第8章 段落への文字の配置の実際 #106
KobayashiToshi
started this conversation in
jlreq-d-drafts
Replies: 0 comments
Sign up for free
to join this conversation on GitHub.
Already have an account?
Sign in to comment
Uh oh!
There was an error while loading. Please reload this page.
Uh oh!
There was an error while loading. Please reload this page.
8 段落の処理
ここでは,段落のそろえの処理,段落の区切りの示し方,行間及び箇条書きについて解説する.
8.1 段落の行そろえとその処理
段落の行そろえの種類は第3章で解説がある(〓参照).ここでは,主として組版処理上で問題となる事項を解説する.なお,行そろえに何を選択するかは,指示に従うが,日本語組版では,行長を字幅の整数倍に設定し,特に縦組では多くの行で,行の過不足は発生しないということもあり,通常は行頭行末そろえ(justification)を選択している例が多い.ただし,Webでは,当初は行頭行末そろえ(justification)の処理ができなかったことから,行頭そろえが選択されている例が多い.
行頭行末そろえ(justification)を選択した場合は,次の点に注意する.
例:10ポイント35字(35字詰めともいう) →行長は350ポイントになる
行頭そろえを選択した場合,文字の組合せにより,特に文字サイズが大きくなると,視覚的に複数行の先頭がそろって見えない場合がある.この場合の処理は〓で解説している.
例:
国際問題を考える
日本の課題
中央そろえを選んだ場合,見出しなどにおいて,最も行長の長い行(通常は1行目)を中央そろえにし,それ以外の行を行長の長い行の特定の位置にそろえる処理が必要になる場合がある.こうした処理が指示できる方法があるとよい.
例:
第5章 行の調整処理で字間を空ける
処理に使用しない箇所
*“処”の左端を上の行の“章”右端にそろえる
8.2 段落の示し方
段落は,1つ又は複数の文をまとめ,意味のまとまりを示す.そこで,読んでいく際に段落としてのまとまりが分かるように区切りを示す必要がある.
段落の区切りを場合,以下の方法がある.いずれにするかは選択による.
段落ごとに行を改め(改行),さらに段落先頭行の行頭を全幅の1倍下げる.
段落ごとに行を改め(改行),さらに段落の間を,その段落の行間より広げる.選択が簡単であることから1行アキとする方法をよく見かけるが,デジタルテキストでは,必ずしも1行アキとする必要はない.
段落ごとに行を改めないで(改行しいで),段落の間に記号を挿入する.一般に“/”(U+FF0F)に使用している例が多い.引用する際などに使用されている.
注 1行アキとは,ドキュメントの先頭・末尾を除き,行間を次の大きさにすることである.
文字サイズ(行送り方向のボディのサイズ)+行間×2
注 段落先頭行の行頭を全幅下げる方法として,行頭に和字間隔(U+3000)を入力する方法があるが,テキストの扱いとして問題が発生するケースもあり,書式の選択で行う方が望ましく,和字間隔(U+3000)を入力する方法は避けた方がよい.
なお,段落先頭行の行頭を全角下ガリとする方針であっても,段落先頭行の行頭を全角下ガリとしない次のような例がある.
8.3 段落の間を広げる方法
段落の区切りを示す,あるいは見出しを立てないで,内容の区切りを示すために段落の間を広げる場合がある.次の2つの方法がある.
1行アキは,処理が簡単であり,利用されている.また,段落の間を大きさで指示する機能がないアプリケーションで利用されている.
注 書籍などでは行送り方向の幅もそろえていた.そこで,段落の間を大きさを指示する方法の場合,行の調整処理と似た,行送り方向の幅の調整処理が必要になる.しかし,行を単位に空けると過不足がでないことから1行アキが選択されていた.デジタルテキストでは,段組など隣の段の行位置とそろえたい場合などを除き,その必要はない.なお,行送り方向の幅の調整処理は,活字組版のような手作業では可能であるが,コンピュータ組版での自動処理は,困難な課題であるようだ.行送り方向の幅の調整処理は,通常は空ける処理だけなので,一定の幅にそろえるために,空けてよい箇所に,幅の調整処理のために空けてよいという指示ができるとよい.
段落の行間より広げる場合は,行間などとのバランスを考慮し,例えば,次のようにするとよい.
注 1行アキの半分にする 1行アキの半分にするにするとは,ドキュメントの先頭を除き,行間を次の広さにすることである.
行間+(文字サイズ+行間)/2
段落の間を広げて,内容の区切りを示す方法では,1行アキまたは2行アキにしている例が多い.段落の間を広げて,段落の区切りを示す場合は,2行アキまたは3行アキにするとよい.なお,この部分にアステリスクなどの記号を入れる方法もある.
8.4 段落の行間
8.4.1 行の配置を示す3つの方法
行送り方向の行の配置を示す主な方法としては,次の3つがある.
その他に配置面にグリッドを設定し,そのグリッドにそって行を配置する方法もある.
行に配置する文字の行送り方向のサイズが,すべて同じサイズの場合,3つは以下の関係がある.
行間=行送り-行送り方向の文字の幅=行高-行送り方向の文字のサイズ
以下では,主として行間で説明を行う.
8.4.2 段落内の行の配置は一定にする
特別な事情がない限り,読みやすをそこなわないように,1つの段落内の行の配置は一定にする.段落の区切りとして段落間の行間を大きくする場合や,段落の途中に文字サイズを小さくした注などを挿入する場合を除き,通常,同一のテキストでは,段落間の行間も段落の行間と同じにする.
