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第 10 回: 推薦システムの書籍「Recommendation Engines」を読んだ

収録日:20210124

発表者:@masa_kazama
聞き手:@yohei_kikuta

内容:

  • 推薦システムの書籍: Recommendation Engines
    • 数式をほとんど出さずに、推薦システムの概要について幅広く解説している

推薦システム

  • 推薦は予測の技術である
    • 次にどれを聞くか見るか着るか
  • 推薦システムは、単純に人々が好みそうなものを予測するだけでなく、今まで考えもしなかった選択肢や機会を与えてくれる
  • 単に新しい選択肢を提示するだけでなく、ユーザーの自己理解を深め、理想の自分になるのを補助する
  • 推薦システムはsimilarity hunters
  • 2019年の調査によると、パーソナライズされた推薦システムは、グローバルのe-commarce 産業の31%の売上を占めるとされている
  • あなた以上にあなたのことを知っている

推薦システムの起源

  • 推薦の歴史は、人がアドバイスを追求し受け取ってきた歴史である
  • 推薦システムは、内省と自己発見のエンジンである
  • 有効な推薦は、好奇心や自己理解を刺激する
  • 最初の推薦システムは神のお告げ(占い)である
  • 易経の六十四卦は、歴史上初めての16進数による推薦システム
  • deity-driven(神) to data-driven recommendation

推薦システムの歴史

  • 推薦システムは、ユーザー体験のデザインにとって、あったら良い技術ではなく、必須の原則となっている
  • ゼロックスのパロアルト研究所が1992年に、Tapestryと呼ばれる協調フィルタリングのシステムを開発した
    • 電子ドキュメントやメールを効率的に探すシステム
    • 急増している複雑な情報を優先度づけをする効果的な助け
  • AmazonやNetflixで推薦システム
  • ハリーポッター問題
    • すべての人にハリーポッターをおすすめしてしまう
  • ユーザーベースの類似度推薦に比べてアイテムベースの推薦は、早く、安く、良くできる
  • Netflix Prize
    • Netflixが開催した推薦システムの性能を競うコンペティション
    • 優勝賞金100万ドル
    • 1億件の5つ星の評価セット
    • 世界186ヵ国から4万チーム以上が参加登録
    • Matrix Factorizationの提案
    • Netflixを支える推薦システムの裏側
  • 2007に推薦システムの学会RecSysが登場して、産業界での推薦システムのニーズが高まっている
  • ユーザーとアイテムだけの2次元の問題ではなく、曜日や場所などのコンテキストを考慮したマルチ次元の問題である
  • あなたが何を評価したという情報より、あなたが実際にどういう行動をしたかの情報のほうが有益である
  • Youtubeは当初クリック数増加を目的として、推薦システムを作成していた
    • 注意を引くような動画がおすすめされた
    • 2012年に方向転換し、視聴時間を使うようにした
      • 30秒しか計測していなかった
      • それ以上の時間を計測できるように変更した

推薦システムの仕組み

  • 本質的に、推薦システムは様々な関係を学習する。例えば、人、価格、購入
  • 推薦システムに必要な3つの核となるデータ
    • ユーザー
    • アイテム
    • インタラクション
  • 実際の行動は評価よりものを言う
  • コンテンツフィルタリング、協調フィルタリング、ハイブリッド
  • 次元削減がキーとなる
    • 低い次元で、データを可能な限り表現する
  • 推薦理由の提示がより大事になってくる

推薦の体験(RX: Recommendation Experience)

  • 「全ては推薦である」by Netflix Data Scientist
  • 人々は推薦をどのように受け止めるのかのRX(Recommendation Experience)を設計する必要がある
    • 好奇心
    • 喜ぶ
    • モチベートされる
  • 短期の売上やクリックではなく、ユーザー体験を向上するように設計
  • 推薦システムの体験は選択に対するストーリ(物語)でなくてはならない
  • 行動経済学の知見
    • 人々は合理的でない
    • デフォルトの選択肢の利用
    • ナッジの利用(選択肢を削除したり、経済的なインセンティブを付与することなく、人々の行動に影響を与える)
      • 買い物かごの中心にテープを張り、かごの中を2つの領域に分けた
      • 前方には、新鮮なフルーツや野菜を入れるように、後方にはそれ以外を入れるようにしたところ、売上が2倍になった
    • 余計な選択肢をあえて表示する
      • 電子購読69$、紙購読119$、紙と電子購読119$
    • ナッジの3つのプリンシプル
      • 透明でミスリードしない
      • オプトアウトが容易である
      • ナッジされた人々の福祉を向上するものである
  • 推薦システムは、人々の意思決定プロセスの時間を減らすものでない。より代替の選択肢を検討して、最終的な判断を下せるものである
    • 良い推薦システムは、よりよい自己理解につながるものである。迅速な意思決定ではない

推薦システムの事例

  • stich fix(ファッションのコーディネートサービス)
    • webページのものを推薦すると、お客さんはNoというけれど、実際にそれを送って、信じて試してみてといって、試してもらうと、それをすごく気に入ってくれることもある

参考情報: