-
Notifications
You must be signed in to change notification settings - Fork 4
/
553.txt
2747 lines (1946 loc) · 125 KB
/
553.txt
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
152
153
154
155
156
157
158
159
160
161
162
163
164
165
166
167
168
169
170
171
172
173
174
175
176
177
178
179
180
181
182
183
184
185
186
187
188
189
190
191
192
193
194
195
196
197
198
199
200
201
202
203
204
205
206
207
208
209
210
211
212
213
214
215
216
217
218
219
220
221
222
223
224
225
226
227
228
229
230
231
232
233
234
235
236
237
238
239
240
241
242
243
244
245
246
247
248
249
250
251
252
253
254
255
256
257
258
259
260
261
262
263
264
265
266
267
268
269
270
271
272
273
274
275
276
277
278
279
280
281
282
283
284
285
286
287
288
289
290
291
292
293
294
295
296
297
298
299
300
301
302
303
304
305
306
307
308
309
310
311
312
313
314
315
316
317
318
319
320
321
322
323
324
325
326
327
328
329
330
331
332
333
334
335
336
337
338
339
340
341
342
343
344
345
346
347
348
349
350
351
352
353
354
355
356
357
358
359
360
361
362
363
364
365
366
367
368
369
370
371
372
373
374
375
376
377
378
379
380
381
382
383
384
385
386
387
388
389
390
391
392
393
394
395
396
397
398
399
400
401
402
403
404
405
406
407
408
409
410
411
412
413
414
415
416
417
418
419
420
421
422
423
424
425
426
427
428
429
430
431
432
433
434
435
436
437
438
439
440
441
442
443
444
445
446
447
448
449
450
451
452
453
454
455
456
457
458
459
460
461
462
463
464
465
466
467
468
469
470
471
472
473
474
475
476
477
478
479
480
481
482
483
484
485
486
487
488
489
490
491
492
493
494
495
496
497
498
499
500
501
502
503
504
505
506
507
508
509
510
511
512
513
514
515
516
517
518
519
520
521
522
523
524
525
526
527
528
529
530
531
532
533
534
535
536
537
538
539
540
541
542
543
544
545
546
547
548
549
550
551
552
553
554
555
556
557
558
559
560
561
562
563
564
565
566
567
568
569
570
571
572
573
574
575
576
577
578
579
580
581
582
583
584
585
586
587
588
589
590
591
592
593
594
595
596
597
598
599
600
601
602
603
604
605
606
607
608
609
610
611
612
613
614
615
616
617
618
619
620
621
622
623
624
625
626
627
628
629
630
631
632
633
634
635
636
637
638
639
640
641
642
643
644
645
646
647
648
649
650
651
652
653
654
655
656
657
658
659
660
661
662
663
664
665
666
667
668
669
670
671
672
673
674
675
676
677
678
679
680
681
682
683
684
685
686
687
688
689
690
691
692
693
694
695
696
697
698
699
700
701
702
703
704
705
706
707
708
709
710
711
712
713
714
715
716
717
718
719
720
721
722
723
724
725
726
727
728
729
730
731
732
733
734
735
736
737
738
739
740
741
742
743
744
745
746
747
748
749
750
751
752
753
754
755
756
757
758
759
760
761
762
763
764
765
766
767
768
769
770
771
772
773
774
775
776
777
778
779
780
781
782
783
784
785
786
787
788
789
790
791
792
793
794
795
796
797
798
799
800
801
802
803
804
805
806
807
808
809
810
811
812
813
814
815
816
817
818
819
820
821
822
823
824
825
826
827
828
829
830
831
832
833
834
835
836
837
838
839
840
841
842
843
844
845
846
847
848
849
850
851
852
853
854
855
856
857
858
859
860
861
862
863
864
865
866
867
868
869
870
871
872
873
874
875
876
877
878
879
880
881
882
883
884
885
886
887
888
889
890
891
892
893
894
895
896
897
898
899
900
901
902
903
904
905
906
907
908
909
910
911
912
913
914
915
916
917
918
919
920
921
922
923
924
925
926
927
928
929
930
931
932
933
934
935
936
937
938
939
940
941
942
943
944
