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[4]
[DFN[[CITE[桓檀古記]]]]
([DFN[[CITE[환단고기]]]])
は、
[[朝鮮半島]]の[[歴史]]とされるものを記述した[[偽書]]です。
[5]
[[日本]]でいう[[超古代史]]や[[古史古伝]]に相当するものといわれます。
* 諸本
- [23] [CITE@zh[[[桓檀古記]] - 维基文库,自由的图书馆]], [TIME[2023-05-26T07:21:51.000Z]], [TIME[2023-06-09T09:40:32.496Z]] <https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%A1%93%E6%AA%80%E5%8F%A4%E8%A8%98>
- [22]
[CITE@ja-JP[[[桓檀古記]] : シルクロード興亡史]], [[桂延寿, 鹿島曻 訳]], [TIME[1982.7][1982]], [TIME[2023-05-30T10:04:52.000Z]], [TIME[2023-06-09T09:40:09.703Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/12173816/1/5> (要登録)
-- [68] 本文は[[明朝体]]翻刻文と[[書き下し文]]
-- [69] [[書き下し文]]脇の小書きの漢数字は巻末の解説の参照
-- [67] /228 に写本白黒写真
--- [70] /263 に正誤表があります。 (写本と原本の差異?)
* 来歴
[6] [[日本語]]版[CITE[ウィキペディア]]は、
>超古代からの朝鮮半島の歴史を太白教の桂延壽が編集したものを李沂が1911年(檀君紀元5808年)5月に印刷したとされる偽書。現行版は1949年に李裕岦が呉炯基に清書させ、1979年に印刷した版である。
>[SNIP[]]
>[SNIP[]]本書は日本の古史古伝の研究家、鹿島曻により1982年、古史古伝と同じ扱いで日本語訳書が出版されることにより大韓民国で有名になった。
と説明しています。 [SRC[>>1]]
[74]
[[[CITE[桓檀古記]]の日時]]の[[建興]]の項も参照。
* 檀君神話との関係
[7] 本書所収[CITE[檀君世紀]]に[[檀君]]関係の記述があります。
[9] [[大韓民国]]には[[檀君朝鮮]]の実在を信じる立場から本書を信奉する人がいるようです。
[8]
[[檀君紀元]]や[[干支年]]については[[[CITE[桓檀古記]]の日時]]参照。
* 高句麗・渤海帰属問題との関係
[10]
21世紀初期の[[大韓民国]]では、
[[中華人民共和国]]の[[東北工程]]などに反発し
([SEE[ [[高句麗帰属問題]] ]])、
[[高句麗]]や[[渤海]]が[[朝鮮人]]の国である、
あるいはそれ以前の伝説時代に[[朝鮮人]]が[[満州]]の広範囲を領有していたといった主張に関連して、
[CITE[桓檀古記]]
が盛んに参照され、[[真書]]と主張されていたそうです。
* 日本との関係
[13]
[CITE[桓檀古記]]には[[日本]]が[[朝鮮人]]の分派によって建国されたという記述が含まれています。
[SRC[>>11, >>12]]
;; [14]
[[大東亜戦争の終戦]]後しばらくして[[朝鮮人]]の「学者」
の中には古代の日本は[[朝鮮]]の植民地だったと主張する者がいたそうです。
[[日本]]による植民地支配を反転させた民族主義的なものですが、
[[日本]]の反政府的な人の中には喜んで受け入れる者もあったそうです。
[15]
[[昭和時代]]後期、[[日本]]の一部の人は本書の「発見」
で[[真の歴史][超古代史]]が明かされると喜んだようです。
[[日本]]の[[古史古伝]]などと組合せて創造的な「真の歴史」
を探求する人が出現したのだそうです。
焚書説の項も参照。
[REFS[
- [11]
[CITE@ja[[[桓檀古記]]の驚くべき妄想① :: 古代史Tips]], [TIME[2023-06-09T09:04:49.000Z]] <https://historytips7.webnode.jp/kandankoki-hwandankogi-illusion1/>
- [12]
[CITE@ja[[[桓檀古記]]の驚くべき妄想① :: 古代史Tips]], [TIME[2023-06-09T09:05:24.000Z]] <https://historytips7.webnode.jp/kandankoki-hwandankogi-illusion1/>
]REFS]
