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[318]
複数の[[文字]]を組合せて使う[[文字]]群があります。
[[grapheme cluster]]
と同様、
[[書字方向]]と[[グリフ]]の扱いが全体として一貫している必要があります。
[SEE[ [[書字方向依存グリフ]] ]]
-*-*-
[319]
[CODE[U+221A]]
([CODE[√]]),
[CODE[U+221B]]
([CODE[∛]]),
[CODE[U+221C]]
([CODE[∜]])
は、
[[Unicode]]
では[[ルート記号]]の上線を除いた部分が例示字形になっており [SRC[>>324]]、
以後の[[文字]]に[[上線]]を引いたもので[[ルート]]を表すために使います。
したがってその全体として一括で処理する必要があります。
[320]
この3文字は [CODE[Bidi_Mirrored]] で、[[鏡像化]]されます。
[CODE[Vertical_Orientation]] は [CODE[R]] で、寝かされます。
[321]
三乗根、四乗根には[[鏡像化]]して[[アラビア文字]]の[[数字]]に差し替えた
[CODE[U+0606]]
[CODE(charname)@en[ARABIC-INDIC CUBE ROOT]],
[CODE[U+221B]]
[CODE(charname)@en[ARABIC-INDIC FOURTH ROOT]]
があります [SRC[>>323]]。
こちらは[[右横書き]]用で、
[CODE[Bidi_Mirrored]] は[[偽]]なので[[左横書き]]用にはなりません。
[322]
[CODE[√]]
は
[[JIS]]
では[[ルート記号]]の上線まで含んだ[[例示字形]]になっていて、
[[ルート]]を表す[[数式]]の部分としての利用は想定されていないようです。
[[縦書き字形]]も示されていません。
[334]
[[Unicode]]
には更に別に
[CODE[U+23B7]]
[CODE(charname)@en[RADICAL SYMBOL BOTTOM]]
があり、端末用[[罫線素片]]と組み合わせることになっています。
[CODE[R]]
ですが、
[CODE[Bidi_Mirrored]] ではありません。
[1]
[[根号]]を使った[[数式]]を表示する実装や
[[Webサイト]]には、
「[CODE[√]]」
を使い、それに線を継ぎ足す方式のものが複数あります。
この種の実装は、
単独記号としての「[CODE[√]]」の[[字形]]とは両立しません。
また、
[[左横書き]]、
[[右横書き]]、
[[上縦書き]]で「[CODE[√]]」と線が一貫した挙動を示す必要があります。
[336]
[[罫線素片]]やそれに類するものとして
[CODE[U+23B7]] - [CODE[U+23BD]] [SRC[>>332]],
[CODE[U+2500]] - [CODE[U+259F]] [SRC[>>340]]
があります。
[[符号表]]は[[左横書き]]前提の字形で、
[CODE[Vertical_Orientation]]
は
[CODE[R]]
とされます。
[337]
組合せて表のようにして使う[[罫線素片]]的な歯科用記号が
[CODE[U+23BE]] - [CODE[U+23CC]]
にあります。
[SRC[>>332]]
[[符号表]]は明らかに[[左横書き]]前提の字形ですが、
なぜか
[CODE[Vertical_Orientation]]
は
[CODE[U]]
です。なぜ [CODE[R]] ではないのでしょうか。
[341]
[[JIS X 0213:2000]]
附属書7 1.3.13
によると、
[[JIS X 0213]] における歯科用記号は
[CODE(charname)@en[OVERLINE]],
[CODE(charname)@en[LOW LINE]],
[CODE(charname)@en[BOX DRAWINGS LIGHT VERTICAL AND HORIZONTAL]]
と併用することとされています。
これらは
[[Unicode]]
では
[CODE[R]]
なので、
[[Unicode]]
の[[縦書き]]では挙動がおかしくなります。
-*-*-
[364]
「――」や「……」 (中央) や「‥‥」 (中央)
は、
[[日本]]の一部業界で2文字分の長さで使う記号です。
[[横書き]]でも[[縦書き]]でも、進行方向に2文字分中央の線や点で表されます。
分野の慣習によってはこうした表現を1文字分として使うのは誤りとすることがあります。
逆に分野によっては1文字分で使うのが普通とすることもあります。
また[[プロポーショナルフォント]]など[[文字]]の枡目の意識が低いときは、
敢えて2点リーダー、3点リーダーとして正方形に設計された字形を使う必要はなく、
「・・・」、
「...」
「。。。」
といった表現も使われます (字数は場合によります)。
いずれにしても全体として一貫とした方向性になることが求められますが、
「―」や「…」や「‥」は
[CODE[R]]
なので[[縦書き]]でも適切に回転します。
[331]
[CODE[U+22EE]]
[CODE(charname)@en[VERTICAL ELLIPSIS]],
[CODE[U+22EF]]
[CODE(charname)@en[MIDLINE HORIZONTAL ELLIPSIS]],
[CODE[U+22F0]]
[CODE(charname)@en[UP RIGHT DIAGONAL ELLIPSIS]],