945
946
947
948
949
950
951
952
953
954
955
956
957
958
959
960
961
962
963
964
965
966
967
968
969
970
971
972
973
974
975
976
977
978
979
980
981
982
983
984
985
986
987
988
989
990
991
992
993
994
995
996
997
998
999
1000
[7] [DFN[[RUBY[[[元号]]][げんごう]]]]は、[[東洋]]で長く用いられている、
[[暦]]上の[[期間]]を表す名前です。
[220]
現在の[[日本の元号]]は'''[[令和]]'''です。
[8] 現在では[[日本]]で用いられるのみとなっていますが、
かつては[[東アジア]]各国で用いられていました。
[615] ただし、[[民国紀元]] ([[中華民国]])
や[[主体紀元]] ([[朝鮮民主主義人民共和国]])
を[[元号]]に分類することもあります。
[NOTE[
[79] [[元号]]のような固有の名称を持たない (区別には[[君主]]名を使う)
[[即位紀年]]は[[英国][英国王即位紀年]]などいくつかの国に現存しています。
]NOTE]
* 呼称
[350] 「平成39年」の「平成」のような[[紀元]]を表す名称を[[元号]]といいます。
しかし文脈により「平成39年」のような[[元号年]]の表記の全体を指して[[元号]]と言ったりもします。
[4] [[元号]]を[DFN[年号]]ともいいます。
現在でも歴史学分野を中心に[[年号]]と呼ぶことがあります。
しかし[[年号]]は[[西暦年]]その他の[[年]]の表記のことを指す場合もあるので、
[[元号]]という方が曖昧ではありません。
[SEE[ 詳しくは >>293 ]]
[5] [[日本手話]]にも[[元号]]と[[年号]]があります。 [SRC[>>242]]
[294] [[英語]]では [[era]] と呼ばれますが、
より広く[[紀年法]]や[[紀元]]の意味でも使われるので曖昧です。
[DFN[[[regnal year]]]] や [DFN[finite era (name)]] と呼ぶとそのような曖昧性は排除できます [SRC[>>9]]
が、[[元号]]でない[[即位紀年]]
[WEAK[(東洋以外のものも含む。)]]
も含まれることがあるようです。
歴史学の論文英題や[[計算機プログラム]]の変数名などでは [[era]]
とすることが多いようです。
現用されているのが[[日本の元号]]だけなので、
[[Japanese era (name)][Japanese era name]] などと言うこともあります。
[74]
[[Java]] は[[日本の元号]]による[[日付]]表記を扱う[[クラス]]を
[CODE[java.util.JapaneseImperialCalendar]]
と呼んでいます。 Imperial calendar という名前から[[皇紀]]を連想しますが、
[[天皇]]の[[暦]]ということで[[日本の元号]]を表しているようです。
紛らわしいので適切な命名とはいえません。
[295] [[日時パターン]]の表記などでは、[[ローマ字表記]]の[[頭文字]]である
「g」や「G」で表現されることがよくあります。
[[ISO 8601]] の[[日時書式表現]]
(の [[JIS X 0301]] 拡張) は [CODE[N]] を使っています
(''n''ame?)。
[63]
[[ISO 19108]] は[[元号]] (や他の[[暦法]]における[[暦年]]の上位概念)
を記述するために[RUBYB[[[暦年代][暦年代 (ISO 19108)]]][calendar era]]という概念を導入しています。
[SEE[ [[暦年代 (ISO 19108)]] ]]
[167]
[[越南]]の[[元号研究者]]の論文で
[DFN[漢字年号]] ([[日本語]]),
[DFN[niên hiệu chữ Hán]] ([[越南語]])
と書いたものがあります。
[SRC[>>202, >>230]]
といっても題名や初出などで、以後は普通に[[年号]]と書いています。
[168]
[[越南]]は現在[[ラテン文字表記]] ([[国語]]) が使われているので、
敢えて[[漢字]]と明示する傾向があるのかもしれません。
碑文のことも漢喃碑文と言ったりします
(それは新しいものは[[国語]]表記だからというのもあるのでしょうが)。
;; [169] 同論文は[TIME[西暦1945年][1945]]まで[[年号]]が使われたとだけ書いて、
[[漢字年号]]に対比する概念を特に書いていないので
([[阮朝]]末期は[[漢字]]の[[元号名]]が引き続き制定されていたものの、
[[正書法]]は既に[[国語]]に変わっていました)、
[[漢字]]でない[[元号]]との対比ということでもなさそうです。
[REFS[
- [9] [CITE@ja[[[元号]] - Wikipedia]]
([TIME[2015-12-06 17:02:31 +09:00]] 版)
<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E5%8F%B7>
- [242] [CITE@ja[新しい手話の動画サイト:特集 [[元号]]関連用語]]
([TIME[2019-04-08 11:05:09 +09:00]])
<https://www.newsigns.jp/featured014>
-
[200]
[CITE[[V[[[日本語学]] 第三十九巻第四号冬号]]]],
[V[令和二年十二月十日発行]]
--
[201]
[CSECTION[[V[特集 年号を考える]]]]
---
[202]
[CSECTION[[V[[[ベトナムの漢字年号について[BR[]]⸺李王朝を中心に⸺]]]]]],
[[[V[グエン・ティ・オワイン]]]],
pp.[L[88]]-[L[101]]
- [230]
[CITE[CVv235S12021003.pdf]], [TIME[2021-08-01T04:22:35.000Z]], [TIME[2023-04-02T02:19:43.252Z]] <https://sti.vista.gov.vn/tw/Lists/TaiLieuKHCN/Attachments/320590/CVv235S12021003.pdf>
-- [231]
>>202 の[[越南語]]版と思われる (さらっと見た感じ同内容、
出版はこちらが後、著者が[[越南人]]なのでこちらが原文か)
]REFS]
* 意味
[255] [[元号]]は、1つ[[以上]]の (原則として連続した) [[年]]に対して与えた名称です。
その[[改元日]]から始まり、次の[[改元日]]までの期間を表します。
([[改元日]]を含む[[年]]は、途中からまたは途中までしか含まれないこととなります。)
;; [96] しかしこの始点と終点は実は曖昧です。 [SEE[ [[改元時期]] ]]
[380] [[元号]]は、前の[[元号]]からの[[改元]]という形でその時期が定義されています。
直接的な定義には含まれませんが、[[暦]]への記載や現実の運用などから、
[[西暦]]や[[皇紀]]のような他の[[紀年法]]との対応関係も定まります。
[381] ただし、[[私年号]]や滅亡した勢力の[[元号]]の中には、
正確な時期が伝わっていないものもあります。特に私年号は、
[[改元]]の手続きが行わず自然発生的に使われ出し、
いつの間にか消滅しているようなものなので、
