Lambda関数へのテスト追加ワークショップ（入門編）

目的

Lambda関数が初めての方向けに、シンプルなS3→Lambda→DynamoDB構成でユニットテストの書き方を学ぶワークショップです。pytestとmotoを使った実践的なテスト手法を身につけます。

学習目標

• S3イベントをトリガーとするLambda関数の理解
• boto3を使ったAWSサービス連携のテスト方法
• motoを使ったAWSサービスのモック化
• イベント駆動システムにおける重複処理の防止
• テストしづらいコードの特徴とその対処法

フォルダ構成

simple-lambda-testing-workshop/
├── README.md                 # このファイル
├── DESIGN.md                 # 設計ドキュメント（アーキテクチャ、データモデル）
├── EXERCISE.md              # 演習課題の詳細
├── HINTS.md                 # 段階的なヒント集
├── requirements-dev.txt     # Python依存パッケージ
├── src/
│   └── file_recorder.py     # テスト対象のLambda関数
├── tests/
│   ├── conftest.py          # pytest設定
│   └── test_file_recorder.py # テストコード（演習で実装）
└── samples/
    ├── s3_put_event.json             # S3 Putイベント（小さいファイル）
    └── s3_large_file_event.json      # S3 Putイベント（大きいファイル）

前提条件

• Git がインストールされていること
  • インストールが未実施の場合は下記からインストールすること
    • https://git-scm.com/
• Python 3.11 以降がインストールされていること
• pytest基礎、フィクスチャ、モックの基礎知識があること

セットアップ

1. リポジトリの取得

# すでにクローン済みの場合
cd simple-lambda-testing-workshop

# 未クローンの場合
git clone https://github.com/yuu551/simple-lambda-testing-workshop.git
cd simple-lambda-testing-workshop

2. 仮想環境のセットアップ

python -m venv .venv
.venv\Scripts\activate
pip install -r requirements-dev.txt

3. セットアップの確認

# pytestが正しくインストールされているか確認
pytest --version

# テストが実行できるか確認（最初はすべてスキップされます）
pytest tests/ -v

以下のような出力が表示されればOKです。

tests/test_file_recorder.py::test_records_new_file SKIPPED
tests/test_file_recorder.py::test_skips_duplicate_file SKIPPED

ワークショップの流れ

Phase 1: Lambda関数のデモ

• S3にファイルがアップロードされた時の動作を見る
• Lambda関数のコードを読んで理解する
• テストしづらいポイントを確認する

Phase 2: 設計資料の理解

1. DESIGN.md を開いてアーキテクチャを確認
2. S3 → Lambda → DynamoDB の処理フローを理解
3. テスト観点を確認する（重複チェック、データ保存など）

Phase 3: テスト実装

1. EXERCISE.md を開いて課題を確認
2. tests/test_file_recorder.py にテストを実装
   • 課題1: 新規ファイルの記録（基礎）
   • 課題2: 重複ファイルのスキップ（応用）
3. 詰まったら HINTS.md を参照

Phase 4: 動作確認と振り返り

1. pytest tests/ -v でテストを実行
2. カバレッジを測定（オプション）

   # HTMLレポート生成（推奨）
   pytest --cov=src --cov-report=html
   # ブラウザで htmlcov/index.html を開いて確認
   
   # ターミナルで確認（簡易）
   pytest --cov=src --cov-report=term-missing

3. 学んだことを共有

次のステップ

このワークショップを完了したら、以下に挑戦してください。

1. 追加課題に挑戦

より複雑な EventBridge + SNS 構成のワークショップに挑戦します。

レポジトリURL: https://github.com/yuu551/lambda-pytest-workshop

# 別ディレクトリにクローン
cd ..
git clone https://github.com/yuu551/lambda-pytest-workshop.git
cd lambda-pytest-workshop

トラブルシューティング

motoのインストールエラー

# アップグレードしてから再インストール
python -m pip install --upgrade pip setuptools wheel
pip install -r requirements-dev.txt

仮想環境がアクティベートされていない

プロンプトに (.venv) が表示されていることを確認してください。

Windows:

.venv\Scripts\activate

質問・フィードバック

ワークショップ中に疑問点があれば、遠慮なく質問してください！