fontworksfree Package

LaTeX: Support for the free fonts provided by Fontworks

Fontworks社のGitHubページにおいてOFL 1.1の下で 後悔されているTrueTypeフォント群を(u)pLaTeX＋dvipdfmxのワークフローで 利用するためのパッケージ。

前提環境

• TeXフォーマット：LaTeX
• LaTeXエンジン：欧文LaTeX／pLaTeX／upLaTeX
  • 欧文LaTeXでは欧文のみのサポート。
  • pdfLaTeXは不可。
• DVIウェア：dvipdfmx
  • 20201019版以降を推奨。古い版の場合は一部の記号が出力できない・ 出力が不正になるという制限がある。

インストール

• 本パッケージ内のファイルを以下のように配置する。

  • cmap/* → $TEXMF/fonts/cmap/fontworksfree
  • ofm/*.ofm → $TEXMF/fonts/tfm/public/fontworksfree
  • tfm/*.tfm → $TEXMF/fonts/ofm/public/fontworksfree
  • vf/*.vf → $TEXMF/fonts/vf/public/fontworksfree
  • tex/*.* → $TEXMF/tex/latex/fontworksfree
  • *.map → $TEXMF/fonts/map/dvipdfmx/fontworksfree

• FontworksのGitHubレポジトリから以下のTrueType フォントファイルを取得する。

  • DotGothic16-Regular.ttf （DotGothic16 内の fonts/ttf 以下）
  • KleeOne-Regular.ttf （Klee 内の fonts/ttf 以下）
  • KleeOne-Semibold.ttf （Klee 内の fonts/ttf 以下）
  • RampartOne-Regular.ttf （Rampart 内の fonts/ttf 以下）
  • ReggaeOne-Regular.ttf （Reggae 内の fonts/ttf 以下）
  • RocknRollOne-Regular.ttf （RocknRoll 内の fonts/ttf 以下）
  • Stick-Regular.ttf （Stick 内の fonts/ttf 以下）
  • TrainOne-Regular.ttf （Train 内の fonts/ttf 以下）

  そして取得したファイルを以下のように配置する。

  • *.map → $TEXMF/fonts/truetype/fontworks/fontworksfree

※必要に応じて mktexlsr を実行する。

ライセンス

MITライセンスの下で配布される。
This package is distributed under the MIT License.

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fontworksfree パッケージ

読込

オプションはない。

\usepackage{fontworksfree}

※パッケージ読込時の\Cjascaleの値を和文スケール値とする。\Cjascale が未定義の場合の既定値は1である。

機能

パッケージを読み込むと以下のフォントファミリが提供される。

• DotGothic16 → 和文 dotgothic16・欧文 adotgothic16
• KleeOne → 和文 kleeone・欧文 akleeone
  • SemiBoldウェイトをbシリーズに割り当てている。
• RampartOne → 和文 rampartone・欧文 arampartone
• ReggaeOne → 和文 reggaeone・欧文 areggaeone
• RocknRollOne → 和文 rocknrollone・欧文 arocknrollone
• Stick → 和文 stick・欧文 astick
• TrainOne → 和文 trainone・欧文 atrainone

また、以下のファミリ切替命令が提供される。例えば、\jkleeonefamilyは 和文のみ、\akleeonefamilyは欧文のみ、\kleeonefamilyは両方のファミリ をKleeOneのものに切り替える。

• \dotgothicfamily／\jdotgothicfamily／\adotgothicfamily
• \kleeonefamily／\jkleeonefamily／\akleeonefamily
• \rampartonefamily／\jrampartonefamily／\arampartonefamily
• \reggaeonefamily／\jreggaeonefamily／\areggaeonefamily
• \rocknrollonefamily／\jrocknrollonefamily／\arocknrollonefamily
• \stickfamily／\jstickfamily／\astickfamily
• \trainonefamily／\jtrainonefamily／\atrainonefamily

標準和文フォントとしての使用

fontworksfreeパッケージを利用しなくても、「和文フォントに対するdvipdfmx のマップファイル行を設定する」作業を行えば、標準（＋japanese-otf）の 和文フォントとして対象のフォントを利用できる。このように使う場合は、 japanese-otfの機能と組み合わせる（例えば\CID命令で異体字や非Unicode 文字を出力する）ことも可能である。fontworksfreeパッケージを読み込んで 欧文だけそちらの機能を使うこともできる。

※この場合でも、本バンドル（特にその中のCMapファイル群）をインストール しておくと、和文出力の機能が改善する。（例えば、KleeOneでUnicodeにない 「丸51」が出力できる。）

この「標準和文フォントとして設定する」作業は[pxchfonパッケージ]を利用 すると簡単に行える。以下にpxchfonとfontworksfreeパッケージを組み合わせて 使う例を掲載する。

%#!uplatex
\documentclass[uplatex,dvipdfmx,a4paper]{jsarticle}
% ↓多ウェイトにしたいので'deluxe'を指定.
\usepackage[deluxe]{otf}
% ↓プリセット無しで, かつpxchfonの欧文出力は使わないので
% 'noalphabet'を指定. 'unicode'は指定しない.
\usepackage[noalphabet]{pxchfon}
% ↓欧文出力の機能を使う.
\usepackage{fontworksfree}
% ↓和文の標準の"明朝体"にKleeOneを割り当てる.
\setminchofont{KleeOne-Regular.ttf}% クレー One
\setboldminchofont{KleeOne-SemiBold.ttf}% クレー One SemiBold
% ↓欧文の標準の"セリフ体"にKleeOneを割り当てる.
\renewcommand{\rmdefault}{akleeone}
% ↓和文の標準の"丸ゴシック体"にRampartOneを割り当てる.
\setmarugothicfont{RampartOne-Regular.ttf}% ランパート One
% ↓'\Rampart'で和文欧文ともにRampartOneに切り替える.
\newcommand*{\Rampart}{%
  %↓和文を"丸ゴシック"に変え, 欧文はfontworksfreeの命令を使う.
  \mgfamily \arampartonefamily}
% ※"ゴシック/サンセリフ"の設定は変えていない.
\begin{document}
%↓和文でjapanese-otfの機能を利用できる.
KleeOneのテスト。
「本日は\textbf{晴天}なり\ajSnowman\ajMaru{88}」

\Rampart RampartOneのテスト。\CID{7652}飾区！
\end{document}

更新履歴

• Version 0.2 〈2021/02/21〉
  • 最初の公開版。

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Takayuki YATO (aka. "ZR")
https://github.com/zr-tex8r