終了の時期もはっきりしないことが多いようです。
-*-*-
[254] [[元号]]が何かについて、[[元号法]] [SRC[>>54]] は定義していません。
[[法令]]上は自明のもの、あるいは[[慣習]]的なものとして扱われているのでしょうか。
[613] [[JIS]] は次のように定義しています。
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[16] [[JIS X 0301]]:2002 3.34
]FIGCAPTION]
> [[日本]]で用いる[[暦年]]の上位呼称
]FIG]
[614] しかし「[[暦年]]の上位」といわれても何となくの雰囲気はわかりますが、
それ以上の情報は得られません。[[暦年]]は約365日を表す用語のようですが、
[[元号]]の期間は [[JIS]] 上も約365日の整数倍となるとは限りません。
「上位」の意味が定義されていないので、この定義と実際の[[元号]]が合致しているかどうかもよくわかりません。
[29]
[CITE[暦と時の事典]]は、
[[年号]]を「明治、大正、昭和のように、
年に冠して使用する称号で元号ともいう。」
としました。[SRC[>>30]]
[REFS[
- [30] [CITE[暦と時の事典]] pp.233-234 [CSECTION[[RUBY[年号][ねんごう]]]]
]REFS]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[209]
[CITE@ja-JP[平成30年間を3大キーワードから読み解く:朝日新聞GLOBE+]],
更新日:2019.03.16 公開日:2019.03.16,
[TIME[2024-06-12T06:54:14.000Z]] <https://globe.asahi.com/article/12205865>
]FIGCAPTION]
>元号は特定の天皇の年代につけられる称号を意味する。天皇一人に対して一つの元号をつけるが、これを「一世一元」と呼ぶ。645年、大化から元号が使われるようになった。[SNIP[]]
>(2019年3月9日付東亜日報 東京・川崎=パク・ヒョンジュン特派員)
>(翻訳・成川彩)
]FIG]
[210] >>209 これは「元号」の説明をしているようで、
「一世一元」の説明にしかなっていない。
前近代を無視して近現代の話だけなら
「特定の天皇の年代につけられる称号」
でも間違いではないが、第2文、第3文が続くので意味が通らなくなっている。
-*-*-
[99]
「元号」は、個別の[[元号]]のことを指す言葉ですが、
[[元号]]を使うシステム全体を指して使うこともあります。
[SEE[ [[元号系]] ]]
[13]
[[元号]]は[[紀年法]]の一種といえます。
個別の[[元号]]がそれぞれ[[紀年法]]として機能するので[[元号]]は[[紀年法]]の[[部分集合]]といえます。
あるいは「[[日本の元号]]」のような一連の[[元号]]の[[列]]として定まる[[元号系]]は、
それ自体が1つの[[紀年法]]といえます。
[FIG[
[PRE[
..., 昭和, 平成, 令和, ... } 元号 }
}
(..., 昭和, 平成, 令和, ...) } 紀年法
}
西暦, 皇紀, ... } 元号でない紀年法 }
]PRE]
]FIG]
[15]
[[元号]]である[[紀年法]]と[[元号]]でない[[紀年法]]との違い、
すなわち[[元号]]たる要件は、
よくわかりません。
(>>489)
-*-*-
[SEE[ 個別の元号の語義は[[元号の選定]]、各元号の項 ]]
* 法令
[253] 現在の[[日本の元号]]制度は、[CITE[元号法]]で定められています。
[[元号]]制度の元で用いられる実際の[[元号]]は、[[改元]]の[[政令]]により定められています。
[SEE[ [[元号の法令]] ]]
[REFS[
- [54] [CITE[元号法]]
]REFS]
* 文脈
[262] [[元号]]は、[[日本]]で公私問わず広く用いられています。
[263] ただし[[日本]]でも[[元号]]表記よりも[[西暦]]表記が多くなってきています。
[SEE[ [[現代日本の紀年法]] ]]
[33]
[[年号銭]]でも使われてきました。
現在でも[[日本]]の[[貨幣]]には[[日本の元号]]の紀年があります。
-*-*-
[287] [[日本]]の[[元号]]を使った[[日付]]の表記を、[[和暦]]や[[邦暦]]と呼ぶことがあります。
ただし、これらの言葉は他にもいろいろな意味で使われます。
[SEE[ [[和暦]] ]]
** 元号による年の表記
[192] [SEE[ [[元号年]] ]]
-*-*-
[106]
[[元号年]]と紛らわしい数え方として、
[[改元]]からの経過を数える[[改元何周年記念]]があります。
** 日時形式における元号
[159] [[JIS X 0301]] は[[元号]]を使った[[情報交換]]用の[[日時形式]]を定めています。
[160] [[元号コード]]と[[年]]の組が使われる場合もあります。
** 元号利用時期の表記
[610] [[元号]][VAR[元号]]を用いた時期のことを、
「[VAR[元号]]」、
「[VAR[元号]]年間」、
「[VAR[元号]]年中」、
「[VAR[元号]]時代」、
「[VAR[元号]]期」などといいます。
[EG[
[611] [[昭和時代]]は、[[昭和]]が用いられた時期を指します。
]EG]
[EG[
[612] [[寛永年間]]は、[[寛永]]が用いられた時期を指します。
]EG]
[EG[
[251] [[平成生まれ]]とは[[平成]]が用いられた時期に[[生年月日]]が属する人々です。
]EG]
-*-*-
[77]
[[文化]]と[[文政]]の時代は合わせて[[化政期]]と呼ばれ、
この時代の文化は[[化政文化]]と呼ばれています。
[208]
[[宝暦]]と[[天明]]の時代はあわせて[[宝天期]],
[[宝天時代]]と呼ばれます。
[121]
[[唐国]]の[[天寶]]と[[開元]]を合わせて[[開天]]といいます。
[119]
[[清国]]の[[道光]]と[[咸豐]]を合わせて[[道咸]]といいます。
[[同治]]と[[光緒]]を合わせて[[同光]]といいます。
更にそれらを組み合わせて[[道咸同光]]といいます。
;; [135] 過去に[[同光]]という[[元号]]もありました。
[78]
[[昭和時代]]に[[元禄]]と組み合わせた[[昭和元禄]]という言葉もあります。
[[元禄]]と[[昭和]]は時代が大きく離れていますが、
[[昭和時代]]に出現した[[元禄文化]] ([[元禄]]時代の様相)
風味というくらいの意味合いのようです。
[161] [CITE@zh-TW[日知錄 : 卷二十 - 中國哲學書電子化計劃]], [[Donald Sturgeon]], [TIME[2023-02-19T13:15:42.000Z]] <https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&chapter=374063&#p55>
-*-*-
[197] [[元号]]が使われた[[時代]]の[[時代区分]]。
[196]
[CITE@ja-JP[柳田国男集 : 定本 第29巻]], [[筑摩書房]], [TIME[1970]], [TIME[2024-02-01T05:12:54.000Z]], [TIME[2024-02-06T03:31:28.957Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/9546150/1/21> (要登録)
