入力された STL file の medial surface （中立面）に、指定の厚みをつけた STL file を作成する。
中立面(medial surface, medial axis)は、形状表面から等距離にある点で構成される面または線である（図III-1参照）。中立面に厚みはなく、枝分かれがあるため多様体でもない。
図III-1 中立面（Medial Axis / Medial Surface）の例
[上図] 2次元形状（長方形）のmedial axis の例（出典： http://homepages.inf.ed.ac.uk/rbf/HIPR2/skeleton.htm ）
[下図] 本レポジトリ内のサンプル STL ファイルと、本ソフトで作成した中立面形状の例
- 入力された3次元形状モデルSTL fileの中立面（medial surface）を抽出する
- 1で抽出された中立面に対して厚みを付与し、STLファイルで保存する
- 入力された3次元形状モデルが、2で生成された中立面形状モデルより薄い部分は入力形状のままで、厚い部分は中立面形状となるように形状同士の合成を行う（動作不安定）
- 入力ファイル及び出力ファイルのフォーマットはSTL（Stereo Lithography）のASCIIフォーマット、バイナリーフォーマットとする
- 中心面抽出は外部プログラム：Powercrust Software ( http://web.cs.ucdavis.edu/~amenta/powercrust.html )を用いる（同包）
- 3次元形状モデルの合成は外部プログラム：Cork Boolean Library (https://github.com/gilbo/cork )を用いる（同包）
- 厚み形状生成、及びその他補助的な形状データ操作はMeshLab ( http://meshlab.sourceforge.net/ )のスクリプト実行機能を用いる（ver.1.3.3で動作確認、2016/12リリース版では動作しない模様）
・システム要件：
Apple Macintosh Computer
CPU: Intel 64bit CPU（Intel Core i5、i7推奨）
OS: macOS（OS X）10.10以上（10.13.6にて動作確認）
Memory: 4GB以上推奨
- インストール・アンインストール
(1) medial-surface.dmgをダブルクリックしてマウントする
マウントされたイメージ内にある「medial-surface.app」をアプリケーションフォルダに、「powercrust」及び「cork」を適当なディレクトリにコピーする
(2) corkの実行にはGMP (https://gmplib.org/ ) が必要となる
macOSの場合はHomebrew (http://brew.sh/index_ja.html ) でのインストールが容易である
① Homebrewをインストールする 以下を実行 /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
※途中2回ほどパスワードを求められる
② HomebrewでGMPをインストールする
brew install gmp
アンインストールを行う場合は上記3ファイルを削除する
(3) MeshLab 1.3.3 をインストールする
- 起動
「medial-surface.app」をダブルクリックする
- 設定・使い方
添付の medial-surface-app_20190117.pdf を参照下さい
本ソフトウェアを開発した研究は、総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム（ImPACT）の一環として実施したものです。
以上