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Toshiaki Katayama edited this page Mar 25, 2017 · 2 revisions

2011年3月25日(金)〜26日(土)にかけて、例年通り、北陸先端科学技術大学院大学 (JAIST) にて人工知能学会分子生物情報研究会と共催で「第14回オープンバイオ研究会」を開催します。

注:東日本大地震のため、プログラムの詳細は当日変更になる可能性がありますが、予定通り開催することになりました。宿泊予約の締切は 3/11 (金) となっていましたが、ギリギリまで調整可能とのことです。まずは open-bio-staff AT lists.sourceforge.jp までご相談ください。

2011/3/25 第46回人工知能学会分子生物情報研究会 (SIG-MBI)

会場:北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科講義棟2F中講義室

こちらのセッションでの発表申し込みはSIG-MBI のサイトを参照ください。

2011/3/26 第14回オープンバイオ研究会

会場:北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科講義棟3F電算室内のパソコン演習室

プログラムについてはopen-bio-infoメーリングリストでの検討の結果、定番となってきた4コマプレゼンに加え、今年は次世代シーケンサや大規模計算関連のソフトウェア面における情報整備やプログラム開発などを軸に情報交換したいと考えています。

トーク

「BioRubyの10年間と本当にオープンな開発をめぐる冒険」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-BioRuby-Katayama.pdf))
  • 片山俊明(東大医科研 ヒトゲノム解析センター)

オープンバイオの「オープン」は、もともとオープンソースに由来する。字義通りには、プログラムのソースコードが開示されていることを意味するが、基本的にはフリー(自由・無償)に「入手」したり「改変」することができるという権利のオープンさが重視されてきた。このため、BioPerl などの Open Bio* プロジェクトは非営利団体 Open Bio Foundation を設立し、ウェブサイトやメーリングリストを運営するとともに、ソースコードの履歴管理を行う CVS や SVN などのレポジトリを提供してきた。BioRuby も同様のやり方をとってきたが、開発コミュニティの規模が拡大し海外からの参加者も増えるにつれ、英語でのコミュニケーションや提供されたコードの受け入れ作業などによる負担が増加し、開発が停滞することもあった。新規参入者にとって、開発サーバのアカウントが発行されるまでの敷居は高く、実質「クローズド」な開発体制を取っているオープンソースのプロジェクトは今でも多い。この状況は「オープンバイオ」のあるべき姿なのだろうか。BioRuby では、開発コードベースを GitHub へ移行することによりこの問題を解消し、誰でもソースコードを自由に分岐できることから「参加」のオープンさを確保することができた。しかし、新しく参加した開発者が本来望んでいたことは、分岐して追加・改良したコードの本家への取り込みと配布であった。実際には、動作確認をはじめ既存のコードへの影響を検証するなど、取り込み作業には多くの労力がかかる。そこで、BioRuby では新しくプラグインシステム BioGem を開発した。プラグインによって、BioRuby の自由な改変や新機能の追加を簡単かつ安全にサポートすることができ、最後の砦であった「拡張」のオープンさに辿り着いた。プロジェクト開始から10年、BioRuby は着実に新たなステージに向かいつつある。

「G-language Project: これまでの10年、これからの10年」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-G-language-Arakawa.pdf))
  • 荒川和晴(慶應義塾大学 先端生命科学研究所)

2001年に立ち上がったG-language Projectは、今年で10周年を迎える。ゲノム解析のための基盤ソフトウェアとしてのG-language GAEをはじめ、様々な関連ソフトウェアがこの10年間で開発・公開され、多くの研究で活用されてきた。10周年というこの節目に、これまでの歩みを振り返り、次の10年の展望を議論したい。

「KBWS: EMBOSSプラットフォームに基づいたバイオインフォマティクスWebサービスの相互運用システム」
  • 大下和希 荒川和晴 冨田勝(慶應義塾大学 先端生命科学研究所)

バイオインフォマティクス研究では複雑な解析を実現するために、多数の解析ツールをつなぎ合わせて一つの解析ワークフローを構築する必要がある。この解析フローの効率的な運用のためには複数の解析サービス同士の高い相互運用性、ならびにフローの各ステップに最適なツールを発見するツール探索能力が重要であり、そのための議論が既に多くなされている。しかしそれらの議論はWebサービス間の相互運用性について限られており、ローカルツールまで含めた相互運用についてはほとんど議論されていないのが現状である。本研究では、ローカルツールにおいて高い相互運用性を実現しているEMBOSSの追加パッケージとして、Webサービスを扱うことのできるUNIXコマンドラインツール群の実装を行った。当該ツールは現在42のバイオインフォマティクスWebサービスをサポートしており、それらのWebサービスについて、EMBOSSに含まれる200以上のツールならびにその他のUNIXコマンドラインで動作する解析ツールとシームレスに連携させ、より効率的な解析フローを容易に組み上げることができる。本プログラムはGPLライセンスの下、http://www.g-language.org/kbws/より利用することができる。

「KNOB のこれまでと Cloud 化の展望」
  • 二階堂愛(理研CDB)

概要はこちら → http://blog.itoshi.tv/2011/03/46th_sig-mbi_14th_open-bio/

4コマプレゼン

昨年に引き続き参加者全員に「4コマプレゼン」による発表をお願いします。4コマプレゼンは、スライド4枚で行う(ライトニングトークと)ポスターセッションで、手軽に準備でき活発な議論・交流も促進される、オープンバイオ研究会発の発表形式です。過去の経緯については、第11回,第13回,TogoWiki,MLの投稿記事などをご参照ください。

