434] [CITE@ja[第140回 中学生の文字 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム]], [TIME[2020-11-23T02:24:33.000Z]] <https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/kanji_genzai140>
>「縦書き・横書き?」という生徒さんの書き込みもあった。なるほど縦書きにはどことなく「歳」が似合うため、大人でもそういう人がいる。
[436]
[[仮名]]や[[漢字]]の後に「↑」「↓」
「⤴」「⤵」「↗」「↘」
などの矢印を使い、
「[L[[[こ↑こ↓]]]]」
のように[[高低アクセント]]を記述する方法があります。
もっぱら[[左横書き]]で使われます。
[[上縦書き]]や[[右横書き]]で表示されるとき、
どうなるべきか明らかではありません。
[437] [CITE[246dfa655aeb95cb82f093e2a484d5bd.jpeg (300×600)]] ([TIME[2020-11-20 15:50:38 +09:00]]) <https://ads.nicovideo.jp/assets/images/24/246dfa655aeb95cb82f093e2a484d5bd.jpeg>
広告画像
>
[LEFTBOX[
総合戦力
3.99K⭡̣[ASIS[⭡̣][上に長い]]
]LEFTBOX]
この上向き矢印は「up」 「上昇」 の意味。上向きであることに意味がある。
[456] [CITE@ja[からあげのるつぼさんはTwitterを使っています 「そう簡単に変わらないゾ #現場猫 https://t.co/FHvG3PReCz」 / Twitter]], 午前8:15 · 2020年12月26日 [TZ[+09:00]], [TIME[2020-12-27T08:12:16.000Z]] <https://twitter.com/karaage_rutsubo/status/1342610060451540992/photo/1>
漫画台詞「[V[[YOKO[w]][YOKO[w]][YOKO[w]]]]」
[461] [CITE@ja[アクセント記号解説]], [TIME[2019-06-20T14:53:59.000Z]], [TIME[2021-10-29T10:31:10.834Z]] <http://www.akenotsuki.com/kyookotoba/kisoaccent.html>
>
縦書きの時は90度右回転させた◐→◓・◑→◒)を使って表記します。
[483]
[[近代]]から[[平成時代]]初期頃まで、
[[数値]]は[[縦書き]]では[[漢数字]]、
[[横書き]]では[[欧州数字]] ([[漢数字]]でもよい)
という使い分けが定着していました。
[[横書き]]で[[英字]]を使っても、
[[縦書き]]では[[カタカナ]]にするのが好ましいとも言われていました。
[WEAK[([[単位記号]]の[[組み文字]]が[[カタカナ]]表記なのは、[[縦書き]]で[[カタカナ]]表記に開いた結果長くなりすぎてスペースを取る & 読みにくくなるという事情もある。)]]
[[21世紀]]に入る頃から[[縦書き]]でも[[英数字]]がよく使われるようになり、
[[書字方向]]の違いよりも[[媒体]]のポリシーや個人の好みによる選択に寄ってきています。
[484]
この[[縦書き]]向け、[[横書き]]向けの書き換えは膨大な[[辞書]]データや[[自然言語解析]]
[WEAK[(例えば「一石二鳥」や「九十九折」は[[欧州数字]]に置き換えられません。「四十九日」を置き換えていいのかはわかりません。)]]
なく機械的に実現するのは難しく、
[[縦書き字形]]、[[横書き字形]]の切り替えとは別次元の機構で扱う必要があります。
** 句読法
[103]
[[日本政府]]の[[文部省]]の文書として、
[CITE[[[くぎり符號の使ひ方]]]],
[CITE[[[くりかへし符號の使ひ方]]]]
がありました。
昭和21年に公表され、
少なくても昭和38年に一度再出版されており、
後者は前者を再録したに過ぎないのですが、
前者が[[縦書き]]、
後者が[[左横書き]]で、
[[字形]]もそれに合わせて変わったり、変わらなかったりしていました。
[319]
「――」
や
「……」
については[[組合せて使う文字]]参照。
[421]
[[括弧付き文字]]は、[[縦書き]]でも[[縦中横]]で書かれます。
[SEE[ [[括弧付き文字]] ]]
[422] [[右横書き]]用括弧の事例 [SEE[ [[「]], [[引用符]], [[括弧]] ]]
[424]
[[アラビア語]]では[[鏡像化]]される
「?」
ですが、
[[日本語]]では[[左横書き]]と同じ字形が使われた事例がありました。
[SEE[ [[?]] ]]
[516] [[括弧]]
** 書字方向と字形設計
[239]
[[日本]]では[[幕末]]以来、
[[縦書き]]で使われてきた[[日本語文字]]と[[欧米]]由来の[[横書き]]の調和に様々な提案がなされてきました。
その中には、
[[横書き]]前提の[[新字]] (まったく新しい[[用字系]]) を開発したものや、
[[横書き]]向きに[[仮名]]や[[漢字]]を大胆に改造したものもありました。
[SEE[ [[日本語近代化]] ]]
[240]
大胆な提案はいずれも受け入れられることなく消えていきました。
現在では[[書体]]設計時に[[左横書き]]前提のバランス調整をする程度となっています。
[102]
<https://repository.ninjal.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=1306&item_no=1&attribute_id=43&file_no=1>
[431] 「ー」の[[縦書き]]用、[[横書き]]用を間違えて使った (または未分化の時代の)
看板や書籍の事例:
[REFS[
- [429] [CITE@ja[案外楽しいかもしれないビル文字の世界 - 文字の裏通り]], [TIME[2020-11-19T04:58:21.000Z]] <https://mojiura.hatenadiary.org/entry/20071110/p1>
