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Installation for Linux JP

Hiromichi Yokoyama edited this page Oct 6, 2026 · 6 revisions

Linux へのインストール

Linux では、MoleditPy は Open Babel を無効化した別パッケージ moleditpy-linux として配布されています。これは、多くのディストリビューションで Open Babel のネイティブライブラリとシステム/Qt のライブラリが衝突して起きるセグメンテーションフォルトを避けるためです。現在も Linux ではこちらが推奨パッケージです(PyPI の素の moleditpy パッケージは Windows/macOS 向けのビルドです)。Open Babel が使えないため、Linux では 2D→3D 変換と力場による最適化は常に RDKit バックエンド(または Direct モード)を使います。Tips for 2D-to-3D conversion を参照してください。

Python を使うのが初めての場合: python --version(または python3 --version)が動かないときは、先に Python と pip のインストール を済ませてください。

MoleditPy は Python 3.9 〜 3.14 に対応しています(requires-python = ">=3.9, <3.15")。Python 3.9 の場合のみ PyQt6 が <6.10 に固定されます(それ以外の対応バージョンは <6.12)。これは pip が自動的に解決します。

はじめに — Linux では起動時のトラブルがよくあります。 Linux のデスクトップ環境は多様で(X11 か Wayland か、GPU ドライバ、Mesa のバージョン、仮想マシンやリモートセッションか)、MoleditPy は起動時に 3D ビューを OpenGL/VTK 上に直接構築し、フォールバックを持ちません。そのため、初回起動でウィンドウが真っ白になったり、そのままクラッシュしたりすることが結構な確率で起こります。その原因はほぼ常にインストールの失敗ではなくグラフィックススタック側です。該当した場合は、入れ直す前にまず下の 起動時にウィンドウが真っ白になる、または GL エラーが出る を参照してください。

前提条件

  • Python 3.x がインストールされていること。
  • pip と venv が使えること。

方法 A: moleditpy-installer(推奨)

moleditpy-installer は moleditpy-linux を自動的にインストールし(sys_platform == 'linux' で Linux を判定します)、アプリケーションメニュー用の .desktop エントリ、デスクトップショートカット、.pmeprj の MIME タイプ/ファイル関連付けを登録できます。

  1. 仮想環境を作成して有効化します(インストールを隔離できるので推奨)。
    python3 -m venv moleditpy
    source moleditpy/bin/activate
  2. インストーラーをインストールします(依存関係として moleditpy-linux が入ります)。
    pip install moleditpy-installer
  3. Qt に必要なシステムの依存パッケージをインストールします。
    sudo apt install libxcb-cursor0   # Debian/Ubuntu 系
  4. インストーラーを実行します。
    moleditpy-installer
    対話的なターミナルではTUIが開き、インストールする構成要素(デスクトップショートカット、アプリケーションメニュー項目、.pmeprj ファイル関連付け)とスコープ(ユーザー単位の ~/.local/share/applications(XDG_DATA_HOME を尊重)、または sudo moleditpy-installer --system によるシステム全体の /usr/share/applications)を選べます。スクリプトから使う場合は moleditpy-installer --no-tui を指定します。ランチャーは出力やエラーが見えるようにターミナルウィンドウの中で起動します。
  5. 起動します。
    moleditpy

オプションの一覧は moleditpy-installer の README を、.desktop エントリを手動で作る方法は Shortcut (Linux) を参照してください。

方法 B: venv + pip を手動で使う

  1. 仮想環境を作成して有効化する
    ターミナルを開き、以下のコマンドで moleditpy という名前の仮想環境を作成して有効化します。

    python3 -m venv moleditpy  
    source moleditpy/bin/activate
  2. パッケージをインストールする
    pip で Linux 専用パッケージをインストールします。

    pip install moleditpy-linux
  3. システムの依存パッケージをインストールする
    Qt が正しく動作するために、OS レベルのこのライブラリが必要になることがあります。
    # Debian/Ubuntu 系の場合

    sudo apt install libxcb-cursor0
  4. アプリケーションを実行する
    ターミナルで名前を入力すれば起動できます。

    moleditpy  

    インストールされたバージョンは moleditpy --version で確認できます。

アップグレードとアンインストール

pip install --upgrade moleditpy-linux
moleditpy-installer --uninstall   # ショートカット/MIME 登録にインストーラーを使った場合
pip uninstall moleditpy-linux

