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\chapter{機械語プログラミング\label{prog1}}
この章では,TeCのプログラミングを学習します.
まず,TeCの内部構成を勉強し,
ノイマン型コンピュータの例として,
TeCが適切であることを確認します.
次に,TeCの命令と,
それを使用したプログラムの作成を勉強します.
この章の内容をマスターすれば,
ノイマン型コンピュータがどのようなもので,
何ができて何ができないのか分かってきます.
%=============================================================================
\section{コンピュータの構成}
% プログラミングを始める前に,
プログラミングの対象となるコンピュータの構成を確認します.
ここでは,一般のコンピュータの構成と,TeCの構成の両方を説明します.
TeCの構成は一般のコンピュータの構成を簡単化したもので,
原理的には同じものだと分かります.
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{一般的なコンピュータの構成}
一般的にパソコン等の構成は,
\figref{chap5:kousei1}のようになっています.
各部分の役割は次の通りです.
\myfigureN{tbp}{width=\columnwidth}{Tikz/kousei1.pdf}
{一般的なコンピュータの構成}{chap5:kousei1}
\begin{enumerate}
\item CPU(Central Processing Unit:中央処理装置) \\
命令を読み込んで,命令に従い計算をするコンピュータの心臓部です.
計算機能,制御機能を持っています.
CPUが他の部分に積極的に働きかけることにより,コンピュータが働きます.
\item 主記憶装置(メモリ) \\
プログラムやデータを記憶する記憶装置です.
CPUが高速に読み書きすることができます.
\item 入出力インタフェース \\
入出力装置をコンピュータに接続するための回路です.
入出力装置の種類毎に専用のインターフェース回路が必要になります.
%(キーボード用のインタフェース回路,ディスプレイ用のインタフェース回路)
\item 入出力装置 \\
時計やコンピュータの外部とデータのやりとりをする装置のことです.
タイマ,キーボード,マウス,ディスプレイ,
プリンタや通信装置等がこれにあたります.
ハードディスクドライブやUSBメモリ等も入出力装置の仲間ですが,
データを記憶する装置なので少し性格が異なります.
そこで,これらは補助記憶装置と呼ばれることがあります.
\item バス \\
CPUと主記憶装置や入出力インタフェースを接続する配線のことです.
アドレスやデータ,制御信号等がバスで伝達されます.
CPUはバスを制御することにより,
バスに接続された装置とデータのやりとりをします.
\end{enumerate}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\newpage
\subsection{TeCの構成}
TeCの構成は\figref{chap5:kousei2}のようになっています.
接続されている入出力装置が少ない,
主記憶装置(メモリ)の容量が小さい等の違いはありますが,
基本的には一般的なコンピュータの構成と同じです.
これらの大部分は,「\figref{chap4:kakubu} 各部の名称」で
「マイコン本体」と表示された正方形のLSIの内部に集積されています.
各部分の役割りは次の通りです.
\myfigureN{tbp}{width=\columnwidth}{Tikz/kousei2.pdf}
{TeCの構成}{chap5:kousei2}
\begin{enumerate}
\item CPU \\
命令を読み込んで命令に従い計算をするTeCの心臓部です.
計算機能,制御機能を持っています.
TeCのCPUは約30種類の命令を理解できます.
\item 主記憶装置(メモリ) \\
TeCのメモリは,8ビット構成,256アドレスのものです.
一つのアドレスに8ビットの情報を記憶することができます.
0〜255($00_{16}$〜$FF_{16}$)の範囲でアドレスを指定するためには,
アドレス情報も8ビット必要ですので,8ビットアドレスと呼ぶこともあります.
\item 入出力インタフェース \\
インターフェース回路を通してバスと入出力装置が接続されます.
\item 入出力装置 \\
入出力装置として,タイマ,シリアル通信回路,スピーカ,
コンソールパネルのデータスイッチ,入出力ポートが搭載されています.
\item バス \\
CPUと主記憶装置や入出力インタフェースの間で次の情報を伝達します.
\begin{enumerate}
\item 8ビットのアドレス
\item 8ビットのデータ
\item いくつかの制御情報
\end{enumerate}
\end{enumerate}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{TeC内部の記憶装置}
コンピュータはプログラムを実行するために内部に2進数で情報を記憶します.
