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NVEncC_Options.ja.md

File metadata and controls

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NVEncC オプションリスト

コマンドラインの例

基本的なコマンドの表記

NVEncC.exe [Options] -i <filename> -o <filename>

もっと実用的なコマンド

hwデコードを使用する例

NVEncC --avhw -i "<mp4(H.264/AVC) file>" -o "<outfilename.264>"

hwデコードを使用する例 (インタレ保持)

NVEncC --avhw --interlace tff -i "<mp4(H.264/AVC) file>" -o "<outfilename.264>"

avs(Avisynth)の例 (avsやvpyはvfw経由でも読み込み可能です)

NVEncC -i "<avsfile>" -o "<outfilename.264>"

パイプ利用の例

avs2pipemod -y4mp "<avsfile>" | NVEncC --y4m -i - -o "<outfilename.264>"

ffmpegからパイプ渡し

ffmpeg -y -i "<ソース動画>" -an -pix_fmt yuv420p -f yuv4mpegpipe - | NVEncC --y4m -i - -o "<outfilename.264>"

ffmpegから映像と音声を両方パイプ渡したい

--> "nut"フォーマットでくるんで受け渡しするとよいでしょう

ffmpeg -y -i "<input>" <options for ffmpeg> -codec:a copy -codec:v rawvideo -pix_fmt yuv420p -f nut - | NVEncC --avsw -i - --audio-codec aac -o "<outfilename.mp4>"

raw H.264/ESのmux

H.264/ESで出力し、mp4に格納したり、AAC音声とmuxする場合には、L-SMASHを使って、

muxer.exe -i "<raw H.264/ES file>" -i "<ADTS-AAC>" -o "<muxed mp4 file>"

としてAAC音声と多重化できます。音声がALACの場合には、

muxer.exe -i "<raw H.264/ES file>" -o "<video mp4file>"
remuxer.exe -i "<video mp4file>" -i "<m4a(ALAC in mp4)file>" -o "<muxed mp4 file>"

のように2段階のステップが必要です。

同様にmkvtoolnixに含まれるmkvmergeでmuxし、mkvに格納することもできます。

オプションの指定方法

-<短縮オプション名>、--<オプション名> <引数>  
引数なしの場合は単体で効果を発揮。

引数のタイプは
- なし
- <int>   整数で指定
- <float> 小数点で指定
- <string> 文字列で指定

引数の [ ] { } 内は、省略可能です。
"..." は繰り返し意味します。

--(no-)xxx
と付いている場合は、--no-xxxとすることで、--xxxと逆の効果を得る。  
例1: --xxx : xxxを有効にする → --no-xxx: xxxを無効にする  
例2: --xxx : xxxを無効にする → --no-xxx: xxxを有効にする

表示系オプション

-h,-? --help

ヘルプの表示

-v, --version

バージョンの表示

--option-list

オプションリストの表示。

--check-device

NVEncが認識している利用可能なGPUのDeviceIdを表示

--check-hw [<int>]

ハードウェアエンコの可否の表示。数字でDeviceIDを指定できる。省略した場合は"0"。

--check-features [<int>]

NVEncの使用可能なエンコード機能を表示する。数字でDeviceIDを指定できる。省略した場合は"0"。

--check-environment

NVEncCの認識している環境情報を表示

--check-codecs, --check-decoders, --check-encoders

利用可能な音声コーデック名を表示

--check-profiles <string>

利用可能な音声プロファイル名を表示

--check-formats

利用可能な出力フォーマットを表示

--check-protocols

利用可能なプロトコルを表示

--check-filters

利用可能な音声フィルタを表示

--check-avversion

dllのバージョンを表示

エンコードの基本的なオプション

-d, --device <int>

NVEncで使用するDeviceIdを指定する。使用できるデバイスは、--check-deviceで確認できる。

デフォルトは自動。複数利用可能なGPUがある場合、自動的に使用するGPUを選択する。

判断基準は

  • 指定のエンコードが可能かどうか
  • --avhwが指定されていれば入力ファイルのHWデコードが可能かどうか
  • (インタレ保持エンコが指定されていれば、)インタレ保持エンコが可能かどうか
  • Video Engineの使用率が低い方
  • GPUの使用率が低い方
  • GPUの世代が新しい方 (Compute Capabilityで判定)
  • GPUのコア数が多い方

Video Engineの使用率とGPUの使用率の取得には、x64版はNVMLライブラリ、x86版はnvidia-smi.exeを実行して取得している。

nvidia-smi.exeは通常ドライバと一緒に"C:\Program Files\NVIDIA Corporation\NVSMI\nvidia-smi.exe"にインストールされている。

-c, --codec <string>

エンコードするコーデックの指定

  • h264 (デフォルト)
  • hevc

-o, --output <string>

出力ファイル名の表示、"-"でパイプ出力

-i, --input <string>

入力ファイル名の設定、"-"でパイプ入力

NVEncの入力方法は下の表のとおり。入力フォーマットをしてしない場合は、拡張子で自動的に判定される。

使用される読み込み 対象拡張子
Avisynthリーダー avs
VapourSynthリーダー vpy
aviリーダー avi
y4mリーダー y4m
rawリーダー yuv
avhw/avswリーダー それ以外
入力方法の対応色空間 yuv420 yuy2 yuv422 yuv444 rgb24 rgb32
raw
y4m
avi
avs
vpy
avhw
avsw

◎ ... 8bit / 9bit / 10bit / 12bit / 14bit / 16bitに対応
◇ ... 8bit / 10bit / 12bitに対応
□ ... 8bit / 10bitに対応
○ ... 8bitのみ対応 無印 ... 非対応

--raw

入力をraw形式に設定する。 入力解像度、入力fpsの設定が必要。

--y4m

入力をy4m(YUV4MPEG2)形式として読み込む。

--avi

入力ファイルをaviファイルとして読み込む。

--avs

入力ファイルをAvisynthで読み込む。

NVEncCはデフォルトではUTF-8モードで動作するため、AvisynthスクリプトはUTF-8(BOM無し)とする必要がある。 一般的なShiftJISがデフォルトの文字コードとなっている環境で、従来のShiftJISのスクリプトを使用する場合には、 "--process-codepage os" オプションを追加して、モードを切り替えてください。

--vpy

入力ファイルをVapourSynthで読み込む。

--avsw

avformat + sw decoderを使用して読み込む。 ffmpegの対応するほとんどのコーデックを読み込み可能。

--avhw

avformat + cuvid decoderを使用して読み込む。 デコードからエンコードまでを一貫してGPUで行うため高速。

コーデック 対応状況
MPEG1
MPEG2
H.264/AVC
H.265/HEVC
VP8 ×
VP9
VC-1
WMV3/WMV9 ×

--interlace <string>

入力フレームがインターレースかどうかと、そのフィールドオーダーを設定する。

--vpp-deinterlace / --vpp-afs によりNVEncC内でインタレ解除を行ったり、そのままインタレ保持エンコードを行う。(インタレ保持エンコードはH.264のみ)

  • パラメータ
    • progressive ... プログレッシブ
    • tff ... トップフィールドファースト
    • bff ... ボトムフィールドファースト
    • auto ... 各フレームについて自動的に判断 (avhw/avsw読み込みのみ)

--crop <int>,<int>,<int>,<int>

左、上、右、下の切り落とし画素数。

--fps <int>/<int> or <float>

入力フレームレートの設定。raw形式の場合は必須。

--input-res <int>x<int>

入力解像度の設定。raw形式の場合は必須。

--output-res <int>x<int>[,<string>=<string>]

出力解像度の設定。入力解像度と異なる場合、自動的にHW/GPUリサイズを行う。

指定がない場合、入力解像度と同じになり、リサイズは行われない。

  • 特殊な値について

    • 0 ... 入力解像度と同じ
    • 縦横のどちらかを負の値
      アスペクト比を維持したまま、片方に合わせてリサイズ。ただし、その負の値で割り切れる数にする。
  • パラメータ

    • preserve_aspect_ratio=<string>
      指定解像度(指定枠)の縦横どちらかに合うよう、入力アスペクト比を維持しながらリサイズする。
      • increase ... 拡大してアスペクト比を維持する (指定枠に外接するよう調整)
      • decrease ... 縮小してアスペクト比を維持する (指定枠に収めるように調整)
  • 使用例

    例: 入力が1280x720の場合
    --output-res 1024x576 -> 通常の指定方法
    --output-res 960x0    -> 960x720にリサイズ (0のほうは720のまま)
    --output-res 1920x-2  -> 1920x1080にリサイズ (アスペクト比が維持できるように調整)
    
    --output-res 1440x1440,preserve_aspect_ratio=increase -> 2560x1440にリサイズ
    --output-res 1440x1440,preserve_aspect_ratio=decrease -> 1440x810にリサイズ
    

--input-csp <string>

raw読み込み時の入力色空間の設定。デフォルトはyv12。

  yv12, nv12, p010, yuv420p9le, yuv420p10le, yuv420p12le, yuv420p14le, yuv420p16le
  yuv422p, yuv422p9le, yuv422p10le, yuv422p12le, yuv422p14le, yuv422p16le
  yuv444p, yuv444p9le, yuv444p10le, yuv444p12le, yuv444p14le, yuv444p16le

エンコードモードのオプション

デフォルトはCQP(固定量子化量)。

--cqp <int> or <int>:<int>:<int> (固定量子化量)

CQP(固定量子化量)でエンコードを行う。<Iフレーム>:<Pフレーム>:<Bフレーム>のQP値を設定。

基本的にQP値は I < P < B になるように設定することをおすすめ。

--cbr <int> (固定ビットレート)

--vbr <int> (可変ビットレート)

ビットレートをkbps単位で指定してエンコードを行う。

--qvbr <float> (固定品質モード)

固定品質モードでエンコードを行う。(0.0-51.0, 0 = 自動)

