Skip to content

読んだ本: 高次脳機能障害、脳のはたらき、The Missing README

Compare
Choose a tag to compare
@azu azu released this 24 Sep 02:39

高次脳機能障害 どのように対応するか #1

高次脳機能障害 どのように対応するか PHP新書 | 橋本 圭司 | 医学・薬学 | Kindleストア | Amazon

行動変容法というアプローチの話が良かった。

基本的な対応として、まずは好ましくない行動に標的を定め、その行動を引き起こす要因、あるいは脱抑制の症状を激しくさせる要因を探します。それがわかったら、要因を減らす対策をたてる。そして、実行するというプロセスです。たとえば、ある男性が作業所で作業をしていると、いつも怒り出し、ほかの利用者に暴力をふるっているとする。まず、なぜ怒り出すのか、その要因を探す。観察したところ、いつも殴られているのは、どうも同じ利用者のAさんのようである。また、いつも再生紙のハガキをつくっているときに怒り出すことがわかった。この場合、脱抑制を増強する要因はAさんで、二人はハガキづくりの時間に隣同士で座っていることに気がついた。対応は簡単で、二人の席を離す、二人のあいだについたてを置く、二人の利用日を変える、などになります。
このように、問題行動に照準を合わせ、それを軽減していく手法を「行動変容法」といいます。

問題行動のおきるプロセスを見つけて、それを軽減していく行動変容法は、薬に頼らないアプローチとして使われている。

面白かった箇所:

  • リハビリによって低下した能力を戻すではなく、新しい自分を見つけることに
    • 戻すことを目標にするのは、歪みを生む
  • 易疲労性(覚醒の低下/いひろうせい)脳を損傷して間もない時期、患者さんはたくさん眠ったり、起きていても眠かったり、すぐに疲れてしまったりと、全体的にボーっとした状態になります。これらの症状は、急性期を過ぎても続いているケースが多く、何もしていなくても疲れてしまうことがあります。これらの症状を「易疲労性」、あるいは「覚醒の低下」と呼びます。
    • → 対処として天気の悪い日だからこそ動く癖をつけるなど

高次脳機能障害についてかなり読みやすく書かれて良い書籍だった。
リハビリへのアプローチ、遂行機能の話、行動変容法、易疲労性への対処法とかの具体例も多くて、この辺は障害関係なく普遍的に役立つ話だった

もともとMemory Noteを作っていて、脳の記憶に興味持ったので読んでいた。

The Missing README #2

The Missing README

新人ソフトウェアエンジニア向け書籍。
コード、設計、テスト、リファクタリング。 例外処理やログ、依存管理、コードレビュー、CI/CD、インシデント対応。 コミュニケーションやプロジェクト管理など幅広いことがすっきりとまとまってる。 章ごとにDo/Do Notや参考書籍がまとまっている。

もう少し詳しめのレビューを書いた。

脳を司る「脳」 最新研究で見えてきた、驚くべき脳のはたらき #3

脳を司る「脳」 最新研究で見えてきた、驚くべき脳のはたらき (ブルーバックス) | 毛内拡 | 科学・テクノロジー | Kindleストア | Amazon

実際に脳の研究してる人が書いたっぽいので読んだ。
この本もBrain BLAST!: 健康な脳のカギを握る脳の中のメタコミュニケーション - YouTubeみたいなアウトリーチの一貫として書き始めたらしい。

  • 脳、細胞、神経の動きについてどのように研究されてわかってきているのか、結構順序立てて書かれて面白かった。
  • 脳のシナプス、ニューロンの動き
  • 脳にはシナプスがびっしりというわけではなく脳にも「すきま」が存在して、そこに間質液と呼ばれる無色透明の体液が流れてる
  • いままでの研究手法だと、観測しようとしたときに間質液が蒸発?してしまって観測できてなかったのが原因で面白い
  • 電子顕微鏡の技術が発達したとことで、いままで認識できてなかったものが認識できるようになったという話
  • この間質液と脳脊髄液とが日に循環して交換されているという仕組みをグリンファティック・システムと呼ばれるやつがあるという予測があるけど、まだ観測されてないので不確定

脳にはニューロンの他にグリア細胞というのがあって、ニューロンとグリア細胞の比率は半々ぐらいと言われてる。
このグリア細胞の話が面白かった

一昔前まで、ヒトでは、ニューロンとグリア細胞の比が1:50と言われていたこともあり、少なくともグリア細胞がニューロンの10倍以上存在するという説は根強く存在しているようです。巷の本やテレビ番組で言われている「私たちは脳の10分の1しか使っていない」

ニューロンとグリア細胞の比率が、脳はn分の1しか使ってないという話の由来になっているのでは?という話が面白かった。

脳の中の流れとかは実際に生きた状態で観測する方法がなかったりして、まだ確定してないことがあるので、それを観測できるようになると今まで言われてたこととは実際は異なるかもねって感じで良かった。
(実際に今までの予測と事実は違うことがあったりはしてた話もでてきた)


下のボタンからリアクションができます。Join Discussionからコメントができます。