行中にサイズの小さい,あるいは大きい文字やインライングラフィックが挿入される場合の処理が問題になる.次のようにする..
なお,行中に異なるサイズの文字などを挿入する場合,通常は,行送り方向の中心をそろえて配置する.インライングラフィックでは,どちらかに寄せる方法もある.
注 活字組版では,本文が9ポイントで,括弧書きを8ポイントとする例が多かった.この場合,縦組では,8ポイントの部分を右に寄せ,右そろえにし,横組では,8ポイントの部分を下に寄せ,下そろえにしていた.これは,組版材料の問題によるものである.
8.4.3 異なった行間の段落が挿入される場合の処理
段落の途中に注や引用文について,文字サイズや行間を替えて挿入する方法がある.この場合,前述したように書籍などでは行の配置位置に乱れないようにしていた.一般に,注など前に配置する段落の行間は,通常の行間にし,注など後ろに配置する段落の行間を広げて調整し,後ろに配置する段落が所定の位置に配置できるようしていた.
デジタルテキストでは,通常は行位置をそろえる必要はないので,注などの前後に配置する段落との行間は同じ行間とし,通常の行間または,すこし広げて選択した行間にすればよい.ただし,段組などで,隣の段との行位置をそろえる必要がある場合,あるいは見出しなどが挿入されても行を所定の位置に配置し,整然とした印象を与えたい場合は,以下で説明する書籍などの行位置をそろえる行ドリを用いた方法によることになる.
段落の途中に回り込みをしないで図版や表を挿入する場合も,同様に考えていけばよい.図版や表の前後の段落とのアキを選択し,設定し図版や表を挿入する.この場合,図版や表の直後の段落が所定に行位置に配置されなくても,デジタルテキストでは問題はない.ただし,所定に位置に配置する必要がある場合は,前及び後の段落とのアキを均等に広げる.なお,図版や表の前後の段落とのアキは選択によるが,その最小のアキは,そこで使用されている文字サイズとする,とよい.
8.4.4 段落内の行間の変更
前述したように段落内の行間は一定にする必要があるが,行中に大きな文字サイズの文字・インライングラフィック,水平線のあるやぐら組の分数を挿入する,あるいはルビ等が付く場合,隣の行に掛かるケースもある.この場合は行間を広げる必要がある.行間を広げる方法としては2つある.
なお,行ドリとは,その段落で設定されている文字サイズおよび行間で,複数の行を行送り方向の領域とする方法である.文字サイズを10ポイント,行間を8ポイントとすると,以下のようになる.いずれも,行ドリをする行が段落の途中にある場合である.
この場合,隣接する行との行間は,以下の計算からそれぞれ17ポイントとなる.
領域の先頭または末尾に行ドリをする行が配置される場合,先頭または末尾の行間の8ポイントがなくなることに注意が必要である.
行ドリの方法は,行間を変更した行に隣接する行が,段落で指定した所定の位置に戻るので,段組など,行位置に乱れが出ないようにする場合に採用できる方法である.しかし,必要でない行間があいてしまうという問題がある.
ケースによっては,大きな文字等が2行または3行ににわたる場合,1行分をこの2行または3行の行間(前後を含む)に割り振る方法もある.前述の2つの折衷的な方法である.
なお,見出しなどの配置領域を設定する場合,行単位での設定が簡単であり,行ドリの設定が行われている.この場合,見出しを行ドリの中央に配置する方法と,行ドリ内に選択した(指定して)位置に配置する方法がある.
8.5 箇条書き
箇条書きはラベルと本体で構成される。ラベルにはビュレットのような同一の記号を繰り返し用いる場合と、順序を表す文字を用いる場合とがある。箇条書きは階層的に用いられる場合もある。
同一の記号はビュレット、中点、米印、アステリスク、ダッシュ類、矢印、などが使われる。
順序を表す文字には次のような例がある。
また、これらの文字を括弧類などで囲む場合や、末尾にピリオドなどの文字を加える場合がある。また、階層構造を示すために、複数の順序を表す文字をピリオドなどの文字で区切る場合がある。
ラベルの位置と本体の位置を決める方法には、本体の位置を固定的に決める方法と、ラベルの末尾から本体までの間隔で決める方法とがある。また、本体の二行目以降のインデントを設定できる必要がある。
また、ラベルの配置は、左揃えと右揃えがある。特に、ラベルの長さが一つの箇条書きの中で変化する場合(例必要)に右揃え、左揃えを選択できることが重要になる。
順序を表す文字を括弧類で囲む場合、括弧類に含まれる空白を取り除く場合と保存する場合がある(約物の空白の処理参照)。本体の先頭および後続行の先頭は行頭として扱い、これらは5章で述べた括弧類の処理に従う。
縦組みの箇条書き
縦組におけるラベルには横書きにない処理が必要となる。
アラビア数字、ローマ字、ローマ数字など通常縦書きで横倒しにされる文字であっても、ラベルに使う場合は縦中横にし、左右中央にする。これらの文字を括弧類などで囲む場合、アラビア数字、ローマ字、ローマ数字だけを縦中横にする方法と、括弧類を含めて縦中横にする方法とがある(図示)。
順序を表す文字の末尾にピリオドなどの文字を用いる場合、ピリオドなどの文字は縦中横にしない(図示)。この場合一般的にはピリオドではなく、読点が使われる。
All reactions