- [430] [CITE@ja[縦書き用の音引き、横書き用の音引き - 文字の裏通り]], [TIME[2020-11-19T04:58:50.000Z]] <https://mojiura.hatenadiary.org/entry/20090412/p3>
- [432] [CITE@ja[縦の音引きを横にして使う - しろもじメモランダム]], [TIME[2020-11-19T06:31:46.000Z]] <https://shiromoji.hatenablog.jp/entry/20081114/1226674434>
]REFS]
[435] [CITE@ja[第141回 中2世代の「02娘01」 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム]], [TIME[2020-11-23T02:25:51.000Z]] <https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/kanji_genzai141>
>「事」のはね方など書風、字形
* 中文
[521] [CITE[S02.pdf]], [TIME[2017-08-30T15:23:33.000Z]], [TIME[2022-09-19T07:50:05.148Z]] <http://www.classics.jp/RCS/Sousho/S02.pdf#page=52>
>境界を示す符号の「|」は、シャヴァンヌは数字の「ー」
と釈す。
#page=58
>[SNIP[]]横線の「|」[SNIP[]]
この[[論文]]は[[左上横書き]]なので縦線で表されていますが、
現物では横線らしいです (その点は特に説明されていない)。
** 中華人民共和国
[77] [[中文]]の[[句読点]]の用法を[[規定]]する
[[GB/T 15834-1995]]
には、原則の[[横書き]]の[[規定]]の他に、
[[縦書き]]について次のようにありました。
>
[LEFTBOX[
6 直行文稿与横行文稿使用标点符号不同。
6.1 句号、问号、叹号、顿号、分号和冒号放在字下偏右。
6.2 破折号、省略号、连接号和间隔号放在字下居中。
6.3 引号改用双引号“[R[[TATE[『]][TATE[』]]]]”和单引号“[R[[TATE[「]][TATE[」]]]]”。
6.4 着重号标在字的右侧,专名号和浪线式书名号标在字的左侧。
]LEFTBOX]
[78]
[[引用符]]だけ[[字形]]がまったく異なるので明示されていますが、
その他の位置の変更、向きの変更は文章の説明しかありませんでした。
[79]
[[GB/T 15834-2011]]
では[[句読点]]の種類が増えた分の[[規定]]が増えていますが、
[[字形]]は [TATE[(]]、[TATE[)]]
が追加されたのみで、他は文章の説明でした。
-*-*-
[80]
[[中文]]の[[数]]の表記法を[[規定]]する
[[GB/T 15835-1995]]
には、原則の[[横書き]]の[[規定]]の他に、
[[縦書き]]で
「顺时针方向转90度」
する旨の[[規定]]がありました。
実際[[時計回り]]に90°回転した[[英数字]]が混じった文例がありました。
この[[規定]]の本題から外れますが、例示には
「:」、「,」、「。」の[[縦書き]]字形が示されていました。
[81]
[[GB/T 15835-2011]]
にも同様の規定がありましたが、
なぜか例示から「:」は削られていました。
[82]
[[GB/T 17961-2000]]
には[[横書き]]と[[縦書き]]の例文があって、
[[縦書き]]の[[句読点]]の実例として
「,」と「。」が含まれていました。
[83]
[[GB/T 17961-2010]]
には関係する[[文字]]のリストが追加されていましたが、
[[横書き]]のみ示されていました。
例文は別のものに変わっており、
[[縦書き]]の[[句読点]]として
「、」、
「,」、
「;」、
「。」
が含まれていました。
** CLREQ
[147]
[[CLREQ]]
は[[横書き]]と[[縦書き]]、
[[中国大陸]]、[[台湾]]、[[香港]]で[[句読点]]を書く位置が違う点を説明していました。
[[括弧]]や横線類と[[書字方向]]についても説明していました。
[SRC[>>146]]
[145]
[[CLREQ]]
は
[[Unicode]]
の[[縦書き]]用[[符号位置]]は使うべきではなく、
他の仕組みで[[字形]]を置き換えるべきとしていました。
[SRC[>>146]]
[149]
[[CLLRQ]]
の文字クラス表には、
[[時計回り]]に90°[[回転][回転 (書字方向)]]するべき[[文字]]が示されていました。
[SRC[>>148]]
([[句読点]]のように位置が変わるものはこれに含まれていませんでした。)
[REFS[
- [143] [CITE@en[Requirements for Chinese Text Layout中文排版需求]], [TIME[2020-10-15T04:59:44.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:14:08.078Z]] <https://w3c.github.io/clreq/#writing_modes>
- [146] [CITE@en[Requirements for Chinese Text Layout中文排版需求]], [TIME[2020-10-15T04:59:44.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:26:35.423Z]] <https://w3c.github.io/clreq/#line_composition_rules_for_punctuation_marks>
- [148] [CITE@en[Requirements for Chinese Text Layout中文排版需求]], [TIME[2020-10-15T04:59:44.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:31:01.446Z]] <https://w3c.github.io/clreq/#tables_of_chinese_punctuation_marks>
