-
-
Notifications
You must be signed in to change notification settings - Fork 1
Tips for 3D editing JP
3D編集モードで原子をドラッグして分子の形(例:シクロヘキサンのいす形配座から舟形配座への変換など)を大きく変えた後、「Optimize 3D」ボタンを押すと、元の形にスナップバックしてしまうことがあります。
これは、力場計算による最適化が、操作開始点から最も近い安定構造(多くの場合、元の構造)を見つけようとするために起こる現象です。
この現象を避け、意図したコンフォメーションに変換するには、**「分子の中でも末端にある、結合している原子が少ない原子」**をドラッグするのが非常に効果的です。
分子の中心的な骨格を形成する原子は、多くの結合によって強く束縛されています。そのため、少し動かしただけでは、最適化の際に元の安定な位置に強く引き戻されてしまいます。
一方、水素原子やメチル基の炭素原子のような末端の原子は束縛が少ないため、これを大きく動かすことで、分子全体の構造を別の安定な形(新しいコンフォメーション)へと誘導しやすくなります。力場計算が「元の構造」ではなく、「新しい構造」を基準に最適化を始めるための、良い出発点を与えることができるのです。
-
良い例: シクロヘキサンのいす形を舟形に変換したい場合
- 環を構成する炭素原子ではなく、アキシアル位にある水素原子を掴んで、環の反対側へ向かって大きく引き上げます。
-
悪い例: - 環の中心に近い炭素原子を少しだけ動かす。
- → この場合、最適化によって元の安定ないす形に戻ってしまう可能性が非常に高いです。
**原則として、「構造の根元ではなく、枝の先を動かす」**と覚えておくと、様々な分子でコンフォメーション変換を成功させやすくなります。
末端原子をドラッグしても安定した結果が得られない場合(環が何度やっても元の形に緩んでしまう、達成したいコンフォメーションが最適化計算が避けたがる高エネルギー状態である、など)は、通常の Optimize 3D ボタンの代わりに 3D Edit > Constrained Optimization... を使用してください。
- ダイアログを開き、固定したい幾何構造を定義する原子を選択します(距離なら2原子、角度なら3原子、二面角なら4原子)。
- Add Constraint をクリックしてその値を固定します。
- Optimize を実行すると、選択した距離・角度・二面角を保持したまま、それ以外の自由度が緩和されます。
これにより、最適化計算がたまたまその配座にたどり着くのを期待するのではなく、特定の二面角を強制的に設定できます(例:環をボート形に保持する、ローテーマー・スキャンのためにねじれ角を固定するなど)。ダイアログの詳細はユーザーマニュアルの 5.8. 制約付き最適化 (Constrained Optimization) を参照してください。
-
3D Edit>Move Selected Atoms.../Move Group...: 原子を1つずつドラッグするのではなく、フラグメント(置換基など)をまとめて移動・回転させてから最適化したい場合に便利です。特にMove Groupは、接続されたフラグメントを左ドラッグで平行移動、右ドラッグでその重心を中心に回転できるため、1原子ずつのドラッグよりも穏やかに新しいコンフォメーションへ誘導できることが多いです。 -
リアルタイム 3D ドラッグ設定 (
Settings>Settings...の Scene タブ): オン(300 原子以下の分子ではデフォルト)にしておくと、ドラッグ中も構造が随時再描画されるため、原子を新しいエネルギー井戸まで十分に動かせたかどうかを確認しやすくなります。非常に大きな構造では、毎フレームの再描画がドラッグ自体より遅くなるため自動的にオフになり、マウスを離した時点でのみ更新されます。 -
Alt キー: 3D ビューで
Altキーを押し続けると、ツールバーのボタンを切り替えずに一時的に 3D Drag モードに入れます。ちょっとした微調整に便利です。