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Autonomous Decision Making for Solid-State Synthesis of Inorganic Materials #34

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shnakazawa opened this issue Nov 20, 2023 · 0 comments

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@shnakazawa
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Contributor

Szymanski, Nathan J., et al. “Autonomous Decision Making for Solid-State Synthesis of Inorganic Materials.” arXiv [cond-Mat.mtrl-Sci], Apr. 2023, https://arxiv.org/abs/2304.09353. arXiv.

  • 無機化合物の合成経路最適化に関するアルゴリズム ARROWS3 の提案。
  • ターゲット化合物の合成には、どの原料を、どのプロセスで反応させると良いかを最適化する。ベイズ最適化や遺伝的アルゴリズムにドメイン知識を上手く組み合わせた手法と捉えるとよい。
  • ある反応経路がどこで失敗するかをうまく推論し、推薦システムにフィードバックすることで、少ない実験回数で最適な条件を見つけることに成功した。

Abstract

To aid in the automation of inorganic materials synthesis, we introduce an algorithm (ARROWS3) that guides the selection of precursors used in solid-state reactions. Given a target phase, ARROWS3 iteratively proposes experiments and learns from their outcomes to identify an optimal set of precursors that leads to maximal yield of that target. Initial experiments are selected based on thermochemical data collected from first principles calculations, which enable the identification of precursors exhibiting large thermodynamic force to form the desired target. Should the initial experiments fail, their associated reaction paths are determined by sampling a range of synthesis temperatures and identifying their products. ARROWS3 then uses this information to pinpoint which intermediate reactions consume most of the available free energy associated with the starting materials. In subsequent experimental iterations, precursors are selected to avoid such unfavorable reactions and therefore maintain a strong driving force to form the target. We validate this approach on three experimental datasets containing results from more than 200 distinct synthesis procedures. When compared to several black-box optimization algorithms, ARROWS3 identifies the most effective set of precursors for each target while requiring substantially fewer experimental iterations. These findings highlight the importance of using domain knowledge in the design of optimization algorithms for materials synthesis, which are critical for the development of fully autonomous research platforms.

(DeepL翻訳)

無機材料合成の自動化を支援するために、固体反応で使用される前駆体の選択をガイドするアルゴリズム(ARROWS3)を紹介する。ターゲット相が与えられると、ARROWS3は繰り返し実験を提案し、その結果から学習して、ターゲットの最大収率につながる最適な前駆体セットを同定する。最初の実験は、第一原理計算から収集された熱化学的データに基づいて選択され、これにより目的のターゲットを形成する大きな熱力学的力を示す前駆体を同定することができる。初期実験が失敗した場合、合成温度の範囲をサンプリングし、その生成物を同定することにより、関連する反応経路が決定される。ARROWS3はこの情報を使って、出発物質に関連する利用可能な自由エネルギーのほとんどを消費する中間反応を特定する。その後の実験反復では、そのような不利な反応を避け、ターゲットを形成する強い駆動力を維持するように前駆体が選択される。我々は、200以上の異なる合成手順から得られた結果を含む3つの実験データセットで、このアプローチを検証した。いくつかのブラックボックス最適化アルゴリズムと比較すると、ARROWS3は各ターゲットに対して最も効果的な前駆体セットを同定する一方で、実験の反復回数を大幅に少なくすることができた。これらの結果は、材料合成の最適化アルゴリズムの設計に領域知識を用いることの重要性を強調している。

コード

https://github.com/njszym/ARROWS

解決した課題/先行研究との比較

  • 無機材料の高温での合成では固体粉末を混合・加熱することで反応を進めるが、合成実験の結果の予測が難しいことが多い。
  • 有機合成の分野では計算機を用いたアプローチが一定の成果を出しているが、無機合成の分野ではあまり普及していない。
    • 主たる原因として、以下が挙げられている。
      • ターゲット化合物に加え副生成物(準安定物質・中間物質・その他)も生まれるため、ターゲットの特性のみを考えていても合成結果の予測ができない。
      • 反応のモデリングの難しさ。
  • そのため実験条件の策定は専門知識や過去の経験に依存しており、新規無機材料の合成最適化のための明確なロードマップは依然存在しなかった。
  • 本論文では Autonomous Decision Making for Solid-State Synthesis of Inorganic Materials (ARROWS3) というアルゴリズムを提案。
    • 準安定物質、中間物質の生成のされ方をアルゴリズムにフィードバックすることで、より適切な推薦を行えるようにした。