]REFS]
** 注音字母
[153]
[[注音字母]]の
「ㄧ」
は、
元々[[縦書き]]で横線、
[[横書き]]で縦線でしたが、
現在では主としてどちらでも横線が使われているそうです。
[SRC[>>152, >>155, >>154]]
[156]
[[フォント]]によって横線が表示されたり、縦線が表示されたりします。
[157]
[CITE[Wikipedia]]
は[[画像]]を使ったり [SRC[>>154]]、
[[漢字]]の
「一」と「丨」を使ったり [SRC[>>155]]、
[[記号]]の「ㄧ」
を使ったり [SRC[>>152]]
して[[書き分け][縦書きエミュレーション]]ようとしているようです。
[468]
[[台湾原住民]]の[[言語]]の表記では専ら縦線字形が使われるそうです。
[SRC[>>467]]
[462]
「ㄧ」から派生した
「ㆪ」
「ㆳ」
は、
[[Unicode]]
ではなぜか別の[[文字]]として扱われています。
[REFS[
- [152]
[CITE@ja[[[注音符号]] - Wikipedia]], [TIME[2020-10-17T10:44:13.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:44:44.113Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A8%E9%9F%B3%E7%AC%A6%E5%8F%B7#cite_note-10>
- [155] [CITE@zh[[[注音符號]] - 维基百科,自由的百科全书]], [TIME[2020-10-04T07:47:15.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:55:53.343Z]] <https://zh.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A8%E9%9F%B3%E7%AC%A6%E8%99%9F#%E5%AF%AB%E6%B3%95>
- [154] [CITE@zh[[[ㄧ]] - 维基百科,自由的百科全书]], [TIME[2020-10-04T07:49:54.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:55:24.608Z]] <https://zh.wikipedia.org/wiki/%E3%84%A7>
-
[467]
[CITE@ja[QvarieさんはTwitterを使っています: 「[[注音符号]]I《ㄧ》は、ユニコードでは縦書きの《一》の字形に統一されたのですが、台湾🇹🇼の各民族における言語の注音符号表記ではラテン文字の《I》に合わせて常に縦向きの《丨》で書かれるので、台湾華語本来のものと別字としてユニコード採用があってほしいです。https://t.co/9QME6YIumM」 / Twitter]], 午後8:33 · 2022年8月11日 [TZ[+09:00]], [TIME[2022-08-21T14:46:26.000Z]] <https://twitter.com/qvarie/status/1557691660095848449>
]REFS]
** 爻
[134]
[[爻]]は、
[[縦]]に並べて使われます。
2つ並べて[[四象]]、
3つ並べて[[八卦]]、
6つ並べて[[六十四卦]]となります。
[135]
普通、[[八卦]]がおおむね[[漢字]]1文字程度で表示されます。
[136]
伝統的には単独の記号として使ったり、[[縦書き]]の[[漢字]]文中で使ったりしてきました。
記号的に使う場合、
[[銭]]に円形に配置するなど、
場面や宗教的意味に応じた書き方がされてきました。
[137]
現在では[[左横書き]]文中で、縦配置のままの字形で使うことが多くなっているようです。
[138]
[[Unicode]]
は1つから6つまでの全組み合わせをそれぞれ単独の[[文字]]として割り当てています。
([[Unicode]] はこういうのを複数の[[符号位置]]の組合せにしたがりがちですが、
[[爻]]はそうしなかったようです。)
例示字形はすべて縦配置のままです。
[[六十四卦]]も1文字分のスペースに詰め込まれています。
[CODE[[[Vertical_Orientation]]=[[U]]]]
で、[[縦書き]]でもそのままの[[正立]]字形とされます。
[REFS[
- [139] [CITE@ja[[[易]]の基礎(2) 易卦の構造]], [TIME[2020-10-18T04:00:48.000Z]] <http://anecs.ifortune.net/fortune/eki/kiso/kiso002.htm>
]REFS]
[140] このサイト (初出は[[メルマガ]]) は、
[[Unicode]]
に割り当てられる前に書かれたもので、
記号による代用表記を使っていました。
複数行を使う[[縦書き]]表記 (遠目に見ると [[Unicode]]
の例示字形と同じ) と、
「:::|||」
のような[[左横書き]]表記を使っていました。
このような横書き字形が一般的なものかどうかは不明です。
** 算木
[352]
[[算木数字]]と[[蘇州号碼]]には縦式と横式の2種類の[[字形]]があります。
[[桁]]ごとに違えて使い、
[[横書き]]、[[縦書き]]とはあまり関係しないようです。
[470]
[[Big5]],
[[CNS 11643]],
[[Unicode]]
が縦横区別して[[符号化]]しています。
[469]
[[フォント]]によっては [CODE[GSUB]] の [CODE[camp]]
[[機能][フォント機能]]を使って[[文字コード]]や[[書字方向]]と関係なく前後関係から[[グリフ]]の縦横を変化させます。
* 蒙古文字、満州文字
@@
[[MLREQ]]
@@
[[Unicode蒙古文字]]、[[パスパ文字]]
* ハングル
[151]
[[KLREQ]]
は、
[[横書き]]では [CODE[,]]、[CODE[.]]