TeCが内部に持っている記憶装置を\figref{chap5:naibu}にまとめます.
プログラムは主記憶(メモリ)に記憶されます.
CPUは主記憶(メモリ)からプログラム中の命令を読み込んで,
フラグやレジスタを使用しながら計算をします.
\myfigureN{tbp}{width=\columnwidth}{Keynote/naibu-crop.pdf}
{TeCの記憶装置}{chap5:naibu}
\begin{enumerate}
\item フラグ \\
\figref{chap5:kousei2}の「CPU」内部にあります.
計算を行う度に,結果の特徴(ゼロだった等)を記録し条件判断に利用します.
\item レジスタ \\
\figref{chap5:kousei2}の「CPU」内部にあります.
各レジスタの役割は図中の表に示した通りです.
\item 主記憶(メモリ) \\
\figref{chap5:kousei2}の「主記憶装置(メモリ)」のことです.
256アドレス(256バイト)の容量があります.
ここにプログラムやデータを記憶します.
\end{enumerate}
%=============================================================================
\newpage
\section{機械語プログラミング}
機械語命令の羅列が機械語プログラムです.
機械語プログラムを作る作業が機械語プログラミングです.
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{機械語命令}
コンピュータのCPUは,メモリから命令を取り出し,
取り出した命令を解釈し,決められた計算等を行います.
CPUが解釈できる状態の命令を,
「CPU=機械」が解釈できる命令なので\emph{「機械語命令」}と呼びます.
機械語命令は2進数でメモリに書き込みます.
2進数を用いた機械語の表現方法だけでは人間にとって分かり難いので,
命令を意味する英語を簡略化した短い綴で表します.
これを\emph{「ニーモニック」}と呼びます.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|c|c|c|} \hline
機械語命令 & ニーモニック & 意味\\
\hline
$0000~0000_{2}$ & NO & No Operation \\
$1111~1111_{2}$ & HALT & Halt \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{ノイマン型コンピュータの特徴}
TeCもノイマン型コンピュータの一種です.
ノイマン型コンピュータの特徴として次の3点があげられますが,
これは,TeCにも当てはまります.
\begin{enumerate}
\item プログラム内蔵(ストアードプログラム)方式 \\
データだけでなく,プログラムもメモリに記憶する方式です.
TeCでもプログラムはメモリに書き込んで実行します.
\item 逐次実行 \\
プログラムの命令をメモリのアドレス順に一つ一つ順番に実行することを言います.
\item 2進法 \\
%コンピュータの内部では
プログラムやデータの表現に2進数を使います.
\end{enumerate}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{機械語プログラミング}
ノイマン型コンピュータ上での機械語プログラミングとは,
逐次実行により実行される順に機械語命令の羅列を作る作業のことです.
作ったプログラムは,2進数にしてメモリに書き込んで実行します.
TeCにどのような機械語命令があるかを,
次の節から種類別に説明します.
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{命令表}
TeCでどんな機械語命令が使用できるかは,
本体のケースに張り付けた命令表
(または,「\figref{appC:insttbl} TeC7命令表」)により確認することができます.
これまでに出てきたNO,HALT命令について,
命令表を確認して下さい.
ニーモニックと命令の名前,命令のフォーマットが分かりますね.
その他にも,まだ習っていない情報がたくさん掲載されています.
一通り勉強が終わったら,
この命令表だけでTeCを自由にプログラムできるようになります.
}\end{framed}
\end{figure}
%=============================================================================
\newpage
\section{特殊な命令}
TeCの機械語命令の中で特別なものから説明します.
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{NO(No Operation)命令}
\begin{description}
\item[意味:]何もしない命令です.
\item[ニーモニック:]\texttt{NO}
\item[命令フォーマット:] NO命令は1バイト長の命令です.
命令フォーマットは,次の図の通りです.
\oneByte{$0000_2$}{$00_2$~$00_2$}
命令フォーマットの図は,
その機械語命令が2進数でどのように表現されるかを表しています.
NO命令の場合,機械語が1バイトであること,その1バイトの内容が,
OPフィールド4ビットが$0000_2$,
GRフィールド2ビットが$00_2$,
XRフィールド2ビットが$00_2$であることが,
図から分かります.
NO命令以外の命令も,フィールドのビット数は同じです.
\end{description}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{HALT(Halt)命令}
\begin{description}
\item[意味:]プログラムの実行を停止します.
\item[ニーモニック:]\texttt{HALT}
\item[命令フォーマット:]1バイト長の命令です.
\oneByte{$1111_2$}{$11_2$~$11_2$}
\end{description}
%=============================================================================
\newpage
\section{データ転送命令}
TeCのCPUとメモリの間でデータを転送する機械語命令を説明します.
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{LD(Load)命令}
Loadは,「荷物等を積み込む」と言う意味の英語です.
LDは,Loadの綴を縮めたものです.
\begin{description}
\item[意味:]主記憶(メモリ)からレジスタへデータを転送します.
(メモリからレジスタへ値をコピーします.メモリの値は変化しません.)
\item[フラグ:]変化しません.
\item[ニーモニック:]\texttt{LD GR,EA} \\
\texttt{GR}は,転送先レジスタを表します.
\texttt{EA}はデータの置いてあるメモリのアドレス(番地)を表します.
\item[命令フォーマット:]LD命令は2バイトの長さを持ちます.
命令の各ビットは次の通りです.
\twoByte{$0001_2$}{\GR~\XR}{\A}
\begin{itemize}
\item OPフィールド(4ビット)はLD命令を示す$0001_2$にします.
\item GRフィールド(2ビット)はデータを格納するレジスタを表します.
GRフィールド意味を\tabref{chap5:gr}にまとめます.
\begin{mytable}{btp}{GRフィールドの値と意味}{chap5:gr}
{\small\begin{center}
\begin{tabular}{c|c} \hline\hline
GR & 意味 \\
\hline
$00_2$ & G0 \\
$01_2$ & G1 \\
$10_2$ & G2 \\
$11_2$ & SP \\
\end{tabular}
\end{center}}
\end{mytable}
\item XRフィールド(2ビット)は,
第2バイトと合わせて\texttt{EA}(メモリアドレス)を表しますが,
将来,詳しく説明するまでは常に$00_2$にします.
\item 第2バイト(\A)は,
XRフィールドと合わせて\texttt{EA}(メモリアドレス)を表しますが,
今のところ,直接にメモリアドレスを表していると考えて下さい.
\end{itemize}
\item[フローチャート:]フローチャートでは,LD命令を次のように描きます.
\texttt{[} と \texttt{]}を書き忘れないように,注意して下さい.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/ld.pdf}{scale=0.8}
\end{center}
\item[使用例:]LD命令を使用したプログラムの例を示します.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
$00_{16}$ & $10_{16}$ $05_{16}$ & & LD & G0,05H \\
$02_{16}$ & $14_{16}$ $06_{16}$ & & LD & G1,06H \\
$04_{16}$ & $FF_{16}$ & & HALT & \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
例の中で機械語は16進数で書いてありますが,
2進数に変換すると0番地の命令は $0001~0000_2$,$0000~0101_2$です.
上の命令フォーマットと対応を確認してください.
このプログラムをフローチャートで表現すると,
次のようになります.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/lds.pdf}{scale=0.8}
\end{center}
\end{description}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[tbp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{RUNランプが点滅したら}
CPUが機械語命令として解釈できない命令を実行しようとしたことを表します.
PCが解釈できなかった命令の次の番地を指した状態でCPUが停止します.
PCの値からおかしな命令を見付けて訂正してください.
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}
\subsection*{RUNランプに注意}{\parindent=1em
RUNランプはプログラム実行中に点灯しています.
プログラムが暴走し終了しない時は,
RUNランプが点灯したままになります.
プログラム実行中でも,
コンソールパネルを操作してメモリやレジスタの値を表示できるので,
プログラムが暴走していることに気づかないことがあります.
RUNランプを常に気にするようにして下さい.
}\end{framed}
\end{figure}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\newpage
\subsection{ST(Store)命令}
Storeは,「倉庫に保管する」と言う意味の英語です.
