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Repository | Content |
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F_2004 | バックエンド |
F_2004_1 | フロントエンド |
F_2004_2 | デバイス |
F_2004_3 | 予備 |
※ どのリポジトリがどのように機能しているかは製品説明を,システム構成についてはシステム構成図をご覧ください.
2020年,新型コロナウイルスの影響で,テレワークが急速に広まった.テレワークはワークライフバランスが改善されるなどの良い面もある一方で,仕事とそれ以外を切り分けるのが難しく,同僚の存在を感じることがないため働くリズムを作りづらいといった特徴があり,その結果働きすぎてしまったり,逆に休み過ぎてしまい生産性が下がってしまうという面もある.この課題を解決するために,我々は,テレワーク中の集中力を測定・可視化し,職場内で共有することを可能にするだけでなく,作業効率アップのために休憩タイミングをサジェストしてくれるアプリを開発した.
専用のデバイスを椅子に設置することで,ユーザーが着座しているかどうか,着座している場合,どの程度集中しているかを測定してサーバーにPOSTする.集中力の測定方法は大久保らの加速度センサーを利用した集中度合推定システムに関する研究([1])を参考にしている.デバイスや測定手法の詳細については,F_2004_2 レポジトリを参照されたい.
サーバー側では,デバイスから受け取った集中力のデータを解析し,集中力が低下していると判断されたユーザーのslackに通知が飛ぶ.こうして,ユーザーが集中力を低下させた瞬間に適度な休憩と取らせることで,長期的に高い生産性を生み出すことができる.サーバー側の実装についてはこのF_2004のリポジトリを参照されたい.
また,デバイスから取得したデータはサーバーに保存されており,後から過去の集中力の遷移を確認することができる.これを見ることで,ユーザーは自分の集中力がどのような時に低下してしまうのか,またどのような時に高い集中力を継続できているのかを確認することができる.フロントエンドの実装については,F_2004_1を参照されたい.
- 専用のデバイスによる集中力の測定
- 集中力の可視化・共有
- 休憩タイミングのサジェスト
- テレワーク時の,働くリズムを作りづらく生産性が落ちてしまうという課題.
- 集中力まで人に見られたくないという意見もある.また,集中力の測定精度は,使用している椅子の形状や加速度センサの位置などによりどうしても個人差が生じてしまう.共有するのは着座状態のみにし,集中力のデータは個人の作業効率を上げるためだけに利用するようにするなど,ユーザーへの配慮を行う.
- デバイスを座布団やクッションに取り付け使いやすくする.なお,集中力の測定方法は文献[1]を参考にしており,条件をできるだけ合わせるためにも加速度センサを背もたれの後ろに固定できるように工夫する.
- 集中力の測定方法は文献[1]を参考にしているが,本アプリでの手法が有効に動作しているか検証する.
- 着座検知アルゴリズムを改良する.
- 蓄積したユーザーデータを可視化する機能をよりリッチにし、一覧表示、詳細表示、チーム内でのユーザーの検索などをできるようにする.
- 機械学習等を用い,ユーザーごとに蓄積したデータを分析して,個人に最適な休憩タイミングを判断し通知を送れるようにする.
- 機械学習等を用い,ユーザーごとに蓄積したデータを分析して,そのユーザーにはどういう集中力の特性があり,どういうことを意識するとより効率よく仕事することができるかアドバイスを行えるようにする.
- 休んだほうがいいとサジェストするだけではなく,「コーヒーを飲みませんか?」や「そろそろ運動するといいですよ!」というように,様々な観点から親しみやく効率アップのためのアドバイスを行えるようにする.また,挨拶や励ましの言葉もかけれるようにする.
- 座りすぎによる健康被害を防止する,健康維持を手助けする,という観点でも様々なアドバイスをできるような機能を拡充する.
