エヴァンゲリオンのスーパーコンピューター「MAGI」を模した、合議制の審議システム。 性格の異なる3基の人格エージェントが同一の議題を独立に思考・調査し、相互弁駁を経て、 統括役が論点統合によって結論を出す。単独のエージェントに一度問うよりも、視点の網羅性・ 反証への強さ・トレードオフの明示において深い回答を狙う。
Claude Code と OpenAI Codex の両方で動く。エンジンに依存しない共通コア(ペルソナ+審議 プロトコル)を1つの真実のソースとして持ち、そこから各エンジンの配線を生成する。
| 基 | 人格 | レンズ(視点) |
|---|---|---|
| MELCHIOR-1 | 科学者 | 論理・実証・定量・第一原理 |
| BALTHASAR-2 | 母 | リスク・安全・持続可能性・関係者への影響 |
| CASPER-3 | 女 | 本音・直感・実利・現実の人間行動 |
- 独立コンテキスト — 3基は互いの見解を知らずに第1審議を行う。同一の文脈で3役を演じさせると、 最初に出た意見に後続が引きずられ(アンカリング)、視点が均質化する。別々の独立した実行に 分離して初めて、本当に独立な3つの結論が得られる。
- 相互弁駁 — 並列に意見を集めるだけでは「3つの独り言」。互いの最強の反対論に応答させることで、 論拠の弱い立場は淘汰され、生き残った結論は攻撃に耐えた結論になる。
- 統合規則 — 多数決ではなく論点統合。3基が独立に一致した論点は確度が高く、割れた論点は 「事実認識の差(追加調査で解消)」と「価値観の衝突(トレードオフとして明示)」に分けて裁定する。 少数意見は消さず「附帯意見」として保存する。
Magi/
├── core/ ← 【正典】ここだけを編集する
│ ├── personas/ ← 3基の人格定義(エンジン非依存)
│ │ ├── melchior.md
│ │ ├── balthasar.md
│ │ └── casper.md
│ └── protocol.md ← 審議プロトコル(統括の議事規則)
│
├── scripts/
│ └── build.py ← core/ から各エンジンの配線を生成
│
├── .claude/ ← 〔生成物〕Claude Code 用
│ ├── agents/*.md ← 3基のサブエージェント
│ └── skills/magi/SKILL.md ← 統括スキル(/magi)
│
├── .codex/agents/*.toml ← 〔生成物〕Codex ネイティブ・サブエージェント
├── .agents/skills/magi/ ← 〔生成物〕Codex 統括スキル(Agent Skills 標準)
│
├── AGENTS.md ← このリポジトリで作業するエージェント向けの共通ルール
└── docs/architecture.md ← 設計思想・エンジン対応表・拡張ガイド
重要: .claude/ .codex/ .agents/ 配下は生成物。人格やプロトコルを変えたいときは
core/ を編集し、python scripts/build.py を実行して再生成する(各生成ファイル先頭にも注記あり)。
次のいずれかがあれば動く(両方でも可):
- Claude Code — サブエージェント(Task)機能が使えるバージョン。
- OpenAI Codex — ネイティブ・サブエージェント対応バージョン(2026年春以降のGA。
codex --versionで確認)。
利用に Python は不要。scripts/build.py は人格やプロトコルを改造して再生成するときだけ使う(標準ライブラリのみ)。
git clone https://github.com/wiuse-dev/magi.git
cd magiこのディレクトリで Claude Code / Codex を開けば、同梱の .claude/ .codex/ .agents/ が
自動認識され、すぐに使える。まず試したいならこれで十分。
任意のプロジェクトで使いたいときは、生成物をユーザー設定ディレクトリへコピーする。
Claude Code(macOS / Linux):
mkdir -p ~/.claude/agents ~/.claude/skills
cp .claude/agents/*.md ~/.claude/agents/
cp -r .claude/skills/magi ~/.claude/skills/OpenAI Codex(macOS / Linux):
mkdir -p ~/.codex/agents ~/.agents/skills
cp .codex/agents/*.toml ~/.codex/agents/
cp -r .agents/skills/magi ~/.agents/skills/Windows(PowerShell) は
