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ToughkidCST edited this page Sep 16, 2026 · 3 revisions

作業の流れ — WindowsからMSXへ

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このページでは、空のフォルダから始めて実機で.MUBが鳴るまで、1曲を追いかけます。


全体像

flowchart LR
  subgraph PC["PC / Windows — MUCOM88 Windows"]
    direction TB
    V["FM音色エディタ"]
    P["PCMバンクツール"]
    M["MMLエディタ"]
  end
  subgraph MSX["MSX"]
    direction TB
    E["MUCEDIT<br>MMLの編集"]
    C["MUCPLAY<br>コンパイル · 再生 · MUB / VGMの書き出し"]
    B["MUBPLAY<br>完成したMUBの再生"]
    E --> C --> B
  end
  V -- "VOICE.DAT" --> E
  P -- "PCM .BIN" --> E
  M -- "SONG.MUC" --> E
Loading

必ずPCから始めなければならないわけではありません。すでに手元にあるライブラリの音色だけを使い、SSGとFMのパートだけを書くのであれば、MSXの中だけで完結できます。PCが必要になるのは、まだ誰も作っていない音色がほしいとき、あるいは自分のサンプルを使いたいときです。


ステップ1 — 曲ごとにフォルダを1つ

両方のマシンで、曲ごとにフォルダを1つ用意します。その曲が必要とするものはすべてその隣に置きます。

SONG/
  SONG.MUC          音楽
  VOICE.DAT         外部の音色ライブラリを使う曲なら
  MUCOMPCM.BIN      Kチャンネルを使う曲ならPCMバンク

細かいことを言っているのではありません。MSXでは**#voiceと#pcmの相対ファイル名が、カレントディレクトリを基準に解決されます**。.MUCがどこにあるかは関係ありません。別のディレクトリからコンパイルすると、別のアルバムのVOICE.DATを黙って拾うことがあります。曲はコンパイルでき、音だけが違います。

同じ名前のVOICE.DATが2つのアルバムにあるのは、ごく普通のことです。分けておいてください。


ステップ2 — PCでFM音色を設計する

MUCOM88 WindowsにはFM音色エディタ(FmToneEditor.exe)が付属します。これを使う価値があるのは、プレイヤーと連携する点です。メニューで音色エディタとの連携を有効にすると、編集内容が再生中のMMLに反映され、オペレータをいじると結果がその場で聞こえます。

音色を取り出す方法は2つあります。

  • ライブラリファイルへ — 音色データファイル(慣例としてvoice.dat)に保存し、曲のヘッダの#voiceから参照します。
  • MMLの中へ — エディタでCtrl+C、MMLでCtrl+Vすると、@n:{ ... }の定義ブロックがソース内にインラインで入ります。

MUCOMSXではインラインのほうが良い場合が多いです。貼り付けた定義は.MUCと一緒に移動します。ファイルが2つではなく1つで、食い違う余地がありません。形式と、それでもライブラリが有利な場合についてはFM音色のページで扱う予定です。公開までは上流の音色データと音色エディタをご覧ください。


ステップ3 — PCでPCMバンクを作る

Kチャンネルは、1つのバンクファイルからADPCMサンプルを取り出して鳴らします。そのバンクは、普通のオーディオからPCで一度だけ作ります。

  1. サンプルを16ビットモノラルのWAVとして用意します。
  2. 収録するファイルを順に並べた、普通のテキストのリストファイルを書きます — 通例pcmlist.txtという名前です。オーディオファイルはリストと同じフォルダに置く必要があります。
  3. MUCOM88 WindowsでF1 → Tool → Create PCM data file。

バンクが1つ出てきます。既定の名前はmucompcm.binで、好きな名前でも構いません。曲のヘッダの#pcmから参照します。

変換がオーディオに何をするか知っておいてください。 ADPCM変換の過程で、サンプルは16 kHzにリサンプリングされます。音程が重要な素材や高域の多い音は性格が変わります。曲全体をその上に組み立てる前に、変換後のバンクを一度聴いてください。そして元のWAVは必ず残しておいてください。作り直したくなります。