* 焚書説
[16]
[[偽書]]にはありがちですが、
[CITE[桓檀古記]]
は[[焚書]]されながらもかろうじて守り抜かれ、
世に出ることになったという[[陰謀論]]的出自が語られています。
[18]
[[超古代史]]研究者として知られる[RUBYB[[[鹿島昇]]][[TIME[1926]]-[TIME[2001]]]]著
[CITE[歴史捏造の歴史 司馬遷から江沢民まで]]
([TIME[1999-11-20]])
に収録された[[大韓民国]]慶尚大学校名誉教授[[南正玩]]の文章によると、
>[SNIP[]]著者がすすめる四書(年代順)とは、
>[SNIP[]]
>(4) 李朝鮮の光武十五年(一九一一)、太白教の宣川桂延寿による『桓檀古記』、日本の焚書に抵抗した太白教徒がひそかに伝えたものである。
のだそうです。 [SRC[>>17]] つまりこれが[[鹿島昇]]の理解を端的に表したものになります。
[21]
同じような主張は、少数ながら現在も[[大韓民国]]や[[日本]]で続いています。
[SRC[>>20, >>19]]
中国と日本が32万冊以上を[[焚書]]したのだそうです。
[SRC[>>20]]
[REFS[
- [17] [CITE[「[[歴史捏造の歴史 司馬遷から江沢民まで]]」その1]],
[[れんだいこ]],
2007.10.30日,
最新見直し2009.12.24日,
[TIME[2023-04-03T03:07:44.000Z]], [TIME[2023-06-09T09:26:53.293Z]] <http://www.marino.ne.jp/~rendaico/kodaishi/kashimashikan/rekishinetuzonorekishi1.html>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[20]
[CITE[중·일·러 학자들 “환단고기 제국의 역사 진실” 고증]],
기사입력 2014-02-08 20:40:33,
[TIME[2023-06-09T09:31:26.000Z]] <https://www.skyedaily.com/news/news_spot.html?ID=14720>
]FIGCAPTION]
>
먼저 우리 역사서로서 환단고기(桓檀古記)는 잃어버린 우리 상고사와 고대사 재생에 크게 도움이 되고 있다. ‘환단고기’의 기록을 중국역사서 및 고지도와 참고해 살펴보면 우리 역사가 한반도가 아닌 대륙에 일찍부터 정주·지배한 것을 잘 알 수 있게 된다. 중국과 일본이 32만권 이상 고서를 분서(焚書) 또는 폐기하며 역사 말살을 시도했지만 그것이 허구임을 환단고기는 보여주고 있다. 중국은 결국 고구려, 백제, 발해의 역사고서(歷史古書)를 모두 없애고 나아가 통째로 우리역사를 왜곡·변조하는 동북공정(東北工程)을 하고 있는 중이다. 일본 역시 우리역사를 왜곡·조작하지만 모두 허황된 허구임이 드러나고 있다. 따라서 우리역사의 진실 앞에 중국과 일본의 역사조작은 무너지는 날이 반드시 올 것이라고 믿는다. 중국과 일본이 그 많은 고서를 없앴음에도 환단고기가 80년대 출판되면서 우리 고대사는 다시 재생되고 있기 때문이다. [SNIP[]]
[[Google翻訳]]
>まず私たちの歴史書として桓檀古記は失われた私たちの上高史と古代史の再生に大きく役立っている。「丸短肉」の記録を中国歴史書及び古地図と参考にしてみると、韓国の歴史が朝鮮半島ではなく大陸に早くから定住・支配したことがよく分かるようになる。中国と日本が32万冊以上の古書を焚書または廃棄して歴史抹殺を試みたが、それが虚構であることを幻断肉は示している。中国は結局、高句麗、百済、渤海の歴史古書を全て取り除いて進み、丸ごと韓国歴史を歪曲・変造する東北工程を行っている。日本も韓国の歴史を歪曲・操作するが、みんな虚惑された虚構であることが明らかになっている。したがって、韓国歴史の真実の前に中国と日本の歴史操作は崩れる日が必ず来ると信じている。中国と日本がその多くの古書をなくしたにもかかわらず、幻断肉が80年代に出版され、韓国の古代史は再び再生されているからだ。[SNIP[]]
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[19]
[CITE@ja[【[[桓檀古記]]】倭人韓人による中国大陸支配の歴史書〜古書から日本の歴史を学ぶ〜|古本屋えりえな]],
[[古本屋えりえな]],
2023年1月12日 20:34,
[TIME[2023-06-09T09:30:20.000Z]] <https://note.com/ai_auwa/n/na2b63b6da946>
