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oraccha edited this page Jan 14, 2013 · 1 revision

Peer to Peer

Peer-to-Peer という言葉自体は,遅くとも 1980 年代には存在した.UUCP を用いた USENET(1979),Mac の LocalTalk,IRC.一方,P2P は 2000 年前後から使われ出した言葉で,Web の反動(ダムクライアントな Web ブラウザ),社会的意義(個人中心,反中央集権?)という意味を帯びていると言える(本当か?).

技術的には,クライアントサーバ型のように役割が固定しているのではなく,ある瞬間にサーバにもクライアントにもなるという対等なピア(サーバント)によって,アプリケーションごとのオーバレイネットワークを構築する技術だと言える.P2P の利点は,スケーラビリティ,アドホック性,耐障害性だと言われるが.

現時点でP2Pと言えばファイル共有ソフトが最大のアプリケーション.「Winnyの技術」によると,ファイル共有ソフトは次のように世代分けされている. {{{ 機能 第一世代 第二世代 第三世代 ノードの発見 C/S型 P2P型 P2P型 ファイルの検索 C/S型 P2P型 P2P型 ファイルの転送 P2P型 P2P型 P2P型 ファイルのキャッシュ機構 なし なし あり }}}

  • 第一世代 (Napster) . ノード情報は中央サーバが持つ.
  • 第二世代 (Gnutella) . (すべてのノード情報を集中管理する)特定のサーバを持たない.最初にアクセスするノードはシード情報として与えられる(Winnyでは掲示板を使ってユーザ同士でやりとりされる).近傍ノード間でノード情報を交換することで,ファイルの検索や転送をおこなう.
  • 第三世代 (Freenet,Winny) . 第二世代+キャッシュ機構.キャッシュによって匿名性が上がるという効果もある.効率と匿名性のトレードオフ.

探索手法での分類

  • ピュア P2P (Gnutella, Freenet,Winny) . メタデータが個々のノードに分散配置される.
  • ハイブリッド P2P (Napster,MSN Messenger) . メタデータは固定ノード(インデックスサーバ)に配置され,探索を一手に引き受ける.実データはピア同士でやりとりする.
  • スーパノード型ハイブリッド P2P (KaZaA,Skype) . インデックスサーバを複数のスーパノードに担当させることで,スケーラビリティと耐障害性を上げる.

Gnutella では,探索要求を近接ノードに伝播し(フラッディング,バケツリレー),探索結果を,要求が伝播してきた経路と逆向きに伝播する.つまり,幅優先探索になる. 一方,Freenet では各ノードが近接ノードの IP アドレスと探索キーの組である経路表を持ち,深さ優先検索を行う.Gnutella のように探索結果(位置情報)が伝播されるのではなく,実データが転送されるので,探索結果によって経路表を更新する.

ノード数のスケーラビリティを上げる技術としての [DHT]


ファイル共有

  • Napster . 1999 年に登場.その後,Napster 社は運営差止めとなりサービスは停止するが,著作権者と提携して,Napster2 へ.
    • Napsterのプロトコルは解析され,OpenNapが開発された.その後,WinMXなど,OpenNapプロトコルを利用した互換ファイル共有ソフトが登場した.
  • Gnutella . 2000 年に登場.
  • BitTorrent
  • Freenet
  • Winny . 2002 年に登場.

VoIP

グループウェア

  • Groove
  • ArielAirOne

その他

  • SETI@home
  • [http://www5.ocn.ne.jp/~zigumo/ ZIGUMO] . Pure P2P な匿名掲示板.
  • [http://hyperestraier.sourceforge.net/ Hyper Estraier] . P2P による分散検索も可能.

ネットワークインフラに対するインパクト

  • トラフィックの増加
    • 単純に扱うファイルがでかい.
    • オーバレイネットワーク故の,下位のネットワーク構造を無視したトラフィックの発生
    • 上り回線の流量の増加
    • ボトルネックの把握が困難
  • トラフィックの把握が困難
    • well-known port がないので,ポート番号による単純な識別が困難.アプリケーションレイヤでのシグネチャマッチングとか.
  • ISP のビジネスモデル
    • クライアントサーバ型を前提に設備投資されてきたが...