STは,Storeの綴を縮めたものです.
\begin{description}
\item[意味:]レジスタからメモリへデータを転送します.
(
%レジスタからメモリへ値をコピーします.
レジスタの値は変化しません.)
\item[フラグ:]変化しません.
\item[ニーモニック:]\texttt{ST GR,EA} \\
\texttt{GR}は,転送元レジスタを表します.
\texttt{EA}はデータを保管するメモリのアドレス(番地)を表します.
\item[命令フォーマット:]ST命令は2バイトの長さを持ちます.
命令のフォーマットは次の通りです.
各フィールドの意味は,LD命令と同様です.
\twoByte{$0010_2$}{\GR~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]フローチャートでは,ST命令を次のように描きます.
\texttt{[} と \texttt{]}を書き忘れないように,注意して下さい.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/st.pdf}{scale=0.8}
\end{center}
\item[使用例:]
5番地のデータを6番地にコピーして停止するプログラムの例を示します.
番地と機械語の欄はいつも16進数で書くので,
この例から小さく16と書くのを止めます.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 10 05 & & LD & G0,05H \\
02 & 20 06 & & ST & G0,06H\\
04 & FF & & HALT & \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
\end{description}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[tbp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{プログラムの作成手順}
ST命令の使用例のように,
表を作成しながらプログラムを書きます.
手順は次の通りです.
\begin{enumerate}
\item 表の枠を書く.
\item ニーモニックでプログラムを書く.
プログラムに間違えが無いか,この段階で良く考える.
\item 機械語命令の長さを考えながら番地欄を記入する.
(これは,機械的な作業.ミスをしないよう慎重に.)
\item 機械語欄を記入する.
(これも,機械的な作業.ミスをしないように.)
\item 全部記入したら,TeCに打ち込んで実行してみる.
\item うまく動かなかったら,
全てのステップを再度確認し間違えを探す.
\item うまく動いたら完成!!!
(うまく動いたかどうかの確認も慎重に!)
\end{enumerate}
表に記入したら終わりではありません.
TeCに打ち込んで実際に動くことを確認してください.
動くはずなのに動かないことが多い(まず,動かないと考えた方が良い)です.
実際に動かし正しく動作することを確認できるまでは,
プログラムは完成していません.
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\vfill
\subsubsection{問題}
%以下では番地が16進数です.注意して下さい.
\begin{enumerate}
\item $11_{16}$番地のデータを$12_{16}$番地に,
$10_{16}$番地のデータを$11_{16}$番地にコピーして停止するプログラムを
書きなさい.
\item $10_{16}$番地のデータと$11_{16}$番地のデータを交換して
停止するプログラム書きなさい.
\item これらのプログラムを,実際にTeCで実行して正しく動くことを確認しなさい.
\end{enumerate}
\vfill
%------------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{うまく動かない場合}
プログラムが正しく動かない人は,
1命令ずつ実行しながら,
メモリやレジスタの値が予想通りに変化するか調べて下さい.
1命令ずつ実行する方法は,%\ref{step}中の
「プログラムのステップ実行」(p.\pageref{step})に
説明してあります.
面倒くさいと思わないで,地道に問題点を捜しましょう.
問題点を見つけるコツが分かってきたら,
演習がすごく楽になります.
慣れるまで少し辛抱して下さい.
}\end{framed}
\end{figure}
%=============================================================================
\newpage
\section{算術演算命令}
名前の通り算術計算(普通の計算)をするための命令です.
TeCは足算と引算だけができます.
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{ADD(Add)命令}
ADD命令は,名前の通り,加算(足算)をします.
\begin{description}
\item[意味:]レジスタの値とメモリデータの和を計算し,
結果を元のレジスタに格納します.(メモリの値は変化しません.)
\item[フラグ:]計算の結果により変化します.
\item[ニーモニック:]\texttt{ADD GR,EA} \\
\texttt{GR}は,足し算の対象になるレジスタを表します.
このレジスタの値と\texttt{EA}で表されるメモリの値が足し合わされ,
結果がこのレジスタに格納されます.
\item[命令フォーマット:]ADD命令は2バイトの長さを持ちます.