- 作業状況を可視化したり,他の人から見られてる感を出したいのなら,キーボードの打鍵数を計測したり,Webカメラを利用するなどの方法も考えられる.しかし,キーボードの打鍵数を指標とするとじっくり思考することは評価されなくなってしまい,また,webカメラを使用するのは監視されている感が強すぎる.そこで我々は,椅子にデバイスを取り付けるだけという,作業時にユーザーが意識する必要がなく,直接監視されている感も強くないが,ユーザーが努力していることを測定することができるエレガントな方法を採用した.
- デバイスが直接LANに接続し,サーバーにPOSTリクエストを送信できるようにしたこと.
- 構成要素をシンプルにし,利用を簡単にしたこと.
- バックエンドの構成にAWS(ALB,ECS,RDS等)を用い、リソースのスケーリングやデータのバックアップを簡単にできるようにしたこと.
- データの可視化をシンプルで見やすくするように心がけたこと.
- フロントエンド
- React
- ReCharts
- バックエンド
- Flask
- APIサーバーで動くプログラムに使用
- Flask
- インフラ
- uwsgi
- APIを配信するサーバーとして利用
- Nginx
- クライアントからのリクエストをuwsgiに中継する用途で使用
- Docker
- APIを配信するためのサーバー環境構築に使用
- AWS
- ECS, EC2, ALB
- APIのホスティングに使用
- RDS(PostgreSQL)
- ユーザー情報や集中力のデータの保管に使用
- ECS, EC2, ALB
- CircleCI
- フロントエンドの自動デプロイに使用
- Firebase
- フロントエンドのホスティングに使用
- uwsgi
- React
- Recharts
- Flask
- ESP32 DevKitC ESP-WROOM-32 開発ボード と そのArduino IDEでの開発環境
- GY-521 MPU6050
- Shield2Go pressure DPS310 と そのライブラリ
- 着座検知・集中力測定デバイス( F_2004_2)
- Arduino IDEで開発したデバイスを制御するプログラム(Device.ino)
- ユーザー情報・集中力のデータを取得、登録する自作のAPI(F_2004)
- データベースに蓄積した集中力のデータをチャートにして表示するWebページ(F_2004_1)
[1] 大久保 雅史,藤村 安那:"加速度センサーを利用した集中度合い推定システムの提案",WISS2008,2008
ユーザー情報・集中力のデータを取得,登録する自作のAPIのソースコードを管理しているリポジトリ.システム構成図にも概略を示したが,主な用途として以下の三つが挙げられる.
- デバイスからのPOSTリクエストを受け取り,bodyに渡されたユーザーの集中力のデータをデータベースに保存する.
- ユーザーの集中力の遷移を監視し,集中力が低下したと思われるタイミングでそのユーザーのslackに通知を送る.
- 集中力の遷移をチャートにするWebページからGETリクエストを受け取り,ユーザーごとの集中力のデータをレスポンスとして返す.
以下にAPIのエンドポイントとデータベース(DB)の構造を示す.
URL | Method | Parameters | description |
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/api/users | GET | User list | |
/api/users | POST | id: int name: string |
Add user |
/api/concentration_values/<user_id> | GET | limit: int date: Datetime |
Concentration_value list for specific user |
/api/concentration_values | POST | user_id: int concentration_value:int is_sitting: boolean |
Add concentration_value for specific user |
Entity name | Data type | Nullable | Default | Primary key | Foreign key | Extra |
---|---|---|---|---|---|---|
id | Integer | No | ○ | |||
name | String(100) | No | ||||
is_watching | Boolean | No | False | |||
created_at | Timestamp | No | CURRENT_TIMESTAMP | ○ |
Entity name | Data type | Nullable | Default | Primary key | Foreign key | Extra |
---|---|---|---|---|---|---|
user_id | Integer | No | ○ | users.id | ||
concentration_value | Integer | No | ||||
is_sitting | Integer | No | ||||
created_at | Timestamp | No | CURRENT_TIMESTAMP | ○ |