ネットワーク中立性

  • [http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/chousa/network_churitsu/index.html ネットワークの中立性に関する懇談会] (総務省)
    • [http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/pdf/070629_11_1.pdf P2Pネットワークの在り方に関する作業部会報告書]
    • [http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/chousa/network_churitsu/pdf/wg2_070424_si7_1.pdf P2Pネットワーキングの現状現状]

#comment Sat Aug 18 01:19:14 2007 [http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/17/news012.html Microsoft、BitTorrentの代替技術を開発中] (ITmedia 2007-06-17) Avalanche、キーワードは NetworkCoding . Thu Jan 4 00:56:08 2007 [http://opentechpress.jp/developer/article.pl?sid=06/09/20/0136240 I2Pが実現するスケーラブルな匿名接続] (OTP 2006-09-20) . Tue Jan 2 15:39:50 2007 [http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/17/news002.html Winny事件判決の問題点 開発者が負う「責任」とは] (ITmedia 2006-12-17),[http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20061218.html#p01 「不 当 判 決」 村井証人証言は僕ら技術者を幸せにしたか] (高木浩光@自宅の日記 2006-12-18) . Sat Dec 30 20:53:32 2006 Winny裁判の前にアメリカではGroksterというP2Pファイル共有ソフトの著作権侵害裁判に対しては無罪判決がでていた.[http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0711/high40.htm Betamaxスタンダードを残したGrokster判決〜P2P裁判がデジタルコピーに与える影響] (PC Watch 2005-07-11) . Sat Dec 30 20:43:27 2006 金子氏に対する著作権法違反ほう助の罪で有罪判決がでたわけだが,関連記事をいくつか.[http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/13/news061.html 「徹底抗戦する」――Winny開発者、控訴へ] (ITmedia 2006-12-13) [http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20061212.html Winnyの問題で作者を罪に問おうとしたことが社会に残した禍根] (高木浩光@自宅の日記 2006-12-12) 情報セキュリティの観点から見た問題点(意図せずたらい回しになる仕組み). [http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/b031955acb2ee671422b49ee272971c2 Winny事件の社会的コスト] (池田信夫 blog 2006-12-13) 「日本になぜGoogleが生まれないのか」 . Sun Jul 16 12:55:17 2006 [http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927,00.htm 大詰めWinny公判が突きつけたソフトウェアの明日] (CNET 2006-07-14) . Mon Feb 20 23:15:08 2006 りょうせい [http://slashdot.jp/article.pl?sid=06/02/18/0954213 Winny開発者の金子氏、未来のファイル共有を語る] (SlashdotJapan 2006-02-18) . Mon Jan 30 10:48:36 2006 [http://overlayweaver.sourceforge.net/index-j.html Overlay Weaver] . Thu Sep 29 13:34:29 2005 りょうせい UnixMagazine 2005年9,10月号は P2P 特集.DHT,BitTorrent,Knoppix-FUSE などの話題が. . Wed Nov 20 12:03:08 2002 りょうせい まさに CODE で LawrenceLessig が言ってるようなことを真剣に考えないといけないかも. . Tue Nov 19 01:33:51 2002 りょうせい 今日話してたこと.メール,Web,DNS... 世の中のネットワークシステムのどれだけをサーバレスにできるんだろう. .


  • [http://slashdot.jp/articles/02/12/25/0015245.shtml Gnutella2登場] (SlashdotJapan 2002-12-25)

  • [http://www.hotwired.co.jp/matrix/0012/textonly.html P2Pの衝撃] (HotWired Matrix.024)

  • [http://www.atmarkit.co.jp/fjava/column/andoh/andoh11.html PtoPはいよいよビジネスのステージに] (@IT 2002-07-16)

  • [http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/column/wp2p/index.htm P2Pとワイヤレスの交差点] (InternetWatch) . 小出俊夫氏によるコラム.

  • [http://wslash.com/ P2P Today ダブルスラッシュ]

  • [http://rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp/~kono/info3/p2p.html ネットワーク・プログラミング (P2P, RPC)] (琉球大)

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