[CODE[U+22F1]]
[CODE(charname)@en[DOWN RIGHT DIAGONAL ELLIPSIS]]
は、
[[数式]]用の省略記号とされます。
[CODE[Vertical_Orientation]] は [CODE[R]] で回転します。
後者2つは [CODE[Bidi_Mirrored]] で[[鏡像化]]します。
したがって物理的な向きではなく、
[[数式]]の全体的な方向性と一貫して使うことになります。
([[縦書き字形]]も参照。)
[333]
縦に複数組合せて使うことが想定される[[数式]]用の部品
[CODE[U+2320]],
[CODE[U+2321]]
は、
[CODE[R]],
[CODE[Bidi_Mirrored]]
とされています。
[CODE[U+239B]] - [CODE[U+23B3]], [CODE[U+23D0]]
は、
[CODE[R]]
とされています。
[SRC[>>332]]
[[くの字点]]と字形構成は似ていますが、
[[縦書き]]で連続して使うことが想定される[[くの字点]]と違って、
こちらは[[横書き]]の複数行に分けて使うことを想定したものでしょう。
最初の2文字以外がなぜ[[鏡像化]]されないのかは謎です。
[330]
[[濁点]]、
[[くの字点]]、
[[半角カナ]]濁点:
[[縦書き字形]]参照
[344]
[CODE[U+FE20]] - [CODE[U+FE2F]]
には
[[Combining Half Marks]]
として、
複数の[[文字]]に組み合わせて使う[[発音区別符号]]を表すべく、
複数組合せて使うための[[結合文字]]があります。
[SRC[>>345]]
[376] [[顔文字]]、[[ASCIIアート]]、[[ギャル文字]]
[REFS[
- [323] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U0600.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:02.000Z]], [TIME[2020-10-24T02:43:15.449Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/U0600.pdf>
- [324] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U2200.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:12.000Z]], [TIME[2020-10-24T02:43:53.326Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/U2200.pdf>
- [332] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U2300.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:12.000Z]], [TIME[2020-10-24T03:18:41.526Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/U2300.pdf>
- [339] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U2500.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:12.000Z]], [TIME[2020-10-24T03:50:33.313Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/U2500.pdf>
- [340] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - U2580.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:12.000Z]], [TIME[2020-10-24T03:52:28.721Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/U2580.pdf>
- [345] [CITE[The Unicode Standard, Version 13.0 - UFE20.pdf]], [TIME[2020-03-02T22:41:18.000Z]], [TIME[2020-10-24T05:28:05.454Z]] <https://www.unicode.org/charts/PDF/UFE20.pdf>
]REFS]
-*-*-
[2] [[Vodafone]] の拡張した[[シフトJIS]]
には、
2文字または3文字を横に並べて使う[[絵文字]]がありました。
ほとんどの[[絵文字]]は
[[Unicode]]
に追加されましたが、
これらは企業[[ロゴ]]のため追加されませんでした。
[3]
[CITE@en-us[Character Sets: Extended Latin ([[ANSEL]])]], [TIME[2020-12-05T05:17:19.000Z]], [TIME[2020-12-05T06:13:11.689Z]] <https://memory.loc.gov/diglib/codetables/45.html>
Double Tilde