を使い、
[[縦書き]]では [CODE[、]]、[CODE[。]]
を使うとしていました。
[SRC[>>150]]
[REFS[
- [150] [CITE@en[Requirements for Hangul Text Layout and Typography : 한국어 텍스트 레이아웃 및 타이포그래피를 위한 요구사항]], [TIME[2020-08-27T02:04:58.000Z]], [TIME[2020-10-18T07:42:13.714Z]] <https://w3c.github.io/klreq/#fonts-horizvertpunct>
- [158] [CITE@en[Requirements for Hangul Text Layout and Typography : 한국어 텍스트 레이아웃 및 타이포그래피를 위한 요구사항]], [TIME[2020-08-27T02:04:58.000Z]], [TIME[2020-10-18T08:00:19.712Z]] <https://w3c.github.io/klreq/#hangulromanmix>
- [159] [CITE@en[Requirements for Hangul Text Layout and Typography : 한국어 텍스트 레이아웃 및 타이포그래피를 위한 요구사항]], [TIME[2020-08-27T02:04:58.000Z]], [TIME[2020-10-18T08:02:04.415Z]] <https://w3c.github.io/klreq/#punc-process>
]REFS]
[538]
[[ハングル声調符号]] - 縦書きでは左、横書きでは左または上
([[Unicode]]表現と[[書字方向]]について[[ハングル声調符号]]参照。)
* 中東系文字
[110]
[[疑問符]]は[[アラビア文字]]と[[ヘブライ文字]]で向きが違います。
[SEE[ [[?]] ]]
[161] [[正立]]された[[縦書き]]、[[孤立形]]で縦に並べる例 [SRC[>>160]]
[REFS[
- [160] [CITE@en[Text Layout Requirements for the Arabic Script]], [TIME[2020-09-08T10:52:27.000Z]], [TIME[2020-10-18T08:07:07.725Z]] <https://w3c.github.io/alreq/#h_vertical_upright>
]REFS]
[162] [[アラビア文字]]と混在して使われる[[数式]]における[[鏡像化]]
[REFS[
- [163] [CITE@en[Arabic mathematical notation]], [TIME[2017-10-02T10:31:39.000Z]], [TIME[2020-10-18T08:10:55.580Z]] <https://www.w3.org/TR/arabic-math/#Mirroring>
]REFS]
* アルファベット系文字
[107]
[[ヒエログリフ]]は[[書字方向]]が自由でした。
[[生物]]の[[頭]]が[[書字方向]]を表すように[[字形]]が変化して使われていました。
[SRC[>>106, >>108]]
[109]
[[古代ギリシャ文字]]は[[牛耕式]]で書かれ、
[[書字方向]]によって[[鏡像化]]していました。
[SRC[>>108]]
[425]
通常の[[左横書き]]で装飾上用いられる[[合字]]は、
1文字ずつ[[正立]]させて[[縦書き]]するときは使いません。
例えば「[L[office]]」を[[縦書き]]すると
「[V[[YOKO[o]][YOKO[f]][YOKO[f]][YOKO[i]][YOKO[c]][YOKO[e]]]]」
になり、「ffi」は[[合字]]化されません。
([[前後の文字と続けて書かれる][続け字]]のが普通の[[アラビア文字]]ですら、
1文字単位に分離して縦に並べられます。)
[426]
[[ローマ数字]]は例外で、
[[縦中横]]で[[合字]]化されることが多いようです。
[[日本語]]文中では例えば「[V[Ⅲ その他]]」のように[[箇条書き]]の記号として[[縦書き]]でもよく使われますが、
分解して縦に並べたり、寝かせたりすることはまずありません。
([[フォント]]依存で「[V[[YOKO[III]] その他]]」
と分離した字形になることはありますが、[[縦中横]]にはされます。)
[REFS[
- [106] [CITE@ja[[[縦書き]]と[[横書き]] - Wikipedia]], [TIME[2020-10-02T08:18:29.000Z]], [TIME[2020-10-17T06:35:40.963Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B8%A6%E6%9B%B8%E3%81%8D%E3%81%A8%E6%A8%AA%E6%9B%B8%E3%81%8D#%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E7%B8%A6%E6%9B%B8%E3%81%8D%E3%81%A8%E6%A8%AA%E6%9B%B8%E3%81%8D>
- [108] [CITE@ja[[[鏡文字]] - Wikipedia]], [TIME[2020-10-13T11:13:35.000Z]], [TIME[2020-10-17T06:42:40.175Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8F%A1%E6%96%87%E5%AD%97>
]REFS]
-*-*-
[535]