** 追号と記念日
[250]
[[一世一元]]の[[元号]]は[[皇帝]]や[[天皇]]の[[追号]]として[VAR[何々]]帝、
[VAR[何々]]天皇のように使われることが慣例となっています。
(ただしこれが[[日本]]の制度として定められたことはありません。今後も踏襲されるかは不明です。)
[[一世一元]]以前にも、
君主の自称または他称として[[元号]]が使われたことがありました。
[SEE[ [[一世一元]] ]]
[143]
稀に、[[人名]]不明な[[君主]]を便宜上[[元号名]]で[VAR[何々]]帝のように呼ぶことがあります。
[75]
時代と天皇を記念した[[日]]がいくつかあります。
[SEE[ [[日本の祝日]] ]]
[FIG(short list)[ [102] [[元号]]の[[記念日]]
- [[養老の日]]
- [[明治節]]
- [[昭和の日]]
]FIG]
** 元号に因む命名
[136]
[[元号]]はその時代の出来事や概念の固有名詞化のために用いられます。
[EG[
[138] [[大化の改新]]は、[[大化]]の頃の[[政治改革]]を指します。
]EG]
[EG[
[139] [[慶長地震]]は、[[慶長]]の頃の[[大地震]]を指します。
]EG]
[EG[
[642] [[享保の改革]]は、[[享保]]が用いられた頃の[[政治改革]]を指します。
]EG]
[EG[
[137] [[平成の大合併]]は、
[[平成時代]]に行われた[[市町村合併]]政策を指します。
]EG]
[EG[
[140] 令和の天才は、
[[令和時代]]に活躍した天才を指します。
[142]
[TIME[令和3(2021)年][2021]]に [[NHK]] が[[藤井聡太]]を令和の天才、
[[羽生善治]]を平成の絶対王者と呼んで対比した例がありました。
[SRC[>>141]]
[REFS[
- [141]
[CITE@ja[“永世七冠” 羽生善治 が語る “令和の天才”藤井聡太の「成長」 - クローズアップ現代+ - [[NHK]]]], [[日本放送協会]],
2021年10月6日 午後3:55 公開,
[TIME[2021-11-15T03:30:34.000Z]] <https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/WV5PLY8R43/blog/bl/pkEldmVQ6R/bp/pgryzPoJ7x/>
]REFS]
]EG]
-*-*-
[249]
[[日時]]記述に使う本来の用法から離れて、
その時期の創設等にちなんで[[地名]]や組織名などの[[固有名詞]]に採用されることも多いです。
[[人名]]に1字取ることも、[[改元]]直後を中心によくみられます。
[SEE[ 表記については[[元号名]] ]]
[80]
[[昭和時代]]に建設された[[日本]]の[[南極基地]]は[[昭和基地]]と命名されました。
元々は基地名が「昭和基地」であって[[地名]]が「昭和」ということではなかったと思われますが、
[[気象庁]]は「地点名」を「昭和」としていて [SRC[>>81]]、
今や[[元号名]]自体が[[地名]]化しているといえます。
[REFS[
- [81] [CITE@ja[[[気象庁]] | ラジオゾンデによる高層気象観測]], [[気象庁 Japan Meteorological Agency]], [TIME[2019-02-18 20:11:18 +09:00]] <https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/upper/kaisetsu.html>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[1140] [CITE@ja[平成の森公園施設名称変更について - [[宇佐市]]ホームページ]]
([TIME[2019-12-29 13:01:29 +09:00]])
<https://www.city.usa.oita.jp/soshiki/53/57054.html>
]FIGCAPTION]
> 宇佐市平成の森公園は改元に伴い、令和元年7月2日付で「宇佐市平成令和の森スポーツ公園」に名称変更しました。
]FIG]
[84] このパターンは珍しいのでは?
次の[[改元]]ではどうするのだろうw
]REFS]
* 元号の名前
[28] [[元号]]や[[年号]]の「号」が既に「[[名前]]」のような意味ですが、
概念としての[[元号]]と区別して[[元号]]呼称を[[元号名]]と呼ぶこととします。
[[元号名]]は[[漢字]]2文字で表記するものがほとんどですが、
その他にもいろいろな例が知られています。
また、いろいろな読み方があります。
[SEE[ [[元号名]]、[[元号の読み方]] ]]
* 元号の意味
[SEE[ [[元号の選定]]、各元号の項 ]]
* 元号制度の運用
[1045]
[[元号]]制度は、国家権力などが新たな[[元号]]を制定し、
移行を繰り返していくことで運用されるものです。
具体的な方法は[[國]]と時代によります。
[27]
[[元号]]の制定は[[独立国]]の権限であり、象徴でしたから、
複数政府が並立するとそれぞれの[[元号]]が[[建元]]されました。
各勢力がどの[[元号]]を選択するかはどの政府に従うかを意味する、
極めて政治的な行為でした。
[SEE[ [[元号の選定]] ]]
* 元号と年号
[293] [[元号]]のことを[[年号]]ともいいます。語源的・歴史的には[[年号]]の方がより意味に即した用語のようで、
[[中国語]]では現在も[[年号]]と呼ぶのが一般的です。しかし[[年号]]は、
[[元号]]以外の[[紀年法]]も含めたり、
[[元号によって表記された年][元号年]]やその他の[[紀年法]]の[[年]]のことまで含めたりすることがあり、
意味に揺れがあります。[[元号]]という語の方が意味は明確です。
[EG[
[95] [[歴史]]の授業で「何々が起きた年号」といえば、
その事件の起きた[[年]]がいつかということを話題にしているのであって、
[[元号]]とは関係ありません。 ([[元号年]]で言うこともできますが、
[[西暦]]や[[皇紀]]で表すこともできます。)
]EG]
[25] 語源や歴史的な経緯をひとまず置いておくなら、
「平成31年」や「1192年」のような[[年]]の呼称を「年号」と呼び、
「令和」のような[[元][元期]]の呼称を「元号」と呼ぶ現代の用法は一貫しており、
むしろ好ましいといえます。
-*-*-
[46]
現在の[[日本の法令]]は、[CITE[元号法]]をはじめとして
「元号」という呼称を採用しています。
[47]
一方で歴史学者は「年号」という呼称を採用することが多いようです。
複合語的な用語も[[私年号]]などほとんどが「年号」
を使って構成されています。
[[日本の法令]]でも[CITE[養老律令]]は「年号」といっていました
([SEE[ [[日本古代の日時]] ]])。
[100]
[[革年改元]]の提唱者の[[三善清行]]は、
[CITE[革命勘文]] ([[漢文]])
で「建元號於鳳暦」と書いていました。 [SRC[>>101]]
[93]
「元号」という語の[CITE[読売新聞]]データベースでの初出は、
[CITE[即位の地と一世一元の法 京都で即位、天皇一世の間改元せず]],
[TIME[1889.02.16][1889-02-16]]
のようです。
[126]
昭和時代後期の[[日本政府]]の見解では、
[[元号]]と[[年号]]は同義とされました。
[SRC[>>125]]
[39]