]FIGCAPTION]
>[桓檀古記]というのは、1909年に公表された大淙教という檀君教の一派(太白教徒)が隠し持っていた古文書だと云われています。
>
朝鮮総督府などの焚書に抵抗して朝鮮半島に伝えられた[桓檀古記]が公開されたことは、東洋史や日本史に限らず広く人類史に根本的な再構成を迫ることになりました。
]FIG]
]REFS]
[24]
[[鹿島昇]]は、
[CITE[桓檀古記]]を[[日本]]と[[朝鮮]]の真実の歴史を伝えるものだとして翻訳、
出版したようです。
>>22 冒頭の訳者による解説によると、
[CITE[日本書紀]]
は[[偽史]]で、
[CITE[三国史記]]
も
[CITE[三国遺事]]
も信用できないのだそうです。
そして[[天皇家]]は実は[[朝鮮]]出身で、
その隠された出自が明らかになるのを恐れていたのだそうです。
[25]
そこで[[日韓併合]]後に[[黒板勝美]]、[[今西竜]]ら御用学者を動員して
「偽史シンジケート」、「歴史マフィア」
を組織して[[朝鮮半島]]の全史料を掠奪したり、
陸軍軍人[[酒匂景信]]に[[好太王碑]]を損壊させたりして、
真実の歴史が書かれた半島の史書が明るみに出るのを防いだのだそうです。
[SRC[>>22 /15]]
[26]
そして[CITE[桓檀古記]]こそが[[天皇家]]の出自を明記した危険な史書で、
[[朝鮮総督府]]は半島全土を捜索させたのですが、
太白教徒が命がけで隠し通して、
[[大東亜戦争の終戦]]の後になって不死鳥の如く出現したのだというのです。
[SRC[>>22 /15, /16]]
[71]
[[鹿島昇]]が
[CITE[桓檀古記]]
を入手したのは[[大韓民国]][[ソウル市]]の自由社代表[[朴蒼岩]]邸でしたが、
[[朴蒼岩]]は
「朝鮮総督府が韓半島の史書のすべてを掠奪したいきさつを記録する、門外不出の公文書」
を[[鹿島昇]]に託したのだそうです。
[SRC[>>22 /266]]
[72]
そして
[CITE[桓檀古記]]
等と公文書によって、
「黒板、今西という、いわゆる史学の超大物が、実はその学者の仮面の裏に偽史シンジケートの元兇という素顔を隠していた」
ことが判明し、
[CITE[桓檀古記]]
を読むとその「恥ずべき所業」をなぜ行ったのか、
すなわち「天皇家の祖先が決して日本列島自生の一族ではなく、朝鮮半島からの亡命者であったことを、疑問の余地なく述べている」
ことが判明したのだそうです。
[SRC[>>22 /266]]
;; [73] 結局その「公文書」に何が書かれていたのかは説明されていません。
その後公表されたのかもわかりません。
[CITE[桓檀古記]]
の来歴に関わる重要な事項が書かれているに違いないのですから、このように
[CSECTION[[V[あとがき]]]]
で一言ひっそり述べるのではなく、
堂々と全文を晒して天皇家と偽史シンジケートの悪行を暴いてやるべきだったのではないでしょうか。
「門外不出の公文書」がなぜ流出したのかも、
[[大韓民国]]が晴れて独立国となった今、
隠す必要はないはずなのになぜ書かなかったのでしょうね。
偽史シンジケートにも良心ある人がいたのでしょうか。
[27]
[[超古代史]]研究者として知られる[RUBYB[[[吾郷清彦]]][[TIME[1909]]-[TIME[2003]]]]の
>>22 冒頭の序文によると、
[CITE[桓檀古記]]
は
「度重なる焚書によって失われた古代の歴史」
を伝えて[[韓民族]]と[[倭人]]のルーツを伝えるアジアの至宝なのだそうです。
[SRC[>>22 /8]]
[31]
[[鹿島昇]]は出版の少し前、
[TIME[1982-03-18]]の[[蔵前工業会]] ([[東京工業大学]]の[[同窓会]])
で講演して自説を披露しています。
それによると、
[CITE[桓檀古記]]
は[[明治時代]]に[[朝鮮総督府]]が掠奪したにも関わらず、
一部だけ甕の中に隠しておいたのだそうです。
[CITE[桓檀古記]]
などから
[CITE[日本書紀]]
の嘘がわかるのだといいます。
[SRC[>>30 /7]]
[32]
しかも「明治焚書」といって、
>
[LEFT[
明治時代に朝鮮総督府があらゆる史書を[BR[]]
焼いた。その理由は百済の亡命者だという[BR[]]
ことを隠すことにあった。系図を隠すため[BR[]]
に日韓併合をやった。私はソウルに行っ[BR[]]
て, 要するに朝鮮の人が日本に来て日本の[BR[]]
歴史を焼いて, つぎに本国に戻って本国の[BR[]]
歴史を焼いたといっております。
]LEFT]
([[明朝体]]) というのだそうです。 [SRC[>>30 /11]]