[[現代日本語]]ではしばしば[[ラテン文字]]を1文字ずつ[[正立]]させて[[上縦書き]]します。
通常の[[左横書き]]用[[ラテン文字]][[字形]]は[[小文字]]の上に約半文字分の[[アキ]]が生じてしまうので、
縦に並べた時に[[字間]]が不自然に見えてしまいます (特に[[大文字]]と混在する場合)。
そこで[[上縦書き]]用[[字形]]は[[アキ]]量を調整したり、
[[字形]]自体を変更したりするようです。
* 数式・科学的記法
[459]
「℃」などは1文字扱いの[[合字]]で広く実装されています。
[[横書き]]でも[[縦書き]]でも、この字形のまま[[正立]]させます。
[460]
[[縦書き]]で、「°」をその前の数字とまとめて[[縦中横]]し、
「C」を次の文字として[[正立]]させる例もあります。
[SEE[ [[℃]] ]]
[514] [CITE[[[影鷹]] : 以前の更新履歴 - リリース 0.1]], [TIME[2004-11-19T16:26:10.000Z]], [TIME[2022-08-31T03:30:20.634Z]] <http://www.kagetaka.org/histories/0.1.html>
>「△▲▽▼」を回転させないようにした
* 文字コード
[476]
[[書字方向]]とそれによって生じる違いを[[文字コード]]、
[[文書形式]] ([[マーク付け]]、[[スタイル付け]]等)、
[[フォント]]のどの層でどう扱うかべきは難問で、試行錯誤が繰り返されてきました。
[SEE[ [[書字方向モデル]] ]]
[477]
[[現代]]においては[[書字方向]]の違いだけから生じる[[字形]]の違いは[[文字コード]]層では扱わないとする原則が確立されています
(が例外も多々あります)。
** 文字の名前と書字方向
[220]
[[Unicode]]
では[[括弧]]類には [CODE[LEFT]] や [CODE[RIGHT]]
のような[[文字の名前]]が与えられています。
しかしこれらは開き括弧、閉じ括弧を意味し、
[[書字方向]]に関わらず方向ではなく意味で使うとされています
[SRC[>>2, >>13]]。
[480]
[[ISO/IEC 10646]] の 19 によれば、[[文字名称]]の
[CODE(charname)[LEFT]] や [CODE(charname)[RIGHT]]
は、 ([[鏡像文字]]の場合) 「左向き」、「右向き」
ではなく「開き」、「閉じ」を意味するのだそうです。
[481]
[[ISO/IEC 10646]] と統合する前の [[Unicode 1.0]] では[[文字の名前]]も
[CODE(charname)[OPEN]] とか [CODE(charname)[CLOSE]]
だったのに。
なぜ悪い方に揃えたのか。
** 例示字形の書字方向
[252]
[[文字コード]]の[[仕様書]]の本文や[[符号表]]に使われる[[文字]]の表示は、
[[仕様書]]が通常[[横書き]]されることもあってか、
[[横書き]]の[[字形]]とすることが多いようです。
[253]
[[JIS]]
も[[左横書き]]用字形を基本に、
適宜[[縦書き]]字形を補う形を採っています (>>22)。
[[文字コード]]規格だけでなく、
[[フォント]]でも同じです (>>38)。
@@
[488] [[GB]] の[[蒙古文字]]・[[満州文字]]規格では
[255]
[[Unicode]] は、
[[符号表]]で[[横書き]]用の字形を使っています。
[SRC[>>254]]
[487]
[[Unicode]] は明らかに[[左横書き]]を[[優遇][欧米中心主義]]しています。
[[異体列]]のように1つの[[符号点]]に複数の[[代表字形]]を示した例もあるので[[符号表]]に複数の[[字形]]を示してもいいはずなのに、
[[右横書き]]や[[縦書き]]の[[字形]]はなぜか載せてもらえません。
[[蒙古文字]]や
[[Phaistos Disc Symbols]]
のように本来の用法とは違う向きがあえて選択されているものまであります。
[[東アジア]]向けの[[縦書き]]の代表字形は
[CITE[The Unicode Standard]] 本体に載せずに
[[UAX #50]] に分離されています (>>260)。
-*-*-
[486]
[[蒙古文字]]等は本来[[縦書き]]されますが、
[[左横書き]]形で
[[Unicode]] [[符号表]]に掲載されています
(>>485)。
[369]
[[Unicode]]
[CODE[U+101D0]] - [CODE[U+101FF]]
の
[[Phaistos Disc Symbols]]
は、
原典が[[円盤に渦巻状に書][渦巻書き]]かれた[[古代文字]]で、
敢えて言えば[[右横書き]]に当たります。
しかし研究書で[[左横書き]]文中に記述することが多い便宜上、
[[Unicode]]
では[[左横書き]]扱いになっています。
[[符号表]]の[[字形]]も、
[[鏡像化]]した[[左横書き]]用のもので、
原典とは逆になっています。
[SRC[>>368]]
[CODE[Bidi_Mirrored]]
は[[偽]]ですが、
[[右横書き]]で表示させるときは[[鏡像化グリフ]]にする必要があります。
[371]
[[Unicode]]
[CODE[U+10300]] - [CODE[U+1032F]]
の
[[Old Italic]]
は、
[[左横書き]]でも[[右横書き]]でも書かれました。
[[符号表]]の[[字形]]は[[左横書き]]用のものです。
[SRC[>>370]]
[CODE[Bidi_Mirrored]]
は[[偽]]ですが、
[[右横書き]]で表示させるときは[[鏡像化グリフ]]にする必要があります。
[374]
[[Unicode]]