[[元号]]研究者の[[所功]]は、
「年号」の始まりは武帝の第1の[[元号]]「[[建元]]」といわれているが果たしてそうだろうか、
と疑問を呈しました
[SRC[[CITE[年号の歴史]] p.4, [CITE[日本年号史大事典]] 普及版 p.14]]。
[[元号]]と[[年号]]は「いま同義語として使われている」
とした上で、[[元号]]は古い文献にほとんどみられないものの、
[[建元]]や[[改元]]は古くからある語で、「元」は[[元年]]の意味であるとし、
[[諸橋[CITE[大漢字辞典]]]] (巻一) の[[元年]]の定義
> 天子即位の第一年。又、年号の改まった最初の年。
... を引きました。そして「この意味で、中国において天子や諸侯の代始から年を数える元号」は
[CITE[春秋]]あたりから見られるなどとし、
武帝の時代に元に命名したものを「元号に漢字の名称を冠した「年号」のはじめ」
だとしました。
[40]
まとめると、
- [41] 現在は[[元号]]と[[年号]]は同義
- [44] 歴史的には[[元号]]には[[年号]]と[[支那式即位紀年]]が含まれる
- [45] ただし[[元号]]という語が成立したのは新しい
... という見解をとりました。
;; [94] 「元号」の語義を「元年」に求めただけで、「年号」と「元号」
がそのように使い分けられている、
または使い分けられていたと主張しているわけではないことに注意が必要です。
[20]
その[[所功]]らのより新しい著書
[CITE[[[元号―年号から読み解く日本史―]]]]
は、
[[元号]]は「本来は「年号」であり、両者をほぼ同義語として併用する」
としました。
本文全体では前近代では「年号」、近現代では「元号」、
俯瞰的部分では「元号 (年号)」のように表記されているようです。
「制度史上」は[[律令]]で[[年号]]が公用され[[明治]]改元で[[一世一元]]となり[[元号]]が
「公称」となった、としました。
[SRC[>>19 p.3]]
[90]
[[暦]]の研究者の[[中牧弘允]]は、
[[年号]]と[[元号]]はほぼ同義で使われるが微妙に異なり、
[[年号]]は[[漢字]]の名前を持つものであって、
[[元号]]は代始から数えるものである、としました。
出典に[[所功]]の[CITE[年号の歴史]]が挙げられており、
所の解説を踏まえた記述とみられます
(が、所の説明とも少しニュアンスが違う気がします)。 [SRC[>>89]]
[31]
[CITE[暦と時の事典]]は、
[[年号]]と[[元号]]を同義としました
(>>29)。
[59]
[TIME[平成31年][year:2019]]の[[令和改元]]直前に編集された、
[[元号]]関連の歴史系諸分野の研究者らによる専門書
[CITE[年号と東アジア―改元の思想と文化―]]
の序文は、
「年を数えるための称号には「元号」と「年号」の二つがある」
うち[[日本]]では[[元号]]が
「正式名称のようになっている」
ものの、「本家の中国」では[[元号]]はほとんど用いず専ら[[年号]]と称するため、
[[東アジア]]全体をカバーするには
「「年号」の呼称に従うのが妥当」
としました。
[SRC[>>34]]
[48] [[令和改元]]時の (専門家の文章から一般人の会話まで) いろいろな言及を総合的にみると、
- [49] 「元号」ということが圧倒的に多い
- [50] 「年号」ということもそれなりにある
- [51] 詳しい人の文章や発言ではわかりやすく併記 (括弧書きなど) することもある
(が多いわけではない)
- [52] 両者の違いが明確に説明されることはあまりない、あっても
「同じ意味です」程度の簡単な説明のみ
-- [124] 専門家の歯切れの悪い説明をそのまま引用したよくわからない説明が、
一番正確という意味のわからない状況
- [53] 一方を聞いた人がえっ他方じゃないの、間違い?、のように混乱することはそれほどない
... といった感じ、つまり多くの人がなんとなく両方とも認識しているが[[元号]]が優勢、
とみうけられます。
[REFS[
- [101] [CITE[古代史獺祭 [[革命勘文]] 原文]] ([TIME[2007-12-14 19:20:34 +09:00]]) <http://www004.upp.so-net.ne.jp/dassai1/kakumeikannbunn/gen.htm>
-- 消滅確認 [TIME[2021-01-29T03:57:17.200Z]]
-- [CITE[古代史獺祭 革命勘文 原文]], [TIME[2021-01-29T03:57:06.000Z]], [TIME[2011-04-10T22:58:06.206Z]] <https://web.archive.org/web/20110410225801/http://www004.upp.so-net.ne.jp/dassai1/kakumeikannbunn/gen.htm>
- [125] [CITE@ja[法律案審議録(元号法案 その1) 昭和54年第87回[[国会]] 総理本府関係 1]] ([[独立行政法人国立公文書館 | NATIONAL ARCHIVES OF JAPAN]]著, [TIME[2018-06-12 23:56:17 +09:00]]) <https://www.digital.archives.go.jp/das/image/M2011021814402318057>
PDF 150ページ
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[89] [CITE[こよみの学校 第116回『年号と元号―微妙なちがいも』|暦生活]],
[[中牧弘允]],
[TIME[2017.12.8][2017-12-08]]
([TIME[2019-01-31 16:04:29 +09:00]]) <https://www.543life.com/campus116.html>
]FIGCAPTION]
> 年号と元号はほぼ同義でつかわれています。 [SNIP[]] しかし、年号と元号には微妙なちがいもあり、両者は時に区別してあつかう必要があります。
> 明治天皇が即位し改元がおこなわれた時、『明治天皇記』には天皇がくじを引き「年号の字を聖択したまふ」とあります。その字は「明治」でした。つまり、漢字の名称を冠したのが「年号」です。これに対し、代始め(即位)から数えるのが元号です。元は元年の意味です。現行の法律は「元号法」と言います。明治22年の「皇室典範」でも明治42年の「登極令」でも「元号」がつかわれました。
]FIG]
- [19] [CITE[[[元号―年号から読み解く日本史―]]]]
- [34] [CITE[年号と東アジア―改元の思想と文化―]]
-- [36] [CSECTION[序―本書の概要と意義―]],
[[水上雅晴]],
pp.i-xii
]REFS]
[104] [CITE@ja[年号と元号 - うたことば歳時記]] ([TIME[2019-07-16 19:20:09 +09:00]]) <https://blog.goo.ne.jp/mayanmilk3/e/eccd078b34cab43e810a004b63671ad6>
[105] [CITE@ja[「元号」と「年号」は何が違うの? | ニッポン放送 ラジオAM1242+FM93]]
([TIME[2019-07-17 16:13:55 +09:00]])
<http://www.1242.com/lf/articles/167774/?cat=life&feat=suzukianju>