[33]
[[桓武天皇]]の祖先に[[百済]]王がいるのは[[平成時代]]の[[日本]]では有名です。
[[明治時代]]にはそれを隠さなくてはならず[[日韓併合]]したというのです。
[CITE[神皇正統記]]
にも[[桓武天皇]]時代に「日本が三韓と同じ」という書を焼いたとあるので、
日本でも本国でも歴史を焼いていることになるのだそうです。
ちなみに[[桓武天皇]]の支持者に秦氏がいますが、
秦氏の祖先の[[始皇帝]]も、[[孔子]]も実は[[ユダヤ人]]で、
[[秦]]の[[焚書]]で系図を隠したのだそうです。
[SRC[>>30 /11]]
;;
[41]
[[桓武天皇]]が[[百済王]]の子孫であることは[CITE[続日本紀]]に明記されています。
[[百済王氏]]は[[桓武天皇]]の[[外戚]]として宣言されて優遇されたといいます。
[SRC[>>40]]
[[系図]]を焼いたのに[[正史]]に書いてしまうなんて、
当時の[[日本政府]]はうっかりさんですね。
[29]
[TIME[昭和59(1984)年][1984]]の経営関係の雑誌で、
[[大韓民国]]の大統領来日で警備が厳しいことから突然なぜか
[CITE[桓檀古記]]
の話が始まる独創的な「編集後記」があります。
それによると、
- [34] [[明治時代]]、植民地支配の尖兵として、
「黒板勝美ら三上参次系東大偽史シンジケート」
が
「古来の韓国歴史書を焚書」し
「非道悪辣な文書狩り」
をして[[皇国史観]]の[[偽史]]を作った。
-- [35] [CITE[朝鮮史編修会事業概要]]につぶさに載っている。
- [36] 明治からの韓国歴史文献が天理大学図書館と宮内庁に隠匿されている。
- [37] 御用学者を除いた民間研究者で日韓共同研究シンポジウムを推進するべき。
- [38]
「韓国では天皇家は百
済亡命者の子孫であることは, 焚書になったはずの「桓
檀古記」が発見され国民の常識になっているが, 一部の
歴史学者が日本史学に迎合して認めていないだけだとい
われる。」
のだそうです。
[SRC[>>28]]
[39]
経営コンサルティングには幅広い知識が必要なのだと感心させられますが、
>>34 >>38 は[[鹿島昇]]の言っていることと大筋で同じなので、
他も[[鹿島昇]]かその周辺から出てきた内容なのでしょう。
[42]
そんなところに顔を出すくらいですから、
[[鹿島昇]]の主張に触れて賛同する人も当時は少なからずいたのでしょう。
[REFS[
- [30]
[CITE@ja-JP[[[蔵前工業会誌]] (774)]], [[蔵前工業会]], [TIME[1982-05]], [TIME[2023-05-30T10:04:52.000Z]], [TIME[2023-06-09T12:01:53.686Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/1805808/1/7> (要登録)
- [28]
[CITE@ja-JP[[[経営コンサルタント]] (431)]], [[経営政策研究所]], [TIME[1984-09]], [TIME[2023-05-30T10:04:52.000Z]], [TIME[2023-06-09T12:23:56.328Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/2206015/1/74> (要登録)
- [40]
[CITE[24201k099_zenbun.pdf]], [TIME[2019-04-21T16:30:26.000Z]], [TIME[2023-06-09T12:58:29.500Z]] <https://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/bitstream/11355/308/8/24201k099_zenbun.pdf>
]REFS]
[44]
それでは
[CITE[桓檀古記]]
は[[焚書]]されたのでしょうか。
[[焚書]]のことは
[CITE@ja-JP[朝鮮史編修会事業概要]]
[SRC[>>43]]
に書かれているのだそうです。
[[朝鮮史編修会]]は[[大日本帝国]][[朝鮮総督府]]に設置された[[朝鮮]]の史書編纂のための国家機関で、
[[内地人]]や[[朝鮮人]]の学者らが参加していました。
これが「御用学者」なのでしょう。
[45]
実のところ本書に[[焚書]]しましたとは書かれていません。
資料蒐集を伴う史書編纂と[[焚書]]は正反対の作業なのだから当然です。
[46]
編纂事業開始の目的は次のように説明されています。
[SRC[>>43]]
