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日本語版: Fulldome Stereo Math

Toshiyuki Takahei edited this page Jun 1, 2015 · 1 revision

立体ドーム映像のシミュレーション


2015-03-22 11.30 pm

DomemasterStereo / domeAFL_FOV_Stereoシェーダーの開発において、3DS Maxシーンに数式やスクリプトを組み込んだいくつかのテストシーンを使って、カメラ間の間隔やコンバージェンスのシミュレーションを行いました。

もとになったシミュレーションファイルは、Domemaster Stereo Shader NINGグループの下記のスレッドに投稿され、議論されたものです。

3DS Maxシーンファイル

以下の3DS Max用のシミュレーションシーンはプロジェクトのGitHubフォルダ/research/3DS Max Simulator Scenes/に置かれています。

  • cameras_rig_test09_dual05.zip (MAX Scriptとシーンファイルが含まれています。)
  • 3dsetupsimulator.max
  • stereo_images_check.max
  • stereo_images_check_single.max

カメラリグテストについて

ビューポート

GUIプロトタイプ

リグのテストシーンやMAX Scriptには、メンタルレイのレンズシェーダーで使われているのと全く同じ計算式が使われています。このシーンで実際のメンタルレイのカメラ空間と同じ状況がシミュレートされます。

シーンを読み込み、スクリプトを実行してください。シーンがリセットされ、ポップアップしたダイアログからすべてのパラメータを調整することができます。カメラがメンタルレイカメラの向きを表しており、赤と緑色のボールがレンズシェーダで生成される右目と左目の仮想カメラを表しています。

このシーンを使うことで、仮想カメラの設定による効果を確かめることができます。[Phi]と[Thra]はドームスクリーン上の注視点を移動します。これで実験した数式をCコードで実装し、これは思った通りに動作しました。 :)

カメラ間の距離は期待する立体視効果とドームの大きさによって適切な値を選んでください。

このシーンを作成したころに比べてシェーダーは進化し、MAX Scriptには含まれていないいくつかの機能が追加されていることに注意してください。

立体視画像のチェックシーン

シミュレーションシーンのいくつかでは、効果を確認するためにサンプルのドーム画像を使用する必要があります。domeAFL_FOV_Stereo / DomemasterStereoの左目と右目用の画像を入力に使用できます。すべてのファイルパスは正しく設定されていないと動作しません。「Asset Tracking」ダイアログで現在使用されているファイルパスを確認することができます。

一般的なドームプレビューシーンの使い方は以下のとおりです。

  • カメラの向きを設定したり動かしたりする。
  • ドームを適切に傾ける(カメラをひとつだけ動かします。他のカメラはこれに追従します)。
  • バッチレンダリングで左右の画像を生成します。
  • 最後にポスト処理でフレームバッファに見やすく合成します。

シミュレーションシーン

立体ドームシミュレーター

このシーンは開発時に立体視効果のパラメータを確認するために作った適当なシーンです。選択や移動ができるオブジェクトは"パラメータ"の役割をします。青いティーポットは視点、灰色のティーポットは見かけのオブジェクトの位置を表しています。

眼間距離を変更する際は、視点のひとつを動かすことでもう一つが自動的に動きます。スクリーン距離やコンバージェンス点(ツールではドーム直径の半分)、ティーポットの距離などを変更できます。

無限遠点にも注意してください。うまく使うと役に立ちます。

これらのシーンファイルは立体効果を確認するための厳密なシミュレーターになっています。これらを使うことで、特定の大きさのドームに適切な眼間距離を設定することで無限遠にあるオブジェクトの表現ができることがわかります。また、オブジェクトの距離に応じて、どのくらいの距離までがおよそ線形に立体かを感じられ、どのくらい離れると対数的になってくるかを確認することもできます。

domeAFL_FOV_Stereoシェーダーの開発初期には、実際にプラネタリウムのドームに投影して立体視効果がどう見えるかを確認すことができなかったため、アーティストが特定のレンダリングパラメータでオブジェクトがどのように見えるかを予想するためにこれらのツールが作成されました。

シミュレーターを使うと、有限の大きさの空間内をどのように表現するための2つの点についてわかりやすく確認することができます。まずひとつは、オブジェクトが見かけ上、線形には動かないことを確認できます。これはまた、立体感の高い領域をよりカメラに近づけるためにも役立ちます。もうひとつが、オブジェクトが無限遠に見える地点の確認です。これを理解しておくことで、オブジェクトを背景の一部に見えるようなシーン中心からの適切な距離に配置することができるようになります。


(翻訳: 株式会社オリハルコンテクノロジーズ 高幣俊之)
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