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[123] [CITE@ja[「元号」と「年号」の違いと元号の6つの条件とは?|NEWSポストセブン]], [TIME[2021-05-09T08:01:25.000Z]] <https://www.news-postseven.com/archives/20190130_856294.html?DETAIL>
]FIGCAPTION]
>[SNIP[]]内閣府・大臣官房総務課の担当者に聞いてみた。
>
「『年号』も『元号』も、年数の上に任意の漢字をつけて表す称号という点では同じため、ほぼ同義語として扱われています。
> 日本は明治の改元から『一世一元』となっており、以来公称として『元号』が使われています。それまでは必ずしも元号と天皇の在位の期間は同一ではありませんでしたが、現在は一世一元となっているため、年号という言い方は、あまり一般的ではありません」(担当者)
> また、国立民族学博物館名誉教授の中牧弘允さんは、その微妙な違いについてこう語る。
>[SNIP[]]
> これに対し、元年の意味を持つ元号は天皇の即位から数えるものだ。
>[SNIP[]]
]FIG]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[127] [CITE@ja[「年号」「元号」の意味と違い – 社会人の教科書]], [TIME[2021-05-24T11:09:53.000Z]], [TIME[2021-05-24T11:43:48.799Z]] <https://business-textbooks.com/nengou-gengou/>
]FIGCAPTION]
>このように、「元号」と「年号」はほとんど同じ言葉として使われていますが、微妙な違いがあるとする説もあります。それによると、漢字による名称が「年号」であり、天皇の即位から数えたものが「元号」であるとされます。
具体的には、平成30年であれば「平成」が年号で、「30年」の部分が元号であることになります。
]FIG]
[128]
「具体的には」の前の説明と後の例示が一致していないし、
出典も書かれていない珍説。
これが「一般常識」として説明されている。
[149]
[CITE@ja[「年号=西暦」ではありません | 毎日ことば]],
2022年6月16日,
[TIME[2022-06-23T03:56:17.000Z]] <https://mainichi-kotoba.jp/enq-448>
[150] [[年]]への言及を「年号」と呼ぶ用法を否定するのが[[毎日新聞社]]の見解らしい。
[[大正時代]]から用例があることや、
現代の辞書にも記述があることまで紹介しながら
(ただし暦や紀年法の専門書は参照していない)、
「解釈拡大に加担したくはない」
とよくわからない態度を取っている。
[151]
アンケートも取っているが「元号」vs「西暦」の謎の図式になっているので信憑性には疑問がある。
その結果ですら西暦の年数を表すという人の割合は高い。
[152]
[CITE[毎日新聞]]でその用法を使いたくないというのは勝手にしろという感じだが、
それは誤用ですとでも言いたげなのは、なんだかなあ。
「新聞でそういう例を次々出してしまうと、辞書改訂に携わる人はそれを根拠に年号の語釈をどんどん拡大させてしまう可能性があります。校閲としてはそれに加担してはならないと思います。」
とかいって[[日本語]]の規範に影響力を行使したい気持ちを隠そうともしないのがなんとも。
[153]
教育現場での「年号」の利用状況を鑑みれば、
現代日本語の辞書でその用法を説明していないものがあるとしたら、
そちらの方が欠陥でしょうに。
-
[173]
[CITE[[[海東金石苑]]. 巻1-4 / [[劉燕庭]] 著録]], [TIME[2023-05-07T03:47:52.000Z]] <https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/chi10/chi10_03853/index.html>
--
[174]
[CITE[chi10_03853_0004.pdf]], [TIME[2008-09-05T02:55:39.000Z]], [TIME[2023-05-07T03:48:15.949Z]] <https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/chi10/chi10_03853/chi10_03853_0004/chi10_03853_0004.pdf#page=6>
- [1553] [CITE[日本語学]]
-- [1554] [CSECTION[[[年号を考える]]]]
--- [1555] [CITE[韓国の年号]], [[吉本一]]
>
[VRL[
[SNIP[]]「年号」と「元号」をほぼ同義で用いることもあ[BR[]]
るが、本稿では「年号」を用いる。年号は紀年法の一種[BR[]]
で、長くても数十年程度の短期的な紀年法である。
]VRL]
([[明朝体]]) [SRC[>>1555]]
[175] [CITE@ja-JP[明治国家の展開と民衆生活 : 和歌森太郎先生還暦記念]], [[和歌森太郎先生還暦記念論文集編集委員会]], [TIME[1975]], [TIME[2023-10-31T01:53:09.000Z]], [TIME[2023-11-08T12:15:28.650Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/12228250/1/8> (要登録)
右
宇内(空間)と時間の二元のうち時元の「元」が元号の「元」
[176]
[CITE@ja-JP[世界評論 5(2)]], [[世界評論社]], [TIME[1950-02]], [TIME[2023-11-28T02:04:43.000Z]], [TIME[2023-12-17T08:27:26.026Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/3556895/1/52> (要登録)
[177] >>176 [[元号]]が正式で[[年号]]が俗称と主張している。根拠は不明。
著者は[[共産主義者]]の[[井上清]]で、[[元号廃止論]]の一貫。
[SEE[ [[世界紀元]] ]]
[182]
[[私年号研究]]で知られる[[千々和到]]は、[[公年号]]を[[元号]]、
[[公年号]]と[[私年号]]をあわせて[[年号]]と使い分けているように見えます
(例えば[CITE[[[中世東国の「私年号」]]]])。
とはいえこの使い分けが明確には説明されていませんし、
他の研究者もこのような使い分けをする人もいるという程度で、
一般的な使い分けとまではいえません。
[198]
[[勝俣鎮夫]]は自説に従い更に独特な使い方をしています。
[[公年号]]には京都の年号と地域年号があるとして[[私年号]]と区別し、
京都の年号のことを[[元号]]と呼んでいます。
[SEE[ [[中世私年号]] ]]
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[186]
[CITE@ja[[[東西南北]] - 大分のニュースなら 大分合同新聞プレミアムオンライン Gate]], [TIME[2024-02-03T04:06:04.000Z]] <https://www.oita-press.co.jp/1040000000/2040002000/2024/02/JDC2024011701123>
]FIGCAPTION]
>[B[東西南北]]
>[B[2024.2.2]]
>2024/02/02(金) 03:00.
