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なぜこのOSはコケたのか

oraccha edited this page Jan 14, 2013 · 1 revision

TRON からの続きです。-おちあい

日本でのOS研究というのは無いわけではないのに

  • 産業に影響を与えたOS(MachとかITRONとか)
  • 学問の世界で影響を与えたOS(サイエンスとまではいいませんが)(L4とか)
  • 教育の効果が大きかったOS(Minixとか)

は少ないですよね?>>大学のOS関係者のみなさま。 このどれかが公的機関のOSの研究としては必須だと思うわけですが。

どうしてなんでしょう?公共事業に見直し(アセスメント)があるならOS研究にも欲しいなあ、と。

  • Σプロジェクト 今でこそボコ扱いで、自分が「違いのわかる男」であることを見せつけるために「とりあえず文章のマクラでシグマを叩く」というのが流行です。 でもUNIXの各社持ち寄りで再実装というのは、フリーソフトでなければLINUXもxxBSDもやってることは同じ。 官製API規格と言うだけならPOSIXは? いまでもLINUXとかxxBSDはpthread実装とか努力したりしていますよね。 なんでシグマは動かないコンピューターに成り下がったのでしょう?

  • 第五世代>>ICOT 要するに並列Prolog言語マシンなわけですが、あんまり評価する声は無いですよね。そもそも「人工知能」を表題にした研究者はどこまで人工知能という看板に本気だったかも含めて再評価して欲しいところです。アレがありなら「人工知能に必要なネジ作り」という研究だってありでしょう。自分たちは予算をとれたからいいんでしょう。でもその悪評と無責任な経緯が、その後人工の知能についてまじめに取り組みたいと思った工学系研究に、多大なる迷惑をかけている、という自覚はあるのでしょうか。お偉い様方、せめて自分のケツは自力でふいてから業界を退場してください。

    • [http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/b0034.html#b20011015185224 Σの失敗と第五世代の失敗は違う]と強弁する方もおられるようですが、実際どうなんでしょう。

    • Σは何も生み出さなかったけど,第五世代には技術的成果があった,それが産業と結びつかなかった(努力もしなかった?)点が失敗なのだと.そういう主張ですよね.で,後世に及ぼした影響をどう評価するかで双方の立場の違いになるんでしょうけど.「アライブな言語」で指摘されたように親方万歳になるかどうかというか.

    • で,私自身は人工知能とかほとんど興味がないんですが,今の学生に対する影響って,どれくらいあるんだろう?

    • [http://www.ueda.info.waseda.ac.jp/~ueda/readings/theorypractice.html 理論と実際のギャップ: 並列プログラミング] . プログラミング言語とアーキテクチャ,理論と実際のギャップ.GHC/KL1.

    • 「人工知能に必要なネジ作り」には成功していたのだと思うよ。"理論面では"と、但し書きがつくのだけど。むしろ、応用・実装にまで乗り出した、「工学系研究」の人たちの方に多大な責任があるように思えるのだが。たしかに、工学への理解がないトップの人たちも悪かったのかもしれないけど。しかし、「これは工学的には現実的ではない」と判断し、拒否できなかった工学の人たちの方がもっと悪いと思うのだが。

  • OS/omicron ここの主催者の方には申し訳ないですけれど。産業へのフィードバック無し。世界のOS研究の流れに影響はあまり残らず。ソースコードも非公開、omicronを元にした教科書も特になし。どうしてomicronはコケたのでしょう?

    • OS/omicron 関係者は私以外いない気がするので(たまにチェックしてる人は一人か二人いるかもしれませんが),私なりの視点で書くことにします.
  • RT-Mach  ブランド好きな日本人がいろいろさわり続けたMach。WinNTはMachでは無いと思いますがMacOSXはそのもの。でもリアルタイム化したMachって複数あるわりに、全然使われていませんよね。これからの時代のOSにはリアルタイム性が必須という文句はいろいろ聞いたはずなんですが、、、そもそもリアルタイムってどういう用途を想定していたのでしょう?ネットワークのためのQoSというのは聞き飽きたんですけれど、、

  • BeOS よくできたマイクロカーネルフレームワーク。Appleから流れた多数の信者。x86系への速やかな移行。実装もC++言語マシンとしては良くできていたはずなのに。なぜ?