cpをCopy-Item ... -Recurse -Force、~を$HOMEに読み替える。 例:Copy-Item .claude\agents\*.md $HOME\.claude\agents\ -Force追加した人格・スキルが認識されるのは新しいセッションから。
議題を渡してスキルを起動するだけ。3基が並列で審議し、統合結果が返る。
Claude Code:
/magi 新規プロダクトの認証基盤を自前実装すべきか、IDaaS を使うべきか
OpenAI Codex:
$magi 新規プロダクトの認証基盤を自前実装すべきか、IDaaS を使うべきか
どちらも自然文で暗黙起動もする(例:「この設計方針を MAGI で審議して」「リモートワーク全面移行の是非を多角的に検討して」「賛否を深く議論して」)。
起動すると統括スキルが3基(MELCHIOR / BALTHASAR / CASPER)を並列に起動し、 独立審議 →(立場が割れれば)相互弁駁 → 論点統合を行い、最後に次の形式で返す:
MAGI SYSTEM ── 審議結果
(各基の立場と確信度の一覧)
## 統合結論 / ## 論点別の審議 / ## 附帯意見(少数意見)/ ## 残存リスクと次の一手
- 追加情報で再審議: 「予算は月20万まで、を踏まえて再審議して」のように差分を渡すと、各基へ差し戻して再評価する。
- 単独ペルソナ: 1つの視点だけ欲しいときは各基を直接呼べる(例: Claude で「balthasar でこの計画のリスクを洗って」)。
- 向く議題 / 向かない議題: 意思決定・技術選定・設計判断・リスク評価・方針検討など多角的検討に価値がある議題向け。単純な事実確認には過剰(1審議で人格エージェントが3〜6起動する)。
ユーザー議題
│
▼ Step 0 統括: 審議依頼書を作成(全基へ一字一句同一のものを送る)
├────────────┬────────────┐
▼ ▼ ▼
MELCHIOR BALTHASAR CASPER … Step 1 第1審議(独立・並列・調査可)
│ │ │
└────────────┴────────────┘
│ ← 全会一致かつ全基70%以上ならスキップ
▼ Step 2 相互弁駁: 各基に他2基の見解を渡し、最強の反対論へ応答させる
│
▼ Step 3 決議: 一致点を柱に、対立点は「事実差/価値観差」で裁定、少数意見は附帯意見へ
▼ Step 4 出力: MAGI板 + 統合結論 + 論点別審議 + 附帯意見 + 残存リスク
詳細は core/protocol.md を参照。
| 概念 | Claude Code | OpenAI Codex |
|---|---|---|
| 人格(独立実行体) | .claude/agents/*.md サブエージェント |
.codex/agents/*.toml ネイティブ・サブエージェント |
| 統括(議事規則) | .claude/skills/magi/ スキル |
.agents/skills/magi/ スキル(Agent Skills 標準) |
| 独立実行 | スキルが3基を並列spawn | スキルが3基を並列spawn |
| 人格の注入 | エージェント定義の本文 | developer_instructions |
Codex のサブエージェント/スキルは比較的新しく仕様変更が速い。詳細と出典は
docs/architecture.md を参照。
- 人格の調整:
core/personas/*.mdの価値観・掟・出力形式を編集 →python scripts/build.py。 - 4基目の追加:
core/personas/に人格ファイルを追加し、core/protocol.mdの名簿・定足数とscripts/build.pyの各実行アダプタを更新 → 再生成。 - 審議の深さ:
core/protocol.mdの分量標準(論拠3〜5点・800字)やスキップ条件 (全会一致+確信度70%)を調整。
- 新規追加したスキル/エージェントが認識されるのは新しいセッションから。
- 1審議のコストは人格エージェント3〜6起動分。自明な事実確認に使うのは過剰(プロトコルにもガードあり)。
- MAGIスキルの実行中は3基のspawnを省略しない。利用するクライアントでサブエージェント機能が有効であることを確認する。
- 免責: 出力はAIによる審議であり、法務・財務・医療などの専門的助言ではない。重要な意思決定は必ず有資格の専門家に確認すること。
本プロジェクトはアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の「MAGIシステム」に着想を得た非公式のファン制作物であり、原作の権利者とは一切関係ありません。人格の枠組み(科学者/母/女)へのオマージュ以外に、原作の著作物は一切含みません。
コード・ドキュメントは MIT License。詳細は LICENSE を参照。