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[313] [DFN[[CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]]]] [[ヘッダー]]は、
同じ[[接続]]を使って [[HTTP/1.1]] から他の[[プロトコル]]へと移行するための仕組みです
[SRC[>>311]]。
* 仕様書
[REFS[
- [311] '''[CITE@en[RFC 7230 - Hypertext Transfer Protocol (HTTP/1.1): Message Syntax and Routing]] ([TIME[2014-06-07 01:59:35 +09:00]] 版) <https://tools.ietf.org/html/rfc7230#section-6.7>'''
- [307] [CITE@en[RFC 2817 - Upgrading to TLS Within HTTP/1.1]] ([TIME[2012-01-09 20:05:09 +09:00]] 版) <http://tools.ietf.org/html/rfc2817>
]REFS]
* HTTP の版
[435] この[[ヘッダー]]は [[HTTP/1.1]] で定義されています。 [[HTTP/1.0]] や
[[HTTP/0.9]] では使えません。
* 文脈
[315] [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[ヘッダー]]は複数指定できます。
* 構文
[319] [[欄値]]は、1つ以上の[[プロトコル]]の[[リスト]] ([CODE[#]]) です [SRC[>>311]]。
[FIG(railroad)[
- [[プロトコル]]
- *
-- [[OWS]]
-- [CODE[[[,]]]]
-- [[OWS]]
-- [[プロトコル]]
]FIG]
[320] [[プロトコル]]は、名前、または名前と [CODE[[[/]]]] と版を並べたものです
[SRC[>>311]]。
[321] 名前と版は、共に[[字句]]です [SRC[>>311]]。
[FIG(railroad)[
- [[字句]]
- ?
-- [CODE[[[/]]]]
-- [[字句]]
]FIG]
* 処理モデル
[314] [[クライアント]]は、[CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[ヘッダー]]を[[要求]]に含めることができます
[SRC[>>311]]。
;; [436] [[クライアント]]が [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] を送信しても、
[[鯖]]が切り替えを示すまでは、 [[HTTP/1.1]] のままです。 [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]]
が含まれる[[メッセージ]]は最後まで [[HTTP/1.1]] でなければなりません。
[316] [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[ヘッダー]]は、[[クライアント]]が[[鯖]]に対して、
最後の[[要求]]を送る前に指定したいずれかの[[プロトコル]]に切り替えることを要請するものです [SRC[>>311]]。
[[プロトコル]]の順序は、優先順を表しています [SRC[>>311]]。
[441] [[鯖]]は、 [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[要求]]に対し、
新しい[[プロトコル]]を選んで、 [CODE(HTTP)[[[101]]]] [[応答]]を返します。ただし、
- [318] [[鯖]]は、現在の[[プロトコル]]を使い続けたい場合、無視して構いません [SRC[>>311]]。
- [434] [[鯖]]は、 [[HTTP/1.0]] [[要求]]の [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]]
[[ヘッダー]]を無視しなければ[['''なりません''']] [SRC[>>311]]。
- [325] [[鯖]]は、[[クライアント]]が指定していない[[プロトコル]]に切り替えては[['''なりません''']]
[SRC[>>311]]。
- [326] [[鯖]]は、[[クライアント]]の指定した優先順は無視しても構いません [SRC[>>311]]。
[322] [[鯖]]は、 [CODE(HTTP)[[[101]]]] [[応答]]に新しい[[プロトコル]]を表す
[CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[ヘッダー]]を含めなければ[['''なりません''']] [SRC[>>311]]。
複数の階層の[[プロトコル]]を切り替える場合には、[[昇順]]にしなければ[['''なりません''']]
[SRC[>>311]]。
;; [324] [[昇順]]ってどちらでしょうか??