    • BeOSは、ここの話題として取りあげるには毛色が違うと言うか、話の焦点がぼけてしまうのでは? 初めから商用のパーソナルコンピュータOSであり、最終的に商売として会社が立ち行かなくなったからとしても、BeOSのレベルでも失敗とすると、世界の大半のOSが失敗ということになってしまうと思います。下にかかれている基準と照らしても、BeOSは外した方が良いのではないでしょうか。
    • (このコンテキストで話題が合わなくなったら,別のページを作ればいいだけだと思ってますが) BeOS が死して何を残したのか,商業的に失敗したのはマーケティングの問題なのか技術的な問題なのか運なのか.ざっくばらんにやりましょう.
      • 個人的にはマルチプロセッシング(SMP)をコモディティ化したことへの貢献(言い過ぎ?)とか,BFS のアイデアはインパクトがあったと思います.ではパーソナルコンピュータとして BeOS に欠けていたものは? BeOS にはアプライアンスOSという道しか残されていなかったのか? なぜ MacOSXMach であって BeOS をベースにしなかったのか? う〜ん,これは政治的なものか.
  • Plan9 ブランド力はぴか1,学問的にもすべてファイル、スーパーユーザー無しと面白い、でどうしてこれが世界に次期OSとして広がらなかったんですか?

  • 分散OS いろんなOSプランがあったような気がするんですが。黄色い本を見て少しわくわくしていた人間としては、ぜひ「あのOSは今」を聞いてみたいです。

部外者的には「一大学でOSを実装する腕力が足りないなら、大学間で共同プロジェクトを組んだら」とか思うんですけれどね。実験系でビッグサイエンスだと共同研究というのは普通ですし。Dog Yearの世界で20年かかって実装してもしょうがないでしょうに。そのときに「どうしてシグマがこけたか」は大事だと思います。-おちあい

上の書き方ですこし誤解を招くとすれば 産業(エンジニアリング)として成功したOSの定義で totalユーザーが少なくても、特定目的市場において存在感をもって使われるのなら OSとしては一定の成功だと思います。  まして日本にありがちな「単に多数派に与して少数派をののしるだけ」というのは イジメと同じ構図で、自分での判断を放棄したトホホ者だと思います。  そういう意味では大学の世界がUNIXを使い続け「それ以外を作り出せない受け入れない」なら、MS-Officeを盲信する一般ユーザーと同じですよね。 単に慣性の法則に流されているという点で。 もし上のOSがコケた理由がみな"UNIXじゃないから"だったら非常に哀しいものがあります。- おちあい

上の(公的機関研究OSの)必須条件てのは、満たすのが大変でしょうね。 実際には生存競争に負けることも有るわけで、かつ競争を生存したことの証は"数"でしか得られないので、 結局これは("なんらかの"分野においての)マジョリティの話になっちゃうのでは? -戯 . #和訳:流行に背を向ければ向けるほど負け易くなる罠 . ただ、"出したが負けた"という話と"最初から出さなかった"という話とは明らかに別問題なんで、そこんとこはまあ…

  • そりゃ資源が有限なので研究も競争ですから。いかなる意味においてもマイノリティにしかなれないのならOSとしてはどうなの、と。 研究で流行をおいかけると普通はどんな研究分野でも3番手にしかなれないですよね。 流行を造った人も走っているわけだし。(体力勝負の、大きい研究室は別として)工夫がない3番手なら、できるだけ退出してもらうのが研究の世界の競争かと。 サイエンスでも世界に影響をあたえない研究ではしょうがないんですよ。 だったら論文かかなくてもいいじゃん、と。論文は読んでもらうためにあるんですから。 #和訳:流行を後発が真似しても納税者のためにはならず .  そういえば日本の大学のOSの話って開発中って話はききますがVer1.0はあまり見ないですよね。蒸気機関まっさかりみたいな。 大学の世界の開発体制や工程見積もりは誰かテーマにしませんかね。-おちあい
    • 最近は TLO とか騒がれてますし,そういうコスト意識も浸透していくんじゃないですか.
      • 日本の研究室って人件費ゼロという概念が基本ですよね。社会の即戦力を作りたいのなら(それを追求すると専門学校と同じですが)コスト意識の実践は大事ですよね。
      • 今月の日経エレクトロニクスの特集で,学生の研究活動に対して対価を支払うって農工大の研究室の話題が取り上げられてます.

今月号(2003年10月)の情報処理学会会誌の連載「日本の情報処理の足跡」に通産省が進めた大型プロジェクト(大型工業技術研究開発制度)のことが書かれてますね.


  • [http://homepage.mac.com/mkino2/backnumber/2003_11.html#November%2024_1 アライブな言語] という(しょーもない)議論の、同轍では?
    • どこが「しょーもない」かというと、結局は親方(それが何であれ)ばんざい主義だから。

    • ネイティブだというのははっきり定義できるけれど、アライブというのはどうとでも解釈できちゃう。結局適用できる要件によってアライブかどうかが逆に定義されてしまう。

    • 元々の話は大学でやっているOS研究(日本でのOS研究)に対するアカウンタビリティの欠如ってのが問われていたのだと思ってます.私にとっては OS/omicronV4 になるわけですが,関わっていた当時よりは冷静な目というか,広い視点でモノが見れると思いますし.失敗と言われるのは辛いですけど,まぁ反省すべき点は山ほどあるわけで,このプロジェクトを再考してみるってなったわけです.まぁ,実際進んでないですけど,これが私のスタンスです.

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