Flare Network の各機能を検証・学習するためのリポジトリです。
Flare は、データリッチ かつインターオペラブル なアプリケーション向けに設計された EVM 互換 Layer 1 ブロックチェーンです。
最大の特徴は、FTSO・FDC といったデータプロトコルが コアプロトコルに直接組み込まれていること(Enshrined Protocols) です。これにより、すべてのバリデーターがデータ提供に参加し、ネットワーク全体の経済的安全性がすべてのデータフィードを支えます。サードパーティのオラクルに依存しない設計は Flare 最大の差別化ポイントです。
また、EVM 互換でありながら XRP Ledger・Bitcoin・Dogecoin というスマートコントラクト非対応チェーンとのネイティブブリッジ を持ち、これらのユーザーが Flare DeFi に参加できる仕組みを提供します。
1. FTSO — Flare Time Series Oracle
分散型のブロックレイテンシー価格フィード。約 100 のデータプロバイダーが参加し、~1.8 秒ごと にオンチェーンへ価格を書き込みます。さらに 90 秒ごとの Scaling アンカーフィードも提供。
バリデーターがデータプロバイダーを兼任するため、外部オラクルへの依存ゼロ
コミュニティが WFLR を委任することでプロバイダー選定に参加し、報酬を得られる
価格フィードは全 100+ 銘柄。スポット・デリバティブ・為替など幅広くカバー
2. FDC — Flare Data Connector
外部チェーン上のトランザクションや Web2 API データを、アテステーション合意 + Merkle プルーフ でオンチェーン検証するプロトコル。
「XRP Ledger 上で支払いが確かに行われた」という事実を Flare 上のスマートコントラクトへ安全に持ち込める
XRP/BTC/DOGE などの外部チェーンイベントを EVM スマートコントラクトからトリガー可能
FAssets・Smart Accounts のセキュリティ基盤として機能
3. FAssets — トラストレスクロスチェーンブリッジ
XRP・BTC・DOGE を過剰担保型 でラップした ERC-20 トークン(FXRP・FBTC・FDOGE)を発行するプロトコル。
トークン
原資産
対象チェーン
FXRP
XRP
XRP Ledger
FBTC
BTC
Bitcoin
FDOGE
DOGE
Dogecoin
エージェント が担保(ステーブルコイン + FLR)を積み、原資産を保管
FDC による支払い証明を経て FXRP を発行(Mint)→ Flare DeFi で利用
FXRP を焼却(Redeem)すると XRP がエージェント経由で XRPL 上に戻される
担保不足エージェントは清算され、チャレンジャーが報酬を得る
4. Smart Accounts — アカウント抽象化
XRPL ユーザーが FLR を保有せずに Flare チェーンのスマートコントラクトを操作できる仕組み。
各 XRPL アドレスに対して、そのアドレスだけが制御できる Flare 上のスマートアカウントが払い出される
ユーザーは XRPL Payment のメモフィールドに 32 バイトの命令(Payment Reference)を書くだけ
オペレーターが FDC で支払い証明を取得し、MasterAccountController を呼び出してガスを立替実行
FXRP のミント・転送・Firelight/Upshift Vault への預け入れなどをワントランザクションで完結
5. FCC — Flare Confidential Compute
**Trusted Execution Environment(TEE)**を用いた安全なオフチェーン計算とクロスチェーン署名拡張。
データプロバイダーが 50% 超の署名重量で合意した命令のみ TEE マシンが実行
Protocol Managed Wallets :Flare スマートコントラクトから XRPL・Bitcoin 上のトランザクションを組み立て・署名
Flare Compute Extensions(FCE) :開発者が独自の計算モジュールを TEE 内にデプロイし、結果をオンチェーンで検証可能に
現在最終開発段階(2026 年 4 月時点では未公開)
項目
値
コンセンサス
Snowman++(Single-slot Finality)
ブロック時間
~1.8 秒
EVM バージョン
Cancun(evmVersion: "cancun" 推奨)
ネイティブトークン小数点
18 桁
アドレス形式
20 バイト ECDSA(Ethereum 互換)
トランザクション形式
EIP-2718(Type 0 / Type 2 対応)
トランザクション手数料
全額バーン
Sybil 耐性
Proof-of-Stake
ネットワーク
用途
ネイティブトークン
Chain ID
RPC URL
Flare Mainnet
本番
FLR
14
https://flare-api.flare.network/ext/C/rpc
Coston2
dApp テストネット
C2FLR
114
https://coston2-api.flare.network/ext/C/rpc
Songbird
カナリアネット
SGB
19
https://songbird-api.flare.network/ext/C/rpc
Coston
プロトコルテストネット
CFLR
16
https://coston-api.flare.network/ext/C/rpc
開発フロー:
dApp 開発:Coston2 → Flare Mainnet
プロトコル開発:Coston → Songbird → Coston2 → Flare Mainnet
観点
Ethereum / L2
Flare
オラクル
