Repository navigation
OTR_DevInfraRolloutIssues
nishi_74322014 edited this page Oct 28, 2026
·
2 revisions
開発基盤を組織に横展開(浸透)させようとすると、なかなか解決しない課題がある。
書き出してみると、技術の問題よりも、殆どが経営・マネジメントの問題である。
総括すると、伝統的な日本企業における
- ポートフォリオ・プログラム・マネジメント
- ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント
上の課題と言える。
- SIer は基盤に対するリスク感度が高く、基盤の信頼性が重視される。実際には、基盤よりも人の信頼性が重視される。
- 対面(F2F)で信頼関係を構築できれば浸透することは分かっている。課題は、その機会をどう増やすかである。
コストのかからないインターネットでの展開では、なかなか実現できない。 - 相互監視で「信用」を築く安心社会のやり方は、多大な機会費用を要し、変化の速い時代に合わなくなってきている。
長寿企業が多い、安心社会の仕組み、終身雇用といった背景から、変化が起こりにくい。
日本では多くの事業が過当競争でスケールしにくく、スケールする技術よりも労働集約的なマネジメントが重視されてきた。
その結果、経営層が IT に詳しくないのが当たり前になっている面がある。
- プロフィットの明確な製造活動に紐付かないと、予算が認可されにくい(潜在的な課題の解決は、QC サークルの範囲で行われてきた)。
- 自社事業に必要なプロジェクトを、ポートフォリオ・プログラムとしてマネジメントできていない。
その結果、全社系の施策は選定もできず、ステークホルダーも立たない。
| 対立 | 内容 |
|---|---|
| サプライサイドとデマンドサイド | デマンドサイドは、SI の技術面のプロセス資産が無く、良し悪しの判断基準を持てない(情報の非対称性)。サプライサイドは、定常業務型の組織で横串が通りにくく、生産性向上が浸透しにくい |
| フロントオフィスとバックオフィス | フロントは売上・収益を問われ、バックオフィスの施策は KPI が明確でなくフォローも緩い。手段(機能部門のミッション)が目的化しやすい |
| 内部抗争・セクショナリズム | 部門間の売上競争が信頼の横展開を妨げる。全社施策は、フロントが受け入れ可能な最大公約数でしか打てない |
- 開発基盤の開発と展開は組織的な取り組みなので、組織間を移動する個人(SES、派遣、個人事業主)とは相性が悪い。
- 個人はランタイム・フレームワークのスキルを尊び、組織の生産性向上(標準化フレームワーク)には寄与しにくい。
- 標準化フレームワークは他案件で出会う確率が低く、習得が割に合わないためである。
コーディング・エージェントでこの需給がどう変わるかは、「標準化フレームワークの習得の需給とコーディング・エージェント」を参照。
- 開発基盤の価値(方式を揃える、品質を揃える)は、実装者が人からエージェントに変わっても変わらない。
- 一方、「浸透させる相手」は変わる。方式を
AGENTS.mdやスキルとして書き出せば、エージェントには対面の信頼関係が無くても浸透する。 - 残る課題は、方式を決め、書き出し、検証するリードエンジニアを、組織がどう位置付けるかである。
これは上記と同じく、ポートフォリオ・プログラム・マネジメントとステークホルダー・エンゲージメントの課題である
(ソリューション提供のサポート)。
Tags: 再構築
このWikiは「Open棟梁Project」,「OSSコンソーシアム 開発基盤部会」によって運営されています。