1. 原則全員発表

各自、議論のきっかけになりそうな発表をご提供ください。連名でも構いません。

2. 発表の内容は自由

もちろん研究の内容でも良いですが、そうでなくても構いません。オープンバイオということで、技術的な話を掘り下げても良いですし、自分の関心のあるトピックについてネタ振りや情報収集の機会として活用して頂くのもよいでしょう。

  • 「このツールの使い方を議論したい」
  • 「こんな新しい技術があるから紹介したい」
  • 「この分野の研究をまとめてみました」

などなど、議論のきっかけになる内容を募集します。

3. 発表枚数は4枚

ポスターの形式を、A4用紙4枚とさせていただきます(印刷してきてください)。

  • 例1: 研究発表で、序論、手法、結果、考察
  • 例2: ツール紹介で、概要、スクリーンショット、要素技術、応用例

俳句のような短い制限の中で、アイデアを捻ってみて下さい。

事前申込は不要ですが、open-bio-staff (at) lists.sourceforge.jp 宛に発表予定のタイトルをお送りいただければ、届き次第こちらのページでご紹介していきたいと思います。当日の飛び入り参加も OK です。

「ブートストラップ学習を用いたab initio遺伝子予測法において最適なストラテジーの検証」
  • 長谷部百合子1,2,荒川和晴1,3,冨田勝1,2,3
    • 1 慶應義塾大学 先端生命科学研究所
    • 2 同・環境情報学部
    • 3 同・政策・メディア研究科 先端生命科学プログラム
「TogoDB embedded: sneak preview - 次世代TogoDBが遍在する仕組み」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-TogoDB-Katayama.pdf))
  • 片山俊明1, 中尾光輝2, 西澤達也3
    • 1 東大医科研 ヒトゲノム解析センター
    • 2 ライフサイエンス統合データベースセンター
    • 3 情報数理研究所
「難研統合データベースの構築」
  • 荻島創一
    • 東京医科歯科大
「非モデル生物の遺伝子発現はどのように得るのが良いか?」
  • 瀬々潤
    • お茶の水女子大
「時間論理LTLの充足可能性判定を用いた遺伝子ネットワークの解析」
  • 伊藤宗平
    • 東京工業大学
「How common are mitochondrial disease?」
  • 神田将和
    • 埼玉医科大学
「Population genetics から Population genomics へ 〜 大量データから再構築するヒト進化の歴史 〜」
  • 原雄一郎
    • 産総研・バイオメディシナル情報研究センター
「BioRubyバージョン1.4.1の紹介」
  • 後藤直久
    • 大阪大学微生物病研究所付属遺伝情報実験センター
「最小ゲノム構築に向けた最も簡単な転写制御ネットワークの探索」
  • 池上慶太, 荒川和晴, 冨田勝
    • 慶応義塾大学・先端生命科学研究所
「Validation of bacterial replication termination models by simulation of genomic mutations」
  • 河野暢明, 荒川和晴, 富田勝
    • 慶応義塾大学・先端生命科学研究所
「Tight associations between transcription promoter type and epigenetic variation in histone positioning and modification」
  • 野崎慎, 斎藤輪太郎, 冨田勝
    • 慶応義塾大学・先端生命科学研究所
「次世代シーケンサーデータに対応する高速マッピング手法の開発」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-Gi.pdf))
  • 魯巍 (Ro Gi)
    • 京都大学大学院情報学研究科 生命情報学講座 後藤研究室
「次世代シークエンサーデータのアセンブル:データ量の最適化の検討」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-Koyanagi.pdf))
  • 小柳亮, 藤江学, 宇佐美剛志, 生田哲朗
    • OIST
「NGSデータを扱った論文もくじ」
  • 寺田愛花
    • お茶の水女子大
「和漢薬研究におけるケモ・バイオインフォマティクス」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-Medicine-Tada.pdf:))
  • 梅崎(多田)雅人
    • 富山大学・和漢医薬学総合研究所
「サンゴゲノムのハプロタイプ SNPs:GPCRファミリーの例から」
  • 川島武士
    • 沖縄科学技術研究基盤整備機構 OIST
「LinkDB の RDF 化」
  • 川島秀一
    • 東大医科研 ヒトゲノム解析センター
「納豆菌ゲノムプロジェクトと metavelvet とシジミの de novo transcriptome」([PDF](http://open-bio.jp/archive/20110326_OB14/OB14-Hachiya.pdf))
  • 八谷剛史
    • 慶応大
「バイオサイエンスデータベースセンターについて」
  • 山本泰智
    • ライフサイエンス統合データベースセンター
「セマンティックWeb技術を利用したAllieデータリソースの公開」
  • 藤原豊史1, 山口敦子2, 山本泰智2
      1. 株式会社インテックシステム研究所
      1. ライフサイエンス統合データベースセンター
「ゲノムブラウザにおける Minor Tips」
  • 癸生川絵里
    • サイエンス・テクノロジー・システムズ株式会社
「Watson クイズ番組への挑戦、を超えろ!その名は Crick」([参考URL](http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kyokai/20110323_434297.html))
  • 佐藤賢二
    • 金沢大学

参加者の方々:↑適宜、まちがいの修正、資料のアップなどしてください

研究会

夜の部を含む残りの時間は、特にソフトウェアを中心として、ドキュメント整備や hackathon を行いたいと思います。テーマの提案等についてはopen-bio-info MLでお願いいたします。

  • 流行りのNGS関連
    • 次世代シーケンス(NGS)関連のデータフォーマット情報の整理
    • NGS解析パイプラインの作成と共有
    • NGSデータと SW
    • ゲノム解析・トランスクリプトーム解析関連ツールの使い方、オプション、比較表などを日本語で整備
  • 大規模計算の基礎と実例
    • 機械学習のアルゴリズムを分散環境で実行する
    • 大量のデータをデータベースにのせて、どのようにアクセスするか
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