Chainlink など外部プロトコルに依存
FTSO がプロトコルに直接組み込み
非 EVM チェーン連携
ブリッジは外部チームが別途開発
FAssets・FDC でネイティブ対応
データ安全性
オラクルプロバイダーの経済安全性に依存
ネットワーク全体の PoS セキュリティが担保
観点
Avalanche / Cosmos
Flare
インターオペラビリティ
同系列チェーン間(IBC/Subnet)中心
XRP・BTC・DOGE という主要非 EVM 資産をカバー
オラクル
サードパーティ依存
プロトコルレベルで内蔵
vs Chainlink / Pyth(オラクル比較)
観点
Chainlink / Pyth
Flare FTSO
プロトコル外依存
あり(独自トークン・独自ネットワーク)
なし(Flare バリデーターが兼任)
経済安全性
オラクルネットワーク固有
Flare ネットワーク全体の PoS
フィード更新速度
オンデマンド or 数十秒
~1.8 秒(ブロック毎)
Enshrined Oracles :外部ベンダー不要。オラクル操作リスクを最小化
非 EVM 資産の DeFi 参加 :XRP / BTC / DOGE ホルダーが EVM DeFi を利用可能
ガスレス UX(Smart Accounts) :XRPL ユーザーは FLR なしで Flare を操作可能
データ検証(FDC) :クロスチェーン + Web2 データをオンチェーンで検証
TEE 計算(FCC) :オフチェーンで安全に計算し、結果をオンチェーン証明
Flare は XRP Ledger と最も深く統合されたEVMチェーンです。3 つの異なるレイヤーで連携しています。
XRPL ユーザー
│
├─ [FAssets] XRP → FXRP(ERC-20)へ変換、DeFi で活用
│ FXRP → XRP への償還(Redeem)も可能
│
├─ [Smart Accounts] XRPL Payment 1本で Flare スマコンを操作
│ FLR 不要、ガスはオペレーターが立替
│
└─ [FCC / PMW] Flare スマコンが XRPL トランザクションに直接署名
(Protocol Managed Wallets)
1. ユーザーが Flare 上でエージェントに担保を予約(reserveCollateral)
2. ユーザーが XRPL 上でエージェントへ XRP を送金(Payment Reference 付き)
3. FDC がその XRPL 支払いを attestation で検証
4. Flare 上で executeMinting を呼び出し → FXRP が発行される
5. FXRP を Flare DeFi(Uniswap 互換 DEX、レンディングなど)で利用
6. 不要になったら redeem → エージェントが XRPL 上で XRP を返却
1. XRPL ウォレット(Xaman 等)から Payment を送信
└─ Memo フィールドに 32 バイトの命令を記載
例: 0x01(FXRP 転送)+ 転送量 + 宛先アドレス
2. オペレーターが XRPL をモニタリング → FDC で Payment attestation を取得
3. MasterAccountController.executeTransaction(proof, xrplAddress) を呼び出し
4. Flare 上のスマートアカウントで命令を実行(FLR 不要)
タイプ
命令
内容
0x00
FXRP 担保予約
ミント開始
0x01
FXRP 転送
指定アドレスへ送金
0x02
FXRP 償還
XRP に戻す
0x10
Firelight CR+Deposit
ミント & stXRP Vault 預入
0x20
Upshift CR+Deposit
ミント & Upshift Vault 預入
0xff
カスタム命令
任意のスマートコントラクト呼び出し
ツール
概要
LayerZero V2
オムニチェーンメッセージング・資産転送
Stargate V2
ユニファイドリクイディティプールによるクロスチェーン
USD₮0
Tether の OFT ステーブルコイン
flrETH
Liquid Staked ETH(Dinero)
ツール
概要
Envio
マルチチェーン EVM インデクサー(リアルタイム + 履歴)
Goldsky
ブロックチェーンデータプラットフォーム・Subgraph ホスティング
SubQuery
オープンインデキシングプロトコル
ツール
概要
Wagmi
React hooks ライブラリ(ウォレット接続・コントラクト操作)
RainbowKit
カスタマイズ可能なウォレット接続コンポーネント
Etherspot Prime SDK
ERC-4337 アカウント抽象化(スポンサードトランザクション)
ツール
概要
Catenalytica
FTSO パフォーマンス・投票権・報酬分析
Dune
オンチェーンデータクエリ・可視化
Flare Systems Explorer
FTSO / FDC / エポック指標のエクスプローラー
ディレクトリ
内容
hardhat-sample/
Hardhat 3 + Viem + TypeScript + Bun による Counter コントラクト。Coston2 / Songbird へのデプロイ・タスク実行を検証
fxrp-sample/
FAssets(FXRP)統合スクリプト。XRPL 上でのエージェント選択・担保予約・転送フローを Viem + Biome で実装
aa-wallet-sample/
Flare Smart Accounts スターター。XRPL アドレスから Flare スマートアカウントを取得し、Payment Reference 経由で FXRP 操作を実行
各サブプロジェクトの詳細なセットアップ・コマンドは AGENTS.md を参照してください。