既存のPC-8801のADPCMバイナリも、WAVと一緒にリストへ入れられます。


ステップ4 — ファイルを渡す

SDカードでもDirAsDiskでもフロッピーイメージでも、曲を静かに壊すのはこの段階です。規則は3つ。

8.3の名前を、どこでも一貫して

最初から短く付けてください。SONG.MUC、VOICE.DAT、PCM01.BIN。コンパイラは同伴ファイルをDOSのFCBパス経由で読むため、そこで名前が切り詰められます。ヘッダに

#voice shinobivoice.dat

と書いてあれば、MSX側のファイルは先頭8文字のSHINOBIV.DATという名前である必要があります。Windowsが生成するSHINOB~1.DATのような短縮名の別名を探してくれることはありません。異なる長い名前2つが同じ短い名前に切り詰められるのも、それはそれで混乱のもとです。

複製する前にPCで名前を変え、タグも合わせて直してください。

タグはヘッダの中に

#voiceと#pcmは、ファイル冒頭のヘッダ行が連続する区間でのみ有効です。その上に1行でもコメントや空白だけの行を挟むと、ヘッダ外のタグとして無視されます。警告は出ますが、曲はそのままコンパイルされ、音色だけが抜けます。

転送がテキストに触れないように

あとでビルドをバイト単位で比較するつもりなら、改行と文字エンコーディングの両方が問題になります。可能ならバイナリで転送してください。


ステップ5 — MSXで作業する

ここから先、MSXは自己完結します。曲のフォルダで:

MUCEDIT SONG.MUC

エディタの中でF1 2でコンパイル → 結果を確認 → F1 3で再生。気に入ったらCtrl+Sで保存します。

コンパイルの前に保存する必要はありません。エディタはメモリ上のバッファをコンパイルします。ただし保存とコンパイルは別の動作であり、再生もまた別です。この区別が初めてならMUCEditの説明書をご覧ください。

アルバムをまとめて処理するなら、MUC2MUBがDOSのバッチファイルから1回につき.MUCを1つ変換します。セッションも再生もなく、エディタのバッファが24 KiBで止まるのに対し、64 KiBまでのソースを受け付けます。


ステップ6 — 繰り返しの作業

やり直す範囲は、何を変えたかで決まります。

変えたもの やり直すこと
MMLの音符・テンポ・表現 コンパイル、再生
インラインの@n:{...}音色 コンパイル、再生 — .MUCの中にあるので
ライブラリファイルの音色 VOICE.DATをMSXへ複製し直してからコンパイル
PCMバンクのサンプル PCでバンクを作り直し、複製し直してからコンパイル
何も — ファイルを開き直しただけ 再生の前にコンパイル。Playは現在のテキストではなく最後のコンパイル結果を使います

最後の行には誰でも一度は引っかかります。編集し、再生を押し、以前のバージョンが聞こえ、エディタが壊れたと結論づける。違います。その間にコンパイルしていないだけです。


よくある落とし穴

症状 たいていは
エラーは出ないのにFMパートの音がおかしい 別のVOICE.DATを拾っている — カレントディレクトリと8.3名を確認
Warning: PCM file not found #pcmの名前が実際のDOSファイル名と違う、またはタグがヘッダの外にある
曲は鳴るが1パート欠ける そのチャンネル行が不正 — チャンネル文字が大文字か、1桁目か、後ろに空白かタブがあるか確認
.MUBは出たがPCMがない PCM欠落の警告を無視して書き出した — 直して書き出し直す
修正が反映されない コンパイルしたか、そしてPCで直したなら.MUCを複製し直したか

トラブルシューティングのページできちんと扱う予定です。公開まではMUCEditの説明書のエラー・警告リファレンスをご覧ください。

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