命令の各フィールドの意味は,LD命令と同様です.
\twoByte{$0011_2$}{\GR~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]フローチャートでは,ADD命令を次のように描きます.
\texttt{[} と \texttt{]}を書き忘れないように,注意して下さい.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/add.pdf}{scale=0.8}
\end{center}
\item[使用例:]
7番地のデータと8番地のデータの和を計算し,
9番地に格納するプログラムの例を示します.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 10 07 & & LD & G0,07H \\
02 & 30 08 & & ADD & G0,08H \\
04 & 20 09 & & ST & G0,09H \\
06 & FF & & HALT & \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
このプログラムを実行するときは,
予め7番地,8番地に足し合わせるデータを格納しておく必要があります.
例えば,7番地に1,8番地に2を格納した状態でこのプログラムを実行すると,
計算結果の3が9番地に格納されます.
\end{description}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{SUB(Subtract)命令}
Subtractは,「引き算をする」と言う意味の英語です.
SUBはSubtractの綴を縮めたものです.
\begin{description}
\item[意味:]レジスタの値とメモリデータの差を計算し,
結果を元のレジスタに格納します.(メモリの値は変化しません.)
\item[フラグ:]計算結果により変化します.
\item[ニーモニック:]\texttt{SUB GR,EA} \\
\texttt{GR}は,引き算の対象になるレジスタを表します.
このレジスタの値から\texttt{EA}で表されるメモリの値が引かれ,
結果がこのレジスタに格納されます.
\item[命令フォーマット:]SUB命令は2バイトの長さを持ちます.
命令の各フィールドの意味は,LD命令と同様です.
\twoByte{$0100_2$}{\GR~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]SUB命令は次のように描きます.
\texttt{[} と \texttt{]}を書き忘れないように,注意して下さい.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/sub.pdf}{scale=0.8}
\end{center}
\item[使用例:]
7番地のデータから8番地のデータを引いた結果を
9番地に格納するプログラムの例を示します.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 10 07 & & LD & G0,07H \\
02 & 40 08 & & SUB & G0,08H \\
04 & 20 09 & & ST & G0,09H \\
06 & FF & & HALT & \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
このプログラムを実行するときは,
予め7番地に引かれる数,8番地に引く数を格納しておく必要があります.
\end{description}
%----------------------------------------------------------------------------
\vfill
\subsubsection{問題}
$10_{16}$番地のデータと$11_{16}$番地のデータの和を$12_{16}$番地に,
差を$13_{16}$番地に格納するプログラムを作成し,
TeCで実行して正しく実行できたことを確かめなさい.
\vfill
%=============================================================================
\newpage
\section{ジャンプ命令}
ノイマン型コンピュータの特徴は逐次実行です.
命令を番地の順に一つ一つ実行します.
プログラムの実行が進んで行く流れを\emph{「プログラムの流れ」}と言います.
プログラムの流れはPC(Program Counter)によって管理され,
通常はPCが順次増加します.
しかし,プログラムの同じ部分を繰り返したり,
条件によりプログラムの動きを変更する目的で,
流れを別の場所に飛ばすこと(Jump)も必要です.
ジャンプ命令はこのような目的でPCの値を変更し,
プログラムの流れを別の番地へ飛ばすものです.
プログラムの流れは飛んで行った先にあるプログラムを順番に実行する流れになり,
もとに戻って来ることはありません.
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{JMP(Jump)命令}
この命令を実行するとプログラムの流れが,
必ず指定の番地にジャンプします.
\begin{description}
\item[意味:]プログラムの流れをジャンプさせます.
\item[フラグ:]変化しません.
\item[ニーモニック:]\texttt{JMP EA} \\
\texttt{EA}はジャンプ先のアドレス(番地)を表します.
\item[命令フォーマット:]JMP命令は2バイトの長さを持ちます.
GRフィールドは必ず$00_2$にします.
XRフィールドと第2バイトでジャンプ先アドレス(\texttt{EA})を表します.
今のところ,XRフィールドは$00_2$にします.
この場合は,第2バイトの値がジャンプ先アドレスになります.
\twoByte{$1010_2$}{$00_2$~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]JMP命令はフローチャートの線に対応します.
