教科書が指定されたのは、2019年度の試験からであると考えられます。(ソースはNAISTの池田和司先生のTwitter)従って、2019年度の試験以降の数学の問題を中心に参照するのがよいと思われます。個人的には、時間に余裕があり数学で点数を取りたい場合は、指定教科書を用いて勉強することをおすすめします。指定教科書の問題が丸々(数字も変更なしに)出題されることが多く、特に線形代数は問題の性格や出題範囲がマセマといったよく受験で使用される参考書と異なるからです。実際に私に出題された問題はストラング第四章の演習問題でしたし、他の受験生の受験記録によるとLU分解が出題されることもあるようです。LU分解は、マセマには掲載されていなかった範囲であったはずです。他の受験記録に記載されている出題された問題も、指定教科書からそのまま出題されている場合が結構あるので、2019年以降の受験記録を中心に漁ってみてください。 ただ、ストラングの線形代数の教科書は少し癖があり、ラングの解析入門は答えがない問題も多いので、初学者だと指定教科書のみを使用して学習するには厳しいと思います。点数配分の割りに分量も多いので、数学で他の受験生と比較してどの程度点数を取りにいきたいかを含めて検討する必要がありそうです。
*確実な情報ではなく個人的な見解ですのでご注意ください
かつてNAISTのWebページには数学の試問例があり、微分方程式が記載されていました。ラングの教科書には微分方程式に関する記載がありません。学生募集説明会で使用されるslackの質問チャンネルに、指定教科書の範囲との矛盾に関して受験生からの質問がありましたが、試験範囲の通りですという入試課からの解答がありました。この質問の次の日にWebページの試問例のURLがコメントアウトされていました。従って、解析分野から微分方程式が出題されることはないと見て良さそうです。
一方、ストラングの第六章第三節には「微分方程式の応用」と記載されているので、線形代数分野では出題される可能性はあります。
オンライン受験で数学を解く際は、もし家に譜面台があれば使用するのがおすすめです。譜面台にスケッチブックを乗せると書きやすく、面接官に説明するときは譜面台をくるっと回して見せることができます。2021年第1回の試験時点では使用しても良いと言われました。
ストラングの解答(英語のfifth editionですので、章や節がズレています)
Derivative Calculator(式を入力すると微分の手順を教えてくれる有能サイト)
Integral Calculator (式を入力すると積分の手順を教えてくれる有能サイト)