6_行の組版処理その3 #122
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分かち組は、「6.8.1 分かち組とは」の「注はここまで」の後ろの「分かち組を実現するための方法としては,大きく分けると以下の2つがある.」以後が追記・整理されてるのですね。 次の部分ですが:
確認ですが、この部分は、和字間隔でも「空白の大きさを設定したり、行の調整処理の際の調整量も設定したり」することを妨げてませんよね? Adobe InDesignでは和字間隔の後ろのアキ量を広げることで、見かけ上の空白を広げられました。
ブラウザー(CSS)では、分かち組で和字間隔を使うと語間の見かけの空白を調整できませんが、(実現方法はともかく)できるようになって欲しいです。そのような修正を妨げないようにしておきたい。 |
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和字間隔は,これまでの日本語組版での分かち組によく利用されていた方法である.ラテン文字用のスペースは,アプリケーションにもよるが,その空白の大きさを設定でき,また行の調整処理の際の調整量も設定でき,…
和字間隔は,文字サイズを変える,変形する等の方法で変更できます.しかし,ラテン文字用のスペースは,最大-標準-最低を設定できることが可能ということが考えられる.その点で違いがあるかと思います.
確認ですが、この部分は、和字間隔でも「空白の大きさを設定したり、行の調整処理の際の調整量も設定したり」することを妨げてませんよね?
データを作成する人が様々な処理をすることは当然あってよいことですです.つまり,文字サイズを変える,変形する等できます.ただし,標準的な機能としてそれをできるようにすること必要になるかどうかが問題となる.つまり,ラテン文字用のスペースは可変であるが,和字間隔は,原則として固定スペースでしょう.
Adobe InDesignでは和字間隔の後ろのアキ量を広げることで、見かけ上の空白を広げられました。
マイナスが設定できれば,詰められるが,
ブラウザー(CSS)では、分かち組で和字間隔を使うと語間の見かけの空白を調整できませんが、(実現方法はともかく)できるようになって欲しいです。そのような修正を妨げないようにしておきたい。
たしかに,和文でも,全角アキはアキ過ぎで,詰めたいと考える場合はあるかと思います.逆に空けたい場合もあるかもしれない.
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6.6.3 ブラ下ゲ組
またここは図がたくさん欲しいですね。 |
6.7 行送り方向の文字位置
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6.8 分かち組
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光村図書はこうしているそうです。
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6.6.3 ブラ下ゲ組
行の調整処理を回避する1つの方法にブラ下ゲ組がある.
ブラ下ゲ組とは,行末の句読点の処理法であり,以下図に示した方法である.1行の行長を20字詰(全幅の20倍)として説明する(図〓参照).
したがって,行末の句読点の配置としては3つのパターンが併存することになり,行末がある程度乱れることになる.行頭のラインはスタートであり,視覚的に重視される.これに対し,行末は,それほど重視されない,という考え方による.なお,横組では,左右のバランスが重視され,行末の位置もそろえることが重視され,ブラ下ゲ組は採用しないという考え方もあるが,横組でブラ下ゲ組を採用している例は多い.
なお,ブラ下ゲ組と関連した行末処理で問題となる事項を解説しておく.
強制的なブラ下ゲ組
前述し行末の3つの場合を含め,すべての句読点を21字目に配置する方法もある(強制的なブラ下ゲ組ともよばれている).この方法は,元々のブラ下ゲ組の考え方とは異なる.そもそもブラ下ゲ組は,行の調整処理を避けるための方法であり,ある意味で便宜的な方法である.したがって,強制的なブラ下ゲ組の処理を行う必要性は少ない.行末をそろえるということを優先するのであれば,いっそのことブラ下ゲ組をしないという方法が望ましいであろう.
行末の句読点・括弧類の字幅を全幅の1/2に固定する
前述のaの場合も含め,行末の句読点(括弧類を含む)の後ろにある全幅の1/2の空白を削除し,20字目の位置に配置する.行頭の括弧類の前にある空白を削除する方法にそろえる方法であり,行頭だけでなく,行末をきちんとそろえたい場合に採用される方法である.
括弧類のブラ下ゲ組
最近は,終わり括弧類をブラ下ゲ組にする例をごくたまに見かけるが,あまりバランスのよいものではない.句点と読点は小さいが,括弧類は,けっこう目立つ.中点を含め,何か奇異な印象を与えるので,避けた方がよいであろう.
ブラ下ゲ組とルビ
親文字からはみ出したルビが後ろの句読点に掛かってよいとする処理方法がある.この場合,ブラ下ゲ組にした句読点にルビを掛ける例が少ないがある.また,行間に配置する注番号も,版面からはみ出して,このブラ下ゲにした句読点に掛ける例も見かけるが,あまりバランスのよいものではないで,避けた方がよいであろう.