--vbr 0 --vbr-quality <float> と同じ。

その他のオプション

-u, --preset

エンコーダの品質プリセット。P1 ~ P7 はAPI v10.0から使用可能。

  • default
  • performance
  • quality
  • P1 (= performance)
  • P2
  • P3
  • P4 (= default)
  • P5
  • P6
  • P7 (= quality)

--output-depth <int>

出力ビット深度を設定。

  • 8 ... 8bit (デフォルト)
  • 10 ... 10bit

--lossless

ロスレス出力を行う。(デフォルト: オフ)

--multipass <string>

フレームのマルチパス解析の設定。--vbr, --cbr時のみ有効。また、API v10.0以降で使用可能。

1passモードでは、エンコーダはマクロブロックの必要とするQPを推定し、直ちにマクロブロックのエンコードを行う。

2passモードでは、1pass目でフレーム全体を一度分析し、必要なビット量の分布を決定する。2pass目では、その結果をもとにマクロブロックのエンコードを行う。 これにより、フレーム内で特にCBRモードにおいてビットをより適切に分配することが可能になる。

  • none
    1passモード(高速)。

  • 2pass-quarter
    1pass目を1/4サイズの解像度で行う。これにより、より大きな動くベクトルを捕捉し、2pass目に渡すことができる。

  • 2pass-full
    1pass/2pass共にフル解像度で行う。パフォーマンスは落ちるものの、より詳細な分析情報を2pass目に渡すことができる。

--max-bitrate <int>

最大ビットレート(kbps単位)。

--vbv-bufsize <int>

VBVバッファサイズ(kbps単位)。 (default: auto)

--qp-init <int> or <int>:<int>:<int>

初期QP値を<Iフレーム>:<Pフレーム>:<Bフレーム>で設定する。 ビットレート指定のエンコードモードを使用する際に、 エンコード開始時に適用するQP値として指定される。

動画の先頭部分で必要以上にビットレートが割り振られたり、 逆に圧縮がかかりすぎてひどい画質になる場合など、 動画の先頭部分の画質を調整したい場合に使用する。

--qp-min <int> or <int>:<int>:<int>

最小QP値を<Iフレーム>:<Pフレーム>:<Bフレーム>で設定する。 ビットレート指定のエンコードモード使用時のみ有効。設定したQP値より低いQP値は使用されなくなる。

ビットレート指定モードなどで、静止画などの部分で過剰にビットレートが割り当てられることがあるのを抑制したりするのに使用する。

--qp-max <int> or <int>:<int>:<int>

最大QP値を<Iフレーム>:<Pフレーム>:<Bフレーム>設定する。 ビットレート指定のエンコードモード使用時のみ有効。設定したQP値より高いQP値は使用されなくなる。

指定したビットレートを超えてでも、動画のどんな部分でもある程度の品質を維持したい場合に使用する。

--chroma-qp-offset <int>

色差成分のQPオフセット。 (default: 0)

--vbr-quality <float>

VBRモード使用時の目標品質を設定する。(0.0-51.0, 0 = 自動)

--dynamic-rc <int>:<int>:<int><int>,<param1>=<value1>[,<param2>=<value2>],...

"開始フレーム番号:終了フレーム番号"で指定した出力フレーム番号について、レート制御のパラメータを変更する。指定可能なパラメータは各レート制御モードと、最大ビットレート、目標品質(vbr-quality)、multipass。

必須パラメータ 下記パラメータのうち、必ずひとつは指定が必要。

  • cqp=<int> or cqp=<int>:<int>:<int>
  • cbr=<int>
  • vbr=<int>

追加パラメータ

例1: 出力フレーム番号 3000-3999 の間はvbrの12000kbpsでエンコード、
     出力フレーム番号 5000-5999 の間は固定品質の29.0でエンコードし、
     その他の領域は固定品質の25.0でエンコードする。
  --vbr 0 --vbr-quality=25.0 --dynamic-rc 3000:3999,vbr=12000 --dynamic-rc 5000:5999,vbr=0,vbr-quality=29.0

例2: 出力フレーム番号 3000までは、vbrの6000kbpsでエンコードし、
     出力フレーム番号 3000以降はvbrの12000kbpsでエンコードする。
  --vbr 6000 --dynamic-rc start=3000,vbr=12000

--lookahead <int>

lookaheadを有効にし、その対象範囲をフレーム数で指定する。(0-32) 画質の向上に役立つとともに、適応的なI,Bフレーム挿入が有効になる。

--no-i-adapt

lookahead有効時の適応的なIフレーム挿入を無効化する。

--no-b-adapt

lookahead有効時の適応的なBフレーム挿入を無効化する。

--strict-gop

固定GOP長を強制する。

--gop-len <int>

最大GOP長。lookaheadオフでは、この値が常に使用される。(可変ではない)

-b, --bframes <int>

連続Bフレーム数。

--ref <int>

参照距離を設定する。(最大16まで)

--multiref-l0 <int>

--multiref-l1 <int>

複数参照(L0,L1)の最大フレーム数を指定する。(最大7まで)
API v9.1 から使用可能。

--weightp

重み付きPフレームを使用する。

--nonrefp

non-reference P-framesを自動挿入を有効にする。

--aq

フレーム内(空間方向)の適応的量子化を有効にする。(デフォルト:オフ)

--aq-temporal

フレーム間(時間方向)の適応的量子化を有効にする。(デフォルト:オフ)

--aq-strength <int>

AQ強度を指定する。(1(弱) ~ 15(強)、0 = 自動)

--bref-mode <string>

Bフレームの参照モードを指定する。

  • disabled (default)
  • each すべてのBフレームを参照フレームとして利用する
  • middle 偶数番目のBフレームのみが参照フレームとして利用できる

--direct <string> [H.264のみ]

H.264のBDirect modeを指定する。

  • auto(default)
  • disabled
  • spatial
  • temporal

--(no-)adapt-transform [H.264のみ]

H.264のadaptive transform modeを有効(無効)にする。

--mv-precision <string>

動きベクトル精度 / デフォルト: auto

  • auto ... 自動
  • Q-pel ... 1/4画素精度 (高精度)
  • half-pel ... 1/2画素精度
  • full-pel ... 1 画素精度 (低精度)

--slices <int>

スライス数。指定なし、あるいは0で自動。

--level <string>

エンコードするコーデックのLevelを指定する。指定しない場合は自動的に決定される。

h264:  auto, 1, 1b, 1.1, 1.2, 1.3, 2, 2.1, 2.2, 3, 3.1, 3.2, 4, 4.1, 4.2, 5, 5.1, 5.2
hevc:  auto, 1, 2, 2.1, 3, 3.1, 4, 4.1, 5, 5.1, 5.2, 6, 6.1, 6.2

--profile <string>

エンコードするコーデックのプロファイルを指定する。指定しない場合は自動的に決定される。

h264:  auto, baseline, main, high, high444
hevc:  auto, main, main10, main444

--tier <string>

コーデックのtierを指定する。

hevc:  main, high

--sar <int>:<int>

SAR比 (画素アスペクト比) の指定。

--dar <int>:<int>

DAR比 (画面アスペクト比) の指定。

--colorrange <string>

"auto"を指定することで、入力ファイルの値をそのまま反映できます。(avhw/avsw読み込みのみ)

  limited, full, auto

--videoformat <string>

  undef, ntsc, component, pal, secam, mac

--colormatrix <string>

"auto"を指定することで、入力ファイルの値をそのまま反映できます。(avhw/avsw読み込みのみ)

  undef, auto, bt709, smpte170m, bt470bg, smpte240m, YCgCo, fcc, GBR, bt2020nc, bt2020c

--colorprim <string>

"auto"を指定することで、入力ファイルの値をそのまま反映できます。(avhw/avsw読み込みのみ)

  undef, auto, bt709, smpte170m, bt470m, bt470bg, smpte240m, film, bt2020

--transfer <string>

"auto"を指定することで、入力ファイルの値をそのまま反映できます。(avhw/avsw読み込みのみ)

  undef, auto, bt709, smpte170m, bt470m, bt470bg, smpte240m, linear,
  log100, log316, iec61966-2-4, bt1361e, iec61966-2-1,
  bt2020-10, bt2020-12, smpte2084, smpte428, arib-std-b67

--chromaloc <int> or "auto"

出力データのchroma location flagを 0 ~ 5 の範囲で指定する。
デフォルト = 0 (unspecified)

--max-cll <int>,<int> or "copy" [HEVCのみ]

MaxCLL and MaxFall を nits で指定する。"copy"とすると入力ファイルの値を出力ファイルにそのまま設定します。(avhw/avsw読み込みのみ)

--repeat-headersが自動的に有効になる点に注意してください。

例1: --max-cll 1000,300
例2: --max-cll copy  # 入力ファイルから値をコピー

--master-display <string> or "copy" [HEVCのみ]

Mastering display data の設定。"copy"とすると入力ファイルの値を出力ファイルにそのまま設定します。(avhw/avsw読み込みのみ)

--repeat-headersが自動的に有効になる点に注意してください。

例1: --master-display G(13250,34500)B(7500,3000)R(34000,16000)WP(15635,16450)L(10000000,1)
例2: --master-display copy  # 入力ファイルから値をコピー

--atc-sei <string> or <int> [HEVCのみ]

Alternative transfer characteristics SEI の設定。下記文字列または整数で指定する。

  undef, auto, bt709, smpte170m, bt470m, bt470bg, smpte240m, linear,
  log100, log316, iec61966-2-4, bt1361e, iec61966-2-1,
  bt2020-10, bt2020-12, smpte2084, smpte428, arib-std-b67

--dhdr10-info <string> [HEVC only]

指定したjsonファイルから、HDR10+のメタデータを読み込んで反映する。実行には追加でhdr10plus_gen.exeが必要。

--dhdr10-info copy [HEVC only, Experimental]