次の命令で詳しく説明します.
\item[使用例:]
$00_{16}$番地の命令を
いつまでも繰り返す(止まらない)プログラムの例を示します.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 30 04 & & ADD & G0,04H \\
02 & A0 00 & & JMP & 00H \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
\end{description}
%------------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{ラベル}
JMP命令の使用例では,
ジャンプする先のアドレスをニーモニックの中に数値で書きました.
もしも,プログラムに変更があり,
ジャンプする先のアドレスが変化したらどうでしょうか.
プログラムにアドレスが数値で書いてあると,
それを書き直す必要が生じます.
アドレスが変化してもニーモニックで書いたプログラムを
変更しなくて良いように,
数値の代わりにそのアドレスに付けた記号を使うと便利です.
アドレスに付けた記号のことをラベルと言います.
ラベルを用いてプログラムを書き換えると次のようになります.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 30 04 & \emph{LOOP} & ADD & G0,04H \\
02 & A0 00 & & JMP & \emph{LOOP} \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
}\end{framed}
\end{figure}
%------------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{データの定義(DC命令)}
ラベルを用いることにより,
ニーモニックで書いたプログラムの取扱いが非常に便利になりました.
しかし,データの部分はニーモニックに記述できていません.
これではニーモニックだけでプログラムの全体像が理解できません.
そこで,
データを記述するための``DC(Define Constant)''命令を追加します.
DC命令は,機械語の代わりにオペランドで指定した値のデータを生成します.
また,
DC命令の行にラベルを付けることにより
データもラベルで参照できるようになります.
次は,JMP命令の使用例をDC命令を用いて書き直したものです.
4番地に値``1''のデータがあることが,
ニーモニックで記述できました.
{\small\ttfamily\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 30 04 & LOOP & ADD & G0,\emph{ONE} \\
02 & A0 00 & & JMP & LOOP \\
04 & 01 & \emph{ONE} & DC & 1 \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
}\end{framed}
\end{figure}
%------------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{領域の定義(DS命令)}
DS命令はDC命令に良く似た命令です.
DC命令は機械語命令の代わりにデータを生成しました.
DS命令は結果を格納するための領域を生成します.
指定された数値は領域の大きさになります.
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{フラグ}
いくつかのプログラムを作成して動かして見ました.
そのとき,
TeCのC,S,Zランプが点灯したり消灯したりしたのが分かったでしょうか?
これらのランプは,対応したフラグ(Flag:旗)の値を表示しています.
どんなときランプが点灯し(フラグが1になり),
どんなときランプが消灯した(フラグが0になった)のか説明します.
\begin{description}
\item[C(Carry)フラグ]
Carryは「桁を繰り上げる」と言う意味です.
Cフラグは,
計算中に8bitの最上位桁からの「桁上がり」や,
8bitの最上位桁での「桁借り」が発生したことを表します.
つまり,計算結果が255を超えてしまったことや,
0より小さくなったことを表します.
Cフラグは,計算値が符号無しと考えたときのオーバーフローを表しています.
\item [S(Sign)フラグ]
Signは,\emph{「符号」}を意味します.
計算の結果を符号付き2進数として解釈した場合,
負の値になることを表します.
つまり,計算結果の8bitの最上位ビットが1のとき1になります.
\item [Z(Zero)フラグ]
Zeroは,名前の通り計算の結果がゼロになったことを表します.
つまり,計算結果の8bitの全てのビットが0のとき1になります.
\end{description}
これら三つのフラグは,
命令表(\figref{appC:insttbl})で
「フラグ変化」の欄に「○」印が付いている演算命令を実行する度に
計算結果によって変化します.
つまり,直前の演算の結果を反映しています.
これまでに出てきた命令では,ADD,SUBがフラグを変化させる命令です.
}\end{framed}
\end{figure}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\newpage
\subsection{JZ(Jump on Zero)命令}
Zフラグが1のとき(計算結果が0だったとき)だけジャンプします.
\begin{description}
\item[意味:]Zフラグが1ならジャンプします.
\item[フラグ:]変化しません.