> 免許証を更新して気付いたことがある。有効期限の記載が年号だけから西暦併記となっていた。更新前の免許証は「平成36年1月」まで有効だった。通知が来たからいいものの「平成36年って、いつ?」と悩ましかった▽最近、困ることが多い。文書に年月日を記す際、西暦は分かっても令和何年か、すぐに思い出せない。[SNIP[]]そろそろ西暦だけでいいのかもしれない▽年号は元号ともいう。この元号は天皇を元首として「一世一元」を定めた明治憲法下の皇室典範で、元首の意味で初めて登場したという。「元」はもともと「はじめ」で、改元の際に年の最初の日にさかのぼることを意味していた▼過去、明治まではほぼその通りに適用されていたが、大正、昭和、平成、令和と年の途中から変わっている。[SNIP[]]
]FIG]
[187]
>>186 なんかほかで見たことない珍説が披露されてるな。出典を教えてくれよ!
[188]
[[元号]]はいらないと主張する人と珍説を持ってくる人とかぶってる割合が高すぎるように思われるんだが、
どういうメカニズムなのだろうか?
[189]
[[反ワクチン]]と[[親露派]]がかぶっている現象と同じようなやつ?
[205]
[CITE@ja[「年号」と「元号」 - 日本中近世史史料講読で可をとろう]], [TIME[2024-02-29T13:37:03.000Z]] <https://japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com/entry/20191022/1571751253>
-
[207]
[CITE@ja[No.43.pdf]], [TIME[2020-02-07T08:22:58.000Z]], [TIME[2024-03-02T09:17:17.537Z]] <https://www.city.koga.fukuoka.jp/uploads/source/bunka/No.43.pdf#page=1>
-
[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[206]
[CITE@ja[<私年号>私年号「亀光」確認 鳥羽・浦村、民家の古文書に 三重、福岡、愛知で5例 /三重(毎日新聞) - goo ニュース]],
[[林一茂]],
2021/04/14 07:39,
[TIME[2024-03-02T09:03:52.000Z]], [TIME[2021-04-14T08:53:23.070Z]] <https://web.archive.org/web/20210414074010/https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20210414ddlk24040129000c.html>
]FIGCAPTION]
>[SNIP[]]江戸時代まで元号を年号と呼ぶ場合が多かったが、明治元年への改元の際に新制度となり、元号が正式名称になった。
]FIG]
* 元号の異称
[1838]
[[伴信友]]は、
次のように述べていました
[SRC[>>1731]]。
[[元号]]のことを、
文徳実録斉衡元年天安元年の詔詞、
三代実録元慶元年の詔詞に
「御世乃名」
とあるのは、元々
「御世の始の年號」
を大和言葉にしたものだった。
同じ天皇の途中で改元するとき天皇まで改まるように聞こえるのでよろしくない。
[CITE[続日本紀]]
和銅元年の詔詞などに
「御世[SUP[ノ]]年[SUP[ノ]]名」
とあるのはやや勝るがくだくだしい。
神龜元年の詔詞に
[RUBY[今将嗣坐][イマツギマサム]]御世名乎云々とあり、
次に
「今神龜[SUP[ニ]]二字[SUP[ヲ]]御世乃年名止定弖、改養老八年爲神龜元年而云々」
とあり、
御世名とあるのは御世の年名とあるのにかけあわせておおらかに言ったもの。
それでも天皇の在世中に改元があるのだからやはり穏当ではない。
個人的に正しく言うにしても漢語のまま (年号と) 呼ぶべき。
[[明]]や[[清]]では[[一世一元]]
(「王が世の涯一號に定たる」)
にしていて後の時代の混乱もなくよろしいことに思われる。
[REFS[
- [1731] [CITE[[[年号の論]]]]
]REFS]
* 元号と紀年法
[SEE[ 使い分けについては[[元号の選択]] ]]
[489] [[元号]]は[[紀年法]]の一種ともされますが、[[元号]]とそうでない[[紀年法]]
([[紀元]]) との違いは明確ではありません。
おおよそ次のような違いがあるようです。
[FIG(list)[
- [490] [[元号]]は、次の[[改元]]までの比較的短い期間のみ用いられる想定で制定されていると見られるが、
[[紀元]]はそのような意志を持たずに制定されていると見られる
- [493] [[元号]]は[[改元日]]が比較的明確に定められるが、[[紀元]]の開始の日は定められず、
過去に遡ってその[[紀元]]を使って日付を表すことができそうである
- [491] [[元号]]は[[元号]]名と併記されることが多く、[[紀元]]は年番号のみで表記されることが多そうだが、[[紀元]]名と併記されることもまた多いものもあるし、
[[元号]]であっても年番号のみで表記されるものもある
- [492] [[元号]]名は固定されていることが多いが、[[紀元]]名は表記揺れが多い
- [546] 「○○紀元」や「○○暦」という名前のものは[[元号]]ではない
- [531] [[漢]]の[[武帝]]の初期 (初の[[元号]]とされるもの数個) を除き、
[[元号]]には制定時点で名前が与えられている
- [495] [[国名]]を用いたものは[[元号]]ではなく[[紀元]]であるとされることが多い
- [496] 君主名に即位からの年数を添えるもの ([[在位紀年]])
は、特に[[元号]]として定められた場合を除き、[[元号]]ではないとされることが多い
- [530] 君主名と一致する名前を持ち在位期間と一致するものであっても、[[元号]]として制定されたなら[[元号]]である
-- [603] [[一世一元]]の[[元号]]で[[追号]]として使われるようなものは単なる[[在位紀年]]のようにも見えるが、[[元号]]である
- [528] その他[[元号]]として明確に制定されたものは[[元号]]だが、そうでないものも[[元号]]とされることがある
- [497] 政府が制定したかどうかは[[元号]]か否かには影響しない