HDR10+のメタデータを入力ファイルからそのままコピーします。 avhw読み込みでは、フレームの並び替えにタイムスタンプを使用するため、タイムスタンプの取得できないraw ESのような入力ファイルでは使用できません。 こうした場合には、avsw読み込みを使用してください。

--dolby-vision-profile <float>

指定されたdolby visionプロファイルを適用します。

5.0, 8.1, 8.2, 8.4

--dolby-vision-rpu <string>

指定のrpuファイルに含まれるdolby visionのmetadataを出力ファイルに挿入します。

現時点(2022年1月実装時点)では、このオプションを使用して出力した動画ファイルは、MediaInfoによりDolby Vision情報が検出されません。

MediaInfoによるDolby Vision情報の検出を可能とするには、tsMuxeR (nightly版) による再muxが必要です。

--aud

Access Unit Delimiter NALを挿入する。

--repeat-headers

キーフレームごとに VPS,SPS,PPS を出力する。

--pic-struct

picture timing SEIを挿入する。

--cabac [H.264のみ]

CABACを使用する。 (デフォルト: オン)

--cavlc [H.264のみ]

CAVLCを使用する。 (デフォルト: オフ)

--bluray [H.264のみ]

Bluray用出力を行う。(デフォルト: オフ)

--(no-)deblock [H.264のみ]

デブロックフィルタを有効にする。(デフォルト: オン)

--cu-max <int> [HEVCのみ]

--cu-min <int> [HEVCのみ]

それぞれCUの最大、最小サイズを指定する。8, 16, 32 を指定可能。 HEVCの規格では64まで存在するが、現状NVENCでは32までしかサポートされていない。
画質が低下する恐れがあることがわかっているので、--cu-min / --cu-max の使用は非推奨。

--ssim

エンコード結果のSSIMを計算。

--psnr

エンコード結果のPSNRを計算。

--vmaf [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

エンコード結果のVMAFスコアを計算する。なお、VMAFスコアの計算はlibvmafによりCPUで行われるため、 エンコード速度を律速し非常に遅くなる可能性が高いので注意してください。

現状、Windowsの64bit版のみ使用可能です。

パラメータ

  • model=<string>
    libvmafの内蔵モデルファイルのバージョン、あるいは外部のモデルファイルのパスを指定する。デフォルトは内蔵モデル"vmaf_v0.6.1"。

    モデルファイルを使用する場合は、こちらから json形式のモデルファイルをダウンロードし、そのファイル名を指定してください。

  • threads=<int> (default: 0)
    VMAFスコアを計算するCPUのスレッド数の指定。デフォルトは全物理コア。

  • subsample=<int> (default: 1)
    VMAFスコアを計算対象とするフレームサブサンプリング間隔の指定。

  • phone_model=<bool> (default: false)
    電話モデルを使用し、モバイル端末等に適したより高いVMAFスコアを計算する。

  • enable_transform=<bool> (default: false)
    VMAFスコアの計算でtransformを有効にして計算する。

例: --vmaf model=vmaf_v0.6.1.json

入出力 / 音声 / 字幕などのオプション

--input-analyze <float>

libavが読み込み時に解析するファイルの時間を秒で指定。デフォルトは5。 音声トラックなどが正しく抽出されない場合、この値を大きくしてみてください(例:60)。

--input-probesize <int>

libavが読み込み時に解析する最大のサイズをbyte単位で指定。

--trim <int>:<int>[,<int>:<int>][,<int>:<int>]...

指定した範囲のフレームのみをエンコードする。

例1: --trim 0:1000,2000:3000    (0~1000フレーム目, 2000~3000フレーム目をエンコード)
例2: --trim 2000:0              (2000~最終フレームまでをエンコード)

--seek [[<int>:]<int>:]<int>[.<int>]

書式は、hh:mm:ss.ms。"hh"や"mm"は省略可。 高速だが不正確なシークをしてからエンコードを開始する。正確な範囲指定を行いたい場合は--trimで行う。

例1: --seek 0:01:15.400
例2: --seek 1:15.4
例3: --seek 75.4

--input-format <string>

avhw/avswリーダー使用時に、入力のフォーマットを指定する。

-f, --output-format <string>

muxerに出力フォーマットを指定して出力する。

出力フォーマットは出力拡張子から自動的に決定されるので、通常、特に指定する必要はないが、このオプションで出力フォーマットを強制できる。

使用可能なフォーマットは--check-formatsで確認できる。H.264/HEVCをElementary Streamで出力する場合には、"raw"を指定する。

--video-track <int>

エンコード対象の映像トラックの選択。avsw/avhwリーダー使用時のみ有効。

  • 1 ... 最も高解像度の映像トラック (デフォルト)
  • 2 ... 2番目に高解像度の映像トラック ...
  • -1 ... 最も低解像度の映像トラック
  • -2 ... 2番目に低解像度の映像トラック

--video-streamid <int>

エンコード対象の映像トラックをstream idで選択。

--video-tag <string>

映像のcodec tagの指定。

 -o test.mp4 -c hevc --video-tag hvc1

--video-metadata [<int>?]<string> or [<int>?]<string>=<string>

映像トラックのmetadataを指定する。

  • copy ... 入力ファイルからmetadataをコピーする。
  • clear ... do not copy metadata (デフォルト)
例1: 入力ファイルからmetadataをコピー
--video-metadata 1?copy

例2: 入力ファイルからのmetadataのコピーを行わない
--video-metadata 1?clear

例3: 指定のmetadataを設定する
--video-metadata 1?title="音声の タイトル" --video-metadata 1?language=jpn

--audio-copy [<int/string>;[,<int/string>]...]

音声をそのままコピーしながら映像とともに出力する。avhw/avswリーダー使用時のみ有効。

tsなどでエラーが出るなどしてうまく動作しない場合は、--audio-codecで一度エンコードしたほうが安定動作するかもしれない。

[<int>[,<int>]...]で、抽出する音声トラック(1,2,...)を指定したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックをコピーすることもできる。

例: 全ての音声トラックを抽出
--audio-copy

例: トラック番号#1,#2を抽出
--audio-copy 1,2

例: 日本語と英語の音声トラックを抽出
--audio-copy jpn,eng

--audio-codec [[<int/string>?]<string>[:<string>=<string>[,<string>=<string>]...]...]

音声をエンコードして映像とともに出力する。使用可能なコーデックは--check-encodersで確認できる。

[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

さらに、[<string>=<string>]の形式で、音声エンコーダのオプションを指定することもできる。

例1: 音声をmp3に変換
--audio-codec libmp3lame

例2: 音声の第2トラックをaacに変換
--audio-codec 2?aac

例3: 日本語の音声をaacに変換
--audio-codec jpn?aac

例4: 日本語と英語の音声をaacに変換
--audio-codec jpn?aac --audio-codec eng?aac

例5: aacエンコーダのパラメータ"aac_coder"に低ビットレートでより高品質な"twoloop"を指定
--audio-codec aac:aac_coder=twoloop

--audio-bitrate [<int/string>?]<int>

音声をエンコードする際のビットレートをkbpsで指定する。

[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

例1: --audio-bitrate 192   (音声を192kbpsで変換)
例2: --audio-bitrate 2?256 (音声の第2トラックを256kbpsで変換)

--audio-profile [<int/string>?]<string>

音声をエンコードする際、そのプロファイルを指定する。

--audio-stream [<int/string>?]{<string1>}[:<string2>]

音声チャンネルの分離・統合などを行う。 --audio-streamが指定された音声トラックは常にエンコードされる。(コピー不可) ,(カンマ)で区切ることで、入力の同じトラックから複数のトラックを生成できる。

書式
<int>に処理対象のトラックを指定する。

<string1>に入力として使用するチャンネルを指定する。省略された場合は入力の全チャンネルを使用する。

<string2>に出力チャンネル形式を指定する。省略された場合は、<string1>のチャンネルをすべて使用する。

例1: --audio-stream FR,FL
デュアルモノから左右のチャンネルを2つのモノラル音声に分離する。

例2: --audio-stream :stereo
どんな音声もステレオに変換する。

例3: --audio-stream 2?5.1,5.1:stereo
入力ファイルの第2トラックを、5.1chの音声を5.1chとしてエンコードしつつ、ステレオにダウンミックスしたトラックを生成する。
実際に使うことがあるかは微妙だが、書式の紹介例としてはわかりやすいかと。

使用できる記号

mono       = FC
stereo     = FL + FR
2.1        = FL + FR + LFE
3.0        = FL + FR + FC
3.0(back)  = FL + FR + BC
3.1        = FL + FR + FC + LFE
4.0        = FL + FR
4.0        = FL + FR + FC + BC
quad       = FL + FR + BL + BR
quad(side) = FL + FR + SL + SR
5.0        = FL + FR + FC + SL + SR
5.1        = FL + FR + FC + LFE + SL + SR
6.0        = FL + FR + FC + BC + SL + SR
6.0(front) = FL + FR + FLC + FRC + SL + SR
hexagonal  = FL + FR + FC + BL + BR + BC
6.1        = FL + FR + FC + LFE + BC + SL + SR
6.1(front) = FL + FR + LFE + FLC + FRC + SL + SR
7.0        = FL + FR + FC + BL + BR + SL + SR
7.0(front) = FL + FR + FC + FLC + FRC + SL + SR
7.1        = FL + FR + FC + LFE + BL + BR + SL + SR
7.1(wide)  = FL + FR + FC + LFE + FLC + FRC + SL + SR

--audio-samplerate [<int/string>?]<int>

音声のサンプリング周波数をHzで指定する。 [<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

例1: --audio-bitrate 44100   (音声を44100Hzに変換)
例2: --audio-bitrate 2?22050 (音声の第2トラックを22050Hzに変換)

--audio-resampler <string>

音声チャンネルのmixやサンプリング周波数変換に使用されるエンジンの指定。

  • swr ... swresampler (デフォルト)
  • soxr ... sox resampler (libsoxr)

--audio-delay [<int/string>?]<int>

音声に設定する遅延をms単位で指定する。[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

--audio-file [<int>][<string>?]<string>

指定したパスに音声を抽出する。出力フォーマットは出力拡張子から自動的に決定する。avhw/avswリーダー使用時のみ有効。

[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

例: test_out2.aacにトラック番号#2を抽出
--audio-file 2?"test_out2.aac"

[<string>]では、出力フォーマットを指定することができる。

例: 拡張子なしでもadtsフォーマットで出力
--audio-file 2?adts:"test_out2"  

--audio-filter [<int/string>?]<string>

音声に音声フィルタを適用する。適用可能なフィルタはこちら

[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

例1: --audio-filter volume=0.2     (音量を下げる例)
例2: --audio-filter 2?volume=-4db  (第2トラックの音量を下げる例)

--audio-disposition [<int/string>?]<string>[,<string>][]...