- [47] [[朝鮮]]には古くから残る史書も多く、新作もある。
- [48] 古い史書は独立時代のもので現代 (併合時代) との接続を欠く。
いたずらに独立国の旧夢を追想するものだ。
- [49] 新しい史書は日清、日露の精力競争のなかでの朝鮮の向背を説くものや、
在外朝鮮人が妄説を垂れ流したようなもので、人心を惑わして有害だ。
- [50] しかしその絶滅の策を講じても労力に対して成果は得られないし、
伝播を促してしまうかもしれない。
旧史を抑圧するのではなく、公明的確な史書を作らなければならない。
[51]
つまり日本の植民地統治に相応しくない史書で溢れているが、
禁止するのは無理なので新しい史書を作ろうという趣旨だというのです。
[52]
この事業趣旨は現代の視点から見れば[[皇国史観]]の
「偽史」構築と批判されても仕方ないのかもしれませんが、
少なくても旧史を焼くことには反対しています。
これを[[焚書]]の根拠として引用することの方が[[偽史]]に思えます。
[53]
本書には[[朝鮮半島]]各地や[[内地]]から[[朝鮮史]]関係の文書を収集したことが書かれています。
史料の収集は史書編纂の基礎的作業ですから、当然のことです。
史料調査もしないで妄想を書き散らかす方が「偽史」です。
[55]
ただ注意しなければならないのは、
当時の[[朝鮮人]]や現代の[[大韓民国]]人が[[日本]]の近代化事業を
「風水侵略」
と誤解したように [SRC[>>54]]、
史料収集事業が (たとえ権限を持つ有力者の了承を得ていたとしても、
それ以外の一般人から) 収奪と認識された可能性は排除できません。
史料を借用して写本を作ったり、博物館に収蔵するだけでも、
「掠奪」「文書狩り」「焚書」
と認識された (または後に記憶が置き換えられた) こともあったかもしれません。
[56]
とはいえ、それと
[CITE[桓檀古記]]
がその対象だったかは別問題です。
現在知られている限り、
[CITE[桓檀古記]]
は[[大日本帝国]]時代の研究者の知るところとなっていません。
「秘蔵」されて守りきった以外の写本は存在しないのか、
それとも研究者の手に渡ることなく本当に[[焚書]]されてしまったのでしょうか。
[REFS[
- [43]
[CITE@ja-JP[朝鮮史編修会事業概要]], [[朝鮮総督府朝鮮史編修会]], [TIME[昭13][1938]], [TIME[2023-05-30T10:04:52.000Z]], [TIME[2023-06-09T13:05:29.082Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/1263278/1/10>
- [54]
[CITE@ja[[[日帝風水謀略説]] - Wikipedia]], [TIME[2023-05-26T13:30:46.000Z]], [TIME[2023-06-09T13:31:27.137Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E5%B8%9D%E9%A2%A8%E6%B0%B4%E8%AC%80%E7%95%A5%E8%AA%AC>
]REFS]
[58]
[[大韓民国]]出身の[[日本]]の大学の研究者の[[平成時代]]の[[論文]]によると、
[[日韓併合]]直後に朝鮮総督[[寺内正毅]]は40種20万冊の朝鮮語書籍を押収して[[焚書]]したのだそうです。
そしてそれ以後、押収と[[焚書]]が繰り返されたのだそうです。
また、[[朝鮮人]]が多く住んでいた[[上海]]で発行された併合10年後の英字紙によると、
[[日韓併合]]直後にあらゆる国史、1字1画でも韓国の文化を記録した文字があるものを没収し焼却しており、
国史を見ただけでも勾留されたのだそうです。
[SRC[>>57 #page=3]]
[59]
このような主張は20世紀末期から21世紀初期に[[大韓民国]]や[[日本]]の一部の研究者が行っているようです。
[61]
一方で[[令和時代]]の[[日本]]の研究者によると、
[[寺内正毅]]は精力的に文化財保護行政を推し進めたにも関わらず、
掠奪文化財を内地に持ち帰ったとする[[デマ]]が拡散されているのだといいます。
[SRC[>>60 #page=11]]
[[焚書]]についても、[[日韓併合]]当時の[[朝鮮]]には出版業界が未形成で、
[[焚書]]するべき「数十万冊」もの朝鮮書が存在しない可能性が高いのだそうです。
[SRC[>>60 #page=19]]
[62]
当時の[[日本]]は、[[内地]]でも出版は厳しく統制されていました。
国内外で分離独立派が暗躍する[[朝鮮]]でも新しい史書 (>>49)
には当然厳しい官憲の目が向けられていたはずです。
