ERP / SoR の設計を、概念・業務フロー・データモデル・参照スキーマを通して学ぶための公開リポジトリです。
弊社は、AI エージェントによって、いわゆる SoR (System of Record) に分類される企業システムの進化スピードが大きく変わる可能性に強く注目しています。
AI エージェントの時代には、SoR は「AI へのコンテキスト」を与える基盤として、これまで以上に重要になるでしょう。AI が理解できる情報源を SoR が提供し、SoR そのものの実装や実体は、現状よりももっと変幻自在な姿になっていけると考えます。
たとえば、いまの SoR の多くは入力フォームを前提にしていますが、実世界と SoR のインターフェースは本来それだけではありません。音声による伝達、カメラやセンサーによる行動やモノの移動の記録、各種システムからのイベント連携が組み合わさることで、「入力を原則不要にできる SoR」が現れてもおかしくないはずです。
この検証に、ERP は最適なモチーフの 1 つだと考えました。ERP を基本的な構成から切り取ると、これまでの SoR 的なシステム設計の基本スタイルを学ぶことができます。また、歴史的な局面から切り取ると、巨大なモノリシック統合システムと、その後の進化の過程で起きた、汎用的な中核と特化した周辺システムへの流れを学ぶことができます。
このリポジトリは、ERP そのものについて、初学者にもわかりやすく整理したものです。製品固有の画面操作や設定手順ではなく、どの ERP にもおおむね共通して現れる概念を、会計・在庫・販売・購買・生産のつながりとして捉えることを目的にしています。
まず ERP の基本概念とデータモデルを押さえ、そのうえで 歴史的なERP設計の変遷 と ERPと周辺システム へ進むことで、SoR がこれからどう進化しうるかを考えるための土台にしたいと考えています。
このリポジトリは、株式会社 Smart World Architect の公開資料として運用しています。
- 会社サイト: https://swa.co.jp/
- 本リポジトリは当社の公開資料として管理しており、現時点では共同執筆や外部コントリビューターの募集は行っていません
本リポジトリは、SWA と Codex の共同作業によって整理・執筆しています。主題設定や重要な示唆、方向づけは SWA が担い、Codex が構成整理、草稿化、編集作業を支援しています。
詳細は SWAとCodexの共同執筆について を参照してください。
- ベンダー非依存の ERP 共通概念
- 業務イベントが在庫・原価・会計へどう波及するか
- 概念モデルと代表的な物理テーブル設計の対応
- サブシステム間をつなぐ伝票連鎖と台帳連鎖
- ERP をこれから学ぶ新人
- 業務部門から ERP の全体像を理解したい人
- 実装前に概念モデルを整理したいエンジニア
- ERPを「統合的な資源計画」として理解する
- 1つの品目を売る・作る・出荷する
- ERP Core 30 Concepts
- ERP Flows
- PostgreSQL Reference Schema
- ERPと周辺システムの設計論
最初の 2 本では、ERP を統合的な資源計画として捉える導入と、1つの品目を軸にした概念のつながりを学びます。
ERP Core 30 Concepts では、ERP を理解するための最小語彙 30 個と、それぞれが概念モデル・物理モデル上でどう表れるかをまとめています。
ERP Flows では、その 30 概念を販売・購買・在庫・生産の 4 本の流れに分解して追います。
PostgreSQL Reference Schema では、同じ概念群を参照用の DDL / seed に落とした形を見られます。
ERPと周辺システムの設計論 では、基礎を前提に、大規模企業で ERP をどう位置づけるかを学びます。
docs/concepts/: 初学者向けの概念整理docs/models/: 概念をデータモデルへ落とした整理資料docs/flows/: 販売、購買、在庫、生産などの流れを追う資料docs/architecture/: ERP と周辺システムの設計論sql/postgresql/: 参照用 PostgreSQL スキーマと seed
現時点では、最初の基礎資料として docs/concepts/ から整備を始めています。
- まず単語そのものを覚える
- 次に、前後関係を説明できるようにする
- 最後に、どのイベントがどの台帳や残高を更新するかを追う
重要なのは「用語を知っていること」よりも、「何が起きるとその概念が発生・更新されるか」を説明できることです。
- 受注から入金までのつながり
- 発注から支払までのつながり
- 在庫移動、在庫評価、売上原価の関係
- BOM、製造指図、仕掛、原価差異の関係
- できるだけベンダー非依存で書く
- ただし代表的な OSS ERP でイメージしやすい粒度は参考にする
- 1 ファイル 1 テーマで、README から辿れるようにする