音声のdispositionを指定する。

[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

 default
 dub
 original
 comment
 lyrics
 karaoke
 forced
 hearing_impaired
 visual_impaired
 clean_effects
 attached_pic
 captions
 descriptions
 dependent
 metadata
 copy

例:
--audio-disposition 2?default,forced

--audio-metadata [<int/string>?]<string> or [<int/string>?]<string>=<string>

音声トラックのmetadataを指定する。

  • copy ... 入力ファイルからmetadataをコピーする。 (デフォルト)
  • clear ... do not copy metadata

[<int>]で音声トラック(1,2,...)を選択したり、[<string>]で指定した言語の音声トラックを選択することもできる。

例1: 入力ファイルからmetadataをコピー
--audio-metadata 1?copy

例2: 入力ファイルからのmetadataのコピーを行わない
--audio-metadata 1?clear

例3: 指定のmetadataを設定する
--audio-metadata 1?title="音声の タイトル" --audio-metadata 1?language=jpn

--audio-bsf [<int/string>?]<string>

音声トラックにbitstream filterを適用する。使用可能なフィルタは、こちらの中から選択可能。

--audio-ignore-decode-error <int>

指定した連続する音声のデコードエラーの数をカウントし、閾値以内ならエラーを無視して処理を継続し、エラーの箇所は無音に置き換える。

デフォルトは10。 0とすれば、1回でもデコードエラーが起これば処理を中断してエラー終了する。

--audio-source <string>[:{<int>?}[;<param1>=<value1>]...]...

外部音声ファイルをmuxする。

パラメータ

  • copy
    音声トラックをそのままコピーする。

  • codec=<string>
    音声トラックを指定のコーデックにエンコードする。

  • profile=<string>
    音声エンコード時のプロファイルを指定する。

  • bitrate=<int>
    音声エンコード時のビットレートをkbps単位で指定する。

  • samplerate=<int>
    音声エンコード時のサンプリングレートをHz単位で指定する。

  • delay=<int>
    音声を指定した時間遅延させる。(ms単位)

  • enc_prm=<string>
    音声エンコード時のパラメータを指定する。

  • filter=<string>
    音声エンコード時のフィルタを指定する。

  • disposition=<string>
    音声のdispositionを指定する。

  • metadata=<string1>=<string2>
    音声のmetadataを指定する。

  • bsf=<string>
    音声に適用するbitstream filterを指定する。

例1: --audio-source "<audio_file>":copy
例2: --audio-source "<audio_file>":codec=aac
例3: --audio-source "<audio_file>":1?codec=aac;bitrate=256:2?codec=aac;bitrate=192;metadata=language=jpn

--chapter <string>

指定したチャプターファイルを読み込み反映させる。 nero形式、apple形式、matroska形式に対応する。--chapter-copyとは併用できない。

nero形式

CHAPTER01=00:00:39.706
CHAPTER01NAME=chapter-1
CHAPTER02=00:01:09.703
CHAPTER02NAME=chapter-2
CHAPTER03=00:01:28.288
CHAPTER03NAME=chapter-3

apple形式 (UTF-8であること)

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
  <TextStream version="1.1">
   <TextStreamHeader>
    <TextSampleDescription>
    </TextSampleDescription>
  </TextStreamHeader>
  <TextSample sampleTime="00:00:39.706">chapter-1</TextSample>
  <TextSample sampleTime="00:01:09.703">chapter-2</TextSample>
  <TextSample sampleTime="00:01:28.288">chapter-3</TextSample>
  <TextSample sampleTime="00:01:28.289" text="" />
</TextStream>

matroska形式 (UTF-8であること)
その他のサンプル>>

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Chapters>
  <EditionEntry>
    <ChapterAtom>
      <ChapterTimeStart>00:00:00.000</ChapterTimeStart>
      <ChapterDisplay>
        <ChapterString>chapter-0</ChapterString>
      </ChapterDisplay>
    </ChapterAtom>
    <ChapterAtom>
      <ChapterTimeStart>00:00:39.706</ChapterTimeStart>
      <ChapterDisplay>
        <ChapterString>chapter-1</ChapterString>
      </ChapterDisplay>
    </ChapterAtom>
    <ChapterAtom>
      <ChapterTimeStart>00:01:09.703</ChapterTimeStart>
      <ChapterDisplay>
        <ChapterString>chapter-2</ChapterString>
      </ChapterDisplay>
    </ChapterAtom>
    <ChapterAtom>
      <ChapterTimeStart>00:01:28.288</ChapterTimeStart>
      <ChapterTimeEnd>00:01:28.289</ChapterTimeEnd>
      <ChapterDisplay>
        <ChapterString>chapter-3</ChapterString>
      </ChapterDisplay>
    </ChapterAtom>
  </EditionEntry>
</Chapters>

--chapter-copy

チャプターをコピーする。

--chapter-no-trim

チャプター読み込みの際、trimを反映させず、そのまま適用する。

--key-on-chapter

キーフレーム位置にチャプターを挿入する。

--keyfile <string>

キーフレームしたいフレーム番号を記載したファイルを読み込み、指定のフレームをキーフレームに設定する。 フレーム番号は、先頭から0, 1, 2, .... として、複数指定する場合は都度改行する。

--sub-source <string>[:{<int>?}[;<param1>=<value1>]...]...

指定のファイルから字幕を読み込みmuxする。

パラメータ

  • disposition=<string>
    字幕のdispositionを指定する。

  • metadata=<string1>=<string2>
    字幕のmetadataを指定する。

  • bsf=<string>
    字幕に適用するbitstream filterを指定する。

例1: --sub-source "<sub_file>"
例2: --sub-source "<sub_file>":disposition=default;metadata=language=jpn

--sub-copy [<int/string>;[,<int/string>]...]

字幕をコピーする。avhw/avswリーダー使用時のみ有効。

[<int>[,<int>]...]で、抽出する字幕トラック(1,2,...)を指定したり、[<string>[,<string>]...]で指定した言語の字幕トラックをコピーすることもできる。

対応する字幕は、PGS/srt/txt/ttxtなど。

例: 全ての字幕トラックをコピー
--sub-copy

例: 字幕トラック #1と#2をコピー
--sub-copy 1,2

例: 日本語と英語の音声トラックを抽出
--sub-copy jpn,eng

--sub-disposition [<int/string>?]<string>[,<string>][]...

字幕のdispositionを指定する。

 default
 dub
 original
 comment
 lyrics
 karaoke
 forced
 hearing_impaired
 visual_impaired
 clean_effects
 attached_pic
 captions
 descriptions
 dependent
 metadata
 copy

--sub-metadata [<int/string>?]<string> or [<int/string>?]<string>=<string>

字幕トラックのmetadataを指定する。

  • copy ... 入力ファイルからmetadataをコピーする。 (デフォルト)
  • clear ... do not copy metadata
例1: 入力ファイルからmetadataをコピー
--sub-metadata 1?copy

例2: 入力ファイルからのmetadataのコピーを行わない
--sub-metadata 1?clear

例3: 指定のmetadataを設定する
--sub-metadata 1?title="字幕の タイトル" --sub-metadata 1?language=jpn

--sub-bsf [<int/string>?]<string>

字幕トラックにbitstream filterを適用する。使用可能なフィルタは、こちらの中から選択可能。

--caption2ass [<string>]

caption2assによる字幕抽出処理を行い、動画にmuxして出力する。別途 "Caption.dll" が必要。

出力フォーマットがassかsrtのみなので、mkvなどで出力してください。

出力フォーマット

  • srt (デフォルト)
  • ass

--data-copy [<int>[,<int>]...]