6.6.4 ブラ下ゲ組の採用
デジタルテキストでは,行の調整処理の手間は,それほど重視するものでないと考えれば,ブラ下ゲ組の採用は避けることができる.また,Webでは,領域が決まっている,あるいはスクロールの際に問題を発生させることもあるので,ブラ下ゲ組の採用は避けるるのが望ましいという考え方もある.
ただし,ブラ下ゲ組を採用しないと行の調整処理が発生する箇所が多くなり,それだけ,字間の調整箇所が増える可能性がある.行長が短い場合など,行の調整処理での字間の調整箇所が目について,違和感を与えることもあるので,こうした場合は,ブラ下ゲ組を採用も考えられよう.(また,ブラ下ゲ組を採用しない方式では,段落末尾が“す。”又は“る。”のように1字だけになるケースが増えるという欠点もある.)
注 ブラ下ゲ組の採用
ブラ下ゲ組は,岩波書店の校正課長をしていた西島九州男さんが始めた方法で(1940年代の後半),その後,徐々に採用する出版社が増えていった.その主な目的は活字組版において句読点の行頭配置を避けるための“行の調整処理”の手間を少なくすることにあった.
6.7 行送り方向の文字位置
文中に括弧書きの補足説明を加える場合に文字サイズを小さくする,あるいは強調するために文字サイズを大きくする場合がある.この場合,文字を配置する行送り方向の位置が問題になる.
挿入する文字列の文字サイズが小さい場合,大きい場合,あるいはインライングラフィックが挿入される場合を含めて,通常は,ボディの横組では天地中央,縦組では左右中央に配置する.
注 補足する括弧書きの文字サイズ
補足する括弧書きの文字サイズとしては3つの方法がある.今日では,2又は3とする例が多い.
ただし,縦組で文字サイズを小さくして注番号を挿入す場合は,右寄せ(ボディの右端をそろえる)にしている例が多い.横組でも,挿入する文字サイズを大きくした場合,下寄せ(ボディの下端をそろえる)にしている例もある.こうしたことから,次のような方法が選択できることが望ましい.
注 括弧書きの補足を縦組で右寄せ,横組で下寄せにする例
従来は,括弧書きの補足の文字サイズを小さくする場合,縦組で右寄せ,横組で下寄せにする例が一般的であった.それは,活字組版の技術的な制約のよるものであった.
6.8 分かち組
分かち組(分かち書きともいう)は,単語又は文節など意味のまとまりを区切りとして空白(以下,語間という)を挿入し,分かち書きを行う方法である.
6.8.1 分かち組とは
日本語では,使用する文字に漢字,平仮名,片仮名を用い,語の種類により使い分け,さらに句読点等を使用しているので,それにより単語の区切りが認識できる.したがって英語のように語ごとに区切りの空白がなくても読んでいくことが可能である.
しかし,次のような場合に分かち組が必要になる.
いずれも,分かち組により語の区切りのあいまいをなくすためでらる.
意味のまとまりを単位として分かち組を行う場合,次の3つの方法がある.教科書等では主に2の方法が採用されている.
注 文節という用語
文節という用語は,橋本進吉が最初に使用した用語であり,橋本進吉著 “国語法研究”(岩波書店,1947年,参照したものは1976年の第22刷)では,“文を実際の言語として出来るだけ多く区切つた最短い一区切”を文節と名づけ,次のような例を掲げている(文節の区切りを縦線で示す).
私は|昨日|友人と|二人で|丸善へ|本を|買ひに|行きました.
そして,同書では,その形の上からみれば,次のような特徴があると述べている.
さらに,文節は,一つ又は二つ以上の語(単語)から成り立っており,語について,それだけで単独で一文節をなす独立できる語と,それだけで文節を作ることができず,独立できる語と共に文節を作る語(独立できない語)とに分けている.
また,国立国語研究所で公開しているコーパスを作成するための付属マニュアルとして“文節の仕様について”が公開されているので,参考になる.
https://clrd.ninjal.ac.jp/csj/manu-f/bunsetsu.pdf
分かち組を実現するための方法としては,大きく分けると以下の2つがある.
また,分かち組に挿入する記号も,例えば以下のようにいくつかの方法がある.
和字間隔は,これまでの日本語組版での分かち組によく利用されていた方法である.ラテン文字用のスペースは,アプリケーションにもよるが,その空白の大きさを設定でき,また行の調整処理の際の調整量も設定でき,ジャスティファイを選んだ場合に利用できる.ZERO WIDTH SPACEを使用すれば,分かち組にしない表示も選択できる.
また,分かち組を行う場合,語間で2行にわたる分割を行う必要がある.この場合,簡単な方法としては,すべての文字に分割禁止の属性を与えたうえで,分割可能となる語間,句読点の後ろ,並びに括弧類の前及び後ろに限り分割禁止の属性を解除するという方法がある.
ここでは,以上の各種の問題は範囲外と考え,あらかじめ和字間隔(EM SPACE,U+2003)が分かち組の該当箇所に挿入された場合の処理に限り,次節で解説する,
6.8.2 分かち組の処理
語間に和字間隔(全角スペース,U+3000)を挿入して行う分かち組では,2行にわたる分割及び行そろえとしては,次のような方法がある.