現代の[[日本]]なら[[表現の自由]]、[[思想信条の自由]]は守られるべきですが、
当時はそうではありません。
「危険思想」の書籍出版は差し止められるでしょうし、
国外からの持ち込みも認められないでしょう。
ただそれは出版規制、[[検閲]]の問題なのであって、
数十万冊の[[焚書]]で文化や歴史を抹消するのと一緒にすることはできません。
[65]
1字1句も許されないほど厳しく大規模な押収活動が行われていたなら、
現存する[[朝鮮史]]や[[朝鮮文化]]とその記録はいったいどこに隠されていたのだということになります。
そして[[日韓併合]]前後の[[朝鮮]]には多数の外国人も在住していたのですから、
もっと詳細な[[焚書]]記録が残っていてもいいはずです。
大々的な[[焚書]]が実施されていたなら、
[CITE[桓檀古記]]
のような貴重な記録を国外に持ち出す外国人がなぜ現れなかったのでしょうか。
[CITE[桓檀古記]]
以外にも、現在伝わらない貴重な
「真の歴史」
を書いた書物はもっとたくさんあったはずではないでしょうか。
;; [66] [[日本軍最強伝説]]の匂いがしますね。
[64]
[[平成時代]]に[CITE[ウィキペディア]]にも[[焚書]]で歴史記録が失われた旨の記述がなされたようですが、
出典をたどっても原典が見つからないと指摘されています。
[SRC[>>63]]
[REFS[
- [57]
[CITE[65_28.pdf]], [TIME[2023-06-09T13:42:31.000Z]] <https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihonbungaku/65/11/65_28/_pdf/-char/ja>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[63]
[CITE@ja[ノート:日本統治時代の朝鮮 - [[Wikipedia]]]], [TIME[2023-05-26T08:02:29.000Z]], [TIME[2023-06-09T14:04:31.379Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88%3A%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%B1%E6%B2%BB%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E6%9C%9D%E9%AE%AE#%E6%96%87%E5%8C%96%E8%99%90%E6%AE%BA>
]FIGCAPTION]
>[SNIP[]]、たしかに朝鮮のこの時期にかつての「旧き良き」文化・文物が大量に喪失したのは間違いないのですが、[SNIP[]]。ところでリンク先拝見しましたが「石田勇治が・・文化大虐殺だと主張している」と記述して適切なのでしょうか?また英語版にも要出典状態であり記述として確認できない箇所には「要検証範囲」を塗布しました。英語版の元はどうもこれ[7]のようですが、貴重な歴史史料や文献が焚書された云々とは記述されておらず、檀君神話の取り扱いが焦点のようなのですが。いずれにせよ英語版Wikipediaに記述があればすべて正しいと考えがちなのは日本語話者にありがちな誤謬ですので、安直に信用するのではなく検証追跡のほうも宜しくお願い申し上げます。--大和屋敷 2010年12月11日 (土) 10:44 (UTC)文献がありましたので一部修正しました。--大和屋敷 2010年12月11日 (土) 10:55 (UTC)
]FIG]
- [60]
[TIME[2023-06-09T13:52:19.100Z]]
<https://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/yp/1630/files/144813>
]REFS]
* 関連
[3]
[[開化]]
* メモ
[1] [CITE@ja[[[桓檀古記]] - Wikipedia]], [TIME[2023-05-24T14:43:45.000Z]], [TIME[2023-06-07T14:45:52.702Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%93%E6%AA%80%E5%8F%A4%E8%A8%98>
[2] [CITE[환단고기 - 나무위키]], [TIME[2023-06-07T14:46:02.000Z]] <https://namu.wiki/w/%ED%99%98%EB%8B%A8%EA%B3%A0%EA%B8%B0>