[CODE[U+1680]] - [CODE[U+169F]]
の
[[Ogham]]
は、
原典の石碑では[[下から上の縦書きで左下から右上へと書かれました][左下縦書き]]が、
研究書などで[[ラテン文字]]に混ぜて[[左横書き]]されます。
[SRC[>>373]]
[[符号表]]は[[左横書き]]字形を示しています [SRC[>>375]]。
[CODE[Vertical_Orientation]] は
[CODE[R]]
です。
[REFS[
- [370] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - ch08.pdf]], [TIME[2020-03-09T17:53:38.000Z]], [TIME[2020-10-24T07:58:47.669Z]] <http://www.unicode.org/versions/Unicode13.0.0/ch08.pdf#page=10>
- [373] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - ch08.pdf]], [TIME[2020-03-09T17:53:38.000Z]], [TIME[2020-10-24T07:58:47.669Z]] <http://www.unicode.org/versions/Unicode13.0.0/ch08.pdf#page=21>
- [375] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U1680.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:06.000Z]], [TIME[2020-10-24T08:12:04.304Z]] <https://unicode.org/charts/PDF/U1680.pdf>
]REFS]
*** JIS の縦書き用例示字形
[FIG(short list)[ [19] [[JIS漢字]]の[[縦書き]]用字形の示された[[規格]]
- [[JIS X 0208]]
- [[JIS X 0213]]
- [[JIS X 4051]]
- [[JIS X 9051]]
- [[JIS X 9052]]
]FIG]
[22]
[[JIS X 0208:1997]]
は[[書字方向]]が明示されない[[例示字形]]を示した他に、
[[非漢字]]の一部に[[参考]]として[[縦書き]]の[[例示字形]]を示していました。
[[縦書き]]が示された場合、そうでない方は[[横書き]]用の[[字形]]が示されていましたが、
特にそうであるとは明言されていませんでした。
[23]
[[縦書き]]は網羅的でないとされており、その選択根拠は不明です。
例えば
[CODE(charname)@en[IDEOGRAPHIC FULL STOP]] には[[縦書き]]を示し、
[CODE(charname)@en[FULL STOP]] には示していませんでした。
[CODE(charname)@en[COLON]] には[[縦書き]]を示し、
[CODE(charname)@en[SEMICOLON]] には示していませんでした。
[CODE(charname)@en[EM DASH]] には[[縦書き]]を示し、
[CODE(charname)@en[HYPHEN]] には示していませんでした。
[CODE(charname)@en[EQUAL SIGN]] には[[縦書き]]を示し、
[CODE(charname)@en[NOT EQUAL TO]],
[CODE(charname)@en[GREATER-THAN OVER EQUAL TO]],
[CODE(charname)@en[MINUS SIGN]] には示していませんでした。
[CODE(charname)@en[LEFT ANGLE BRACKET]] には[[縦書き]]を示し、
[CODE(charname)@en[LESS-THAN SIGN]] には示していませんでした。
[REFS[
- [33] [CITE@en[Character set "[[JIS X 0208:1997]] 附属書4 (規定) に縦書き例示字形 (参考) あり"]], [TIME[2020-10-07T10:24:06.000Z]] <https://chars.suikawiki.org/set/%24jisx0208-1997%3Ahas-vertical-example>
]REFS]
[27]
[[JIS X 0213:2000]]
も[[書字方向]]が明示されない[[例示字形]]と、
[[非漢字]]の一部に[[縦書き]]の[[例示字形]]を示していました。
[[縦書き]]の[[例示字形]]のみの[[文字]]が4つありました。
それ以外は[[縦書き]]が示された場合、[[横書き]]用の[[字形]]も1つ[[以上]]示されていましたが、
特にそうであるとは明言されていませんでした。
[[例示字形]]の2つ目以後は[[参考]]とされ、
[[縦書き]]のみの4文字以外の[[縦書き]]はすべて2つ目以後の字形として示されました。
[31]
4文字については附属書7に、
「一般の日本語では, 縦書き以外での利用がほとんど認められないことから, これらの図形文字の例示字体は, 縦書きのものだけを掲げている」
と説明がありました。
[47]
この4文字のうち3文字は[[くの字点]]で、2文字を組合せて1セットで使うものでした。
[[縦書きグリフ]]を2つ縦に並べれば繋がりますが、
横に並べると繋がりません。
[28]
[[縦書き]]はやはり網羅的でないとされており、その選択根拠は不明です。
[[JIS X 0208]]
にある[[文字]]は、
[CODE(charname)@en[LEFT DOUBLE QUOTATION MARK]],