\item[ニーモニック:]\texttt{JZ EA} \\
JMP命令と同様です.
\item[命令フォーマット:]JZ命令は2バイトの長さを持ちます.
GRフィールドは必ず $01_2$にします.
GRフィールド以外の意味はJMP命令と同じです.
\twoByte{$1010_2$}{$01_2$~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]JZ命令のフローチャートは,
次のように様々な描き方が考えられます.
例には,JMP命令と組合せて菱形一つに対応させたものもありますが,
こだわる必要はありません.
場合によって,柔軟にアレンジして下さい.
\begin{center}
\myincludegraphics{chap5/jz.pdf}{scale=0.8}
\end{center}
\item[使用例:]
結果がゼロだったら停止するプログラムの例を示します.
定数の``1''を使用するためにDC命令でメモリの$07_{16}$番地に
データ$01_{16}$を置きました.
定数を使用するためにはメモリ上に定数データを置く必要があります.
{\ttfamily\small\begin{center}
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|} \hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 30 07 & LOOP & ADD & G0,ONE \\
02 & A4 06 & & JZ & STOP \\
04 & A0 00 & & JMP & LOOP \\
06 & FF & STOP & HALT & \\
07 & 01 & ONE & DC & 1 \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}}
\end{description}
%----------------------------------------------------------------------------
%\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{Cフラグの詳しい説明}
Cフラグは,
計算中に,8bitの最上位桁からの「桁上がり(Carry)」が発生したことや,
8bitの最上位桁での「桁借り(Borrow)」が発生したことを表します.
例えば,次の計算では最上位桁からの「桁上がり」は発生しませんので,
Cフラグは``0''になります.
\begin{center}
\begin{tabular}{ c l l}
& $0000~0001_2$ & ($1$) \\
$+$ & $0000~0011_2$ & ($3$) \\
\cline{1-2}
\fbox{$0$} & $0000~0100_2$ & ($4$) \\
C & \\
\end{tabular}
\end{center}
次の計算では最上位桁からの「桁上がり」が発生し,Cフラグが``1''になります.
Cフラグは,計算値が符号無しと考えたときのオーバーフローを表しています.
\begin{center}
\begin{tabular}{ c l r r }
& & 符号無 & 符号付 \\
& $1111~1111_2$ & ($255$) & ($-1$) \\
$+$ & $0000~0001_2$ & ($1$) & ($+1$)\\
\cline{1-2}
\fbox{$1$} & $0000~0000_2$ & (オーバ & ($0$) \\
C & & フロー) & \\
\end{tabular}
\end{center}
また,引き算でもCフラグが1になることがあります.
例えば,次のように小さな数から大きな数を引いた場合です.
機械的に引き算をすると,最上位桁で桁借りが発生します.
この時も,Cフラグが1になります.
\begin{center}
\begin{tabular}{ c l r r }
& & 符号無 & 符号付 \\
& $0110~0100_2$ & ($100$) & ($+100$) \\
$-$ & $0110~1110_2$ & ($110$) & ($+110$)\\
\cline{1-2}
\fbox{$1$} & $1111~0110_2$ & (オーバ & ($-10$) \\
C & & フロー) & \\
\end{tabular}
\end{center}
引き算の場合,
Cフラグは,計算が符号無しと考えたときの,
負へのオーバーフローを表しています.
}\end{framed}
%\end{figure}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\newpage
\subsection{JC(Jump on Carry)命令}
Cフラグが1のときだけジャンプします.
\begin{description}
\item[意味:]Cフラグが1ならジャンプします.
\item[フラグ:]変化しません.
\item[ニーモニック:]\texttt{JC EA} \\
JMP命令と同様です.
\item[命令フォーマット:]JC命令は2バイトの長さを持ちます.
GRフィールドは必ず $10_2$にします.
GRフィールド以外の意味はJMP命令と同じです.
\twoByte{$1010_2$}{$10_2$~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]JC命令のフローチャートは,
JZ命令と同様な考えで描きます.
JZ命令を参考にして下さい.
\end{description}
%+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
\subsection{JM(Jump on Minus)命令}
Sフラグが1のとき(計算結果が負だったとき)だけジャンプします.