データストリームをコピーする。avhw/avswリーダー使用時のみ有効。

--attachment-copy [<int>[,<int>]...]

attachmentストリームをコピーする。avhw/avswリーダー使用時のみ有効。

--input-option <string1>:<string2>

avsw/avhwでの読み込み時にオプションパラメータを渡す。<string1>にオプション名、<string2>にオプションの値を指定する。

例: Blurayのplaylist 1を読み込み
-i bluray:D:\ --input-option playlist:1

-m, --mux-option <string1>:<string2>

mux時にオプションパラメータを渡す。<string1>にオプション名、<string2>にオプションの値を指定する。

例: HLS用の出力
-i <input> -o test.m3u8 -f hls -m hls_time:5 -m hls_segment_filename:test_%03d.ts --gop-len 30

例: "default"として設定されている字幕トラックがない場合に、自動的に"default"が付与されるのを抑止しする (mkvのみ)
-m default_mode:infer_no_subs

--metadata <string> or <string>=<string>

出力ファイルの(グローバルな)metadataを指定する。

  • copy ... 入力ファイルからmetadataをコピーする。 (デフォルト)
  • clear ... do not copy metadata
例1: 入力ファイルからmetadataをコピー
--metadata copy

例2: 入力ファイルからのmetadataのコピーを行わない
--metadata clear

例3: 指定のmetadataを設定する
--metadata title="動画の タイトル" --metadata language=jpn

--avsync <string>

  • cfr (default)
    入力はCFRを仮定し、入力ptsをチェックしない。

  • forcecfr
    入力ptsを見ながら、CFRに合うようフレームの水増し・間引きを行い、音声との同期が維持できるようにする。主に、入力がvfrやRFFなどのときに音ズレしてしまう問題への対策。また、--trimとは併用できない。

  • vfr
    入力に従い、フレームのタイムスタンプをそのまま引き渡す。avsw/avhwリーダによる読み込みの時のみ使用可能。

--timecode [<string>]

指定のパスにtimecodeファイルを出力する。パスを省略した場合には、"<出力ファイル名>.timecode.txt"に出力する。

vppオプション

エンコード前にフィルタ処理を追加するオプションです。

vppフィルタの適用順

vppフィルタの適用順は固定で、コマンドラインの順序によらず下記順番で適用されます。

--vpp-colorspace [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

色空間変換を行う。x64版のみ使用可能。
パラメータに"input"を指定すると、入力ファイルの値を参照できる。(avhww/avsw読み込みのみ)

パラメータ

  • matrix=<from>:<to>
  bt709, smpte170m, bt470bg, smpte240m, YCgCo, fcc, GBR, bt2020nc, bt2020c, auto
  • colorprim=<from>:<to>
  bt709, smpte170m, bt470m, bt470bg, smpte240m, film, bt2020, auto
  • transfer=<from>:<to>
  bt709, smpte170m, bt470m, bt470bg, smpte240m, linear,
  log100, log316, iec61966-2-4, iec61966-2-1,
  bt2020-10, bt2020-12, smpte2084, arib-std-b67, auto
  • range=<from>:<to>
  limited, full, auto
  • lut3d=<string>
    3D LUTを適用する。(.cubeファイルのみの対応)

  • lut3d_interp=<string>

    nearest, trilinear, pyramid, prism, tetrahedral
    
  • hdr2sdr=<string>
    tone-mappingを指定してHDRからSDRへの変換を行う。

    • none (デフォルト)
      hdr2sdrの処理を行うない。

    • hable
      明部と暗部のディテールの両方をバランスよく保ちながら変換する。(ただし、やや暗めになる) 下記のhable tone-mappingの式のパラメータ(a,b,c,d,e,f)の指定も可能。

      hable(x) = ( (x * (ax + cb) + de) / (x * (ax + b) + d*f) ) - e/f
      output = hable( input ) / hable( (source_peak / ldr_nits) )

      デフォルト: a = 0.22, b = 0.3, c = 0.1, d = 0.2, e = 0.01, f = 0.3

    • mobius
      なるべく画面の明るさやコントラストを維持した変換を行うが、明部のディテールがつぶれる可能性がある。

      • transition=<float> (デフォルト: 0.3)
        線形変換から mobius tone mappingに移行する分岐点。
      • peak=<float> (デフォルト: 1.0)
        reference peak brightness
    • reinhard

      • contrast=<float> (デフォルト: 0.5)
        local contrast coefficient
      • peak=<float> (デフォルト: 1.0)
        reference peak brightness
    • bt2390
      BT.2390で規定されるtone mapping。

  • source_peak=<float> (デフォルト: 1000.0)

  • ldr_nits=<float> (デフォルト: 100.0)

  • desat_base=<float> (デフォルト: 0.18)
    hdr2sdrで使用されるdesaturation処理のオフセット。

  • desat_strength=<float> (デフォルト: 0.75)
    hdr2sdrで使用されるdesaturation処理の強度。0.0では処理が無効化され、1.0では明るい色は白くなる。

  • desat_exp=<float> (デフォルト: 1.5)
    hdr2sdrで使用されるdesaturation処理の指数で、どのくらいの明るさから処理が行われるかを制御する。 低めの値では、より積極的に処理が行われる。

例1: BT.709(fullrange) -> BT.601 への変換
--vpp-colorspace matrix=smpte170m:bt709,range=full:limited

例2: hdr2sdrの使用 (hable tone-mapping)
--vpp-colorspace hdr2sdr=hable,source_peak=1000.0,ldr_nits=100.0

例3: hdr2sdr使用時の追加パラメータの指定例 (下記例ではデフォルトと同じ意味)
--vpp-colorspace hdr2sdr=hable,source_peak=1000.0,ldr_nits=100.0,a=0.22,b=0.3,c=0.1,d=0.2,e=0.01,f=0.3

例4: lut3dの使用
--vpp-colorspace lut3d="example.cube",lut3d_interp=trilinear

--vpp-delogo <string>[,<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

ロゴファイルとロゴ消しのオプションを指定する。ロゴファイルは、".lgd",".ldp",".ldp2"に対応。

パラメータ

  • select=<string>
    ロゴパックの場合に、使用するロゴを以下のいずれかで指定する。

    • ロゴ名
    • インデックス (1,2,...)
    • 自動選択用iniファイル
 [LOGO_AUTO_SELECT]
 logo<連番数字>=<マッチパターン>,<リストに表示されているロゴ名(完全一致!)>

例:

[LOGO_AUTO_SELECT]
logo1= (NHK-G).,NHK総合 1440x1080
logo2= (NHK-E).,NHK-E 1440x1080
logo3= (MX).,TOKYO MX 1 1440x1080
logo4= (CTC).,チバテレビ 1440x1080
logo5= (NTV).,日本テレビ 1440x1080
logo6= (TBS).,TBS 1440x1088
logo7= (TX).,TV東京 50th 1440x1080
logo8= (CX).,フジテレビ 1440x1088
logo9= (BSP).,NHK BSP v3 1920x1080
logo10= (BS4).,BS日テレ 1920x1080
logo11= (BSA).,BS朝日 1920x1080
logo12= (BS-TBS).,BS-TBS 1920x1080
logo13= (BSJ).,BS Japan 1920x1080
logo14= (BS11).,BS11 1920x1080 v3
  • pos=<int>:<int>
    1/4画素精度のロゴ位置の調整。Aviutlで言うところの <位置 X>:<位置 Y>。

  • depth=<int>
    ロゴの透明度の補正。デフォルト128。Aviutlで言うところの <深度>。

  • y=<int>

  • cb=<int>

  • cr=<int>
    ロゴの各色成分の補正。Aviutlで言うところの <Y>, <Cb>, <Cr>。

  • auto_fade=<bool>
    ロゴの実際の濃さに合わせて、fade値を自動的に調整する。デフォルト = off。

  • auto_nr=<bool>
    ロゴの輪郭周辺のノイズを除去する際、その強さを自動的に変化させる。デフォルト = off。

  • nr_area=<int>
    ロゴの輪郭周辺に対するノイズ除去適用範囲の広さ。(default=0 (オフ), 0 - 3)

  • nr_value=<int>
    ロゴの輪郭周辺に対するノイズ除去の強さ。(default=0 (オフ), 0 - 4)

  • log=<bool>
    auto_fade, auto_nrを使用した場合のfade値の推移をログに出力する。

例:
--vpp-delogo logodata.ldp2,select=delogo.auf.ini,auto_fade=true,auto_nr=true,nr_value=3,nr_area=1,log=true

--vpp-deinterlace <string>

--interlace tff か --interlace bff が指定されていて、--avhw使用時のみ有効。HWによるインタレ解除を使用する。

  • none ... インタレ解除を行わない
  • normal ... 標準的な60i→30pインタレ解除。
  • adaptive ... normalと同じ
  • bob ... 60i→60pインタレ解除。

avhwを使用していないがインタレ解除を行いたい場合や、24fps化(Inverse Telecine)を行いたい場合は、--vpp-afsを使用する。

--vpp-rff

Repeat Field Flagを反映して、フレームを再構築する。rffによる音ズレ問題が解消できる。--avhw使用時のみ有効。

rff=1の場合のみの対応。(rff > 1には対応しない) また、--trim, --vpp-deinterlaceとは併用できない。

--vpp-afs [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

自動フィールドシフトによるインタレ解除を行う。

パラメータ ... 基本的にはAviutl版のパラメータをそのまま使用する。

  • top=<int> (上)

  • bottom=<int> (下)

  • left=<int> (左)

  • right=<int> (右)
    判定に使用する領域から除外する範囲の指定。NVEncでは、"左"と"右"は4の倍数である必要がある。

  • method_switch=<int> (切替点) (0-256)
    切替点が大きいほど、新方式の判定になりやすい(0で常に新方式判定off)

  • coeff_shift=<int> (判定比) (0-256)
    判定比率が小さいほど、フィールドをシフトしにくい(0で常にシフト判定off)

  • thre_shift=<int> (縞(シフト)) (0-1024)
    シフトの判定に使用する縞検出の閾値。値が小さいほど、縞と判定されやすくなる。

  • thre_deint=<int> (縞(解除)) (0-1024)
    縞解除用の縞検出の閾値。値が小さいほど、縞と判定されやすくなる。

  • thre_motion_y=<int> (Y動き) (0-1024)

  • thre_motion_c=<int> (C動き) (0-1024)
    動き検出の閾値。値が小さいほど、動きと判定されやすくなる。

  • level=<int> (解除Lv)
    縞解除の方法の選択。(0 - 4)

解除Lv
Lv0 解除なし 横縞模様の解除を行わない。
フィールドシフトで組み合わされた新しいフレームがそのまま出力になる。
Lv1 フィールド三重化 フィールドシフトで組み合わされた新しいフレームに、さらに1つ前の フィールドを残像として足しこむ。
動きによる縞模様は完全に残像に変換される。
Lv2 縞検出二重化 フレーム内で縞模様を検出して、縞の部分を平均化して残像に変える。
フィールド単位の動きが少ない映像向け。
Lv3 動き検出二重化 前のフレームと比較をして、動き(色の変化)があった部分だけ縞の平均化を行う。
解除Lv2だと平均化されてしまう静止した横縞模様を保存できる。
静止したテロップの細かい文字や、アニメなどの枠線付きの静止画の 輪郭をつぶしたくない場合に使用する。
Lv4 動き検出補間 前のフレームと比較をして動きがあった部分は、片方のフィールドを潰して残す方のフィールドの画像で補間する。
残像はなくなりますが、この解除がかかった部分は縦の解像度が半分になる。
Lv5 斜め線補正補間 非対応
  • shift=<bool> (フィールドシフト)
    フィールドシフトを行う。