- [498] 制定 ([[建元]]、[[改元]]) と元年が一致するか (少なくても1年以内ではあるか)
どうかが[[元号]]か否かに影響しそうだが、しないようにも見える
- [529] 元号にかわって制定されたからといって[[元号]]とは限らない
]FIG]
[494] 次の[[紀年法]]は、[[元号]]として扱われたり、[[元号]]に準じるものとして紹介されたりすることがある一方で、
[[元号]]ではない[[紀年法]]であるとされることもあります。
[FIG(list short)[ [32] [[元号]]なのかどうか
- [[共和]]
- [[崇禎紀元]]
- [[監国魯]]
- [[開国年号]]
- [[太平天囯]]
- [[大明國]]
- [[共戴紀元]]
- [[民国紀元]]
- [[大韓民国]]
- [[越南民主共和]]
- [[越南共和]]
- [[共和社会主義越南]]
- [[檀君紀元]]
- [[主体暦]]
- [[核時代]]
- [[霊波]]
- [[蘭芳]]
- [[天命]]
- [[天聰]]
- [[大同]]
- [[中原皇清国]]
- [[開埠]]
- [[天一国]]
- [[龍飛]]
- [[龍集]]
]FIG]
[21] [[即位紀年]]、[[建国紀元]]も参照。
[499] [[私年号]](的な[[紀年法]])や[[フィクションの紀年法]]が[[元号]]であるのかどうか、
判断が分かれることがあります。
[134] [CITE@ja[元号一覧 (朝鮮) - Wikipedia]], [TIME[2022-05-10T15:04:33.000Z]], [TIME[2022-05-21T07:51:24.812Z]] <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E5%8F%B7%E4%B8%80%E8%A6%A7_(%E6%9C%9D%E9%AE%AE)>
[146] >>134
>元年を1392年とする改元を前提としない紀年法であり、厳密な意味での元号ではない。「大朝鮮五百四年」などの用例もあり、名称は一定していない。
「厳密な意味での元号」ではないが、広い意味では元号ということ?
[147] [[主体]] >>134
> これも厳密には改元を前提としない紀年法である。
元号ではないとは明言していないが、「これも」といっているから
「厳密な意味の元号」ではないということ?
[148] >>134
「大韓民国」
と
「檀君紀元」
には[[元号]]ではないという注記はなく、
「西暦紀元」
の項に
「1961年限りで元号を廃止。」
とある。
「大韓民国」
と
「檀君紀元」
は[[元号]]に含まれるという解釈?
「厳密な意味の元号」
なのかどうか?
[203]
[CITE[修訂 [[絹と立方体]]]], pp.[L[670]]-[L[671]]
[204] [CITE@ja[日付から和暦を判定するVBAコードを作ってみました - 日本中近世史史料講読で可をとろう]], [TIME[2024-02-29T13:33:53.000Z]] <https://japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com/entry/20210326/1616759841>
>ちなみにポルトガル宣教師たちは「年号」を以下のように説明している。
* 各地の元号
** 支那
[3]
[[元号]]制度は古代[[支那王朝]]の[[即位紀年][支那式即位紀年]]の発展形として生まれ、
歴代王朝のほとんどで採用されてきました。
現在の[[中華人民共和国]]は[[元号]]を使わず[[公元]]を採用しています。
[SEE[ [[支那の元号]] ]]
** 日本
[2]
[[日本本土]]では[[大化]] ([TIME[西暦645年][year:0645]])
以来1400年近くにわたって[[元号]]が使われています。
[SEE[ [[日本の元号]] ]]
** 琉球
[6]
[[日本]]の[[南西諸島]]は、かつては[[日本]]の[[薩摩藩]]の[[属国]]の[[琉球王国]]でした。
[[琉球王国]]は[[支那王朝]]にも[[朝貢]]しており、[[支那の元号]]が主に用いられました。
[[明治時代]]に[[沖縄県]]が設置されてから[[日本の元号]]に統一されました。
しかし[[米国統治時代][琉球政府]]には専ら[[西暦]]が用いられました。
[SEE[ [[琉球の元号]] ]]
** 滿洲
[10] [[滿洲]]地域ではその時々の統治国家の[[元号]]が使われました。
[[満州族]]の建国した[[清国]]では当然[[清国の元号]] ([[農暦]]) が使われ、
[[漢字]]名だけでなく[[満州語]]名も存在していました。
[[中華民国]]では[[民国紀元]] ([[グレゴリオ暦]]) が使われましたが、
[[ロシア]]勢力下では[[キリスト紀元]] ([[ユリウス暦]])、
[[日本]]勢力下では[[日本の元号]] ([[グレゴリオ暦]]) も使われました。
[[満州国]]は独自元号を[[建元]]しました。
[[ソビエト連邦]]は[[キリスト紀元]] ([[グレゴリオ暦]]) を使いました。
[[中華人民共和国]]は[[公元]] ([[グレゴリオ暦]])
を使っています。
[SEE[ [[金の元号]], [[満州の元号]] ]]
** 越南
[11]
[[越南]]では独自の[[元号]]が使われてきました。
王政廃止後は[[西暦]]が用いられています。
[SEE[ [[越南の元号]] ]]
** 台湾
[115] [[台湾]]では、
[[オランダ]]や[[スペイン]]の統治時代は[[西暦]]が、
[[明国]]残党統治時代は[[明の元号]]が、
[[清国]]統治時代は[[清の元号]]が、
[[日本統治時代][大日本帝国台湾]]は[[日本の元号]]と[[皇紀]]が、
[[中華民国]]統治時代 (現在を含む) は[[中華民国][民国紀元]]が用いられています。
[SEE[ [[台湾の元号]] ]]
** 朝鮮
[450] [[朝鮮半島]]は歴史上のほとんどが[[支那]]王朝の[[属国]]で、
[[支那]]王朝の[[元号]]を使っていました。
[[大韓帝国]]など一部の時代には独自の[[元号]]も使っていました。
[SEE[ [[朝鮮半島の紀年法]] ]]
** 中央アジア
[SEE[ [[西夏の元号]] ]]
** チベット