;; [427] [CODE(HTTP)[[[101]]]] [[応答]]は新しい[[プロトコル]]ではなく、
まだ [[HTTP/1.1]] のままです。
[437] [[鯖]]は、 [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[ヘッダー]]の他に
[CODE(HTTP)@en[[[Expect:]]]] [[ヘッダー]]の値 [CODE(HTTP)[[[100-continue]]]]
が指定されていた場合には、 [CODE(HTTP)[[[101]]]] の前に [CODE(HTTP)[[[100]]]]
を送らなければ[['''なりません''']] [SRC[>>311]]。
[327] [[鯖]]は、 [CODE(HTTP)[[[426]]]] [[応答]]において
移行可能な[[プロトコル]]を示す [CODE(HTTP)[[[Upgrade:]]]]
[[ヘッダー]]を送らなければ[['''なりません''']] [SRC[>>311]]。
[[プロトコル]]の順序は、優先順を表します [SRC[>>311]]。
[428] [[鯖]]は、その他の[[応答]]にも、移行可能な[[プロトコル]]を表す
[CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] [[ヘッダー]]を含めて構いません [SRC[>>311]]。
[[プロトコル]]の順序は、優先順を表します [SRC[>>311]]。
[432] [[鯖]]は、 [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] を送信するときは、
[CODE(HTTP)@en[[[Connection:]]]] [[ヘッダー]]にも[[接続オプション]]
[CODE(HTTP)@en[[[upgrade]]]] を送信しなければ[['''なりません''']] [SRC[>>311]]。
;; [433] これによって、[[中間器]]が指定された[[プロトコル]]に対応していない時に切り替えを防ぐことができます。
* プロトコルの切り替え
[429] [[プロトコル]]の切り替え後の能力や性質は、新しい[[プロトコル]]に完全に依存します
[SRC[>>311]]。しかし、[[鯖]]は [CODE(HTTP)[[[101]]]] [[応答]]を送信した直後には、
元の[[要求]]に対する処理に相当するものを実行することが期待されています [SRC[>>311]]。
[[鯖]]は、新しい[[プロトコル]]が[[要求]]の意味を尊重できる場合を除き、
切り替えては[['''なりません''']] [SRC[>>311]]。 [CODE(HTTP)@en[[[OPTIONS]]]]
[[要求]]は、どんな[[プロトコル]]でも尊重される [SRC[>>311]] とされています。
[EG[
[430] 例えば [CODE(HTTP)@en[[[GET]]]] [[要求]]に [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]]
が指定されていて、[[鯖]]が [CODE(HTTP)[[[101]]]] を返した場合、
[[鯖]]は新しいプロトコルに切り替えて [CODE(HTTP)[[[GET]]]] されていた[[資源]]を送るべきです。
]EG]
;; [431] 従って、特に実行したい [[HTTP]] 操作がなく、プロトコルの切り替えだけを行いたいときは、
[CODE(HTTP)@en[[[OPTIONS]]]] [[要求]]を使えば良いことになります。
[438] [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]]]] は、下位層プロトコルの切り替えには使えません [SRC[>>311]]。
また、現在の[[接続]]を再利用しない切り替えにも使えません [SRC[>>311]]。
* プロトコルの名前と版
[1]
,製品字句 ,プロトコル ,状態 ,出典
,[CODE(HTTP)@en[[[GridHTTP]]/1.0]] ,[[GridHTTP]] ,[[IANA]] 未登録
,[CODE(HTTP)[[[HTTP]]/[VAR[*]]]] ,HTTP ,[HTTP/1.1]
,[CODE(HTTP)@en[[[HTTP/1.0]]]]
,[CODE(HTTP)@en[[[HTTP/1.1]]]]
,[CODE(HTTP)[[[IRC]]/6.9]] ,IRC ,[HTTP/1.1] 例示
,[CODE(HTTP)[[[RTA]]/x11]] , ,[HTTP/1.1] 例示
,[CODE(HTTP)[[[SHTTP]]/1.3]] , ,[HTTP/1.1] 例示
,[CODE(HTTP)[[[TLS/1.0]]]] ,[[TLS]]/1.0 ,[RFC 2817]
[439] プロトコル名 [DFN[[CODE[[[HTTP]]]]]] は、 [[HTTP]] を表すとされています。
;; [440] [[HTTP/1.1]] で [CODE(HTTP)@en[[[Upgrade:]] [[HTTP/1.1]] と指定されたときどうなるべきかは明記されていません。
[310] [[IANA登録簿]]は [[RFC 2817]] [SRC[>>307]] により設けられました。
[REFS[
- [2] IANA 登録簿: <http://www.iana.org/assignments/http-upgrade-tokens>
]REFS]
[3] 2003年12月の時点で、登録簿には一つも登録されていません。
HTTP 仕様書で定義されている [CODE(HTTP)[HTTP/[VAR[*]]]] や
登録手続きを規定している RFC 2817 が定義している [CODE(HTTP)[TLS/1.0]]
すら載っていないのはなんとも間抜けな話です [WEAK[(が、 IANAREG では良くある話です)]]。
[306] [CITE@en[Reverse HTTP - Second Life Wiki]]
([TIME[2009-08-05 22:34:37 +09:00]] 版)
<http://wiki.secondlife.com/wiki/Reverse_HTTP>
* 歴史
[REFS[
- [312] [[RFC 2068]]
- [309] [[RFC 2616]]
]REFS]
[FIG[
[FIGCAPTION[
[308] RFC 2068 (HTTP/1.1) 14.41; RFC 2616 (HTTP/1.1) 14.42 Upgrade
]FIGCAPTION]
> The Upgrade general-header allows the client to specify what
additional communication protocols it supports and would like to use
if the server finds it appropriate to switch protocols. The server
MUST use the Upgrade header field within a 101 (Switching Protocols)
response to indicate which protocol(s) are being switched.