分割は語間とは限らず,行頭・行末そろえ(ジャスティファイ)で行う方法は,分かち組としない,通常の方法と基本的に同じ処理になる.2つの方法での句読点や括弧類の配置方法は,分かち組しない場合と同じである.
ただし,行頭・行末にたまたま配置される和字間隔(U+3000)が問題となる.行末の語間等で分割し行頭そろえとする方法(以下では分割する方法という)も,語間等で分割しないで行頭・行末そろえ(ジャスティファイ)とする方法で(以下では分割しない方法という)につて,1行の行長を20字詰(全幅の20倍)として説明する.
後者は英語における語間(スペース)の行末処理と同じであるが,前者の処理は異なる方法である.
宮沢賢治作“注文の多い料理店”の冒頭の文を使用した例を図〓に掲げる.分割しない方法で20字目に空白を配置する例が図〓であり,右から2行目の行頭に和字間隔(U+3000)が配置されることになるが,和字間隔は配意されていないが,逆に左から2行目の行末に和字間隔(U+3000)が配意されている.
6.9 文字クラスの変更と簡略化
JLReqでは,各文字を配置する場合の振る舞いの違いによって文字クラスとしてグループ分けし,配置処理の方法を説明している.この文書でも同様に扱う.
なお,各文字クラスの文字が行に配置される場合の字間,2行にわたる分割の可否,行の調整処理についてAppendix 1に示す.
6.9.1 仮想文字クラスの追加
JLReqでは,たとえば,“ルビ付きの親文字群”のように,あるまとまりを持つものがある.JLreqの文字クラスでは,例えば,“ルビ付きの親文字群の文字”のように“……の文字”として個々の文字を意味し,個々の文字の振る舞いを前提にして記述している.また,割注の場合,割注の先頭及び末尾につく括弧類だけを文字クラスにしている.
“ルビ付きの親文字群”などでは,その内部での文字の配置方法と,その外部である“ルビ付きの親文字群”の先頭とその前及び末尾の後ろに配置する文字との配置方法の2つを付表では示している.ただし,内部での配置方法の多くは,注記で本文の記述を参照するようになっている.
そこで,こうした配置方法を明確にするために,jlreq-dでは,行中であるまとまりをもった文字列で,その文字列では特別の処理を必要とする文字列のまとまりを仮想文字クラスとして扱うことにした.それぞれの名称には,文字列全体のまとまりを示すために“……群”のように“群”を付した.そのうえで,個々の仮想文字クラスに含まれる文字列全体と,その外側に配置する文字との配置方法のみを表(付表)に示すことにした.
JLReqの付表で示している行頭及び行末という位置も文字ではないので,これらも仮想文字クラスとし,“段落先頭行の行頭”及び“段落末尾行の行末”の仮想文字クラスを追加した.さらに,行中に配置するインライングラフィックも文字ではないので仮想文字クラスとして追加した.
6.9.2 文字クラスの削除・修正・追加
6.9.3 文字クラスの変更に伴う用語定義の追加
仮想文字クラス 1文字若しくは複数の文字のまとまり(群)として,又は行中に挿入される画像として,その前後に配置する文字との字間処理及び2行にまわる分割を定義するために定めた群,及び文字ではないが,特定の位置における文字の前又は後ろの字間処理を定義するために定めた文字の配置位置.
親文字群 親文字及びそれに付随するルビ,添え字又は圏点を含めた文字のまとまり.
注 親文字群の説明は,文中で行っているが,用語定義に追加する方が明確になるので追加する.
合印群 1つの注の合印としての文字列のまとまり.
単位記号 距離,時間などをはかる基準となる量を表す“°”,“′”,“″”及び“℃”を除外したJIS Z 8000(量及び単位)に含まれる単位記号.
単位記号群 1つの単位記号としての1字又は複数の文字のまとまり.
縦中横群 1つの縦中横として処理される1字又は複数の文字のまとまり.
割注群 1つの割注として処理される文字のまとまり.割注を囲む括弧又は空きを含む.
インライングラフィック(inline graphic) 本文の一部として文字と文字との間に挿入された画像.(本文の追加や削除にともなって,本文と同じように移動する.)(JIS Z 8125)
分離禁止文字群 分離禁止文字(cl-08)に含まれる以下の文字を組み合わせた文字のまとまり.
注 分離禁止文字 分離禁止文字(cl-08)は,まとまりとしては仮想文字クラスを作成し,現行の分離禁止文字(cl-08)をいずれかの文字クラスに移動することも考えた.しかし変更は混乱を起こす可能性もあり,そのまま残し,別に文字の組合せを示して仮想文字クラスとした.なお,分離禁止文字のU+2014(―),U+2026(…),U+2025(‥)は,単独で用いられる場合も多く,分離禁止文字としての配置方法の記載も必要である.
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