  • drop=<bool> (間引き)
    フィールドシフトを行うことで生じた表示時間の1フレームより短いフレームを間引く。これを有効にするとVFR(可変フレームレート)になるので注意。 NVEncCでmuxしながら出力する場合には、このタイムコードは自動的に反映される。 一方、raw出力する場合には、タイムコード反映されないので、vpp-afsのオプションにtimecode=trueを追加してタイムコードを別途出力し、あとからtimecodeファイルを含めてmuxする必要がある。

  • smooth=<bool> (スムージング)

  • 24fps=<bool> (24fps化)
    24fps化を強制する、映画・アニメ用のオプション。フィールドシフトと間引きをonにする必要がある。

  • tune=<bool> (調整モード)
    縞模様と動きの判定結果の確認用。

意味
動きを検出
縞を検出
水色 動き + 縞を検出
  • rff=<bool>
    入力フレームにrffフラグ付きのプログレフレームがある場合、これをチェックしてインタレ解除処理に反映する。rffフラグ付きのプログレフレームについては、フィールドシフトを行わずに、フレームの表示時間の修正のみを行う。

  • log=<bool>
    フレームごとの判定状況等をcsvファイルで出力。(デバッグ用のログ出力)

  • timecode=<bool>
    タイムコードを出力する。

一括設定用オプション

たくさんあるパラメータを一括指定するためのオプション。一括設定用オプションは必ず先に読み込まれ、個別オプションの指定があればそちらで上書きされる。

  • ini=<string>
    指定したini設定ファイルから設定を読み込む。この設定ファイルはAviutl版自動フィールドシフト 高速化 7.5a+20以降のafs.aufで出力できるものを使用する。
[AFS_STG]
up=8
bottom=8
left=16
right=16
method_watershed=91
coeff_shift=191
thre_shift=447
thre_deint=44
thre_Ymotion=111
thre_Cmotion=222
mode=4
field_shift=1
drop=1
smooth=1
force24=1
tune_mode=0
rff=0
log=0
  • preset=<string>

以下の表のプリセットをロードします。

例: アニメプリセットをロード後、"24fps"をonに、"rff"を"on"に
--vpp-afs preset=anime,24fps=true,rff=true
default triple
(動き重視)
double
(二重化)
anime
cinema
(アニメ/映画)
min_afterimg
(残像最小化)
24fps
(24fps固定)
30fps
(30fps固定)
method_switch 0 0 0 64 0 92 0
coeff_shift 192 192 192 128 192 192 192
thre_shift 128 128 128 128 128 448 128
thre_deint 48 48 48 48 48 48 48
thre_motion_y 112 112 112 112 112 112 112
thre_motion_c 224 224 224 224 224 224 224
level 3 1 2 3 4 3 3
shift on off on on on on off
drop off off on on on on off
smooth off off on on on on off
24fps off off off off off on off
tune off off off off off off off
rff off off off off off off off

vpp-afs使用上の注意

  • Aviutl版とは全く同じ挙動にはなりません。
  • Aviutl版の下記機能には非対応です。
    • 解除Lv5
    • シーンチェンジ検出(解除Lv1)
    • 編集モード
    • ログ保存
    • ログ再生
    • YUY2補間
    • シフト・解除なし

--vpp-nnedi [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

nnediによるインタレ解除を行う。基本的には片方フィールドは捨てて、もう片方のフィールドから ニューラルネットを使って輪郭を補正しながらフレームを再構築することでインタレ解除するが、とても重い…。

パラメータ

  • field
    インタレ解除の方法。

    • auto (デフォルト)
      維持するフィールドを自動的に選択
    • top
      トップフィールド維持
    • bottom
      ボトムフィールド維持
  • nns (デフォルト: 32)
    ニューラルネットのニューロン数。

    • 16, 32, 64, 128, 256
  • nsize (デフォルト: 32x4)
    ニューラルネットが参照する近傍ブロックのサイズ。

    • 8x6, 16x6, 32x6, 48x6, 8x4, 16x4, 32x4
  • quality (デフォルト: fast)
    品質の設定。

    • fast

    • slow
      slowではfastのニューラルネットの出力に、もうひとつの ニューラルネットの出力をブレンドして品質を上げる(当然その分さらに遅い)。

  • prescreen (デフォルト: new_block)
    事前に前処理を行い、単純な補間で済ますか、ニューラルネットでの補正を行うか決定する。 基本的にはエッジ近傍がニューラルネットでの補正の対象となり、ニューラルネットを使う頻度が下がることで処理が高速になる。

    • none
      前処理を行わず、すべてのpixelをニューラルネットで再構成する。

    • original

    • new
      前処理を行い、必要なところのみニューラルネットでの補正を行うようにする。originalとnewは方式が異なる。newのほうが速くなる傾向にある。

    • original_block

    • new_block
      original/newのGPU最適化版。pixel単位の判定の代わりにブロック単位の判定を行う。

  • errortype (デフォルト: abs)
    ニューラルネットの重みパラメータを選択する。

    • abs
      絶対誤差を最小にするよう学習された重みを用いる。
    • square
      二乗誤差を最小にするよう学習された重みを用いる。
  • prec (デフォルト: auto)
    演算精度の選択。

    • auto
      fp16が使用可能かつ使用したほうが高速と思われる場合、fp16を自動的に選択する。 現状ではTuring世代のGPUで自動的にfp16が使用される。 Pascal世代はfp16を使用できるものの、とても遅いので使用しない。

    • fp16 (x64版のみ)
      半精度浮動小数点をメインに使って計算する。環境によっては高速。Maxwell以前のGPUやx86版の実行ファイルでは使用できません。

    • fp32
      単精度浮動小数点を使って計算する。

  • weightfile (デフォルト: 組み込み)
    重みパラメータファイルの(パスの)指定。特に指定のない場合、実行ファイルに埋め込まれたデータを使用する。

例: --vpp-nnedi field=auto,nns=64,nsize=32x6,quality=slow,prescreen=none,prec=fp32

--vpp-yadif [<param1>=<value1>]

yadifによるインタレ解除を行う。

パラメータ

  • mode

    • auto (default)
      維持するフィールドを自動的に選択。
    • tff
      トップフィールド維持。
    • bff
      ボトムフィールド維持。
    • bob
      60fps化を行う(field順は自動選択)。
    • bob_tff
      60fps化を行う(tff)。
    • bob_bff
      60fps化を行う(bff)。

--vpp-decimate [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

重複フレームを削除します。

パラメータ

  • cycle=<int> (デフォルト: 5)
    ドロップするフレームの周期。ここで設定したフレーム数の中から1枚フレームをドロップする。

  • thredup=<float> (デフォルト: 1.1, 0.0 - 100.0)
    重複と判定する閾値。

  • thresc=<float> (デフォルト: 15.0, 0.0 - 100.0)
    シーンチェンジと判定する閾値。

  • blockx=<int>

  • blocky=<int>
    重複判定の計算を行うブロックサイズ。デフォルト: 32。 ブロックサイズは 4, 8, 16, 32, 64のいずれかから選択可能。

  • chroma=<bool>
    色差成分を考慮した判定を行う。(デフォルト: on)

  • log=<bool>
    判定結果のログファイルの出力。 (デフォルト: off)

--vpp-mpdecimate [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

連続した重複フレームを削除し、VFR動画を作ることで、実効的なエンコード速度の向上と圧縮率向上を測ります。 なお、このフィルタを使用すると--avsync vfrが自動で有効になります。

パラメータ

  • hi=<int> (デフォルト: 768)
    ドロップ対象とするかどうかの閾値。各8x8ブロックの中の差分の総和が、ひとつでもこの閾値を上回っていれば、ドロップ対象から外す。

  • lo=<int> (デフォルト: 320)

  • frac=<float> (デフォルト: 0.33)
    ドロップ対象とするかどうかの閾値。各8x8ブロックの中の差分の総和について、閾値"lo"を上回っているブロックの数をカウントし、 それが全体のブロック数に占める割合が"frac"以上であればドロップ対象から外す。

  • max=<int> (デフォルト: 0)
    正の値での指定: 連続ドロップフレーム数の上限。
    負の値での指定: 間引く1フレームを決めるフレーム間隔の下限。

  • log=<bool>
    判定結果のログファイルの出力。 (デフォルト: off)

--vpp-select-every <int>[,<param1>=<int>]

指定stepフレームごとに1フレームを選択してフレームを間引きます。フレームレートが1/stepになります。

パラメータ

  • step=<int>
  • offset=<int> (デフォルト: 0)
例1 ("select even"): --vpp-select-every 2
例2 ("select odd "): --vpp-select-every 2,offset=1

--vpp-rotate <int>

動画を回転させる。 90, 180, 270 度の回転のみに対応。

--vpp-transform [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

パラメータ

  • flip_x=<bool>

  • flip_y=<bool>

  • transpose=<bool>

--vpp-convolution3d [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

3次元ノイズ除去フィルタ。

パラメータ

  • matrix=<string> (デフォルト=original)
    使用するmatrixの選択。

    • standard
    • simple
  • fast=<bool&gt (default=false)
    計算を簡略化した高速モードを使用する。

  • ythresh=<float> (デフォルト=3, 0-255)
    spatial luma threshold.

  • cthresh=<float> (デフォルト=4, 0-255)
    spatial chroma threshold.

  • t_ythresh=<float> (デフォルト=3, 0-255)
    temporal luma threshold.