技術・手法のポイント

  • 原料の選択、反応温度、保持時間、待機条件など、複数の実験変数に対してターゲット化合物の収率を最大化する最適化問題として設計。
  • 最初に原料と反応温度のみに絞り、実験の候補を探索する。
    • 原料として使用可能な物質のリストを人が準備する。
    • →ARROWS3がすべての組み合わせからターゲットを生成しうる組み合わせと反応温度幅を抽出。
  • 次に化学反応の進みやすさをギブス自由エネルギーで計算し、実験候補をランク付けする。
    • ギブス自由エネルギーの計算にはMaterials Projectの密度汎関数理論 (Density Function theory, DFT) の計算から得られる熱化学データを使用。
    • 各原料の自由エネルギーはBartelらによる近似 or NISTの実験データベースから取得。
  • 推薦された原料を、提案された温度幅内のいくつかの温度で実際に反応させ、反応物をX線回折に通すことで生成された化合物のデータを得る
    • これにより、どの温度で中間物質が形成されたか、またどのようなペアワイズ反応によってそれらが生じたかを推論できる。
      • すなわち、ある反応経路がどこで失敗するかをうまく推論し、推薦システムにフィードバックしている。
  • X線回折から考えられる中間物質やペアワイズ反応の推論情報を用いてランキングを更新、次の実験を推薦する。

Image from Gyazo

  • 有機合成と比べ無機合成はなぜモデリングが難しいのか?
    • SMILESのような普遍的な表現が存在しない
    • 原料の数が様々 = モデル化が難しい(入力の長さが変わりうる)
  • ARROWS3原料の情報をギブス自由エネルギーという単一の指標に落とし込むことで、これらの難しさを回避した。

評価指標

  • YBCO合成データセットで、ベイズ最適化、遺伝的アルゴリズムと最適な合成ルートの発見に至るまでの実験回数を比較。約半分に実験回数を減らせた (Fig.3a)。
    • ARROWS3は1サイクルで複数の温度で実験をする必要があるが、これをまとめて1回と数えているのか、温度を振った分だけ実験回数として数えているのかは不明瞭。
      • グラフのガタガタ具合から考えると、温度ごとに1回と数えていそうだが。
  • 他2つのデータセットでも、ターゲット化合物の収率を最大化する反応条件を探索している。

Image from Gyazo

重要な引用

  • 無機化学のこれまでのアプローチ。固体反応経路(ペアワイズ反応)の単純化。
    • A. Miura et al. Observing and Modeling the Sequential Pairwise Reactions that Drive Solid- State Ceramic Synthesis. Adv. Mater. 33, 2100312 (2021).
    • M. Bianchini et al. The interplay between thermodynamics and kinetics in the solid-state synthesis of layered oxides. Nat. Mater. 19, 1088–1095 (2020).
  • ベースとなったDFT計算手法
    • T. He et al. Similarity of Precursors in Solid-State Synthesis as Text-Mined from
      Scientific Literature. Chem. Mater. 32, 7861–7873 (2020).
    • H. Huo et al. Machine-Learning Rationalization and Prediction of Solid-State Synthesis Conditions. Chem. Mater. 34, 7323–7336 (2022).
  • Materials project
    • A. Jain et al. Commentary: The Materials Project: A materials genome approach to accelerating materials innovation. APL Mater. 1, 011002 (2013).
  • 機械学習による固体の温度依存性の自由エネルギーの近似
    • C. J. Bartel et al. Physical descriptor for the Gibbs energy of inorganic crystalline solids and temperature-dependent materials chemistry. Nat. Commun. 9, 4168 (2018).
  • 気体の自由エネルギーは実験的なNISTデータベースから
    • P. J. Linstrom & W. G. Mallard. The NIST Chemistry WebBook: A Chemical Data Resource on the Internet. J. Chem. Eng. Data 46, 1059–1063 (2001).
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