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OST版 2026090909
Pre-release本家1.6.0ベースの新ツリー、2つ目の配布版です。前版 OST版 2026090611 からの変更は、縦書きの書式対応の拡充、章の境目の待ち時間の短縮、章を開いた直後にボタンが効かなくなる不具合の修正、フォント配布物への出典・ライセンス文書の同梱です。
初回オープン時に各書籍のページ配置の作り直しが走ります。 スタイルシートの保存形式を上げている(文字の向き指定を保存するため)ためで、本の量によっては最初の一覧表示と各本の初回オープンに時間がかかります。
フォント配布物について(fonts-202609080.zip)
今回から fonts-202609080.zip を添付します。フォント本体(.cpfont)は前版までの fonts-202608240.zip と1バイトも変わりません。追加したのは fonts/NOTICE.txt(元フォントの取得元・版・著作権表示・ライセンス・変換内容)と fonts/OFL-1.1.txt(SIL Open Font License 1.1 の本文)で、元フォント(BIZ UDGothic/UDMincho、Noto Sans CJK JP、後詰めの Noto Sans Math と Noto Sans)がすべて OFL 1.1 のため、変換物を配るときの表示義務に沿ったものです。すでに fonts-202608240.zip を入れてある microSD はそのままで動きます(入れ替え不要)。
縦書きの書式対応の拡充(2026-09-06)
商業EPUB 878冊(リフロー型)の書式の使われ方を数え直し、使用冊数の多いものから対応しました。
- 禁則表の拡充: 二重引用符「〝〟」「“”」「‘’」、ハイフン類「‐」「〜」、中点「・」、「‥」「…」、繰返し記号「々」「ゝ」「ヽ」などを行頭・行末禁則に追加。〝が列末に、〟が列頭に残らなくなります
- 文字の向きの明示指定: 電書協テンプレートの upright/sideways クラス(
text-orientation、-epub-/-webkit-接頭辞つき)と縦中横(text-combine-upright、-webkit-text-combine)に対応。指定された欧文字は正立して1マスに収まり、指定された全角記号は横倒し、3桁の数字や「EU」などは1マスに詰めます(1.5マスを超えるものは横倒しのまま) - 縦書きの字下げと天アキ:
text-indent(正負。負の値は列の上端の余白でぶら下げ)、margin-top/padding-topを縦書きで効かせるようにしました。電書協テンプレートの字下げクラス(.vrtl .h-indent-1emのような二段の指定子)が読めるようになり、それに伴い二段の子孫指定子を持つスタイルシート全般が効くようになっています - 異体字選択子(IVS、U+E0100〜E01EF)を読み飛ばす: 「葛󠄀」のように IVS 付きの字の直後に四角が出なくなりました(VS1〜VS16 も同様)
- 文中の
font-size指定(span)は今回も未対応です(同じ大きさで出ます。列やルビは乱れません)
章の境目の待ち時間の短縮(2026-09-09)
章をまたぐとき、次の章の配置を組み立ててから最初のページを出すため、商業書籍では7秒前後の待ちが出ていました。今回から、ページを表示して1.5秒以上何も押さないでいると、次の章の配置を少しずつ先に組み立てて保存します。章を進めたときは保存を読むだけになり、1秒前後で最初のページが出ます(待たずに連打で章をまたいだ場合は従来どおりの待ちです)。
先組みは、ボタンの読み取りを止めないよう1回の作業を25ms以内に区切り、ボタンが押されている間は休みます。空きメモリが少ないときは動きません。待っている間に画面が変わることはありません。
直したもの
- 章を開いた直後、1ページ目が出たあと19〜21秒ボタンが効かない(目次から章を開いたとき、キャッシュ削除後の最初の開きなど)。章の組み立て直後のページ描画で、字形の一時記憶が章ぶんの大きさに膨らんで直後に捨てられ、淡い階調の描き分けが字形を1個ずつ SD から読み直していました。ページ分だけを作るようにし、キャッシュ削除後の最初の開きは6秒前後(うち組み立て1.2秒)になっています
- 展開に失敗した挿絵が、その本を閉じるまで白い枠のままになる(本家 crosspoint-reader#3412 から該当部分を取り込み)。失敗の記録をそのページの描画の間だけにし、次にそのページを開いたとき読み解きをやり直します。1ページ戻って進めば絵が戻ります
- 縦書きの
text-align: centerの段落で最初の列の末尾に空きが見える件は、列の最後のマスの余りで、不具合ではないことを確認しました
既知の制限
- 縦書きの本で、扉・奥付などの横組み部分も縦のまま表示します
- 縦書きの
text-alignは列の位置を変えません(縦書きではこれが正しい扱いです) - 文中の
font-size指定は無視されます - 挿絵が多い章の初回表示は、その章に入る前に1.5秒以上待っていれば先組みで短くなりますが、待たずに入ると従来どおり10〜17秒かかり、その間ボタンを受け付けません。挿絵1枚のページの表示は3秒前後です
- 外字画像(1文字大の画像)は独立した1列を占めます。外字にルビは付きません
- 読書のあとの一覧画面の描画が数秒かかることがあります
実機確認
縦書きテスト書 vertical-test-suite.epub は46章(テスト1〜22。18: 文字の向き、19: 字下げ・ぶら下げ、20: 文字の大きさ、21: 使用頻度の高い記号の向き・禁則・収録、22: 章の切り替えと先組み)、縦書き挿絵テスト書 vertical-image-test.epub は13章(13: 挿絵が多い章の展開の失敗と再挑戦)、寸法テスト書14サイズ、商業書籍1冊で、期待どおりの表示と、章の境目・ボタン応答の改善を確認しました。テスト書はリポジトリの test/epubs-ja/ にあります。
使うための手順
- microSDをFAT32フォーマットしたものを用意
- このリリースの fonts-202609080.zip の中身を展開して、microSDにfontsフォルダごとコピー(fonts-202608240.zip を入れてある場合はそのままで可)
- crosspoint-OST-2026090909.bin を microSDにコピー
- 万が一の復旧用に https://crosspointreader.com/unlock から update.bin をダウンロードして microSDにコピー
- XTEINK X3をsleep状態にしてからmicroSD交換
- X3の左側面のボタンと、上側右の電源ボタンを長押しして、「BOOTING」表示になったら離す
- OST~.binを選択して、firmwareを書き換える
- 起動後、[Settings]-[Text Settings]にて必要な設定
[Fonts]は「BIZUDGothic」「BIZUDMincho」「NotoSansJP」のどれかを選択 (私はNotoSansJP)
[Size]は 見やすいサイズを選択 (私は18pt)
[Layout]は「Extra Paragraph Spacing」は「ON」
[Style]は基本は「Embedded Style」と「Text Anti-Aliasing」は両方「ON」
EPUB読み込みでクラッシュする場合、「Embedded Style」を「OFF」にする
文字の描画が遅いと思ったら「Text Anti-Aliasing」を「OFF」にする