  • t_cthresh=<float> (デフォルト=4, 0-255)
    temporal chroma threshold.

例: simple matrixの使用
--vpp-convolution3d matrix=simple

--vpp-smooth [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

パラメータ

  • quality=<int> (default=3, 1-6)
    処理の品質。値が大きいほど高精度だが遅くなる。

  • qp=<int> (default=12, 1 - 63)
    フィルタの強さ。

  • prec (デフォルト: auto)
    演算精度の選択。

    • auto
      fp16が使用可能かつ使用したほうが高速と思われる場合、fp16を自動的に選択する。 現状ではTuring世代のGPUで自動的にfp16が使用される。 Pascal世代はfp16を使用できるものの、とても遅いので使用しない。

    • fp16 (x64版のみ)
      半精度浮動小数点をメインに使って計算する。環境によっては高速。Maxwell以前のGPUやx86版の実行ファイルでは使用できません。

    • fp32
      単精度浮動小数点を使って計算する。

--vpp-knn [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

パラメータ

  • radius=<int> (default=3, 1-5)
    適用半径。

  • strength=<float> (default=0.08, 0.0 - 1.0)
    フィルタの強さ。

  • lerp=<float> (default=0.2, 0.0 - 1.0)
    ノイズ除去ピクセルへのオリジナルピクセルのブレンド度合い。

  • th_lerp=<float> (default=0.8, 0.0 - 1.0)
    エッジ検出の閾値。

例: すこし強め
--vpp-knn radius=3,strength=0.10,lerp=0.1

--vpp-pmd [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

正則化pmd法によるノイズ除去。弱めのノイズ除去を行いたいときに使用する。

パラメータ

  • apply_count=<int> (default=2, 1- )
    適用回数。デフォルトは2。

  • strength=<float> (default=100, 0-100)
    フィルタの強さ。

  • threshold=<float> (default=100, 0-255)
    フィルタの輪郭検出の閾値。小さいほど輪郭を保持するようになるが、フィルタの効果も弱まる。

例: すこし弱め
--vpp-pmd apply_count=2,strength=90,threshold=120

--vpp-gauss <int>

適用サイズを指定してガウスフィルタをかける。サイズは3,5,7のどれか。

nppi64_10.dll導入が必要で、x64版のみ使用可。

--vpp-subburn [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

指定した字幕の焼きこみを行う。テキスト形式の字幕については、libassを用いたレンダリングを行う。

Parameters

  • track=<int>
    入力ファイルの指定した字幕トラックを焼きこむ。(--avhw, --avsw時のみ有効、字幕トラックは1,2,3,...で指定)

  • filename=<string>
    指定したファイルの字幕トラックを焼きこむ。

  • charcode=<string>
    字幕の文字コードの指定。(字幕がtext形式の場合)

  • shaping=<string>
    字幕のレンダリングの品質の指定。(字幕がtext形式の場合)

    • simple
    • complex (デフォルト)
  • scale=<float> (デフォルト=0.0 (auto))
    bitmap形式の字幕の表示サイズの倍率

  • transparency=<float> (デフォルト=0.0, 0.0 - 1.0)
    字幕に透過性を追加する。

  • brightness=<float> (デフォルト=0.0, -1.0 - 1.0)
    字幕の輝度の調整を行う。

  • contrast=<float> (デフォルト=1.0, -2.0 - 2.0)
    字幕のコントラストの調整を行う。

  • vid_ts_offset=<bool>
    動画ファイルの最初のタイムスタンプに合わせて、タイムスタンプを補正する。 (デフォルト=on) なお、"track"を使用する場合は、このオプションは常にオンになります。

  • ts_offset=<float> (デフォルト=0.0)
    字幕のtimestampを秒単位で調整(デバッグ用)

  • fontsdir=<string>
    字幕で使用するフォントの存在するフォルダの指定。

例1: 入力ファイルの字幕トラックを焼きこみ
--vpp-subburn track=1

例2: PGS字幕をファイルから焼きこみ
--vpp-subburn filename="subtitle.sup"

例3: Shift-JISな文字コードのassファイルの焼きこみ
--vpp-subburn filename="subtitle.sjis.ass",charcode=sjis,shaping=complex

--vpp-resize <string>

リサイズのアルゴリズムを指定する。

要nppi64_10.dllに"○"のあるものは、NPPライブラリを使用しており、x64版のみ対応。また、使用には別途nppi64_10.dllをダウンロードし、NVEncC64.exeと同じフォルダに配置する必要がある。

オプション名 説明 要nppi64_10.dll
auto 自動的に適切なものを選択
bilinear 線形補間
spline16 4x4 Spline補間
spline36 6x6 Spline補間
spline64 8x8 Spline補間
lanczos2 4x4 lanczos補間
lanczos3 6x6 lanczos補間
lanczos4 8x8 lanczos補間
nn 最近傍点選択
npp_linear nppの線形補間
cubic 4x4 3次補間
super nppのsuper sampling(詳細不明)
lanczos Lanczos法

--vpp-unsharp [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

unsharpフィルタ。輪郭・ディテール強調用のフィルタ。

パラメータ

  • radius=<int> (default=3, 1-9)
    輪郭・ディテール検出の範囲。より大きな値とすることで、より広い範囲のディテールに反応して強調をかけるようになる。

  • weight=<float> (default=0.5, 0-10)
    輪郭・ディテール強調の強さ。より大きな値とすることで、強く強調がかかる。

  • threshold=<float> (default=10.0, 0-255)
    輪郭・ディテール検出の閾値。閾値以上の差異がある画素に対して、輪郭強調を行う。

例: やや強め
--vpp-unsharp weight=1.0

--vpp-edgelevel [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

エッジレベル調整フィルタ。輪郭強調用のフィルタ。

パラメータ

  • strength=<float> (default=5.0, -31 - 31)
    輪郭強調の強さ。より大きな値とすることで、輪郭強調が強力になる。

  • threshold=<float> (default=20.0, 0 - 255)
    輪郭強調を行わないようにするノイズの閾値。より大きな値ほど大きな輝度の変化をノイズとして扱うようになる。

  • black=<float> (default=0.0, 0-31)
    輪郭の黒い部分について、より黒くシュートさせて輪郭を強調するようにする。

  • white=<float> (default=0.0, 0-31)
    輪郭の白く部分について、より白くシュートさせて輪郭を強調するようにする。

例: やや強め(Aviutl版のデフォルト)
--vpp-edgelevel strength=10.0,threshold=16.0,black=0,white=0

例: 輪郭の黒い部分を気持ち強める
--vpp-edgelevel strength=5.0,threshold=24.0,black=6.0

--vpp-warpsharp [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

細線化フィルタ。輪郭調整用のフィルタ。

パラメータ

  • threshold=<float> (default=128.0, 0 - 255)
    輪郭検出の閾値。値をあげるほどフィルタの強度が強まる。

  • blur=<int> (default=2)
    blur処理を行う回数。値をあげるほどフィルタの強度が弱まる。

  • type=<int> (default=0)

    • 0 ... 13x13のblur処理を行う。
    • 1 ... 5x5のblur処理を行う。より高品質だが、blur回数を多めにする必要がある。
  • depth=<float> (default=16.0, -128.0 - 128.0)
    warpの深度。値をあげるほどフィルタの強度が強まる。

  • chroma=<int> (default=0)
    色差の処理方法の指定。

    • 0 ... 輝度ベースの輪郭検出を色差成分にも適用する。
    • 1 ... 各色差成分についてそれぞれ輪郭検出を行う。
例: type=1を使う場合
--vpp-warpsharp threshold=128,blur=3,type=1

--vpp-tweak [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

パラメータ

  • brightness=<float> (default=0.0, -1.0 - 1.0)

  • contrast=<float> (default=1.0, -2.0 - 2.0)

  • gamma=<float> (default=1.0, 0.1 - 10.0)

  • saturation=<float> (default=1.0, 0.0 - 3.0)

  • hue=<float> (default=0.0, -180 - 180)

  • swapuv=<bool> (default=false)

例:
--vpp-tweak brightness=0.1,contrast=1.5,gamma=0.75

--vpp-deband [<param1>=<value1>][,<param2>=<value2>],...

パラメータ

  • range=<int> (default=15, 0-127)
    ぼかす範囲。この範囲内の近傍画素からサンプルを取り、ブラー処理を行う。

  • sample=<int> (default=1, 0-2)

    • 設定値:0
      周辺1画素を参照し、元の画素値を維持したまま処理を行う。

    • 設定値:1
      周辺1画素とその点対称画素の計2画素を参照し、ブラー処理を行う。

    • 設定値:2
      周辺2画素とその点対称画素の計4画素を参照し、ブラー処理を行う。

  • thre=<int> (一括設定)

  • thre_y=<int> (default=15, 0-31)

  • thre_cb=<int> (default=15, 0-31)

  • thre_cr=<int> (default=15, 0-31)
    y,cb,cr 各成分の閾値。この値が高いと階調飛びを減らす一方で、細かい線などが潰れやすくなる。

  • dither=<int> (一括設定)

  • dither_y=<int> (default=15, 0-31)

  • dither_c=<int> (default=15, 0-31)
    y成分と cb+cr成分のディザの強さ。

  • seed=<int>
    乱数シードの変更。 (default=1234)

  • blurfirst (default=off)
    ブラー処理を先にすることでディザ強度を減らしつつ、階調飛びが多い素材での効果を上げる。 全体的に副作用が強くなり細かい線が潰れやすくなる。

