349.txt

[1] [DFN[ギリシャ暦]]は、かつて[[ギリシャ]]で用いられた[[太陰太陽暦]]でした。


[2] 元々は[[ユダヤ暦]]とほとんど同じものでしたが、
[[年始]]は[[夏至]]付近としていました。 [SRC[>>3]]

* 置閏法

[FIG(table)[ [12] [[ギリシャ暦]]の[[比較]] [SRC[>>3]]

:t: 種別
:y: 年数
:m: 月数
:d: 日数
:s: [[太陽年]]
:n: [[太陰月]]

:t: 八年法(1)
:y: [N[8]]
:m: [N[99]]
:d: [N[2920.5]]
:s: [N[365.0625]]
:n: [N[29.50000]]

:t: 八年法(2)
:y: [N[8]]
:m: [N[99]]
:d: [N[2922.0]]
:s: [N[365.2500]]
:n: [N[29.51519]]

:t: 八年法(3)
:y: [N[8]]
:m: [N[99]]
:d: [N[2923.5]]
:s: [N[365.4375]]
:n: [N[29.53030]]

:t: [[メトン法]]
:y: [N[19]]
:m: [N[235]]
:d: [N[6940.0]]
:s: [N[365.2632]]
:n: [N[29.53192]]

:t: [[カリポス法]]
:y: [N[76]]
:m: [N[940]]
:d: [N[27759.0]]
:s: [N[365.2500]]
:n: [N[29.53085]]

:t: [[ヒパルコス法]]
:y: [N[304]]
:m: [N[93760]]
:d: [N[111035.0]]
:s: [N[365.2467]]
:n: [N[29.53059]]

]FIG]

** 八年法

[4] [DFN[[RUBYB[八年法][Oktaeteris]]]]は、
最古のもので、
8年に3回[[閏月]]を置いていました。 [SRC[>>3]]

[5] 当初は全日数を3902日半、
次に2922日、
その後2923日半とするようになりました。 [SRC[>>3 24ページ]]

** メトン法

[6] [DFN[メトン法]]は、西暦紀元前433年に[RUBY[Meton][メトン]]が発明したといわれます。
[SRC[>>3]]

;; [[メトン周期]]も参照。

[7] 19年に7回の[[閏月]]を置き、全日数を6940日としていました。 [SRC[>>3]]

** カリポス法

[8] [DFN[カリポス法]]は、西暦紀元前334年に [RUBY[Kalippos][カリポス][Callipus]]
が発明したものといいます。 [SRC[>>3]]

[9] 19 × 4 = 76年を循環期とし、
[[年]]と[[月]]との関係は[[メトン法]]同様とし、
全日数を6939[FRAC[3][4]]日としていました。 [SRC[>>3]]

[10] 西暦紀元前125年頃、[[ヒパルコス]]が精密に測定して304年の循環期を求めた
([DFN[ヒパルコス法]]) ものの、
年数が多くて実施されなかったといいます。 [SRC[>>3]]

* 改暦

[11] 詳細不明ながらも西暦6世紀頃に[[ユリウス暦]]に[[改暦]]されたといわれています。
[SRC[>>3]]

[13] 現代[[ギリシャ]]の[[暦]]については、[[暦法改良案]]参照。

* メモ

[REFS[
- [3] [CITE[暦法及時法]]
]REFS]