Note
グランドコンポジットカーブやTQ線図の作成方法は getting_started
を読んでください。
熱交換器のコストを、以下の式によって推算しています。
Cost[yen] = 1, 500, 000 × A[m2]0.65 × k
ここで、 A は熱交換器の面積、 k は係数で、熱交換器がリボイラーまたは反応器を流れる流体に対して用いる場合は 2.0
とし、それ以外の場合は 1.0
としています。
熱交換器の面積は、以下の式を用いて求めています。
- Q [W]: 伝熱量
- U [W/m2 ⋅ K]: 総括伝熱係数
- A [m2]: 熱交換器面積
- TLMTD [K]: 対数平均温度差
総括伝熱係数の値は、 プロセスデザインコンテスト を参考にして指定しています ( 総括伝熱係数の表 <overall_heat_transfer_coefficient>
)。また、対数平均温度差は向流を仮定して求めています。係数 k は Stream
のコンストラクタの引数 reboiler_or_reactor
の値を用いて決定しています。
熱交換器コストの合計は、 PinchAnalyzer
経由で取得することが可能です。
analyzer.get_heat_exchanger_cost(ignore_unknown=True)
# or
analyzer.get_heat_exchanger_cost(ignore_unknown=False)
コスト計算の際に、流体の状態が StreamState.UNKNOWN
に設定されている場合、総括伝熱係数が設定されていないため、熱交換器の面積を求めることができず、コストを求めることができません。その際に、エラーを生じさせるかどうかを ignore_unknown
によって設定することが可能です。True
の場合、エラーは生じず、 False
の場合、エラーが生じ、プログラムが終了します。デフォルトは True
に設定されています。