to_chars: 精度について補足

Author: tetsurom

reference/charconv/to_chars.md

@@ -144,7 +144,12 @@ C++標準はこれら関数の実装の詳細について何も規定しない
     出力文字列が最も短くなるように変換される。  
     `chars_format::general`が指定された場合は(2)(3)(4)(5)と同等。
     
-- (10)(11)(12)(13) : `fmt`と`precision`によって指定されたフォーマット指定子と精度を用いて、Cロケールで`printf`によって行われたかのように浮動小数点数を文字列へ変換する。
+- (10)(11)(12)(13) : `fmt`と`precision`によって指定されたフォーマット指定子と精度を用いて、Cロケールで`printf`によって行われたかのように浮動小数点数を文字列へ変換する。  
+    精度は、`chars_format::fixed`では小数点以下の正確な桁数、`chars_format::scientific`と`chars_format::hex`では最小の桁数を表す。  
+    `chars_format::general`が指定された場合は次のようになる。
+    - 指数表記したときの指数を`X`、`precision`と1の大きいほうを`P`とする。
+    - `P > X ≥ −4` のとき、精度 `P - 1 - X` で固定小数形式を使用する。
+    - それ以外の場合は、精度 `P - 1` で指数形式を使用する。
 
 出力文字列が最も短くなるようにとは、小数点の前に少なくとも1桁あり、対応する[`from_chars`](../charconv/from_chars.md)関数によって値を正確に復元できるような最小の文字数、になることである。  
 そのような文字列表現が複数ある場合、`value`の値との差が最も小さくなる物が選ばれ、それも複数あるときは[`std::round_to_nearest`](/reference/limits/float_round_style.md)に従った丸めによって一つを選択する。
@@ -409,3 +414,4 @@ z
     - C++23での(1)constexpr指定
 - [P1467R9 Extended floating-point types and standard names](https://www.open-std.org/jtc1/sc22/wg21/docs/papers/2022/p1467r9.html)
     - C++23で拡張浮動小数点数型に対応した
+- [C言語リファレンス - fprintf](https://ja.cppreference.com/w/c/io/fprintf)

reference/format/format.md

@@ -153,7 +153,9 @@ string s3 = format("{} {1}",  "a", "b"); // コンパイルエラー
 
 大文字のオプションを指定すると数値中のアルファベットが大文字になる。
 
-精度のふるまいについては[`to_chars`](/reference/charconv/to_chars.md)を参照。
+「値に応じて」の詳細や、精度の意味については[`to_chars`](/reference/charconv/to_chars.md)を参照。
+
+代替表現を指定すると、小数点以下が何もなくても小数点記号を出力する。`g`/`G`の場合は、代替表現を指定しないかぎり末尾の0およびそれによって不要になる小数点を出力しない。
 
 #### ポインタの場合