[CODE(charname)@en[RIGHT DOUBLE QUOTATION MARK]]
の[[縦書き]]字形が削られた他は、
有無を変更しなかったようです。
[32] 附属書7によると、変更は
「実際の使用例などを勘案」
して [[JIS X 0208]]
の措置が不適切としたことによるようです。
しかし[[字形]]の状況は等しい
[CODE(charname)@en[LEFT SINGLE QUOTATION MARK]],
[CODE(charname)@en[RIGHT SINGLE QUOTATION MARK]]
は [[JIS X 0213]]
も従来通りとしました。
[29]
[CODE(charname)@en[LEFT SQUARE BRACKET]],
[CODE(charname)@en[RIGHT SQUARE BRACKET]],
[CODE(charname)@en[KATAKANA LETTER SMALL RO]]
は明らかに[[縦書き]]の字形に[[縦書き]]であると明記されておらず、
誤植と思われます。
(厳密に言えば[[縦書き]]の印が無いものは[[横書き]]とは書いていないので、
印がなくても誤りとは言えないのですが、まあ誤りでしょう。)
[30]
附属書7
によれば
[CODE(charname)@en[DOUBLE EXCLAMATION MARK]],
[CODE(charname)@en[DOUBLE QUESTION MARK]]
は
「縦書きでの利用を強く意識して」
追加されたもののようですが、[[横書き]]でも[[字形]]差がないためなのか、
[[縦書き]]字形とはされませんでした。
[34] [[元号合字]]は横並びの形のみ示され、その他に[[縦書き]]字形は示されませんでした。
[REFS[
- [35] [CITE@en[Character set "[[JIS X 0213:2000]] 附属書4 (規定) に縦書き例示字形 (参考) あり"]], [TIME[2020-10-07T10:33:10.000Z]] <https://chars.suikawiki.org/set/%24jisx0213-2000%3Ahas-vertical-example>
-- [[縦書き]]と明示されたものに >>29 を追加した表。
-- ここに示した[[文字]]の他、
[CODE(charname)@en[KATAKANA LETTER AINU P]]
- [36] [CITE@en[Character set "[[JIS X 0213:2000]] 附属書4 (規定) に横書き例示字形なし"]], [TIME[2020-10-07T10:33:29.000Z]] <https://chars.suikawiki.org/set/%24jisx0213-2000%3Ano-horizontal-example>
]REFS]
[FIG(quote)[ [21] [[JIS X 0208:1997]] 附属書4 ([[規定]])
>
[B[b) 文字]] 当該区点位置で表現される図形文字の字体を字形として例示したもの。
>
[B[c) 縦書き]] 当該区点位置で表現される図形文字の字体を縦書きで表示する場合の字形を例示したもの。この例示は,
一部の区点位置についてだけ行った。この欄は, [[参考]]であって[[規定]]の一部ではない。
]FIG]
[FIG(quote)[ [26] [[JIS X 0213:2000]] 附属書4 ([[規定]])
>
[B[c) 文字]] 当該面区点位置で表現される図形文字の字体を字形として例示したもの。
>
[BOX(indent)[
[B[備考]] “(SP)”, “(NBSP)” 及び “(SHY)” は, それぞれ SPACE, NO-BREAK SPACE 及び SOFT HYPHEN を表
し, 字形の例示ではない。
]BOX]
>
[B[d) 字形例]] 当該面区点位置で表現される図形文字の字体で, 参考となるその他の字形がある場合の字形を例示
したもの。この例示は, 一部の面区点位置についてだけ行った。また, 縦書き用の字形が異なることがある
場合も字形例で示した。この欄は, 参考であって規定の一部ではない。
> *は該当面区点位置で表現される図形文字において, 主に縦書きで使用される字形を例示したものである。
]FIG]
*** Unicode の縦書き用代表字形
[260]
[[UCD特性]]
[CODE[Vertical_Orientation]]
(>>214)
が
[CODE[Tu]],
[CODE[Tr]]
の[[文字]]は、
[[符号表]]の他に、
[[UAX #50]]
に[RUBYB[代表字形][representative glyph]]の例示があります。
[[横書き字形]]は、
[[符号表]]と同じような[[字形]]の他に、
別の字形例が示された[[文字]]もあります。
[[縦書き字形]]は、
それぞれ1つ[[以上]]の[[字形]]が示されており、
中には[[横書き字形]]と同じものが示された[[文字]]もあります。
[SRC[>>259]]
[261]
この[[縦書き字形]]や追加の[[横書き字形]]は、
[[フォント]]の実装が必ず用意しなければならないものではなく、
[[フォント]]の開発者は想定する地域の実情を調査し適当な[[グリフ]]を提供する[RUBYB[べき][shoud]]とされています。
[SRC[>>259]]
[262]
複数の[[縦書き字形]]が例示された[[文字]]は、
[[小書き]]の位置や[[正立]]か寝かすかの違いで、
地域ごとに慣習が異なるものです。
同種の記号だからと使い方の違うものを1つの[[符号位置]]にまとめた皺寄せとも感じられます。
;; [269]
せめてその情報を開発者向けにまとめておいてほしいものですが...