[CODE(HTTP)[Upgrade]] [[一般頭欄]]は、
[[クライアント]]が、どの追加の通信プロトコルに対応しており、
[[鯖]]がプロトコル切替えが適切であると判断した場合には使用したいと考えているのかを指定することができます。
鯖は、 [CODE(HTTP)[[[101]]]] (プロトコル切替) 応答中でどのプロトコルに切り替えるのかを示すために
[CODE(HTTP)[Upgrade]] 頭欄を使わなければ'''なりません'''。
>
- Upgrade = "Upgrade" ":" 1#product
> For example,
- Upgrade: HTTP/2.0, SHTTP/1.3, IRC/6.9, RTA/x11
> The Upgrade header field is intended to provide a simple mechanism
for transition from HTTP/1.1 to some other, incompatible protocol. It
does so by allowing the client to advertise its desire to use another
protocol, such as a later version of HTTP with a higher major version
number, even though the current request has been made using HTTP/1.1.
This eases the difficult transition between incompatible protocols by
allowing the client to initiate a request in the more commonly
supported protocol while indicating to the server that it would like
to use a "better" protocol if available (where "better" is determined
by the server, possibly according to the nature of the method and/or
resource being requested).
[CODE(HTTP)[Upgrade]] 頭欄は、 HTTP/1.1 から何か他の、非互換なプロトコルに移行するための単純な機構を提供することを想定しています。クライアントは、
現在の要求は HTTP/1.1 を使って行いながらも、例えばより大きな大版番号を持つより新しい版の
HTTP のような、別のプロトコルを使いたいと思っているということを宣伝できます。
これによって、非互換プロトコル間の難しい移行が、
クライアントはより広く対応されているプロトコルで要求を初期化しつつ鯖に「よりよい」
プロトコルを利用可能なら使いたいことを示すことができるので、
容易になります。
(ここで「よりよい」とは、鯖によって、おそらく要求された[[方式]][[及び/又は]][[資源]]の性質に従って決定されます。)
> The Upgrade header field only applies to switching application-layer
protocols upon the existing transport-layer connection. Upgrade
cannot be used to insist on a protocol change; its acceptance and use
by the server is optional. The capabilities and nature of the
application-layer communication after the protocol change is entirely
dependent upon the new protocol chosen, although the first action
after changing the protocol MUST be a response to the initial HTTP
request containing the Upgrade header field.
[CODE(HTTP)[Upgrade]] 頭欄は、既存の[[転送層]][[接続]]上の[[応用層]]プロトコルの切替にのみ適用します。
[CODE(HTTP)[Upgrade]] をプロトコル変更を主張するのに使うことはできません。
鯖がそれを受け入れて使用するかどうかは任意選択です。
プロトコル変更後の応用層通信の能力と性質は選ばれた新しいプロトコルに完全に依存します。
但し、プロトコル変更後の最初の動作は [CODE(HTTP)[Upgrade]] 頭欄を含んだ初期
HTTP 要求への応答でなければ'''なりません'''。
> The Upgrade header field only applies to the immediate connection.
Therefore, the upgrade keyword MUST be supplied within a Connection
header field (section 14.10) whenever Upgrade is present in an
HTTP/1.1 message.
[CODE(HTTP)[Upgrade]] 頭欄は、直接接続にのみ適用します。
従って、 [CODE(HTTP)[Upgrade]] が HTTP/1.1 メッセージ中に存在するときには、
必ず [CODE(HTTP)[upgrade]] 見出し語を [CODE(HTTP)[[[Connection]]]] 頭欄中に供給しなければ'''なりません'''。
> The Upgrade header field cannot be used to indicate a switch to a
protocol on a different connection. For that purpose, it is more
appropriate to use a 301, 302, 303, or 305 redirection response.
[CODE(HTTP)[Upgrade]] 頭欄は、異なる接続上のプロトコルへの切替えを示すために使うことはできません。
その目的には、 [CODE(HTTP)[[[301]]]], [CODE(HTTP)[[[302]]]],
[CODE(HTTP)[[[303]]]] または [CODE(HTTP)[[[305]]]] の再指向応答を使うのがより適切です。
> This specification only defines the protocol name "HTTP" for use by
the family of Hypertext Transfer Protocols, as defined by the HTTP
version rules of section 3.1 and future updates to this
specification. Any token can be used as a protocol name; however, it
will only be useful if both the client and server associate the name with the same protocol.
この仕様書は、プロトコル名 [CODE(HTTP)[HTTP]] だけを、
ハイパー文転送プロトコルで使用するために、
3.1節の版規則とこの仕様書の将来の更新で定義される通り定義します。
任意の字句をプロトコル名として使うことができます。
しかし、それはクライアントと鯖がある名前を同じプロトコルと関連付けている場合に限って有用です。
]FIG]