名前が,JS命令ではなくJM命令になっているので注意して下さい.
\begin{description}
\item[意味:]Sフラグが1ならジャンプします.
\item[フラグ:]変化しません.
\item[ニーモニック:]\texttt{JM EA} \\
JMP命令と同様です.
\item[命令フォーマット:]JM命令は2バイトの長さを持ちます.
GRフィールドは必ず $11_2$にします.
GRフィールド以外の意味はJMP命令と同じです.
\twoByte{$1010_2$}{$11_2$~\XR}{\A}
\item[フローチャート:]JM命令のフローチャートも,
JZ命令と同様な考えで描きます.
JZ命令を参考にして下さい.
\end{description}
%----------------------------------------------------------------------------
\subsection{ジャンプ命令の利用}
以下にジャンプ命令を使用して,
「条件判断を行う場合」と「繰り返し処理を行う場合」を説明します.
更にその後の例題を理解してから「問題」に挑戦して下さい.
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{条件判断1}
ジャンプ命令を用いて,
条件判断の機能があるプログラムを作ることができます.
次のフローチャートとプログラムは,
計算結果がゼロだった場合だけ処理をするものです.
このように,ある条件の場合だけ処理をするプログラムを作ることができます.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/flow2A.pdf}{width=0.85\columnwidth}
\end{center}
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{条件判断2}
条件によって,
二つの処理のどちらかを選んで実行するプログラムを作ることができます.
次のフローチャートとプログラムは,
計算結果がゼロだった場合は「処理1」を,
ゼロ以外だった場合は「処理2」を実行します.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/flow2B.pdf}{width=0.85\columnwidth}
\end{center}
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{繰り返し処理1}
ジャンプ命令を用いて同じ操作を繰り返すプログラムを作ることができます.
次のフローチャートとプログラムは,点線部分を10回繰り返すためのものです.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/flow2.pdf}{width=0.85\columnwidth}
\end{center}
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\begin{figure}[btp]
\begin{framed}{\parindent=1em
\subsection*{繰り返し処理2}
計算結果によって繰り返し回数が決まる場合,
繰り返し回数がゼロの場合も考慮しなければならないことがあります.
そのような場合は,条件判断を前に移動すると,うまく処理できます.
次のフローチャートとプログラムは,
点線部分をN回繰り返すためのものです.
条件判断の前の引算は,
G0の値でフラグを強制的に変化させるためのものです.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/flow2C.pdf}{width=0.85\columnwidth}
\end{center}
}\end{framed}
\end{figure}
%----------------------------------------------------------------------------
\newpage
\begin{reidai}{絶対値を求める.}{5_1}
\begin{description}
\item[問題:]
N番地のデータの絶対値を計算し,
M番地に格納するプログラムを作りなさい.
\item[考え方:]
値が正なのか負なのかは,
値からゼロを(SUB命令で)引き,
そのときのフラグの変化で調べます.
負の値の絶対値は,
ゼロからその値を引くことで求めることができます.
\item[解答:]次のようなプログラムを作ります.
\begin{center}
\myincludegraphics{Tikz/flow1.pdf}{width=0.95\columnwidth}
\end{center}
\begin{center}
{\footnotesize\ttfamily
\begin{tabular}{|l|l|l|l l|}
\hline
番地 & 機械語 & ラベル & \multicolumn{2}{|c|}{ニーモニック} \\
\hline
00 & 10 10 & START& LD & G0,N \\
02 & 40 0F & & SUB & G0,ZERO \\
04 & AC 08 & & JM & L1 \\
06 & A0 0C & & JMP & L2 \\
08 & 10 0F & L1 & LD & G0,ZERO \\
0A & 40 10 & & SUB & G0,N \\
0C & 20 11 & L2 & ST & G0,M \\
0E & FF & & HALT & \\
0F & 00 & ZERO & DC & 0 \\
10 & FF & N & DC & -1 \\
11 & 00 & M & DS & 1 \\
\hline
\end{tabular}
}
\end{center}
\item[解説:]プログラムの内容を説明します.
{\small
\begin{description}
\item[(1)] G0レジスタに値をロードします.
\item[(2)] G0レジスタから0を引きます.