-*-*-
[263]
複数の[[横書き字形]]が示されたものは、
[[注音字母]]
[CODE(char)[U+3127]]
[CODE(charname)@en[BOPOMOFO LETTER I]]
(>>153)
だけです。
[[横書き字形]]と[[縦書き字形]]の第一はどちらも横棒です。
[[横書き字形]]はそれに加えて縦棒が示されています。
[SRC[>>259]]
なお[[符号表]]では横棒が示され、
「the vertical stroke form is considered a
rendering variant」
と注記されています [SRC[>>264]]。
[290]
複数の[[縦書き字形]]が示されたものは、
4パターンあります。
- [291]
該当するほとんどの[[句読点]]は、
[CODE[Tu]]
で、
中央に大書きした[[字形]]と、
橋に寄せて[[小書き]]した[[字形]]が示されています。
[[台湾]]では[[大書き]]の[[字形]]が[[横書き]]でも使われるものも、
なぜか[[縦書き]]にだけ[[大書き]]の[[字形]]が示されています。
- [292]
[[全角]]の
[CODE[:]]
と
[CODE[;]]
は、
[CODE[Tr]]
で、
[[正立]]で中央に大書きした[[字形]]、
横に寄せて[[小書き]]した[[字形]]、
[[時計回りに90°回転]]した[[字形]]の
3つが示されています。
- [293]
[[日本の元号名の漢字2文字の合字][元号合字]]は、
[CODE[Tu]]
で、
[[横書き]]と[[縦書き]]に横並び半角ずつの字形が示され、
[[縦書き]]にはそれに加えて縦並び半角ずつの字形が示されています。
- [294]
「株式会社」式の4文字の[[合字]]は、
[CODE[Tu]]
で、
[[横書き]]と[[縦書き]]には[[左上から右下に「Z」型に配置][左上横書き]]した[[字形]]が示され、
[[縦書き]]にはそれに加えて[[右上から左下に「N」型に配置][右上縦書き]]した[[字形]]が示されています。
[303]
[[組み文字]]のうち[[仮名]]を組合せたものは、
[CODE[Tu]] で、
[[横書き]]と[[縦書き]]で仮名各文字の配置が違い「ー」の向きも違う字形が示されています。
[[漢字]]を組合せたものと、なぜか扱いが違っています。
[304]
[CODE[U+1F201]]
[CODE(charname)@en[SQUARED KATAKANA KOKO]]
は、
[CODE[Tu]]
ですが、
横並びの「ココ」を[[四角形]]で囲った字形です。
[[横書き]]と[[縦書き]]も同様の字形ですが、
[[横書き]]はやや下寄せになっています。
意図は謎ですが、実際の利用形態がそうなのでしょうか。
[350]
[[句読点]]は[[符号表]]の例示字形や [[UAX #50]] の横書き例示字形が1つでも、
[[Standardized Variants]]
として
「corner-justified form」
と
「centered form」
が登録されています
[SRC[>>348, >>349]]。
[[符号表]]には小さいですが一応両方の字形例も示されています。
縦書きの各字形の差異も同程度に区別可能であるべき異体のように感じられますが、
[[Standardized Variants]]
と
[[UAX #50]]
の関係性はよくわかりません。
なお、
[[Standardized Variants]]
が登録されているのはなぜか[[全角文字]]の方だけで、
[[ASCII文字]]の方にはありません。
[REFS[
- [348] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U3000.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:14.000Z]], [TIME[2020-10-24T05:53:42.077Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/U3000.pdf>
- [349] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - UFF00.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:18.000Z]], [TIME[2020-10-24T05:54:17.212Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/UFF00.pdf>
]REFS]
-*-*-
[296]
[CODE[Tr]]
には[[括弧類]]が多く含まれています。
いずれも[[横書き]]字形を[[時計回りに90°回転]]したものが[[縦書き]]字形として示されています。
[297]
なぜ [CODE[R]] でなく [CODE[Tr]] としたのか、
よくわかりません。
[[書体]]の設計次第で[[横書き]]・[[縦書き]]に特有の調整があり得るとも考えられますが、
それをいうなら
[CODE[R]]
で調整し得る[[文字]]は他にもいくらでもあるはずです。
[298]
[CODE[Bidi_Mirrored]]
に含まれる[[鏡像化グリフ]]の[[文字]]と比べると、
[CODE[Tr]]
の[[括弧]]はごく一部に限られていることがわかります。
主に[[欧文]]用とみなされている[[括弧]] (例えば >>307) や、
[[数式]]用とされている[[括弧]]、
[[括弧]]として使われることもあるものの本来[[不等号]]の記号類などは、
[CODE[R]]
とされているようです。
[311]
[CODE[U+2329]]
の
[CODE[〈]]
などは[[東アジア]]の[[文字コード]]にない[[括弧]]ですが、
なぜか
[CODE[Tr]]
で縦書き字形が示されています。
[299]
[CODE[U+301D]] [CODE(charname)@en[REVERSED DOUBLE PRIME QUOTATION MARK]],
[CODE[U+301E]] [CODE(charname)@en[DOUBLE PRIME QUOTATION MARK]],
[CODE[U+301F]] [CODE(charname)@en[LOW DOUBLE PRIME QUOTATION MARK]]
は
[CODE[Tr]]
ですが、
[[横書き]]と[[縦書き]]では線の向きと位置が異なっています。
フォールバックの回転が適切とも思えませんが、
[[正立]]よりは確かにまだましな字形になりそうです。
[301]
[CODE[゛]]
と
[CODE[゜]]
は、
[CODE[Tu]]
で、
[[横書き]]は左上[[小書き]]、
[[縦書き]]は右下[[小書き]]となっています。
これらは[[結合文字]]ではなく単独の文字ですが、
通例「あ゛」のように結合済の文字がないときの代用として、