  • rand_each_frame (default=off)
    毎フレーム使用する乱数を変更する。

例:
--vpp-deband range=31,dither=12,rand_each_frame

--vpp-pad <int>,<int>,<int>,<int>

指定のピクセル数(偶数)分のパディングを行う。左、上、右、下の順にピクセル数で指定する。

--vpp-perf-monitor

各フィルタのパフォーマンス測定を行い、適用したフィルタの1フレームあたりの平均処理時間を最後に出力する。全体のエンコード速度がやや遅くなることがある点に注意。

制御系のオプション

--cuda-schedule <string>

主に、GPUのタスク終了を待機する際のCPUの挙動を決める。デフォルトはauto。

  • auto (デフォルト)
    CUDAのドライバにモード決定を委ねる。

  • spin
    常にCPUを稼働させ、GPUタスクの終了を監視する。復帰のレイテンシが最小となり、最も高速だが、CPU 1コアを常に使用する。

  • yeild
    基本的にはspinと同じだが、他のスレッドがあればそちらに譲る。

  • sync
    GPUタスクの終了まで、スレッドをスリープさせる。性能が落ちる可能性があるかわりに、特にHWデコード使用時に、CPU使用率を大きく削減する。

--output-buf <int>

出力バッファサイズをMB単位で指定する。デフォルトは8、最大値は128。0で使用しない。

出力バッファはディスクへの書き込みをアプリケーション側で制御し、バッファサイズ分たまるまで書き出さないようにする。 これにより、ディスクへの書き込み単位が大きくなり、エンコード中のディスクへの読み書きの混在を防ぎ、高速化が期待できる。 またディスク上でのファイルの断片化の抑止も期待できる。

一方、あまり大きく設定しすぎると、逆に遅くなることがあるので注意。基本的にはデフォルトのままで良いと思われる。

file以外のプロトコルを使用する場合には、この出力バッファは使用されず、この設定は反映されない。 また、出力バッファ用のメモリは縮退確保するので、必ず指定した分確保されるとは限らない。

--output-thread <int>

出力スレッドを使用するかどうかを指定する。

  • -1 ... 自動(デフォルト)
  • 0 ... 使用しない
  • 1 ... 使用する
    出力スレッドを使用すると、メモリ使用量が増加するが、エンコード速度が向上する場合がある。

--log <string>

ログを指定したファイルに出力する。

--log-level <string>

ログ出力の段階を選択する。不具合などあった場合には、--log-level debug --log log.txtのようにしてデバッグ用情報を出力したものをコメントなどで教えていただけると、不具合の原因が明確になる場合があります。

  • error ... エラーのみ表示
  • warn ... エラーと警告を表示
  • info ... 一般的なエンコード情報を表示、デフォルト
  • debug ... デバッグ情報を追加で出力
  • trace ... フレームごとに情報を出力

--log-opt <param1>=<value>[,<param2>=<value>]...

ログ関係の追加オプションの指定。 パラメータ

  • addtime (デフォルト=off)
    ログの各行に時刻を表示するように。

--log-framelist

avsw/avhw読み込み時のデバッグ情報出力。

--log-packets

avsw/avhw読み込み時のデバッグ情報出力。

--thread-affinity [<string1>=]{<string2>[#<int>[:<int>]...] or 0x<hex>}

NVEncCのプロセスやスレッドのスレッドアフィニティを設定する。具体的な指定方法は例を確認してください。

対象 (<string1>) スレッドアフィニティを設定する対象を指定する。省略された場合は"all"。

  • all ... 下記すべてを対象とする
  • process ... NVEncCのプロセス
  • main ... メインスレッド
  • decoder ... avhwデコード用スレッド
  • csp ... CPUの色空間変換用スレッド
  • input ... 読み込み用スレッド
  • output ... 出力用スレッド
  • audio ... 音声処理用スレッド
  • perfmonitor ... パフォーマンス測定用スレッド
  • videoquality ... ssim/psnr/vmaf算出用スレッド

スレッドアフィニティ (<string2>)

  • all ... 全スレッド(制限なし)
  • pcore ... performanceコアに割り当てる(hybridアーキテクチャのみ有効)
  • ecore ... efficiencyコアに割り当てる(hybridアーキテクチャのみ有効)
  • logical ... "#"以降に指定する論理コアに割り当て
  • physical ... "#"以降に指定する物理コアに割り当て
  • cachel2 ... "#"以降に指定するL2キャッシュを共有するコアに割り当て
  • cachel3 ... "#"以降に指定するL3キャッシュを共有するコアに割り当て
  • ... 0xの16進数で直接指定 (start /affinityと同じ)
例: プロセス全体を物理コア0,1,2,5,6に割り当て
--thread-affinity process=physical#0-2:5:6

例: プロセス全体を論理コア0,1,2,3に割り当て
--thread-affinity process=0x0f
--thread-affinity process=logical#0-3
--thread-affinity process=logical#0:1:2:3

例: hybridアーキテクチャでパフォーマンス測定用スレッドをefficiencyコアに割り当て
--thread-affinity perfmonitor=ecore

例: Ryzen CPUでプロセス全体を最初のCCXのみに割り当て
--thread-affinity process=cachel3#0

--thread-priority [<string1>=]<string2>[#<int>[:<int>]...]

プロセスやスレッドの優先度を設定する。[Windowsのみ有効]

対象 (<string1>) 設定する対象を指定する。省略された場合は"all"。

  • all ... 下記すべてを対象とする
  • process ... プロセス全体
  • main ... メインスレッド
  • decoder ... avhwデコード用スレッド
  • csp ... CPUの色空間変換用スレッド
  • input ... 読み込み用スレッド
  • encoder ... エンコーダパイプラインのバックグラウンドスレッド
  • output ... 出力用スレッド
  • audio ... 音声処理用スレッド
  • perfmonitor ... パフォーマンス測定用スレッド
  • videoquality ... ssim/psnr/vmaf算出用スレッド

優先度 (<string2>)

  • background, idle, lowest, belownormal, normal (default), abovenormal, highest

--thread-throttling [<string1>=]<string2>[#<int>[:<int>]...]

プロセスやスレッドのスケジューリングの方針を設定する。 [Windowsのみ有効]

対象 (<string1>) 設定する対象を指定する。省略された場合は"all"。

  • all ... 下記すべてを対象とする
  • main ... メインスレッド
  • decoder ... avhwデコード用スレッド
  • csp ... CPUの色空間変換用スレッド
  • input ... 読み込み用スレッド
  • encoder ... エンコーダパイプラインのバックグラウンドスレッド
  • output ... 出力用スレッド
  • audio ... 音声処理用スレッド
  • perfmonitor ... パフォーマンス測定用スレッド
  • videoquality ... ssim/psnr/vmaf算出用スレッド

優先度 (<string2>)

  • unset (default) ... エンコード設定により自動的に決定
  • auto ... OSに自動的に決定させる。
  • on ... 電力効率を優先したスケジューリングを行う。
  • off ... パフォーマンスを優先したスケジューリングを行う。
例: 出力スレッドとパフォーマンス測定用スレッドを電力効率を優先したスケジューリングに設定
--thread-throttling output=on,perfmonitor=on

例: メインスレッドと読み込みスレッドをパフォーマンスを優先したスケジューリングに設定
--thread-throttling main=off,input=off

--option-file <string>

使用するオプションを記載したファイルを指定する。 1行に複数のオプションを記載できるが、改行は空白として扱われるので、 ひとつのオプション名やその値が行をまたがってはならない。

--max-procfps <int>

エンコード速度の上限を設定。デフォルトは0 ( = 無制限)。 複数本NVENCでエンコードをしていて、ひとつのストリームにCPU/GPUの全力を奪われたくないというときのためのオプション。

例: 最大速度を90fpsに制限
--max-procfps 90

--lowlatency

エンコード遅延を低減するモード。最大エンコード速度(スループット)は低下するので、通常は不要。

--avsdll <string>

使用するAvsiynth.dllを指定するオプション。特に指定しない場合、システムのAvisynth.dllが使用される。

--process-codepage <string>

  • utf8
    プロセスの文字コードとしてUTF-8を使用する。(デフォルト)

  • os
    プロセスの使用する文字コードをデフォルトのUTF-8から、OSで設定されている(SJIS等の)文字コードに切り替える。 通常通りOSでSJISを使用している場合に、SJISのAvisynthスクリプトを読み込ませる際に必要。

    プロセスの文字コードをUTF-8からOSのデフォルトのものに変更するには、 実行ファイルに埋め込まれているmanifestという情報を変更する必要がある。 このオプションを指定すると自動的に実行ファイルをコピーしてmanifestを書き換えた一時的な実行ファイルを作成し、 それを実行するようになっている。

--perf-monitor [<string>[,<string>]...]

エンコーダのパフォーマンス情報を出力する。パラメータとして出力したい情報名を下記から選択できる。デフォルトはall (すべての情報)。

 all          ... monitor all info
 cpu_total    ... cpu total usage (%)
 cpu_kernel   ... cpu kernel usage (%)
 cpu_main     ... cpu main thread usage (%)
 cpu_enc      ... cpu encode thread usage (%)
 cpu_in       ... cpu input thread usage (%)
 cpu_out      ... cpu output thread usage (%)
 cpu_aud_proc ... cpu aud proc thread usage (%)
 cpu_aud_enc  ... cpu aud enc thread usage (%)
 cpu          ... monitor all cpu info
 gpu_load    ... gpu usage (%)
 gpu_clock   ... gpu avg clock
 vee_load    ... gpu video encoder usage (%)
 ved_load    ... gpu video decoder usage (%)
 gpu         ... monitor all gpu info
 queue       ... queue usage
 mem_private ... private memory (MB)
 mem_virtual ... virtual memory (MB)
 mem         ... monitor all memory info
 io_read     ... io read  (MB/s)
 io_write    ... io write (MB/s)
 io          ... monitor all io info
 fps         ... encode speed (fps)
 fps_avg     ... encode avg. speed (fps)
 bitrate     ... encode bitrate (kbps)
 bitrate_avg ... encode avg. bitrate (kbps)
 frame_out   ... written_frames

--perf-monitor-interval <int>

--perf-monitorでパフォーマンス測定を行う時間間隔をms単位で指定する(50以上)。デフォルトは 500。