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Flare Network の各機能を検証・学習するためのリポジトリです。


Flare Network とは

Flare は、データリッチかつインターオペラブルなアプリケーション向けに設計された EVM 互換 Layer 1 ブロックチェーンです。

最大の特徴は、FTSO・FDC といったデータプロトコルが コアプロトコルに直接組み込まれていること(Enshrined Protocols) です。これにより、すべてのバリデーターがデータ提供に参加し、ネットワーク全体の経済的安全性がすべてのデータフィードを支えます。サードパーティのオラクルに依存しない設計は Flare 最大の差別化ポイントです。

また、EVM 互換でありながら XRP Ledger・Bitcoin・Dogecoin というスマートコントラクト非対応チェーンとのネイティブブリッジを持ち、これらのユーザーが Flare DeFi に参加できる仕組みを提供します。


コアプロトコル(5 本柱)

1. FTSO — Flare Time Series Oracle

分散型のブロックレイテンシー価格フィード。約 100 のデータプロバイダーが参加し、~1.8 秒ごとにオンチェーンへ価格を書き込みます。さらに 90 秒ごとの Scaling アンカーフィードも提供。

  • バリデーターがデータプロバイダーを兼任するため、外部オラクルへの依存ゼロ
  • コミュニティが WFLR を委任することでプロバイダー選定に参加し、報酬を得られる
  • 価格フィードは全 100+ 銘柄。スポット・デリバティブ・為替など幅広くカバー

2. FDC — Flare Data Connector

外部チェーン上のトランザクションや Web2 API データを、アテステーション合意 + Merkle プルーフでオンチェーン検証するプロトコル。

  • 「XRP Ledger 上で支払いが確かに行われた」という事実を Flare 上のスマートコントラクトへ安全に持ち込める
  • XRP/BTC/DOGE などの外部チェーンイベントを EVM スマートコントラクトからトリガー可能
  • FAssets・Smart Accounts のセキュリティ基盤として機能

3. FAssets — トラストレスクロスチェーンブリッジ

XRP・BTC・DOGE を過剰担保型でラップした ERC-20 トークン(FXRP・FBTC・FDOGE)を発行するプロトコル。

トークン 原資産 対象チェーン
FXRP XRP XRP Ledger
FBTC BTC Bitcoin
FDOGE DOGE Dogecoin
  • エージェントが担保(ステーブルコイン + FLR)を積み、原資産を保管
  • FDC による支払い証明を経て FXRP を発行(Mint)→ Flare DeFi で利用
  • FXRP を焼却(Redeem)すると XRP がエージェント経由で XRPL 上に戻される
  • 担保不足エージェントは清算され、チャレンジャーが報酬を得る

4. Smart Accounts — アカウント抽象化

XRPL ユーザーが FLR を保有せずに Flare チェーンのスマートコントラクトを操作できる仕組み。

  • 各 XRPL アドレスに対して、そのアドレスだけが制御できる Flare 上のスマートアカウントが払い出される
  • ユーザーは XRPL Payment のメモフィールドに 32 バイトの命令(Payment Reference)を書くだけ
  • オペレーターが FDC で支払い証明を取得し、MasterAccountController を呼び出してガスを立替実行
  • FXRP のミント・転送・Firelight/Upshift Vault への預け入れなどをワントランザクションで完結

5. FCC — Flare Confidential Compute

**Trusted Execution Environment(TEE)**を用いた安全なオフチェーン計算とクロスチェーン署名拡張。

  • データプロバイダーが 50% 超の署名重量で合意した命令のみ TEE マシンが実行
  • Protocol Managed Wallets:Flare スマートコントラクトから XRPL・Bitcoin 上のトランザクションを組み立て・署名
  • Flare Compute Extensions(FCE):開発者が独自の計算モジュールを TEE 内にデプロイし、結果をオンチェーンで検証可能に
  • 現在最終開発段階(2026 年 4 月時点では未公開)

技術仕様

項目
コンセンサス Snowman++(Single-slot Finality)
ブロック時間 ~1.8 秒
EVM バージョン Cancun(evmVersion: "cancun" 推奨)
ネイティブトークン小数点 18 桁
アドレス形式 20 バイト ECDSA(Ethereum 互換)
トランザクション形式 EIP-2718(Type 0 / Type 2 対応)
トランザクション手数料 全額バーン
Sybil 耐性 Proof-of-Stake

ネットワーク一覧

ネットワーク 用途 ネイティブトークン Chain ID RPC URL
Flare Mainnet 本番 FLR 14 https://flare-api.flare.network/ext/C/rpc
Coston2 dApp テストネット C2FLR 114 https://coston2-api.flare.network/ext/C/rpc
Songbird カナリアネット SGB 19 https://songbird-api.flare.network/ext/C/rpc
Coston プロトコルテストネット CFLR 16 https://coston-api.flare.network/ext/C/rpc

開発フロー:

  • dApp 開発:Coston2 → Flare Mainnet
  • プロトコル開発:Coston → Songbird → Coston2 → Flare Mainnet

他チェーンとの差別ポイント

vs Ethereum / L2 系

観点 Ethereum / L2 Flare
オラクル Chainlink など外部プロトコルに依存 FTSO がプロトコルに直接組み込み
非 EVM チェーン連携 ブリッジは外部チームが別途開発 FAssets・FDC でネイティブ対応
データ安全性 オラクルプロバイダーの経済安全性に依存 ネットワーク全体の PoS セキュリティが担保

vs Avalanche / Cosmos

観点 Avalanche / Cosmos Flare
インターオペラビリティ 同系列チェーン間(IBC/Subnet)中心 XRP・BTC・DOGE という主要非 EVM 資産をカバー
オラクル サードパーティ依存 プロトコルレベルで内蔵

vs Chainlink / Pyth(オラクル比較)