起動時にウィンドウが真っ白になる、または GL エラーが出る

libxcb-cursor0 を入れてもアプリが描画されない、あるいは起動時にクラッシュする場合、よくある原因は2つの環境変数でカバーできます。この2つは別々の問題に対処する独立したもので、環境によっては片方だけ、あるいは両方必要になります — WSLg や、ソフトウェアレンダリングで Wayland デスクトップを動かしている仮想マシンは、2つの条件を同時に満たします。

# 1. Wayland セッションの場合: Qt を X11 (xcb) プラットフォームプラグインに固定する
QT_QPA_PLATFORM=xcb moleditpy

# 2. ソフトウェアレンダリング / 仮想マシン / リモートデスクトップの場合: Mesa が報告する OpenGL バージョンを上げる
MESA_GL_VERSION_OVERRIDE=3.2 MESA_GLSL_VERSION_OVERRIDE=150 moleditpy

# 3. 両方の条件に当てはまる場合(例: WSLg、GPU パススルーなしの Wayland 仮想マシン)
QT_QPA_PLATFORM=xcb MESA_GL_VERSION_OVERRIDE=3.2 MESA_GLSL_VERSION_OVERRIDE=150 moleditpy

この書き方では、環境変数はその1回の起動にだけ適用されます。シェルの設定ファイルやシステムには何も書き込まれないので、うまくいかなくても痕跡は残らず、それぞれ安心して試せます。恒久的に設定するのは、どれが必要か分かってからにしてください(この節の最後を参照)。

それぞれが当てはまる条件:

  • QT_QPA_PLATFORM=xcb は、Qt の wayland プラグインが正しく動かない Wayland セッション向けです。echo $XDG_SESSION_TYPE で確認できます。これはディストリビューションのバージョンとは関係ありません — GNOME は Ubuntu では 22.04 以降、Fedora ではさらに前から Wayland が既定です。なお xcb を強制するとウィンドウが XWayland 経由になるため、HiDPI や分数スケーリングの表示が悪化することがあります。本当に必要な場合だけ使ってください。
  • MESA_GL_VERSION_OVERRIDE / MESA_GLSL_VERSION_OVERRIDE は、Mesa の compatibility profile が報告する OpenGL バージョンが 3D ビューの VTK パイプラインの要求に満たない環境向けです。典型的には、ソフトウェアレンダリング(llvmpipe)、仮想マシン、VNC/リモートデスクトップ、WSLg、古い内蔵 GPU ドライバなどです。glxinfo | grep "OpenGL version" で確認できます。これらの変数は報告されるバージョンを固定するため、ドライバがすでに 4.x を報告しているマシンではむしろバージョンを下げ、使える描画機能を減らしてしまいます。本当にバージョンが低い場合以外は設定しないでください。

上記2つのチェックで自分の環境に何が当てはまるか判断してください。片方だけでは直らず、かつ両方のチェックに当てはまる場合は、2つを併用します。必要なものが分かったら、恒久的に設定します。ターミナルから起動する場合は ~/.bashrc に export 行を追加し、メニューから起動する場合は同じ変数を .desktop ランチャーの Exec= 行に埋め込みます(Exec=env QT_QPA_PLATFORM=xcb moleditpy %f。Mesa の変数も必要ならそれも並べて指定します)。Shortcut (Linux) を参照してください。これらで解決しない場合は Troubleshooting Common Issues を参照してください。

Raspberry Pi

Raspberry Pi OS で MoleditPy が起動時にクラッシュする、または描画されない場合は、Troubleshooting Launch Issues on Raspberry Pi を参照してください。

関連ページ

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