観点 Chainlink / Pyth Flare FTSO
プロトコル外依存 あり(独自トークン・独自ネットワーク) なし(Flare バリデーターが兼任)
経済安全性 オラクルネットワーク固有 Flare ネットワーク全体の PoS
フィード更新速度 オンデマンド or 数十秒 ~1.8 秒(ブロック毎)

Flare 独自の優位性まとめ

  • Enshrined Oracles:外部ベンダー不要。オラクル操作リスクを最小化
  • 非 EVM 資産の DeFi 参加:XRP / BTC / DOGE ホルダーが EVM DeFi を利用可能
  • ガスレス UX(Smart Accounts):XRPL ユーザーは FLR なしで Flare を操作可能
  • データ検証(FDC):クロスチェーン + Web2 データをオンチェーンで検証
  • TEE 計算(FCC):オフチェーンで安全に計算し、結果をオンチェーン証明

XRPL との関係

Flare は XRP Ledger と最も深く統合されたEVMチェーンです。3 つの異なるレイヤーで連携しています。

連携レイヤー

XRPL ユーザー
     │
     ├─ [FAssets]        XRP → FXRP(ERC-20)へ変換、DeFi で活用
     │                   FXRP → XRP への償還(Redeem)も可能
     │
     ├─ [Smart Accounts] XRPL Payment 1本で Flare スマコンを操作
     │                   FLR 不要、ガスはオペレーターが立替
     │
     └─ [FCC / PMW]      Flare スマコンが XRPL トランザクションに直接署名
                         (Protocol Managed Wallets)

FAssets(FXRP)のフロー

1. ユーザーが Flare 上でエージェントに担保を予約(reserveCollateral)
2. ユーザーが XRPL 上でエージェントへ XRP を送金(Payment Reference 付き)
3. FDC がその XRPL 支払いを attestation で検証
4. Flare 上で executeMinting を呼び出し → FXRP が発行される
5. FXRP を Flare DeFi(Uniswap 互換 DEX、レンディングなど)で利用
6. 不要になったら redeem → エージェントが XRPL 上で XRP を返却

Smart Accounts のフロー

1. XRPL ウォレット(Xaman 等)から Payment を送信
   └─ Memo フィールドに 32 バイトの命令を記載
      例: 0x01(FXRP 転送)+ 転送量 + 宛先アドレス
2. オペレーターが XRPL をモニタリング → FDC で Payment attestation を取得
3. MasterAccountController.executeTransaction(proof, xrplAddress) を呼び出し
4. Flare 上のスマートアカウントで命令を実行(FLR 不要)

対応命令(Smart Accounts)

タイプ 命令 内容
0x00 FXRP 担保予約 ミント開始
0x01 FXRP 転送 指定アドレスへ送金
0x02 FXRP 償還 XRP に戻す
0x10 Firelight CR+Deposit ミント & stXRP Vault 預入
0x20 Upshift CR+Deposit ミント & Upshift Vault 預入
0xff カスタム命令 任意のスマートコントラクト呼び出し

エコシステム・開発ツール

ブリッジ / OFT

ツール 概要
LayerZero V2 オムニチェーンメッセージング・資産転送
Stargate V2 ユニファイドリクイディティプールによるクロスチェーン
USD₮0 Tether の OFT ステーブルコイン
flrETH Liquid Staked ETH(Dinero)

インデクサー

ツール 概要
Envio マルチチェーン EVM インデクサー(リアルタイム + 履歴)
Goldsky ブロックチェーンデータプラットフォーム・Subgraph ホスティング
SubQuery オープンインデキシングプロトコル

ウォレット SDK

ツール 概要
Wagmi React hooks ライブラリ(ウォレット接続・コントラクト操作)
RainbowKit カスタマイズ可能なウォレット接続コンポーネント
Etherspot Prime SDK ERC-4337 アカウント抽象化(スポンサードトランザクション)

アナリティクス

ツール 概要
Catenalytica FTSO パフォーマンス・投票権・報酬分析
Dune オンチェーンデータクエリ・可視化
Flare Systems Explorer FTSO / FDC / エポック指標のエクスプローラー

このリポジトリの構成

ディレクトリ 内容
hardhat-sample/ Hardhat 3 + Viem + TypeScript + Bun による Counter コントラクト。Coston2 / Songbird へのデプロイ・タスク実行を検証
fxrp-sample/ FAssets(FXRP)統合スクリプト。XRPL 上でのエージェント選択・担保予約・転送フローを Viem + Biome で実装
aa-wallet-sample/ Flare Smart Accounts スターター。XRPL アドレスから Flare スマートアカウントを取得し、Payment Reference 経由で FXRP 操作を実行

各サブプロジェクトの詳細なセットアップ・コマンドは AGENTS.md を参照してください。


参考文献

公式ドキュメント

リソース URL
Flare Developer Hub https://dev.flare.network/
Network Overview https://dev.flare.network/network/overview
FTSO ドキュメント https://dev.flare.network/ftso/overview
FDC ドキュメント https://dev.flare.network/fdc/overview
FAssets / FXRP https://dev.flare.network/fxrp/overview
Smart Accounts https://dev.flare.network/smart-accounts/overview
FCC Overview https://dev.flare.network/fcc/overview
Flare Systems Protocol https://dev.flare.network/network/fsp
Governance https://dev.flare.network/network/governance

テストネット・ツール

リソース URL
Coston2 Faucet https://faucet.flare.network/coston2
Coston2 Explorer https://coston2-explorer.flare.network/
Flare Systems Explorer https://flare-systems-explorer.flare.network
XRPL Testnet Faucet https://xrpl.org/resources/dev-tools/xrp-faucets

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Flare Network検証用のリポジトリです。

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